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火星の古代生命がついに見つかった?岩石から微生物の活動を示唆する痕跡を発見

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(著) (編集)

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 火星に古代の生命の痕跡が残されていたかもしれない。もしも本当であれば世紀の大発見で、科学者たちは興奮を隠せないでいる。

 現在ジェゼロ・クレーター内を探索しているNASA火星探査車「パーシビアランス」は、その内壁に沿った「ネレトバ渓谷」で、矢じりのような不思議な形の岩石を発見した。

 「チェヤバ・フォールズ」と名付けられたこの岩石からサンプルを採取し分析したところ、なんと数十億年前に微生物が活動していただろうことを示唆する痕跡が3つも見つかったのだ。

火星の岩石に示された3つの生命の痕跡

 その痕跡の1つは、生命の化学反応につながる「有機化合物」だ。これは火星にまだ水が豊富だった数十億年前、当時存在した微生物が残したものかもしれない。

 それを裏付けるかのように、岩石からは静脈のような「カルシウム硫酸塩」が見つかっており、かつて水がその中を流れていただろうことが示唆されている。これが二つ目の痕跡だ。

 そして三つ目の痕跡は、ヒョウの毛皮を思わせる数mmの斑点だ。この斑点の黒っぽい輪っかに含まれる「鉄とリン酸塩」は、ここ地球では微生物による化学反応が起きたときに残されるものだ。

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岩石があるネレトバ渓谷は、大昔にジェゼロ・クレーターに流れ込む川によって削られてできたと考えられている/Image credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS

 火星探査車、パーシビアランス(パーサヴィアランス)の科学チームに所属するデビッド・フラナリー氏には、地球の場合、こうした特徴は、「地下に生息する微生物の化石に関連している」ことが多いと、プレスリリースで説明する。

 またチームメンバーのモーガン・ケーブル氏は、「火星でこれら3つの特徴が一緒に見つかったのは初のこと」と興奮気味に語っている。

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画像左側にある暗い穴 からチェヤバ・フォールズ(Cheyava Falls)と名付けられた岩石が採取された/ image credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS

まだはっきりとはわからないが、生命の可能性も否定できない

 幅400mほどのネレトバ渓谷(Neretva Vallis)は、大昔にジェゼロ・クレーターに流れ込む川によって削られてできたと考えられている。そもそもこのクレーターはかつて湖だった可能性が濃厚だ。

 はっきりさせておくと、今回発見されたものは、大昔の火星に微生物がいたことを示す確実な証拠ではない。

 可能性としては、もともと有機化合物を含んでいた泥がこの谷に流れ込み、固まってチェヤバ・フォールズになったのかもしれない。

 その後に滲み出した水が、静脈のようなカルシウム硫酸塩とヒョウ柄の斑点を作った。

 あるいは、近くで火山活動が起きていたなど、生命など存在できないような高温の状況で、今回観察されたカルシウム硫酸塩が岩石に入ったという可能性もある。

 その一方で、そうした生命が関係していない化学反応によって、今回のヒョウ柄の斑点ができるのかどうか、今のところはっきりしないようだ。

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この岩石はパーシビアランスによる22番目のコアサンプルであり、 7月21日に、探査車が幅400メートルの古代の川の谷であるネレトバ渓谷の北端を探査した際に採取された / image credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS

この岩石はいつ地球に持ち帰れるのか?

 NASAの科学ミッション局のニコラ・フォックス副局長は、次のようにプレスリリースで述べている。

 「ネレトバ渓谷の旅は有意義なものでした。これまでに見たことのないものが発見され、たくさんの研究材料がもたらされました」

 今回の痕跡が本当に生命の痕跡なのかどうか確認するために、どうにかサンプルを地球に持ち帰り、地上の強力な分析機器で調べたいところだ。

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火星を調査するパーシビアランス / image credit:NASA/JPL-Caltech/MSSS

 だが、このところ火星からのサンプルリターン計画は、110億ドル(約1兆6500億円)にも跳ね上がったコスト面をはじめ、いくつもの難題に直面しているようだ。

 現在の計画は、数度の打ち上げが必要になるかなり複雑なもの。まず火星に回収機を送り込み、パーシビアランスにサンプルを届けさせる。このとき回収ヘリを使用する可能性もある。

 その後、サンプルを携えたアセンダー(上昇機)を軌道に打ち上げ、これを宇宙船で回収してようやく地球への帰路につく。

 現在NASAでは、もっと手軽に実行できるアイデアを産業界や研究者から募っているところであるそうだ。

References:NASA’s Perseverance Rover Scientists Find Intriguing Mars Rock – NASA / NASA’s Perseverance Mars rover finds possible signs of ancient Red Planet life | Space / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 13件

コメントを書く

  1. イーロンマスクに期待するしかなさそう

    • 評価
    1. >>1
      現時点ではそれが冗談でもなんでもないのが困る
      “スターシップ/スーパーヘビー”が完成しないと火星探査に必要な
      月面Gateway及び月面基地が完成しない

      • +4
  2. 1m地下には今でも生きた微生物がいそう

    • +4
  3. 大昔の火星に微生物がいてもおかしくはないけど、いくらなんでもはしゃぎすぎじゃない?

    • -16
  4. いるわけがないと思う
    いればもっと他に痕跡が残っているだろうし、微生物になる前の痕跡だってその何億倍と残っていてもおかしくないと思う
    いきなり微生物が誕生してそれもほんの少しだけと言うのは想像できない

    • -17
  5. 夢物語だけど、こうやって水星やタイタンでも微生物の痕跡が見つかればいいのにね 
    たまたま太陽の活動で今は地球だけど、初期は水星にいたとか、大気のあった火星にもいたとか 
    タイタンは現在進行形で産まれようとしているとか

    • +7
  6. 地球のクマムシのように乾眠している生物がいるかもしれない

    • +2
  7. 地球外の砂も土も岩も地球のと変わらないやん?
    という事は火星に生き物がいたとしても
    それもまた地球と同じなんじゃないか?
    宇宙人なんか居たとしても地球人と見た目変わらないかも

    • -1
  8. どんな科学者も過酷すぎる地上付近に生物がいるとは思ってないだろうけど、地下ならおそらく地熱と圧力で液体の水があるから地球の極限環境微生物のようなものが居る可能性があるとは言ってるよね。
    地球の生物と同じであればは炭素12と13の比率を調べれば生物か無生物か判断できるけれどそこまで調査するにはサンプルリターンが必須か。

    • +1
  9. サンプルリターンと、火星に直接に無人研究所を建てるのとどっちが安上がりだろうか。

    • +1
  10. 👨「火星に行かなきゃ!」
    👩「オレダー、あなた疲れているのよ・・」

    • -1
  11. 間接的な証拠とかじゃなくてもっとガッツリ昆虫とか植物の化石見つからないかな~

    • +1

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