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ポーランドで伝説となっていた漆黒のオオカミがついに発見される

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(著)

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 黒いオオカミは実在したのだ!ポーランドの森で、これまで伝説とされてきた漆黒のオオカミが、ついにカメラに捉えられた。

 ビーバーを記録するために設置された野生動物観察カメラに映ったのは、川を渡る黒いオオカミで、ポーランド国内で初めて撮影された貴重な瞬間だ。しかも2頭いた!

 ポーランドの一部地域では、オオカミの個体数が激減し、絶滅寸前だった1950年代から奇跡の復活を遂げている。

 今回の発見は、オオカミたちの遺伝子の謎を解き明かす大きな手がかりになるかもしれない。

ポーランドで初めて黒いオオカミの撮影に成功

 ポーランドでは「黒いオオカミ」の存在が昔から語り継がれてきた。しかしそれはただの伝説とされ、目撃情報も久しく、確証が得られなかった。

 だが今回、その伝説が現実であることが明らかになった。

 ポーランドの自然保護団体 SAVE Wildlife Conservation Fund Polandが設置した野生動物観察カメラが、ポーランドで初となる、黒いオオカミの撮影に成功したのだ。

 このカメラはもともとビーバーを観察するために設置されていたものだが、黒いオオカミが川を渡るためにやってきたのだ!

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ポーランドで初めて撮影された黒いオオカミ SAVE Wildlife Conservation Fund Poland

 映像には、最初に黒いオオカミと、それに続いて灰色っぽいオオカミが川を渡っている様子がわかる、更に後半の別の映像では、2匹の黒いオオカミと1匹の灰色のオオカミ が同じ川を横切る様子が記録されていた。

 こちらがその映像である。最初の映像には黒いオオカミと灰色っぽいオオカミが川を渡る様子が撮影されている。

 再生後20秒あたりで別の映像に切り替わり、2頭の黒いオオカミの姿が確認できる。

絶滅寸前からの復活、ポーランドのオオカミの歴史

 かつてポーランドのオオカミは、狩猟の影響で1950年代にはほぼ絶滅状態だった。

 しかし、1998年に全土でオオカミ狩猟が禁止されたことで、徐々に個体数が回復していった。

 現在、ポーランド国内には約2,000匹のオオカミ が生息し、その一部はロシアやスロバキアなどの隣国へ移動することも確認されている。

 オオカミの復活は、生態系にも大きな影響を与える。

 アメリカのイエローストーン国立公園では、1990年代にカナダからハイイロオオカミを再導入したことで、草食動物の増えすぎを抑え、森林や川の環境が改善し、健全な生態系を取り戻したことが知られている。

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ポーランドの黒いオオカミのルーツは?

 ポーランドに生息しているのはヨーロッパオオカミという種で、被毛の色は様々な色が混じり合い、ほとんどは灰褐色か、赤みがかった茶褐色の個体が多い。

 今回発見されたポーランドの2頭の黒いオオカミはおそらくきょうだいとみられており、1歳と推測されている。

 ではなぜ黒いオオカミが誕生したのか?

 その理由として、何千年も前に家畜化された犬とオオカミが交配した際に生じた遺伝子の突然変異があげられる。

 この遺伝的変異がポーランドの黒いオオカミにも受け継がれているのか?それとも別の理由があるのか?

 SAVE Wildlife Conservation Fund Polandは、2匹のDNAと遺伝子をさらに詳しく調べるため、フンを収集して分析するための資金を調達したいと考えている。

 2023年、ミネソタ州で黒いオオカミが1頭が確認されたことはすでに紹介したが、イエローストーン国立公園では、オオカミのほぼ半数が黒色であることが確認されているそうだ。ただし今回ポーランドで発見されたオオカミと種は異なる。

