この画像を大きなサイズで見る地球に雷が落ちると、その時に発生した「キラー電子」がピンボールのように跳ね返り、宇宙空間に危険な粒子の雨を降らせることがあるそうだ。
地球の天気と宇宙の天気の意外なつながりを明らかにしたのは、米国コロラド大学ボルダー校の研究チームだ。
その研究によると、雷によって発生した電波は、地球をかこむヴァン・アレン帯に蓄積された電子にぶつかる。するとそれが跳ね返るたびに、電子の雨が宇宙に拡散されるのだ。
そうした粒子は、人工衛星の機器にダメージを与え、人体には発がんリスクがあるほど危険なため、「キラー電子」と呼ばれているという。
落雷によりヴァン・アレン帯の内側から電子の雨が降る
地球は「ヴァン・アレン帯」という放射線帯にかこまれている。
このドーナツ状の帯は二重構造をしており、高度10,000~20,000kmの高さにある「外帯」と、2,000~5,000kmにある「内帯」にわけられる。
こうした宇宙に浮かぶ浮き輪のような構造は、太陽や宇宙から降り注ぐ陽子や電子などの粒子が地球の地磁気に捕捉されて形成されたものだ。そのため一種のバリアとして機能している。
だが、このバリアは完全に密閉されているわけではない。例えば、外帯から高エネルギーの電子が地球に降ってくることが以前から知られていた。
今回明らかになったのは、じつは内帯からも同じような”電子の雨”が降ってくるということだ。
この画像を大きなサイズで見る雷によってキラー電子のピンボールがスタート
この発見は、ほとんど偶然によるものだという。
当時まだ米コロラド大学ボルダー校の大学生だったマックス・ファインランド氏は、すでに廃棄されたNASAの人工衛星「SAMPEX」のデータを眺めているとき、ヴァン・アレン帯内帯を通過する高エネルギー電子の塊に気がついた。
その正体について、ローレン・ブルーム助教に聞いてみたが、専門家である彼女も知らないものだった。
さらに過去の文献にあってみたが、わかったのは文献のいくつかに内帯には高エネルギー電子は存在しないと記してあることだけだった。
こうして、この謎めいた電子の塊の正体の解明が試みられることになった。
まずは1996年から2006年にかけて、内帯で検出された高エネルギー電子の回数を数えてみると、全部で45回あることがわかった。
そしてこれを北米で記録された雷と比べてみる。すると、その一部が地上で雷が発生してから1秒以内に起こっていることがわかったのだ。
ファインランド氏らの考えによれば、それは雷の一撃によるものだ。
空で雷がひらめくと、そのエネルギーによって宇宙に電波が飛ぶことがある。その電波がヴァン・アレン帯の内帯にある電子に命中する。
すると、まるで宇宙のピンボールのように跳ね回るのだ。
弾かれた電子の塊はわずか0.2秒で北半球と南半球の間を行き来する。
そして跳ね回るたびにその一部が内帯から落ちて、電子の雨として大気中に降り注ぐのだ。それは濡れた傘を振ると、水滴が落ちるのにも似ているという。
この画像を大きなサイズで見るキラー電子が宇宙に及ぼす影響
ブルーム氏によれば、これまで内帯は安定しており退屈なものだと思われていたのだという。ところが、実際には雷の合図で壮大な宇宙のピンボールが行われていたのだ。
この現象がどのくらいの頻度で起きているのか、今のところ不明だ。
可能性としては、太陽が活発なときほど起こりやすいと考えられる。こうした時期ならば、内帯に電子がたくさん蓄積されているからだ。
研究チームは、今後もこの現象の解明を進める予定であるとのこと。
そうした電子の雨は、人工衛星や宇宙飛行士を危険にさらすこともあるため、できるならば浴びたくないものだ。宇宙の天気を予報できれば、その予防策にもつながることだろう。
この研究は『Nature Communications』(2024年10月8日)に掲載された。
References: 'Killer electrons': Lightning storms play cosmic pinball with space weather












発生場所に関係なく内帯で影響する話ってことなのかい?
コンゴのキフカ村の発生頻度と、カタトゥンボの発生密度を考えると、
45回って少ない気がするから、何か他にも条件あるんだろうけど、
非常に興味深い
「地上に落ちると…」では???
スプライトじゃないでしょ
雷なんて何処の惑星でも起こり得る現象だよね
宇宙空間は常にキラー電子とやらが飛び交ってるって事か
そもそも雷自体が宇宙線によって発生してる
宇宙線”仮説”なー
雷の発生自体にいまだ定説がないのは面白いよね
早い話、電子線が出てるって事?
「最近オーロラ多いよね こわいね」ってことか
ヘビメタ音楽バンドのオンパレードみたいなのだ
そういえば雷は「下から上に電子が飛ぶ」んだから
雲が十分に受け取れなければ飛び出すやつも出てくるだろう