メインコンテンツにスキップ

脳が制御しなければ超能力を持つことは可能なのか?

記事の本文にスキップ

37件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 中2心(懐かしい)がうずく憧れの超能力(ESP)だが、これまで多くの研究者が超能力を証明しようとしてきたが、うまくいかなかった。それはなぜなのか?

 新たな研究によると、脳がその発現にブレーキをかけているからかもしれないという。

 カナダの神経科学者モリス・フリードマン博士らは、そのブレーキを取っ払うために、脳(とりわけ前頭葉)を磁気で刺激して、一時的にその機能をバグらせてみた。

 するとその被験者たちは、「念力」を測定するテストで超能力を発揮しているらしき結果を残したのである。

 もしこれが本当なら、近い将来、超能力が科学のメインストリームに躍り出す可能性がある驚くべき結果だ。

なぜ超能力は実験で立証できないのか?

 心と心だけで会話をする「テレパシー」、はるか遠くにあるものを見通す「透視(千里眼)」、未来の出来事を知ることができる「予知」、念じるだけで物体を動かす「念力」、これらの超能力(ESP)と呼ばれる力はいずれも素晴らしいものばかりだ。

 その素晴らしさと裏腹に、これまでそれを科学的に証明しようとした研究では、超能力があるとするにはあまりにも効果が小さく、また再現性が低いこともわかっている

脳が超能力を制御しているという仮説

 やはり超能力は存在しないのだろうか?

 一説によれば、私たちの脳は潜在能力を秘めているという。ならば、脳がその力を発揮すれば、超能力もまた働き始めるのではないだろうか?

 カナダにある医学研究教育機関「ベイクレスト・ヘルス・サイエンス」のモリス・フリードマン博士らはそう考えている。

 彼の仮説によれば、超能力がなかなか発揮されないのは、脳がそれを抑制するブレーキとして働いているからなのだという。

 だから、そのブレーキ機能を停止させてしまえば、私たちは超能力を使えるようになるはずだ。

この画像を大きなサイズで見る
イメージ画像 photo by iStock

脳を磁気で刺激して誤作動させる実験

 学術誌『Cortex』(2023年11月10日付)に掲載された研究で、フリードマン博士らは実際にこの仮説の検証を行なっている。

 そのやり方は、脳を磁気で刺激(反復経頭蓋磁気刺激/rTMS)して、超能力ブレーキとして作用していると考えられる「前頭葉」に一時的なバグ(誤作動)を引き起こすというもの。

 前頭葉は、運動・言葉・感情を司る領域で、私たちの人間らしさを作り出すとても大切な領域だ。今回の実験では、この前頭葉のとりわけ「左内側中央領域」が刺激された。

 その結果、磁気刺激を受けた被験者は、心と物質の相互作用、つまり念力を測定するテストで超能力を発揮していると思われる結果を残したのだ。

 そのテストでは、0と1のどちらかの数字を完全にランダムに生成する機械が使われた。完全にランダムなので、何度も繰り返せば、0と1が生成される確率はそれぞれ50%に限りなく近くなる。

 これらの数字が生成される確率を、コンピューター画面に映されるラインで表現する。

 確率が完全に50%ならばラインは画面中央に表示されるが、そこに偏りがあれば左右どちらかにズレることになる。

 念力テストでは、ただ念じるだけで、そのラインを左右どちらかに動かすよう被験者は指示された。

 すると驚いたことに、磁気刺激を受けたグループは、受けていないグループに比べて、確かにラインを動かせているらしい結果を残したのだ。

この画像を大きなサイズで見る
イメージ画像 photo by Pixabay

もしこの仮説が本当なら超能力者が意図的に生み出せる?

 この結果は、脳が超能力を抑制するブレーキとして働いているという仮説を裏付けるもので、これまで超能力を証明できなかった原因かもしれないとのことだ。

 だから、もしも超能力をきちんと調べたければ、脳に異常がある人か、磁気刺激でブレーキ機能をバグらせた人を対象にするべきということになる。

 フリードマン博士らは論文で、「神経学的あるいはrTMSに誘発された可逆的な前頭部病変がある人ならば、超能力の検出と再現に適切かもしれない」と説明する。

 実際に事故や病気で脳を損傷した人が超人的な力を授かったという話もある。

 この仮説が本当で、それを意図的に生み出すことができるのなら、超能力がいたるところに存在する世の中になってしまうけど、それってどうなんだろう?