 また北米では、南に行くほど黒っぽい毛色をしたオオカミが増えているが、その理由として、特定の感染症に強い遺伝子が被毛の色を黒くしたという研究結果も報告されている。

 今回の発見は、オオカミの進化や遺伝的多様性を理解する上で貴重な手がかりとなるだろう。ポーランドの黒いオオカミが、イエローストーンのオオカミとどのように異なるのか、今後の研究が期待される。

References: Black wolves on our photo traps! - SAVE Wildlife PL / Facebook

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この記事へのコメント 24件

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  1. スゴい。 説明通りなら先祖返りってことなのかな。 伝承も本当だったってところがしびれます。

    • +20
  2. 日本もオオカミ復活してくれていればなぁ…

    • +16
    1. 日本のような山地メインの島国ではやはりオオカミたち肉食類との共存は難しいでしょうね…神聖な存在ですがオオカミからしたらヒトは同じニッチをめぐるライバルでしかありません(そして必要以上に侵略してきたのはヒトの方ですしね)

      • +10
      1. 狼が人を襲う前例は古今東西ほぼ皆無なので、そのへんの心配は無用ではある(人を襲った事例が一つも存在しないゴリラのようなもので、皆イメージで語ってしまう)

        狼は普通に家畜を襲うから問題になるならそっちだが、クマは農作物まで荒らすので、やはり狼より厄介
        人が山菜を採っていても狼とは競合しないが、クマとは取り合いになるんだな

        • +7
        1. それ「ニホンオオカミ」が「人間に攻撃された時の反撃を除く自分から攻撃した事例が無い」
          と「タイリクオオカミなど全世界のオオカミが人間を襲った事例」がごっちゃになってる。
          後者は普通にある。 特にヨーロッパでは中世ごろまでは人を襲うオオカミは多く、狩猟によって人間を脅威と見なし恐れるようになったオオカミだけが生き残った結果論的に現代のヨーロッパオオカミは人を襲わないものが多数派になっただけ。
          なおアメリカ大陸のシンリンオオカミは太古に人間に家畜化された犬との交雑で人に慣れやすい性質を残したというニホンオオカミと同じような経緯。

          • +2
      2. 再導入の成功例で有名なイエローストーンは
        北海道全土より広いからね。

        この記事も場所は書いていないけど、おそらく「ビャウォヴィエジャの森」で
        欧州最後の原生林と言われている世界遺産で東京都くらいの広さがある。

        • +8
    2. もし昔絶滅させられてなくても、現代でクマ以上にキビシイ存在になると思うよ

      • -2
    3. 日本では人間と共存できない環境だから絶滅したんだ。
      日本の人間の社会が狼と共存できる形に大きく変わらない限り再導入なんかしてもお互い不幸になるだけ。

      自分が変わろうとせず自然の側だけに不都合を丸投げして解決してもらおうなんて虫が良すぎる。

      • +7
  3. 人類は月だ火星だと言っているが、地球の事をどれだけ分かっているか

    • +8
  4. ポーランドじゃなかったと思うけど、動物番組で海外の黒いオオカミ出てたなあ。
    そこでは特別珍しいとは言われてなかった。
    関係ないけど、釧路で黒いキツネが目撃されてるね。

    • +5
  5. しつこいですが、オオカミというと、
    男は、多い髪〜ってCMが浮かびます。
    今回は漆黒だしなおさらです。

    • -5
  6. メラノイドとか、黒色化はままあるものでは?

    • +1
  7. あんまり人間が接近し過ぎないで欲しいな
    静かに暮らせるように

    • +10
  8. 画質の関係なのかわからんですが被毛がグリッターな雰囲気が森の中なのもあいまっていいですね
    マーキング姿勢で雌雄はわかるのだろか
    ところで元記事おもしろいですね、黒色となる遺伝子が過去に犬との交配で得られたらしきこと、その遺伝子を持つ狼はジステンパーへの抵抗が強いと考えられることなどなどなど興味深く読みました

    • +3
  9. 昔から方の継がれているのなら黒変種の血統が有るんだろーね

    • +2
  10. ロシアを噛み切るポーランド戻ってきたか・・・。

    • 評価

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