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史上初、論理量子ビットをテレポートすることに成功

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 量子コンピューティング企業「Quantinuum」の研究チームは、史上初めて「誤り耐性」のある論理量子ビットのテレポーテーションに成功したそうだ。

 だが、誤り耐性や論理量子ビットとは一体何で、それの何が重要なのか?

 「論理量子ビット、何それ、美味しいの?」

 もしもあなたがそう思ったのなら、ちょっと読み進めてみよう。お腹は一杯にならなくても、きっと好奇心は満たされるはずだ。

量子コンピュータを実用化するための課題

 量子コンピュータを本当に便利なものにするうえで大きな課題は、その計算処理で発生するエラーをいかに防ぐかということだ。

 量子コンピュータは量子ビットを利用して計算処理を行う。

 だが現在の量子コンピュータは、量子ビット同士が干渉しあったり、熱のような外部からのノイズを受けたりすることで、量子ビットから情報が失われるという欠点がある。

 世界最速のスパコンが47年間かる計算を数秒で処理できたとしても、たまに間違うというのではコンピュータとしてはあまり役に立たないだろう。

 その解決策となるのが「論理量子ビット」だ。

 論理量子ビットは、演算中に生じたエラーを調べて、そこから情報を回復させるための仕組みだ。

 これができる量子コンピュータはエラーに強い。すなわち「誤り耐性」があると言える。

 だが論理量子ビットは、量子もつれを用いて情報をテレポートすることが難しいという難題があった。それをついに実現したのが今回の研究だ。

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誤り耐性のある論理量子ビット・テレポーテーションを実証

 今回の実験でQuantinuum社の研究チームは、「トランスバース法」と「ラティスサージェリー法」の2つを試している。

 トランスバース法では、テレポーテーションのプロセスに複数の量子ビットを同時に加えるというもので、テレポーテーションを高速化できる。

 一方、ラティスサージェリー法は、量子ビットの境界を操作するというもの。これにはアーキテクチャ間の互換性をアップできるという利点がある。

 実験の結果、どちらの方法でも論理量子ビットのテレポーテーションができたとのこと。ただしそれぞれ一長一短で、例えばラティスサージェリー法はトランスバース法よりも正確さが劣ることがわかったという。

 だがいずれにせよ、どちらの方法も量子エラー修正コード(Steaneコード)によって誤り耐性のある論理量子ビット・テレポーテーションに成功しているとのことだ。

 ちなみに量子の状態を遠く離れた場所へ転送する「量子テレポーテーション」は、量子アルゴリズムやネットワーク設計にとって基礎となる技術だ。

 論理量子ビットの誤り耐性のある量子テレポーテーションは、より信頼性の高い量子通信ネットワークや大規模な量子コンピュータシステムへの道を開くことだろう。

 この量子コンピュータの開発における重要な成果は、『Science』(2024年9月19日付)で発表された。

References: First-ever teleportation of logical qubit using fault-tolerant methods

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この記事へのコメント 10件

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  1. この技術が発達してタイムマシンとか
    作れるようになるかもね

    • -1
  2. 最後まで読み進めてみたが、やっぱり分からなかったぜ!!!

    • +15
  3. 何にもわからんけど、頭のいい人たちは日々頑張ってくれてるんだなあって思いました

    • +12
  4. 量子コンピューターは「数撃ちゃ当たる」タイプで「暗号解読」のような作業が得意
    一方でスパコンは「分析と計算」が得意で性質が全然違う
    量子はランダム=不確実性の性質を持ってるから制御にめちゃくちゃエネルギーを使う
    要するにこの記事は「不確実性が減ります。小型化できます」ということ
    部屋サイズのパソコンが小型化して卓上に、卓上パソコンが小型化してスマホになったように小型化は実用性の肝

    • +1
  5. ものすごいことが出来るがたまに間違える、というのはまさに人間の脳と同じ。
    アナログコンピューターはまだ基礎原理すらよくわかっていないが、同じように量子的なものなのかもしれないな。
    まあ、俺の脳が間違える頻度は「たまに」じゃないけどな。

    • 評価
  6. こんにちは、アイドルの論理量子です。 おわり

    • -5
  7. 要するに
    ・論理量子ビットは、量子もつれを用いて情報をテレポートすることが難しいという難題があった。それをついに実現したのが今回の研究

    ・論理量子ビットは、演算中に生じたエラーを調べて、そこから情報を回復させるための仕組みで、これができる量子コンピュータはエラーに強い。すなわち「誤り耐性」があると言える。

    という事なんだよ。
    うん。だよね?

    • +1
  8. よくわからんが、生きている間に全貌を知ることは無いだろうな

    • 評価
  9. コンピューター同士が実用的な通信をするには伝送中のエラーを修正できる仕組みが要る
    量子コンピューターは量子テレポーテーションを使って通信するが、これはエラーが起こりやすいため、これまではスーパーコンピューターのような多数のコンピューターを連結したシステムの構築は難しかった
    できたよ、やったね!ってことかな?

    • 評価

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