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コロラド州のオオカミ再導入が中断。米連邦政府によるカナダとの取引停止が影響

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(著)

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Image by Istock AB Photography
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 アメリカ・コロラド州で進められているハイイロオオカミの再導入計画が中断に追い込まれた。アメリカ連邦政府がカナダとの取引を完全に停止したことで、予定されていた個体の移送が完全に遮断されたためだ。

 国内での供給元探しも難航しており、州当局はこの冬の追加導入を中止すると発表した。

 すでに再導入された個体の半数以上が死ぬという厳しい現実に加え、政治的な圧力も強まっており、プロジェクト全体が足止めを食らっている。

政治の壁がオオカミ再導入を阻む

 コロラド州公園野生生物局(CPW)は、2026年初頭に予定していたカナダからのオオカミの追加移送を断念したことを発表した。

 当初はブリティッシュコロンビア州から最大15頭を導入する契約を結んでいたが、アメリカ連邦政府の介入によって計画の実行が不可能になった。

 現在、トランプ政権は外交上の対立を背景にカナダとのすべての交渉を打ち切り、事実上の取引停止状態を続けている。

 この国家間の断絶により、連邦政府はカナダからのオオカミ移送を「法的ルール違反」として差し止めた。

 さらに、州に認められていたオオカミの管理権限そのものを取り消す動きも見せており、プロジェクトは存続の危機に立たされている。

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Image by Istock

絶望的な供給元探しと高い死亡率

 カナダからのルートを断たれた州当局は、アメリカ国内でオオカミを提供してくれる場所を必死に探したが、成果は得られなかった。

 アイダホ、モンタナ、ワイオミングといった、すでにオオカミが生息している近隣州は、協力を拒否し続けている。

 これらの州では、オオカミによる家畜被害に苦しむ牧場主たちが強い政治的影響力を持っている。

 彼らは、コロラド州の牧場主たちが反対している「再導入」を助けることは仲間への裏切りだと考えており、都会の投票で決まった計画に、自分たちの州のオオカミを差し出すことへの強い反発があるのだ。

 唯一の希望だったワシントン州の部族や州委員会も、最終的に協力を拒んだ。

 その理由の一つが、コロラド州でのオオカミの生存率の低さだ。

 2023年に再導入が始まって以来、野生に放たれた25頭のうち、少なくとも13頭がすでに死んでいることが判明した。

 なぜこれほど多くのオオカミが命を落としているのか。その要因は、自然界の厳しさと人間社会の影が複雑に絡み合っている。

 まず挙げられるのは、野生動物同士の過酷な生存競争だ。

 コロラド州にはピューマ(マウンテンライオン)などの強力な捕食者が多く、慣れない土地で活動を始めたオオカミが襲われて命を落とすケースが確認されている。

 人間の活動による影響も無視できない。

 一部の個体は車にはねられる交通事故で亡くなっており、中には違法に銃で撃たれた疑いがあるケースも調査されている。

 また、家畜への被害を防ぐために人間が介入したことで、強いストレスを受けて死に至った例もある。

 たとえば2024年には、牛を襲った群れを捕獲して移動させる際、成獣のオスが栄養失調と捕獲のストレス、そして古い銃傷による衰弱が重なり、息絶えてしまった。

 未知の土地での生存競争は、想像以上に過酷だ。

 半数以上の個体が失われたという事実は、供給を検討していた他州に「死にに行かせるようなものだ」という強い警戒感を与えてしまった。

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Image by unsplash Federico Di Dio photography

理想と現実の狭間で揺れる未来

 コロラド州に自立したオオカミの群れを復活させるという目標は、2020年の住民投票によって僅差で承認されたものだ。

 しかし、都市部の有権者が望んだ理想の生態系構築は、家畜を守ろうとする地方の牧場主や、厳しい国際情勢という現実の壁に突き当たっている。

 州当局は今後、2026年から2027年にかけての冬に向け、新たな供給元を模索し続けるとしている。

 しかし、追加の導入がなければ、現在州内に残っているわずかなオオカミだけで個体群を維持するのは極めて難しい。

 オオカミプログラム・マネージャーのエリック・オーデル氏は、個体数が少ない今の時期に仲間が増えないことは、計画の成功率を著しく下げると危機感を募らせている。 

References: State.co.us / CPR / PHYS

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この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. 過去に再導入されたオオカミたちがどうして死んだかの内訳がわからんといかんのでは

