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月明かりの中で普段とは異なる行動をとる5種の動物たち

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(著) (編集)

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Photo by:iStock
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 毎年春、満月の夜の数日後にグレートバリアリーフのサンゴは精子と卵子を同時に放出して繁殖活動をする。

 月の引力と太陽の引力の相互作用で潮の満ち引きが起こるだけでなく、月が地球の周りを回る軌道によって明るさの異なる月相が生み出される。

 毎春のある時点での月の光が、卵子と精子を放出する準備が整ったことをサンゴに知らせる合図になっているのではないかと考えられる。

 月の満ち欠けはサンゴだけでなく、干潮時や満潮時の動物の行動にも間接的に影響を与える。

 例えば、視覚に頼って餌を探す生き物にとっては月光は頼もしい味方だが、エサ
の対象である生き物にとっては月光は脅威となる。それぞれが月の光に対応した行動をとっているのだ。

 ここでは月の光で普段とは違う行動をとる5種の動物たちを見ていこう。

月明かりで交尾相手を探すアフリカのカゲロウ

 西アフリカ、ヴィクトリア湖に生息するカゲロウの一種、Povilla adustaも、サンゴと同じように月相に合わせて大量に発生して繁殖活動をする。

 満月の2日後に4~5ヶ月水中にいた幼虫が大量に成虫になって飛び立つ。

 成虫は1~2時間しか生きられないため、このわずかな間に求愛、交尾、産卵を行って生涯を閉じる。

 月の周期がタイマー代わりになって、交尾相手が周囲にいることを確認することができ、月光が彼らの緊急の任務を手助けしているといえる。

以下の動画は、アメリカ、ミシシッピ川に生息するカゲロウの24時間を記録したものだ。

The 24-Hour Life of the Mayfly | Nat Geo Wild

満月に狩りの時間を延長するヨタカ(夜鷹)

 ヨタカ(夜鷹)はタカと言う名前がついているが猛禽類ではなく、ヨタカ科ヨタカ属に分類される鳥類だ。

 彼らは夕暮れと夜明けに大きく口を開けて飛びながら昆虫を捕食する。

 ヨーロッパヨタカ(Caprimulgus europaeus)を1年間観察した研究結果によると、満月のときは明るいので、夜まで狩りの時間を延長し、より多くのエサをとることができるようだ。

 従って、満月のときはその場に留まり、春と秋の渡りのとき、月が欠け始めて12日ほどたつと、エサがとりにくくなるため、ヨーロッパと南アフリカを行き来する長い旅に出る。

 ヨタカはちょうど満月の夜に卵が孵るようなタイミングで産卵する。ヒナのためのエサを探しやすいためだろう。

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ヨタカの卵は満月のときに孵化する Photo by:iStock

満月には空高く飛ぶアマツバメ

  アメリカやカナダ西部に生息し、満月に空高く飛ぶと性質があるというアマツバメ(Cypseloides niger)の一種は崖の縁や窪みなど、人が近寄れないところに営巣する。

 近年、追跡装置を使った研究によって、ロッキー山脈で繁殖するアマツバメがブラジル西部のアマゾンまで渡りをしていることが明らかになった。

 ヨーロッパのアマツバメは、繁殖期以外の10ヶ月間はヨーロッパとアフリカの間を飛び回っている。

 アメリカのアマツバメも、渡りと越冬に当たる8ヶ月間、旅をするだけでなく、繁殖期以外の満月の10日間前後に限り、日没後の飛行高度を3000~4000mまで上げて飛び続け、新月の前後は低い高度にいるということがわかった。

 その理由はより多くのエサが得られるためと思われる。

 月食のとき、月が普通に出ているときは高い高度に舞い上がり、月が地球の陰で隠れると、それに反応して下降した様子が観測された。

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アマツバメの一種 Photo by:iStock

月明かりで狩りの成功率が高まる白いメンフクロウ

 メンフクロウには、体の色が赤茶系のものと白いものがいる。月明かりのもとでは、赤っぽいフクロウの場合、彼らの主食であるハタネズミが危険を察知して逃げる確率が高くなる。

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赤茶系のメンフクロウ Photo by:iStock

 しかし白いフクロウの場合、羽根に反射した月明かりでネズミは目がくらんで動けなくなってしまい、満月のときは白いフクロウのほうが獲物を捕まえやすくなる。

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白系のメンフクロウ Photo by:iStock

月光を道しるべとして使うフンコロガシ

 アフリカフンコロガシ(Scarabaeus zambesianus) は、主にゾウの排泄物を丸めて、そこに卵を産んで幼虫のエサにする。

 フンのボールを転がして運ぶが、日が暮れて太陽とその偏光パターン(人間の目には見えない)が利用できなくなると、月のまわりのより暗い偏光パターンを使ってフンを転がすまっすぐな道筋を確保する。

 満月ならもちろん効果的だ。実験で満月の偏光パターンの方向を変えてみると、フンコロガシの進路も変わることがわかった。

 新月前後の暗い夜には、フンをまっすぐに転がすことができず、ジグザグに移動させたという。

 自分より20倍以上の大きさのフンの塊であってもあきらめず、時間をかけても転がし続けるフンコロガシの映像

References: Five animals that behave differently in moonlight

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この記事へのコメント 6件

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  1. オオカミ
    「ランクインしてると思ったやろ?
    お前らが勝手に結びつけただけやぞ。」

    • +8
  2. 人間でも満月の日には出産率が高いとか犯罪が増えるとか送りオオカミや送られオオカミになるとか団子や里芋を供えるとかいろいろある

    • +5
  3. 毎年車のあちこちに優曇華の花(カゲロウの卵)が産み付けられる
    こんな大変な思いをして産むと知ってからは、罪悪感で洗車も出来ず
    来年は満月だったかチェックしてみようと思う

    • +5
  4. >成虫は1~2時間しか生きられないため

    カゲロウの成虫って本当に短命なんだね

    • +4

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