この画像を大きなサイズで見るかつてインドネシアのフローレス島には、人類の親戚にあたる「ホモ・フローレシエンシス」が暮らしていた。身長1mほどの小柄な体格からホビットとも呼ばれている彼らは、約5万年前に突如姿を消してしまった。
100万年以上もこの島で暮らしていたホモ・フローレシエンシスの絶滅の原因は長年の謎だったが、最近になって新たな証拠が見つかった。
約6万1000年前に始まった極度の干ばつが、彼らの運命を大きく狂わせたようなのだ。
干ばつに伴い、移動していった獲物を追って故郷を捨てたホビットたちを待ち受けていたのは、火山噴火と現生人類「ホモ・サピエンス」の存在だった。
この研究成果は『Communications Earth & Environment』誌(2025年12月8日付)に掲載された。
フローレス島の洞窟に残された「タイムカプセル」
2003年にインドネシアのフローレス島で発見されたヒト属、「ホモ・フローレシエンシス」は身長1mほどの小柄な体とそれに比例した脳を持ちながら、火や精巧な石器を使っていたと考えられている。
そのサイズから、映画や小説に登場する小人にちなみ、「ホビット」という愛称で親しまれている。
当初は1万2000年前まで生存していたとされていたが、新たな研究で、約5万年前までに絶滅したと考えられている。
アイルランド国立大学メイヌース校、オーストラリアのウーロンゴン大学、インドネシアのバンドン工科大学などの古生物学者による国際研究チームは、ホビットが姿を消した原因を突き止めるため、化石が見つかった場所とは「別の洞窟」に目をつけた。
ホビットの骨や石器は、フローレス島中央部の高地にあるリャン・ブア洞窟で発見されている。しかし、当時の環境を知るための手がかりは、そこから700mほど上流にある「リャン・ルア洞窟」の奥深くに隠されていた。
この画像を大きなサイズで見るそこには、ホビットたちが絶滅に向かっていた時期を通じ、ひっそりと成長し続けていた「石筍(せきじゅん)」があったのだ。
石筍とは、洞窟の天井から落ちる水滴によって床からタケノコのように上へ伸びる鍾乳石の一種だ。
水滴に含まれる成分が積み重なってできるため、その断面には年輪のように過去の気候変動が克明に記録されている。いわば天然のタイムカプセルである。
研究チームは、この石筍に含まれる酸素同位体(d18O)やマグネシウムなどの成分を徹底的に分析した。
その結果、これまで知られていなかったフローレス島の劇的な気候の歴史が浮かび上がってきた。
この画像を大きなサイズで見る6万1000年前から極度の干ばつが発生していた
分析の結果、過去のフローレス島は3つの異なる気候時代を経験していたことが判明した。
9万1000年前から7万6000年前までは、今よりも雨が多く湿潤な環境だった。続く7万6000年前から6万1000年前までは、夏は雨が多く冬は乾燥するという、季節の変化がはっきりした時期だった。
この時期は「ゴルディロックス(最適な)」気候と呼ばれ、動植物にとって非常に住みやすい環境だったようだ。
ところが、6万1000年前を境に事態は急変する。気候が極端に乾燥し始めたのだ。
特に夏の乾燥が激しくなり、それまでの豊かな緑は失われ、乾いた大地へと変貌していった。この激しい乾燥化は、4万7000年前頃まで数千年にわたって続いたと推測されている。
では、この気候変動はホビットたちにどう影響したのか。それを裏付ける証拠は、意外な動物の化石から見つかった。
この画像を大きなサイズで見る獲物を追って故郷を捨てたホビットたち
リャン・ブア洞窟からは、ホビットの道具と共に、かつて彼らが食料として狩っていた「ステゴドン(Stegodon florensis insularis)」の一種の骨が大量に見つかっている。
このステゴドンは、現代のゾウの遠い親戚にあたる絶滅種だ。大陸に生息していたステゴドンは巨大だったが、この種は孤立した島で独自の進化を遂げて小型化(島嶼化)しており、現代のゾウよりもずっと小柄だった。
研究チームがこの象の歯の化石を分析したところ、その成分変化が、石筍が示した気候変動のデータと完全に一致した。
