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150万年前の骨の道具一式が発見され、初期人類の道具の歴史を書き換える

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(著) (編集)

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ゾウの上腕骨で作った150万年前の骨角器 image credit:CSIC
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 アフリカ、タンザニアで動物の骨から作られた150万年前の道具が発見された。それはこれまで最古とされた骨製の道具よりさらに100万年も古い。

 これまで石器の使用に限られていたと考えられていた初期人類の技術だが、想像以上に複雑で、高度なものであったことが明らかとなった。

人類はいつから骨の道具を使い始めたのか?

 道具の技術は、私たち人類の進化にとって非常に重要なものだった。たとえば石器の登場は、私たちヒト属(ホモ属)が出現するよりも早く、330万年前の猿人が作ったとされるものが発見されている。

 では骨から作られた道具はどうか?

 初期人類が狩りでとらえた動物の骨から道具を作ったことを示す証拠は乏しく、40万~25万年前のヨーロッパの遺跡で発見されたものなど限られているという。

 もっと古いものとしては、地面を掘るために使ったらしいツノなどの長い骨が見つかっているが、意図的に加工した痕跡までは見つかっていない。

 こうした証拠不足のために、骨角器がどのように始まったのか突き止めるのは簡単なことではない。

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タンザニアのオルドヴァイ渓谷  image credit: Noel Feans / WIKI commons

150万年前の骨製の道具を発見

 今回の発見された既知のものより100万年も古い骨製の道具は、2015~2022年にかけてタンザニア北部ンゴロンゴロ保護区にある「オルドヴァイ渓谷」で行われた調査で発掘されたものだ。

 「オルドヴァイ渓谷」は、人類が最初に言葉を使い始めたとされる場所のひとつとされている。

 また、アフリカでもっとも古い旧石器文化の1つ「オルドヴァイ文化」の中心地で、「ホモ・ハビリス」をはじめとする化石人骨や石器などが多数発掘されており、石器ならば260万年前のものが発見されている。

 ここは人類史研究におけるもっとも重要な場所であり、石器と一緒に動物の骨が見つかることは、そう珍しくない。

 だが研究チームが、150万年前の地層から発掘された骨を調べてみると、そのうちいくつかに意図的に加工されたらしい痕跡が見つかったのだ。

 そうした痕跡が見つかった骨は全部で27点あった。

 それらは明らかに意図して砕いたり、剥片化したりした痕跡があり、それを行った初期人類が鋭利で頑丈な道具を作ろうとしていたことがうかがえるものだ。

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オルドヴァイ渓谷で発見された数々の骨製の道具 image credit:de la Torre et al., Nature, 2025

 オルドヴァイ文化はやがて、170万年前に始まった「アシュール文化」へと移り変わっていく。アシュール文化は、手斧のようなより高度な石器で知られる文化である。

 150万年前に消えたオルドヴァイ文化の末期に使用されていた骨製の道具は、こうした文化の移り変わりに何らかの役割を果たしていた可能性があるという。

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ゾウの骨で作られた道具 image credit:de la Torre et al., Nature, 2025

初期人類の道具作り技術は思っている以上に高度だった

 スペイン国立研究協議会のイグナシオ・デ・ラ・トーレ氏は、骨製道具の意味合いについて、ニュースリリースで次のように説明する。

今回の発見は、T69 Complex遺跡が形成されたアシュール期には、すでに人々は肉資源を直接手に入れることができたことを示しています

そこにおいて、動物はもはや危険な競争相手や食料とだけ見られていたわけではなく、道具作りの材料であると認識されていたのです(イグナシオ・デ・ラ・トーレ氏)

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カバの骨から作られた道具 image credit:de la Torre et al., Nature, 2025

 発見された骨角器は、主にゾウやカバの骨が使われている。用途ははっきりしないが、動物の肉を切り分けるために使われていたようだ。

 だが、やがてもっと頑丈で使いやすい石器が登場すると、次第に使われなくなっていったのではないかという。

 だがこれまで、今回のものと同じような骨角器が一般的になるのは、その時代から100万年後のことだと考えられていた。ところが、私たちの祖先は想像以上に進んでいたのである。

 「この革新は、私たちの祖先の行動パターンの複雑化にも大きな影響を与えたかもしれません」と、でデ・ラ・トーレ氏は話す。

 その影響は、認知能力や思考様式から、遺物の管理や原材料の調達まで幅広く及んでいると考えられるという。

 この研究は『Nature』(2025年3月5日付)に掲載された。

References: Eurekalert / Sciencealert / Arstechnica

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この記事へのコメント 6件

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    1. そりゃ古代の旅には足袋がある方がいいかもだが

      • +4
  1.  おおっ! 近くにモノリスが……ないないw 
     道具を使うとかホネを割って刃物風に使うことを思いつく天才がいたのですね。 石器が古いものが残ってるので骨も使っていたかもしれないけど風化しちゃったのかななどと疑問に思いました

    • +1
  2. そりゃ燃やしたって残るくらい骨って強いからね。人体の中で一番強い。
    自然界で死んだ生き物だっって骨だけは残るでしょ?何かしらの形で。

    昔の人が有効活用しようと思っても不思議じゃないな。

    • +3

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