この画像を大きなサイズで見るNASAの火星探査車「キュリオシティ」が2023年に撮影した1枚の画像に、謎の影が写り込んでいることがわかり、SNSで大きな話題になっている。
問題の画像はAIやコラで作られたものではない。NASAが現在も公式サイトで公開している画像に、確かに奇妙な黒い影が写り込んでいるのだ。
しかも、そのわずか13秒前に同じカメラで撮影された同じ場所の画像には、その姿が見当たらないというのである。
この画像はSNSで拡散を続けており、「まさにクラゲのような火星人かも!」「三脚型の機械に見える」などとネット上で議論を呼んでいるのだ。
NASAの火星画像に写り込んだクラゲのような黒い影
問題の画像を撮影したのは、NASAの火星探査車キュリオシティで、撮影された日付は、キュリオシティの火星滞在3924日目にあたる「Sol 3924」。地球時間では2023年8月20日22時27分46秒(UTC:協定世界時)だった。
ちなみに日本標準時(JST)はUTCより9時間進んでいるため、UTC+9時間=日本時間となる。
撮影に使われたのは、キュリオシティのマストに搭載されている右側のナビゲーションカメラ「Right Navigation Camera(Navcam)」だったそうだ。
NASAによれば、キュリオシティのNavcamは左右一対のカメラで周囲を撮影し、探査車の走行や地形把握などに使用されるという。
公開されている元画像は1024×512ピクセルのモノクロ画像で、一見すると、荒涼とした火星の風景が広がっているだけに見える。
この画像を大きなサイズで見るところが画像の左側を拡大すると、少し小高くなった部分と背景の丘陵との境界付近に、黒い奇妙な形が確認できるのだ。
横長の黒っぽい部分から下へ足のような細い筋が伸びており、拡大するとクラゲが触手を垂らしているようにも、三脚状の物体が立っているようにも見える。
この画像を大きなサイズで見るこの日キュリオシティは何をしていたのか?
画像が撮影された場所は、キュリオシティが2012年から探査を続けている火星のゲール・クレーター(Gale Crater)内である。
ゲール・クレーターは下の図の右側に位置しており、火星の赤道近くにある直径約154kmの巨大な衝突クレーターだ。
中央には高さ約5kmのシャープ山(アイオリス山)がそびえており、地層には火星の環境が長い年月をかけて変化してきた記録が残されていると考えられている。
この画像を大きなサイズで見る当時キュリオシティは、シャープ山の「ゲディズ・バリス・リッジ(Gediz Vallis Ridge)」と呼ばれる尾根を探査していた。
この場所は長年にわたって探査チームが目標としていたものの、急斜面や鋭い岩などに進路を阻まれ、なかなか到達できなかった場所でもある。
下の画像で赤く示されている部分がゲディズ・バリス・リッジで、白い線がキュリオシティの走行ルート。
NASAは「2023年8月、キュリオシティは赤く示されたゲディズ・バリス・リッジの上端付近にいた」と説明している。
この画像を大きなサイズで見るNASAによると、撮影当日はキュリオシティを約2m前進させ、尾根にある岩石へロボットアームが届く位置まで移動させる計画が立てられていた。
またNavcamを使用して、火星の塵旋風や大気中の塵、雲などを観測する計画も組まれていたという。
下は2024年2月3日に、Navcamで撮影されたキュリオシティの自撮り写真。
この画像を大きなサイズで見る13秒前の画像には、この物体は存在しない?