象の化石の90%は、気候が最適だった7万6000年前から6万1000年前の地層に集中していた。
これは、環境が良い時期には象もホビットも繁栄していたが、乾燥化が始まると同時に、両者とも急速に姿を消していったことを意味する。
乾燥によって川の水位が下がり、飲み水を確保できなくなった象たちは、水を求めて高地の洞窟周辺から移動を始めたはずだ。
食料を象に依存していたホビットたちもまた、生き残るために獲物を追って住み慣れた洞窟を放棄し、移動を余儀なくされたのだろう。
この画像を大きなサイズで見る逃げた先に待っていた「別の脅威」、巨大なホモ・サピエンス
獲物を追ってリャン・ブア洞窟を離れた彼らの旅路は、決して安住の地への移動ではなかったかもしれない。
洞窟に残された最後の地層は、約5万年前の分厚い火山灰に覆われている。近くで起きた火山噴火が、彼らにとどめを刺した可能性も否定できない。
さらに不穏な要素がある。ホモ・サピエンス(現生人類)の存在だ。
新しい考古学的証拠やDNA解析によると、現生人類は少なくとも6万年前にはインドネシアの島々を渡り、オーストラリア方面へと移動していた。
環境の変化により、彼らが高地から海岸線や別の地域へと移動していたとすれば、そこで新たにやってきた「巨大な人類」である我々の祖先と遭遇した可能性がある。
そこで資源を巡る競争があったのか、未知の病気が持ち込まれたのか、あるいは直接的な捕食対象となったのかは定かではない。
確かなことは、彼らに移動を強制した環境の激変が、100万年も続いたホビットの歴史に終止符を打つ引き金になったということだ。
References: Theconversation / PHYS / Nature
















滅びが目前の最後のフォーレシエンシスは
何を思ったのだろうなぁ、、、
ワイら人類も最後の時が何時か来るのだろうなぁ。
現代のように四方八方から情報が入ってきたわけじゃないから劇的なことはなさそう。
最近獲物が少ないなとか他の群れに合わないなと思っていたら自分たちが最後の集団だった、みたいな。
もしかしたら他の群れの存在も豊かな獲物もお祖父さんの話にしか出てこないものになってたりね。
我々も徐々に衰退していったら「先祖はあの月まで行く術を持っていたらしいけどお伽話だよな」なんて言いながら滅びていくのかも知れない。
新人類とか、宇宙人が地球を征服して、現生人類ホモサピエンスを絶滅危惧種として大きなケージに入れて数匹の個体を入れて展示、あるいは血統をしっかり記録してペアリングなど動物園の展示される側に回ってるかも?
>約5万年前の分厚い火山灰
ってトバ火山の事かな
だとしたら今まで言われていた7万年前とかなり時期がズレているけど…
“トバ・カタストロフィ”で有名なトバ火山は3,000km近く離れている
それにインドネシア…というかあの一帯は火山帯なので
フローレンス島も複数の火山があるし、近隣にも山ほど火山がある
有名なところでは19世紀に世界中の夏をなくしたタンボラ火山とかね
ありがとう、確かに分厚く降り積もる程だともっと近くの火山が原因っぽいか
ただトバ火山の灰が積もる程近くなかったとしても、その時期に大きな気候変動の形跡がなかったってあたりにも引っ掛かっているんだよね
>大きな気候変動の形跡がなかった
この当時はトバ火山の大噴火によって引き起こされた思われる最終氷期と大規模な気象変動の真っただ中です・・・・
あと数万年前だと流石に数年スパン程度の気温変化の検証は難しいと思う
近々だとトンガ・フンガ・トンガ・ハアパイ火山やピナツボ火山の噴火は
大規模な噴出などを伴ったけど影響範囲は数年だし
一万年以内での最大噴火である鬼界カルデラですらも、影響範囲は数十年スパンと言われているので
数千年スパンどころか数万年スパンの影響の引き金となったトバ火山の噴火は例外中の例外
スマトラ島対岸のインド周辺にすら降灰させた噴出量は伊達じゃない
たぬきかな?の所に結構居たよ
サピエンスはその環境変動をどう乗り越えたのか?