 SF好きならロマンある仮説だが、更なる研究結果や、相反する研究結果などの情報も集めていきたい。

References:Enhanced mind-matter interactions following rTMS induced frontal lobe inhibition – ScienceDirect / Could we have psychic abilities if our brains didn’t inhibit them? – ScienceBlog.com / written by hiroching / edited by / parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 37件

コメントを書く

  1. たまたま結果が偏っただけじゃないかな

    • 評価
  2. 出来ても方角がわかる程度の能力になりそう

    • +2
  3. その前に超能力のメカニズムを解明しないことには。
    昭和の頃はまだちょっと信じられてたんだよな。
    ESP研究なんたらとかたまに耳にしたものだ。

    • +5
    1. >>3
      物理学的に説明できないことだと信用されずになかなか話が前に進まんからなあ
      超能力の実在を許容できるような物理学の新理論が提唱されてパラダイムシフトとかが起きればいいんだけど
      それまでは話にならんかもね
      自分は超能力は実在するんじゃないかと思っているからそうなったらいいなと思うけど

      • +7
  4. サイコキネシス、テレキネシス、クレアポアイアンス、パイロキネシス、、、
    色々あって夢が広がるが決定的な存在証明が未だに無いね、、、
    でもソ連や米国も軍事利用にと研究したり警察機構の犯罪捜査に利用されたりしているね。
    それでも決定的な証明、動作原理の解明が無いねぇ、、、
    まるでダークエネルギーやダークマターみたいな話だな。

    • +2
  5. ×「なぜ超能力は実験を立証できないのか?」→○「なぜ超能力は実験で立証できないのか?」

    • +1
  6. ハトみたいに方位が分かるようになるだけでも方向音痴としては神みたいなギフトだと思うけど、5Gやらソナーやら電磁波飛び交う現代だと逆に呪いとなりそうな気もする

    でも学校から駅と好きに瞬間移動できる超能力補助ステーションがあったら凄く便利……

    • +2
  7. やれやれ…
    まだ「俺ら」に追いつくのは先みたいだな…

    • -2
  8. もし超能力があるとしたら量子論的な領域に存在しそうな気はするなぁ…観測がうんちゃらかんちゃら的な(門外漢

    • 評価
  9. テレパシーや透視は超感覚で
    物理的な作用は念動力で
    分野が違うよね

    • +2
  10. わざわざリミッターがかけられているということは
    危険があるからじゃないの

    • +3
  11. されば未だ万歳の人身を受けたりという事を聞かず。一生過ぎ易し。
    今に至りて、誰か百年の形体を保つべきや。

    • 評価
  12. 二重スリット実験で、観測者が念じることで結果に影響するか、しないかという実験があったね。しかし磁力ということはエレキバンみたいなものを貼ったら能力者になれないものか。

    • -1
  13. ほんとにそうならロボトミーが流行った頃の世の中は超能力者だらけだったのでは

    • -1
  14. これはこれである意味面白い仮説だが、制限かけるには理由があるんじゃない?
    テレパシーならば、頑張っても指向性しかないとか。常に駄々洩れになるとか…

    • 評価
  15. >すると驚いたことに、磁気刺激を受けたグループは、受けていないグループに比べて、確かにラインを動かせているらしい結果を残したのだ

    1ミリも信じられない

    これが本当ならこれだけでノーベル賞ものだ

    • +3
  16. こう言う実験って被験者だけじゃなくて実施者にもバイアス掛かるから、否定的な研究者が同じ手順で繰り返して実験結果に是と出ない限りは、似非科学の領域からは脱皮出来ないわなと

    • +2
    1. >>19
      そういうのを避けるために二重盲検比較試験とかが考え出されています。
      いわゆる期待効果(ピグマリオン効果ともいう)のことですが、薬などの試験では普通にやってるはずです。

      • -1
      1. >>32
        今回の件では、その試験を利用した方法が本当に行われているのか否かははっきりしない

        臨床試験でそれを行うのは当然として、第三者による検証も必要なのは言を俟たない

        • 評価
  17. リミッター解除したらサヴァンみたいに何か別の能力と引き換えになりそう

    • 評価
  18. 酒や薬で酩酊してる状態は
    前頭葉の抑制機能がマヒするんだよね?
    エスパーだらけになりそうだが
    あと認知症が進むほど超能力が使えるようになったり

    • 評価
  19. もう医学科学は進歩していると思いたいです

    • 評価
  20. 山奥で苦行荒行して超能力を手に入れても
    「仮死状態になれます」レベルだし

    • -1
  21. これはいい。大規模に追試を展開するくらいは簡単にできそうな内容。脳への刺激方法は限定されるかもしれないが乱数発生は工夫の余地が十分にあるから実験方法に問題があるという批判も避けられそう。世界各地で数万人を対象に数千回の試行を行い検証もするくらいはできそう。会計検査で文句言われそうだがここでしっかりやっておけば、今後数十年間は主要な大学や研究機関では超能力研究の予算は認められないくらいの結果は出せそう。しかしまさか念力とは。透視とかかと思ったわw

    • 評価
  22. 幼いころ頭の怪我で前頭葉損傷したけど言語障害少し残った以外は特別な能力はないな。自分から見たら普通にしゃべれる人は超能力者だよ。

    • +2
  23. 生まれたときから超能力を使えるのが当たり前という認識にさせてたら使えると思ってる。

    • +1
  24. コンピューター上の0と1と偏らせるって、どう念動力と関係するんだ?モニター睨んだって計算部分には作用しようがないだろ。

    • 評価
  25. どんなにありそうだと思ってても、頭の中でありえないだろうって思う気持ちがほんの少しでもあるうちは無理なんじゃないかなーと子供の時から思ってる。

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

都市伝説・心霊・超常現象

都市伝説・心霊・超常現象についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。