まるでクラゲのように見える謎の物体が写り込んでいただけでもロマンだが、この画像が注目された理由はそれだけではなかった。
問題の画像が撮影されたのは「2023-08-20 22:27:46 UTC」、つまり22時27分46秒(UTC)だが、実はその13秒前にも右側のNavcamによって同じ一連の撮影が行われていた。
下がその「13秒前(2023-08-20 22:27:33 UTC)」に撮影された画像である。
この画像を大きなサイズで見る並べてみるまでもなく、13秒前の画像には、後の画像で「クラゲ」と呼ばれることになる黒い影は確認できないのだ。
そしてこの「13秒前」のさらに「12秒前」、つまり問題の「クラゲ」が写っている画像の「25秒前(2023-08-20 22:27:21 UTC)」に撮影された画像も公開されている。
この画像を大きなサイズで見るこちらの画像にも「クラゲ」は写っていない。
このことからネットでは、物体が「移動しているのではないか」といった声も上がり、火星の生命体やUFOなどと結び付ける説まで飛び出したのだ。
他の探査機が写ったという説は否定される
撮影から約3年が経過した2026年8月になって、この画像が注目を集めることになったきっかけのひとつが、カリ・シーヴェルトセンさんだった。
シーヴェルトセンさんは研究者というわけではなく、NASAの火星探査車が撮影した画像を調べ、気になるものをSNSで紹介している人物だ。
8月12日、シーヴェルトセンさんはNASAの画像情報とともに、問題の写真を自身のXに投稿したのである。
この投稿は大きな話題を呼び、画像はSNSなどで拡散され、複数の海外メディアも取り上げるようになった。
さまざまな説が飛び交う中、NASAのロボットヘリコプター「インジェニュイティ」が写ったのではないかという説も浮上した。
撮影された2023年8月当時、インジェニュイティはまだ現役だったため、一見するとあり得そうにも思える。だが、この説は両者の活動場所を考えると成立しない。
インジェニュイティは探査車パーサヴィアランスとともに、ゲール・クレーターから数千km離れたジェゼロ・クレーターで活動していたからだ。
天体物理学者が元画像をピクセル単位で検証
この画像が話題になると、その正体を検証する動画も登場した。天文学・天体物理学を扱うYouTubeチャンネル、Astraveoが公開した動画もそのひとつだ。
下の動画では、天体物理学者のジョセフ・ファラー博士が、NASAの元画像をピクセル単位で解析している。
天体物理学者としての私の見解では、これは実在する物体ではありません。単なるカメラの異常だと思います。
それも「宇宙線」と呼ばれるものによって引き起こされた、非常に具体的な種類の異常です
ファラー博士は動画の中で、まずネット上で広まっている拡大画像の見え方に注意を促している。
画像を大きく引き伸ばしたり、鮮明化処理を加えたりすると、元のわずかな画素から本来存在しない滑らかな輪郭が作られることがある。
NASAの元データをピクセル単位で見ると、「クラゲの胴体」に見える部分にはRGB値が0、0、0となる完全な黒の画素がほぼ一直線に並び、その下にぼやけた筋のようなものが伸びているという。
一方で、ネット上の拡大画像で「脚」に見えていたほかの部分については、周囲の空に見られるノイズと明確に区別できないと指摘している。
また、実際の物体を撮影した場合、その輪郭は画素の境界で完全に途切れるのではなく、通常は周囲との境界部分に諧調、つまり中間的な明るさが生じる。
ところが問題の黒い部分は、ほぼ完全な黒の画素が並んでおり、画素の境界で不自然なほど明確に途切れているのだ。
こういった分析から、ファラー博士はこの謎の影が、宇宙線によるものと結論付けているのである。
この画像を大きなサイズで見る正体は宇宙線による画像の乱れか?
では、本当に宇宙線によってこのような画像が生まれることがあるのだろうか。
宇宙線は宇宙空間を飛び交う高エネルギー粒子で、カメラの撮像素子に衝突すると、本来そこには存在しない点や筋が画像に記録されることがある。
宇宙線の衝突は非常に頻繁に発生します。あらゆる観測機器で常に起きています。特に火星では頻繁です
実はNASAも、キュリオシティのカメラに宇宙線が当たって生じた画像異常を過去に何度も確認している。
例えば2014年にも、キュリオシティのNavcam画像に奇妙な明るい点が写り込んだことがあった。
NASAは原因について「宇宙線がカメラのイメージセンサー(CCD)に当たった」可能性を挙げているが、「岩石表面での太陽光の反射」という説もあるようだ。
この画像を大きなサイズで見るさらに2023年11月8日、キュリオシティは後方のハザード回避カメラ(Hazcam)を使い、火星の朝から夕方までの風景を25枚の画像に記録した。
その画像をつないだ動画を見ると、17枚目のフレームの左側に、それまでなかった小さな黒い点が一瞬だけ現れる。
NASAはこの黒い点について、「カメラセンサーに宇宙線が当たったことで生じたアーティファクト」と明記している。
