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自然ってすごい!オーストラリアの大型トカゲは羊たちを守っていた

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(著) (編集)

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 ローゼンバーグオオトカゲというオーストラリア原産の大型トカゲが、羊たちの命を守る役割を果たしているという研究結果が発表された。

 オーストラリアでは羊の背中にクロバエ卵を産み付け、孵化して発生したウジ虫によってが皮膚が食い破られ、炎症を起こす被害が問題になっていた。

 最大1.5mにもなるローゼンバーグオオトカゲが、クロバエの発生源となる野生動物の死骸を始末することで、羊たちの命が守られていたのだ。

オーストラリアでは羊のハエウジ症が問題に

 実はオーストラリアでは、クロバエが羊の背中に卵を産み付け、ウジ虫が湧く被害が問題になっている。

 羊の皮膚で孵化したウジ虫は、やがて皮膚を食い荒らし、ハエウジ症という病気の原因となる。

 ハエウジ症にかかると、羊たちはひどい痛みに襲われ、最悪の場合は死につながることもある。その被害額は、日本円にして年間300億円近くにもなるそうだ。

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photo by Pixabay

オオトカゲがウジ虫だらけの動物の死骸を掃除

 ハエウジ症に悩む羊たちを間接的に救っていたのは、ローゼンバーグオオトカゲ(Varanus rosenbergi))は、ネズミなどの動物の死骸を食べる、オーストラリア南部原産の腐肉食動物だ。

 このトカゲはウジ虫がたかった動物の死骸を食べることで、間接的にクロバエが羊などの家畜に卵を産み付けるのを防いでいる、いわば自然界の清掃員だ。

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photo by iStock

クロバエはオーストラリアの牧羊業にとって大問題です。彼らは恐ろしい病気を引き起こすので、農家にとっては管理コストがかかりますし、羊たちにとっても動物福祉の上で大きな問題になっています

 こう語るのは、ケンブリッジ大学動物学部の博士研究員トム・ジェイムソン氏だ。

人為的な環境の変化により、生態系にとって重要な機能を支える種が、広範囲に失われています。

ヨーロッパ人がオーストラリアにやってきて以来、固有の哺乳類が広範囲で絶滅したため、多くの腐肉食の動物たちがいなくなりました。

そしてその一方で、ヨーロッパアカギツネなどの外来種が持ち込まれたのです

腐肉食動物は生態系で大切な役目を担っていた

 ジェイムソン氏らの研究チームは、オーストラリア南部の地域で、さまざまな腐肉食動物の行動を比較した。

 カメラを設置した餌場に、何百匹ものネズミの死骸を置き、5日後に再び戻ってネズミが食べられたかどうかを確認。残った死骸についたクロバエのウジ虫の数を数えたのだ。

私たちはウジ虫の数を数えたんですが、実にうんざりしましたよ。もし腐肉食動物がネズミを食べなければ、1匹のネズミから1,000匹ものウジ虫が見つかったでしょう。

ウジ虫はクロバエとなって1週間で20kmも移動します。地元の羊の群れが襲われるリスクにさらされることになるのです

 大自然の中では、動物の死骸にはすぐにクロバエが卵を産み付け、孵化したウジ虫に覆われる。そうなるとその地域のクロバエの数が増加するため、羊たちがハエウジ症に感染するリスクが高くなるのだ。

 ウジ虫が孵化する前に死骸を食べてくれる腐肉食動物が周囲にいれば、そのリスクも当然低くなる。

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Paul Asman and Jill Lenoble, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

結果的にオオトカゲが羊たちを守っていた

 今回の調査によると、オーストラリア原産のローゼンバーグオオトカゲは、外来の動物たちよりも、より多くの死んだネズミを食べていたそうだ。

キツネや猫といった侵略的外来種による捕食は、オールトラリア在来の野生動物の減少と、生態系悪化の主な原因になっています。

ローゼンバーグオオトカゲの数が、キツネや猫よりも多い場所では、死骸がより多く取り除かれ、ハエの増殖が抑制されています。

このトカゲやその他の在来種の個体数を増やすことに、重点を置くべきなのです。そ
うすることで在来種に恩恵をもたらすだけでなく、地元の農業にも波及効果をもたらし、さらには野生動物ツーリズムの誘致にもつながるのではないでしょうか

 ローゼンバーグオオトカゲは、体長が最大1.5mにもなる巨大なトカゲである。乾燥した場所で暮らす昼行性のトカゲで、シロアリの巣などに穴を掘って暮らしている。腐肉のほか、鳥類や小型の哺乳類、卵や貝、虫なども捕って食べるんだとか。

 動いて穴を掘っている様子はこの動画で!

Maggot-munching goannas help sheep with fly strike

 数年前までは日本のペットショップで見かけることもあったらしい。現在は絶滅危惧種に指定されており、日本では大阪の天王寺動物園で飼育されているそうだ。

 けっこうカッコいい感じなので、同動物園を訪れる機会があったら、ぜひ思い出して会いに行ってみてほしい。

References:Giant Lizards Save Sheep From Flesh-Eating Maggots / written by ruichan/ edited by parumo

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この記事へのコメント 8件

コメントを書く

  1. 日大の研究で4kgのアライグマの死骸から推定24万匹のウジ虫を回収できたとSNSに流れてきた。スカベンジャーの重要性がよくわかる。

    • +16
  2. 羊を持ち込まなければ起きない問題だろうに
    自然は時として思わぬ共生をもたらすし、壊滅的な破壊ももたらす
    今回はたまたま、共生が成立しただけ

    • -1
  3. 生態系の輪が重要なんだよね
    映える生き物ばかり大切にしてもダメで、結局は増えすぎなければクロバエだって大切

    • +9
  4. 自然の縁ってすごいな。複雑すぎてよくわからんけど。

    • 評価
  5. アスベル言って! トカゲはヒツジを守ってるって!!

    • +2
  6. 家畜の糞が主なハエの発生源だと思うんだよな

    • 評価

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