この画像を大きなサイズで見るエジプト先王朝時代の古代都市「ヒエラコンポリス」の埋葬地で、意図的に形を変形させた羊の頭蓋骨が見つかった。
全部で6頭のオスの羊たちはすべて去勢されており、角は自然の向きではなく、例えば外側についていたり、完全に取り除かれているものもあった。
これは家畜となる羊を制御しやすくするためのもので、古代エジプトにおける家畜管理の初期の例となる。
羊を去勢し角を改造する意図的操作
ベルギー王立自然史博物館のヴァン・ニール氏によると、羊(ヒツジ)たちは去勢という措置によって制御しやすくしていたという。
角は意図的に上向きに伸びるよう人為的に手を加えられている。その結果、角が平行に直立した状態となる。
ヒエラコンポリスの羊の頭蓋骨は家畜の角を改造した最古の証拠で、こうした習慣の最初の例となるそうだ。
この画像を大きなサイズで見る羊を制御しやすくし、角で突かれて死ぬのを防ぐため
こうした習慣はおもに農耕社会だった古代エジプトで広く行われていた。家畜化された牛は肉、骨髄、乳製品、脂肪を供給し、人々の栄養をまかなってくれていた
暑い気候のため、羊毛の需要はなかったが、羊は近東またはレヴァント地方(地中海東部沿岸)から輸入されて以来、紀元前5000年頃からエジプト人の生活の一部になっていた。
頭蓋骨の意図的な改造は、人間がより羊を制御しやすくするための手段であり、家畜を束ねる人間が角で突かれて死ぬのを防止するためでもあった。
このために古代エジプト人は、角を折って無理やり根本でつなぎ、並行に上に伸びるように工夫した。
この画像を大きなサイズで見る古代の人々における羊の象徴性
改造され変形した角を持つ牛を描いた最古の芸術作品は、紀元前2686~2160年頃の古王国にさかのぼる貴族の墓で見つかった。
羊に関しては、アビドス(小アジアの古代都市)の神殿にある背の高い陶器の壺台に取り付けられた羊をかたどった粘土の装飾や、儀式用陶器の容器に描かれた長いらせん状の角を持つ2頭の羊の例がある。
第1王朝時代(紀元前3500年以降)に羊の象形文字が表記体系に組み込まれてから、羊の出番が増えた。さまざまな羊の神の化身としての宗教体系にも取り入れられた。
第4王朝(紀元前2600年以降)には、墓室の壁に羊の群れがまかれた種を踏みつぶしている農耕の場面が描かれた。
この羊はらせん状の角を持っていた。背中側に反り返った三日月状の角と太い尾を持つアモン種のヒツジは、第12王朝(中王国時代、紀元前1991年まで)中期に登場した。
新王国時代後期(紀元前900年以降)までらせん状の角を持つ羊が描かれていたが、それ以降はアモン種に置き換わっている。いつ切り替わったかはわかっていない。
こうした羊の種類の変遷と経済的な活力や羊の重要性の関係は議論のテーマだ
が、社会経済的な体制に組み込まれなくなったものがそれまでと同じように崇拝される可能性は少ない。
この研究は『Journal of Archaeological Science』誌(2024年10月25日付)に掲載された。
References: Modified Sheep Skulls From 3700 BC Found In Egypt's Mortuary Complex | Ancient Origins
















羊の頭突きはツノでなくても痛いからなぁ。
普通の人は羊と言われたらアモン角(「つ」の形にカールするタイプ)の方を思い浮かべるけど、ラセン角の羊もいて、ねじれをもちつつ槍状に伸びる。尻に刺さったら死ぬ。
古代エジプトで信仰された豊穣の神アモンの頭には二本の並行して生える角のようなものが描かれているから
それに習った可能性はないかな
角を折って無理やりつなぐ、、、痛そう