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足の指をガブリ!を続け、昏睡状態の夫を目覚めさせた妻

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(著)・ (編集)

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image credit: X @pubity
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 愛する人が突然、昏睡状態になってしまった。医師から回復の見込みはゼロに近いと宣告されても、奇跡を信じたい。

 2019年、中国・河南省で3歳の子供を庇い、高さ約6mの廃工場の屋根から落ちた男性が昏睡状態に陥った。

 医師からは目覚める可能性は極めて低いと告げられたが、それでも妻は昼夜を問わず介護とリハビリを続けた。

 神経を刺激したほうが良いと医師に告げられた妻は、夫の足の指をガブリと噛むという独自の刺激療法を編み出し、毎日続けていった。

 すると徐々に夫は意識を取り戻し、体が動くようになっていった。 

 そして約6年半後、夫は妻に「愛している」と伝えられるまでに回復したのである。

子供を庇って重傷を負い昏睡状態に

 奇跡のような回復を遂げたのは、中国河南省開封市の趙進前(ジャオ・ジンチエン)さんである。

 物語の始まりは、2019年10月13日の朝8時頃のことだった。趙さんと妻の宋美(ソン・メイ)さんは、近所の古い廃工場の屋根に、3歳くらいの男の子がいることに気付いた。

 子供のいる屋根は老朽化しており、いつ崩れてもおかしくない、非常に危険な状態だった。趙さんはためらうことなく屋根に上り、泣きじゃくる子供をしっかりと腕に抱きかかえた。

 だが次の瞬間、趙さんの足元の屋根が崩落。彼はとっさに自分の体をクッションにし、子供を庇った状態で地面に激突した。

 幸いなことに、子供は趙さんが頭を守っていたため大きなケガはなかった。だが趙さん自身は木材や鉄材が散乱する床に倒れ、後頭部から大量に出血していた。

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image credit: 騰訊網

 救急車で病院へ搬送される途中、医師が宋さんに「ご主人を眠らせないよう、ずっと声をかけ続けてください」と指示し、宋さんは夫に話しかけ続けたという。

夫は私の両手を力いっぱい握りしめ、額からは汗が流れ続けていました。体の下に敷かれた青い布は、汗で色が変わるほどびしょ濡れになり、汗が滴り落ちていました

 宋さんは当時をこう振り返っている。そして病院でCT検査を終えた直後、趙さんは一瞬だけ意識を取り戻した。

夫は突然目を開け、私の手を強く握って「助けた子は無事か?」と尋ねました。私が「無事よ」と答えると、夫の手からふっと力が抜け、そのまま両腕がだらりと下がりました

 その後、趙さんは緊急手術を受けたが、頭部の外傷に加え、脳幹の損傷や肺の損傷、さらには多発骨折など、重傷を負っていたことが判明した。

 当初、宋さんは医師から「3か月もつかどうか」と告げられた。その3か月を乗り越えた後も、「植物状態で、目覚めない可能性が高い」と説明されたという。

 それでも宋さんは諦めなかった。

私は医師に、「わずかでも望みがあるなら、どうか助けてください。絶対に諦めないでください」とお願いしました

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image credit: 騰訊網

終わりの見えない介護と困窮の日々

 だが、趙さんの意識は戻らず、終わりの見えない介護の日々が始まった。宋さんは毎日夫の体を拭き、手足をマッサージし、耳元で語りかけ続けた。

 それまで絵画教室で教えていた宋さんの生活は、夫の事故で一変した。昼間は趙さんに付き添い、時間が空くと露店で稼ぎ、夜は絵を描き、休日は日雇いの仕事をした。睡眠時間は3時間にも満たなかったという。

お金になる仕事なら、何でもやりました。希望がある限り、私たちは絶対に諦めません

 しかし、一家の生活は困窮した。介護しながらの稼ぎでは、趙さんの治療費はもちろん生活費も到底まかなえず、橋の下で一夜を明かしたこともあったという。

涙を拭いて思ったんです。「これがどん底なんだ。これ以上悪くなることはない。ここから先は、どんな道でも前へ進むだけだ」と

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image credit: 騰訊網

そして奇跡が起こった

 回復の兆しが見え始めたのは、事故から半年後のことだった。趙さんの指が、わずかに動いたのだ。

 その後は簡単な指示に応じて手を挙げたり、痛みを感じると手で押し返したりするなどの反応が見られるようになった。

 そして事故から1年8か月が過ぎたある晩、奇跡が起こった。2021年6月、夫の世話を終えて隣で眠っていた宋さんは、誰かが布団をかけてくれたことに気づいた。

最初は息子だと思ったんです。でも振り向くと夫でした。うれしくて息子を起こし、「お父さんが目を覚ましたよ!」と叫びました

 そして2026年6月30日、趙さんはとうとう言葉を取り戻した。彼は最愛の妻である宋さんに向かって、確かにこう言ったのだ。

我愛你(愛してるよ)

