この画像を大きなサイズで見る英ロンドン自然史博物館に保管されていた、約2億4000万年前のタンザニア産の化石が、恐竜誕生の年表を書き換えるかもしれない。
英ブリストル大学などの国際研究チームが再調査した結果、この化石はこれまで南米でしか見つかっていなかった単弓類「ディノドントサウルス」の新種だと判明した。
同じタンザニアの地層からは世界最古の恐竜候補である「ニャササウルス」の化石も見つかっており、南米の恐竜より古いと考えられてきた。
しかし今回の発見によってタンザニアと南米の地層が同じ年代だとわかり、ニャササウルスが最古とは言えなくなった。
これにより、恐竜がいつ、どこで誕生したのかが見直されることになりそうだ。
この研究成果は『Journal of Vertebrate Paleontology』誌(2026年9月15日付)に掲載された。
参考文献:
- September: New species of 240-million-year-old prehistoric animal from Tanzania discovered | News and features | University of Bristol
博物館で60年眠っていたタンザニア産の化石
1963年、イギリスの調査隊はタンザニアで、三畳紀にあたる約2億4000万年前の化石を大量に発見した。
恐竜が台頭する前の時代に繁栄していた単弓類(哺乳類とその祖先を含むグループ)の化石である。
化石はロンドン自然史博物館に収蔵されていたが、一部しか研究されていなかったため、他の化石の正体や、当時の生態系については詳しくわかっていなかった。
今回、ブリストル大学が主導する国際研究チームは、くちばしと2本の牙を持つ草食性の単弓類「ディキノドン類(Dicynodontia)」の骨格のうち、まだ研究されていなかったものと、2012年に同じ地層から見つかった頭骨の破片をあわせて調査した。
調査の結果、化石はディノドントサウルス属に属することがわかった。
さらに解剖学的な研究を進めたところ、これまで知られていなかった新種であることが確認された。
研究チームは、化石が見つかった地域に暮らすワマンダの人々にちなんで、新種を「ディノドントサウルス・イシヤヴァマンダ(Dinodontosaurus isiyavamanda)」と名付けた。
この画像を大きなサイズで見る南米でしか見つかっていなかった仲間がアフリカで見つかる
ディノドントサウルス属はこれまで南米でしか存在が確認されていなかったため、今回の発見は研究者たちにとって予想外のものだった。
筆頭著者であるブリストル大学のハディ・ジョージ氏は、今回の発見が、南米以外でディノドントサウルス属が確認された初めての記録だと語る。
新種の特定は、恐竜の起源を探るうえでも重要な意味を持っていた。
三畳紀の地球は、大陸のほとんどが超大陸「パンゲア大陸」として1つにまとまっていた。同じ属の動物の化石を含む地層は、同じ時代にできたと考えられる。
ディノドントサウルスがタンザニアと南米の両方に存在していたことが判明したことで、タンザニアと南米の地層の間に新たなつながりが生まれ、両者が同じ年代であることが示されたのだ。
ニャササウルスは世界最古の恐竜とは言えなくなった
新種の化石が見つかったタンザニアの地層からは、世界最古の恐竜候補である「ニャササウルス(Nyasasaurus parringtoni)」の化石も見つかっている。
ニャササウルスの化石は1930年代にタンザニアで発掘され、2012年に約2億4300万年前の最古の恐竜の可能性があると発表された。
恐竜そのものか、恐竜に最も近い仲間なのかは、まだはっきりしていない。
タンザニアの地層は以前、南アフリカの地層と共通する化石が見つかることから、南アフリカの地層と同じ三畳紀中期のものと推定されていた。
そのためニャササウルスは、約2億3000万年前とされる南米の最古級の恐竜より古いと考えられてきた。
この画像を大きなサイズで見るしかし今回、タンザニアの地層は南米の地層と同じ年代だとわかった。
南米で新たに行われた放射年代測定(岩石に含まれる放射性元素から年代を割り出す方法)によると、南米の初期の恐竜の化石を含む地層は、南アフリカの地層より最大で1000万年新しい。
タンザニアの地層も、これまで考えられていたより最大で1000万年ほど新しい可能性があるのだ。
そのため、ニャササウルスは南米の恐竜より古いとは言えず、世界最古の恐竜とも言えなくなった。
ジョージ氏も、タンザニアの最古の恐竜候補は、おそらく南米のものより古くはないと述べている。
今回の発見は、恐竜がいつ、どこで誕生したのかを見直すきっかけとなりそうだ。
博物館に眠る化石を再調査する重要性
論文共著者であるレディング大学の古生物学者ナイジェル・ラーキン氏は、1994年にユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの修士論文でこの骨格を研究し、新種であると判断していた。
しかし、論文にまとめる作業を始めるまでに30年近くの月日を要した。
ラーキン氏は、古生物を分析する技術がこの30年で飛躍的に進歩したことを強調する。
マイクロCTスキャンなどの技術を使うことで、1990年代には想像もできなかった詳細な調査が可能になり、国際的な協力も容易になった。
ロンドン自然史博物館のマイク・デイ博士は、博物館のコレクションを再調査することが、野外で新しい化石を見つけるのと同じくらい大切だと説明する。
タンザニアのディノドントサウルスの化石には、まだ調べられていない部分が多く残されている。
研究チームは今後、残りの化石を南米の標本と比べ、三畳紀に複数種の大型草食動物がどのように共存していたのかを調べる予定だ。
きょうりゅうずかん (じぶんでよめる)
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猫属性を想像してしまった
アフリカ大陸にディメトロドンの生き残りがいるとかUMA関連の本で読んだ事あるけど、これで少し可能性が上がったのかな?
ニャササウルスと同じ地層から見つかった
ディノドントサウルスがタンザニアと南米の両地層から発見され、
その地層も従来より最大1000万年新しいと推定されたことで、
ニャササウルスが最古の座から陥落したってことですかね。
>博物館に眠る化石を再調査
国立科学博物館に行った際に募金箱があり、
世界的にも鉱物や化石などの標本の保存が難しくなってるそうですね。
クラファンで一時的に何とかしたとニュースであったと思います。
未来の地球を探るにはこういった取り組みも必要なのでしょうね。
郷ひろみを連想した