    • +28
    1. 通常の野生オオカミの生存率がどの程度かも気になる

      • +5
  2. 勝手に肉食獣なんて連れて来られたら
    たまらんわな

    • -7
    1. いうてコヨーテ、ピューマやクロクマ、グリズリーもおるんだからオオカミが増えても誤差の範疇だろ

      • +3
      1. そんなのいるならオオカミいらんのでは

        • +4
        1. もし再導入の目的がシカの頭数抑制とかなら
          オオカミは他の肉食獣より捕食圧が強いから
          それなりにアドバンテージはあるかもね

          • +1
  3. 死因はなんだろう。飢えなのか撃たれたのか事故なのか病気などか。
    再導入前に検証すべきだと思う。

    • +17
  4. 生存率が低いということはそもそもその地が生存には適してないということ
    無理やり連れてこられて死ぬくらいならこんなプロジェクトは廃止されたほうが良い

    • +17
  5. アメリカのコロラド州が自然保護?再生?の目的でカナダからオオカミを追加導入する予定だったけど、アメリカ政府のせいでできなくなって、国内で代用しようとしたけどクソデカ利権のせいで無理ってことか
    反対する農家の気持ちもわかるし人間がオオカミ持ち込んだところで上手くいく保証もないし、かといってこのままでいいわけないしトランプは金のことしか考えてないし

    • 評価
  6. 内容に触れないコメントで申し訳ないが
    トップ写真の仲間の背中にあご乗せしてる子かわいい

    • +18
  7. >>都市部の有権者…

    また現場を知らないお花畑さんのせいで、無理やり導入させられた狼が犠牲になってるのか。
    やっぱりアメリカでも日本の熊保護教の輩みたいなのが居るんだな。

    生存率も低いし、辞めちゃえば?こんなの。

    • +6
  8. >外交上の対立を背景にカナダとのすべての交渉を打ち切り

    アフガン戦争でNATO軍が後方にいたと言ってNATOのいくつかの国が怒ってるらしい(戦死者も出てるしね)
    今見たらイギリス軍のことは称え始めたみたいだけど、他の国のことはどうなんだろう

    そんなニュースを見ていたので、カナダと何があったのか忘れた
    何があったの?

    • 評価
  9. 【コロラド州で進められているハイイロオオカミの再導入計画】
    1 カナダから→国家間断絶により断念
    2 他州からの提供
    ・家畜被害に苦しむ牧場主からの反対
    ・オオカミの生存率の低さによりワシントン州の部族や州委員会も拒否

    【コロラド州でのオオカミの生存率の低さ】
    2023年から野生に放たれた25頭のうち、少なくとも13頭がすでに死亡

    原因
    1 野生動物同士の過酷な生存競争(ピューマなどに襲われる)
    2 人間の活動による影響
    ・交通事故
    ・銃で撃たれた疑い(違法)
    3 家畜への被害を防ぐために人間が介入
    (牛を襲った群れを捕獲して移動させる際、一頭が栄養失調と捕獲のストレス、そして古い銃傷による衰弱が重なり、息絶える)

    長文だったから簡単にまとめてみたけど、人との共存が難しいのかな

    • +4
  10. オオカミへの反感も根強い場所があるんだね、残念
    最近ワイオミングでオオカミをいじめ殺した男のニュースが挙がっているけど、雰囲気からすると、ネットでの炎上さえなければ地元ではそんなに処罰されないみたいに感じた
    死亡数の多さってこういうのもあると思う

    • +7
  11. 送り込んだ第一陣があっさり死んでるということは、もはやその地で生きていけない生き物だってことでもありますからね。

    • +7
  12. 狼再導入の是非については議論のあるところだろうけど、これはさすがに計画がずさんすぎるのでは・・・

    • +6
  13. 東北の温泉旅館を
    熊から守っているのは
    大女将だ。

    • -1
  14. クマ対策で日本に導入してくれ

    • -3

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