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最愛の夫のために足を「噛む」妻

 実は宋さんは、医師からの「神経を刺激したほうがよい」というアドバイスを受け、夫のつま先を噛むという、少し変わった介護方法を取り入れていたという。

 衛生面での心配もあったが、彼女は食品用のポリ袋で夫の足を包み、何年もそのつま先を噛み続けたのだそうだ。

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image credit: SCMP

 2人が結婚したのは2001年だった。宋さんは親の反対を押し切り、式もせずに駆け落ち同然で趙さんとの結婚生活を始めたそうだ。

 趙さんは防水工として家計を支えていたが、心優しすぎる彼は、独居老人や貧しい家庭から修理代を受け取らないこともあったらしい。

 2014年には夫婦で絵画教室を開いたが、それもいつしかボランティアとなり、病気で貧困にあえぐ家庭の子供たちに、無料で絵を教えるようになったという。

 そんな2人の献身的な活動は、2019年のあの事故の日まで続いていたのである。 

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image credit: X @PicturesFoIder

誰もが前途多難だと言うけれど、夫婦は共に困難を乗り越えていくものです。最善の治療法はわかりません。でも、これから先の長い年月も、私は歩み続ける覚悟です

 宋さんは「寄付に頼りたくない」と語っており、現在は絵画教室や絵の販売に加え、ライブコマースなどで家計を支えながら、夫の介護を続けているそうだ。

いつか夫が家族のもとへ戻り、自分のことを自分でできるようになったら、私は一生懸命働いて、困っている人たちを助けたい。そして、私たちが受け取った優しさを、今度は誰かにつないでいきたいと思っています

References: China Man Says "I Love You" After Wife Wakes Him From Vegetative State By Biting His Toes / 男子三年前救人受伤成植物人现已恢复意识 妻子:看到他好转 所有的疲惫感都没了

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この記事へのコメント 13件

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  1. 中国人というとあまり良い印象がなくなって久しいですが
    ちゃんとこういう真っ当な敬意に値する方達がいるんだなぁと正直”目から鱗”
    絵に描いたような正直者。
    心優しい人達。
    ズルイ者が得をしてる様な世の中を悪悟りすることもなくひたすら誠実に生きてきた人達に奇跡が起きる。
    これから更に良いことが起きると良いな。

    • +28
    1. どこの国にもまっとうな人はいるよ
      そういう言葉がさらなる偏見を生むのに

      • +29
  2. 涙で途中から文字が読めなくなった・・
    言葉になりません(´;ω;`)

    • +8
  3. 愛だねぇ、、、こんなに深い愛と忍耐と強い意志で結ばれた関係を
    手に入れたこの夫婦は幸せだね。

    • +41
  4. 居るんだよなあ、
    よくわからないくらい清らかな魂の持ち主が。

    • +25
  5. プライドを傷つけないように、こっそり支援してあげればいいんだけどね

    • +2
  6. なんていい男だ
    そしてとんでもなく素晴らしい奥さんだ

    • +20
  7. ものすごい女性だ、誰もが出来る事じゃない
    彼らが民衆による国になったとき
    日本は必然と陥落するだろうね

    • -6
  8. 重度の糖尿病合併症で植物状態に陥った方のレポを読んだことがあるけど、その方のお姉さんが6時間くらい話しかけ続けて意識を取り戻したんだって。自力で歩けるくらい回復したそうだよ。耳は最期まで聞こえてるというし、介護する側が諦めないというのは効果あるのかもね。
    しかしなかなかできることじゃない。愛だなあ。

    • +19
  9. こういう思いやりと不屈の精神、清貧でも美徳がある人が世の中に増えたら世の中はよくなるだろう。

    • +4
  10. 現代医学科学進んでいると想いたいです。

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