この画像を大きなサイズで見るつまり、今回の「クラゲ」と同一のものかどうかはわからないが、「実際にはそこにない像が画像に残る現象」自体は、NASAによって確認されているのだ。
さらにファラー博士は、キュリオシティのカメラの画像補正によってこの「物体」の色が黒くなった可能性についても指摘している。
補正用の画像を撮影した瞬間に宇宙線がセンサーに当たると、そこに生じた明るい異常を本画像から差し引くことで、逆に黒い筋として残ることがあるそうだ。
さらに、地表面の絶妙な位置に存在するように見える理由についても、博士は明確に説明している。
宇宙線による異常は画像内のランダムな場所に現れます。そのため膨大に発生する中には、たまたま意味ありげな場所に出現するものもあるのです
また、宇宙線が原因なら、この1枚にだけ謎の影が写り込んだ理由も説明できる。
13秒前には存在しなかった理由も説明できます。宇宙線の衝突は、ほんの一瞬の出来事だからです
つまりその「一瞬」を、たまたまカメラがとらえてしまった、レアな写真だったというわけである。
この画像を大きなサイズで見る「火星のクラゲ」の正体はまだ公式には確定していない
火星といえば火星人。我々の頭に中には、長い間「クラゲのような火星人」のイメージが刷り込まれてきている。
また、H・G・ウェルズのSF小説『宇宙戦争』に登場する三脚型の兵器、「トライポッド」を連想する人もいたかもしれない。
だからこそ、この黒い影にロマンを感じてしまった人も多かったに違いない。それがこの画像がネットで人気となった理由の一つでもあるだろう。
ファラー博士は、ランダムな模様の中から、顔や動物など意味のある形を見いだしてしまう「パレイドリア」についても言及している。
私たちはパターンや形を見つけることを好みます。そのため、あらゆるところにそれを見いだします。
夜空の星のようなランダムな配置や、ロールシャッハ・テストのランダムなインクの染みにさえ、何らかの形を見つけるのです
この謎の黒い「クラゲ」の正体がなんだったのか、NASAによる公式の回答はまだないようだ。みんなの目には、この影は何に見えただろうか。
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きっと帝国軍が送った探査ドローンなんだよ(スターウォーズ脳)
氷の惑星に出てきた偵察用ドローンですよね。あのドローン、AIで動いていてある程度の権限を行使できて光線銃で攻撃したりできる優れもの、当時はそんなドローンはずっと未来には出現するだろうけど生きてるうちは難しいしいかな?なんて気楽に考えていました。
角度によれば火星の十字架
まあこんだけ宇宙は広いから宇宙人がいてもおかしくないよね
デジダル画像のエラーは四角く欠ける。
火星の放射線(宇宙線)は地球上の約100倍。対策してないと直ぐ傷むだろうね。
ちなみに使ってるのは旧コダックのKAI-2020(1600×1200ピクセル)。
ブーンのようでもあり、長い猫のようでもある
/⌒\
(´∀`)ノ ≺そんなベタなデザインの宇宙人、
川川川 今時ないでしょw
飛んでるデロリアンですな。
皆の幼稚な発想には失望しました。
そこまで移動はできないのか?
大阪民に倒されたやつやん
このクラゲっぽいのは
トム クルーズ主演映画
“宇宙戦争”に登場するエイリアンの乗り物 トライポッド である
…と思いました!
高齢者だけだよ >長い間「クラゲのような火星人」のイメージが刷り込まれてきている。
よし見に行こう! 有人火星探索計画はまだか! って火星に橋頭保をつくるのが良いのか、最初は月のように往復ツアーが良いのか。 でも短い時間で往復できそうなルートが最近見つかったから往復弾丸ツアーかな。 年寄りでも良いなら立候補します
補正用の画像というものがシャッターを閉じた状態で撮影されるということを初めて知ったね
続いて、シャッターを開けて撮影して、補正用の画像を重ねて引き算することでカメラのセンサーの特性でノイズがある部分が補正される仕組み
本来の画像に宇宙線が当たると白くなり
補正用の画像に宇宙線が当たると引き算だから黒くなる
2回も宇宙線を撮影してしまう可能性があるわけだけど補正のほうが重要ってわけだ
写真でRGB=(0, 0, 0)はほぼないですからね。
ブラックホールくらいしかなさそう。
あ・・・
じょうじ、と声をかけてみる
さては、心霊写真も宇宙線の仕業じゃ?・・
かーかきんきんかーきんきん
なんかこれはもう誤魔化せなくね
テストで違う答え書いたのに「いやこれ11じゃないっすよ、17のつもりで書きましたよ。」みたいな
煙に被ったピクセルや画像の乱れなんか見たことないなあ笑
20世紀以降なんやかんやと火星に人工物を送り込んでるんやから、過去の米ロの遺物が写り込んでも不思議はない。
塵かも
写ったのはドジっ子の火星人なのだろう。
今頃、「どうすんだよ!地球でバズってるぞ、おい!」って仲間同士で頭かかえてるに違いない!