5万年前だと、
10~7万年前くらいに出アフリカして中東あたりに広まった段階から、
さらに欧州やインド・東南アジア、のち東アジアからシベリア方面まで
新天地への分布域を拡大しつつあった頃?
あと、10~8万年前ごろに初歩的な言語が現れ始めてから、
7万年前ごろに母音のバリエーション化を脳にする喉の構造変化、
5万年前ごろには言語体系がさらに複雑化(⇒連係のとれた集団行動や、技術・知識の伝承が高度化)したとされている。
それでも最小で2000人くらいに縮小したという話は聞いた
運もあるのかもしれない
紀元前エジプト文化を舞台にしたマンガで、空想かもしれないが…。
ホビットらしき人類がエジプト貴族の宴会に呼ばれてる描写があった。
あくまでマンガだけど、小人を招く事はステータスだとかなんとかで小人も自由に宴会を楽しんでたよ。どうも縁起モノ扱いされてた描写だった。
だから勝手にフローレンス島の亜人類の生き残りなんだろうなぁと思ってたけど…違うんだね。
本当はかなり前に数を減らしてたのかも、にも驚いた。
それはおそらくアフリカのピグミーをイメージして描かれてたんだと思う
古代エジプトのファラオが小人のダンスを見たいと地方の行政官に依頼していた記録が実際に残ってるようだし、交通が不便な当時に知られてた小柄な人間といえば同じアフリカ大陸のピグミーを指してたんじゃないかね
とはいえ彼らの身長は140〜150cm程度だからぶっちゃけ空想上の小人ほどには小さくないが
全員が好戦的とは思えず、多くのホビットは同化してしまい
この世から消えてしまったじゃねえの
少なくても病気でやられるほど人類って弱く間抜けじゃねえぞ
でも、ホモサピエンスだけが強くて他は病気でやられたのかもしれない
>少なくても病気でやられるほど人類って弱く間抜けじゃねえぞ
それは全地球規模の広範囲に広がっているおかげであって、
コミュニティが限定されていれば普通に全滅する可能性はあるよ。
コロンブスがアメリカに上陸したときはヨーロッパ由来の疫病で原住民が大量に亡くなったよ
東南アジアには二足歩行する小型猿人の目撃例が多数あって、これがホモ・フローレシエンスの生き残りじゃないかと言われてる
ネッシーやビッグフットよりは可能性高そうだね
北海道アイヌの”コロポックル”こそがホビットの子孫。すでに混血しているが、今でも積丹半島や青森県むつ市周辺には比較的背の低い末裔がおるで。
そうは言っても干ばつが始まってから1万年以上は生き残ったんだな
そこまで生き残れたならそういう環境で生きるすべは得ていそうだが
100年先も見通せない現行人類に比べたら何とも強いことだ
ホビットが一か所に留まるわけないだろうに
生き物にはジェネラリストとスペシャリストという生き方があってだな……
中国だか東南アジアだか忘れたけど
やたらとちっこい民族が居たな
このホビットが消えたとかいうのも
実際はホモ・サピエンスと混血が進んだ結果
ネアンデルタール人みたいに消えただけなんだろうな
矢部っち 「バレてもうたよ、オカムラはん。
あいつは行っちまったのさ。それこそ均一なるマトリクスの裂け目の向こうへ・・・
やっぱり似てるわ、近所のおっちゃん
ホモサピエンス、他の人類駆逐しすぎ問題