この画像を大きなサイズで見る埼玉大学の植物学者チームが、植物が近くにいる仲間の植物からのメッセージを受け取って、それに反応する瞬間をリアルタイムで撮影することに成功したそうだ。
メッセージとは植物の葉っぱをちぎった時にただよう青臭さの成分である化合物だ。
植物がニオイのような化合物で、近くにいる仲間とコミュニケーションを交わし、害虫のような危険が迫っていることを知らせたりすることは以前から知られていた。
今回の研究では、そのコミュニケーションの瞬間がリアルタイムで撮影され、植物がニオイによるメッセージをどのように受け取り、反応するかを明らかにしている。
植物同士のコミュニケーションを可視化
じっと押し黙っているかのように思えて、植物は案外おしゃべりだ。彼らはニオイのような化合物を使って、お互いにコミュニケーションを交わしている。
それはかなり以前から知られていたことなのだが、実際に植物のおしゃべりがリアルタイムで目撃されたことはない。
そこで埼玉大学の豊田正嗣教授と大学院生の荒谷優里氏らは、その様子を可視化してみることにした。
まずは容器の中にシシロイヌナズナの葉っぱとイモムシを入れる。イモムシが葉っぱを食べ出すと、葉っぱからその危険を伝えるニオイ(化合物)が放出される。このニオイをポンプでまた別のシロイヌナズナに吹きかけるてみた。
この画像を大きなサイズで見る(左図)幼虫が葉を食べた時に発生する匂いをシロイヌナズナに吹きかける装置。
(右図)食害を受けた植物から放出される匂い(破線矢印)によって起こるCa2+シグナル(黄矢尻, 600, 1200秒) / 埼玉大学プレスリリース
他の植物のニオイを感知し反応する
そのシロイヌナズナは特別製で、葉っぱの中をカルシウムイオン(さまざまな生物で神経伝達や筋肉の収縮などに使われる)が流れると、緑色の蛍光を発するよう遺伝子組換えで改造されたものだ。
あとは、ポンプでニオイを吹きかけられたシロイヌナズナを高感度の蛍光イメージング技術で観察すればいい。
その結果、シロイヌナズナは、自分の葉っぱがかじられたわけでもないのに、ポンプで流れてきたニオイを感知して、葉っぱ全体にカルシウムシグナルを広がらせていることがわかった。
この画像を大きなサイズで見るこうした反応を通じて、シロイヌナズナは害虫への防御力を高めているようだ。
気孔からニオイを嗅ぎシグナルを発生
ポンプで送られたニオイの分析からは、「(Z)-3-ヘキセナール」と「(E)-2-ヘキセナール」という化合物が、このカルシウムシグナル反応を発生させることがわかった。
これは「青葉アルデヒド」と呼ばれる成分で、葉っぱをちぎった時に香る「青臭さ」の正体でもある。
具体的にどの細胞がこのニオイに反応を起こしているのかも調べられている。
それによると、どうやらシロイヌナズナは気孔からニオイを嗅ぎ、その中にある葉肉細胞などでカルシウムシグナルを発生させるらしいことが明らかになっている。
青臭いニオイを感じたシロイヌナズナでは、孔辺細胞・葉肉細胞・表皮細胞の順でカルシウムシグナルが発生するのだ。
この画像を大きなサイズで見る緑の香り(黄色丸)が、シロイヌナズナの葉の内部に取り込まれ(赤矢印)、それぞれの細胞でCa2+シグナルを発生させる。 / image credit:埼玉大学プレスリリース
孔辺細胞とは、植物が”呼吸”するための小さな孔(気孔)を作っている細胞で、状況に合わせて気孔の開け閉めをする役割がある。
葉肉細胞は、葉っぱの内側にある細胞で、表皮細胞は葉っぱの一番外側のいわば皮膚を作り出す細胞だ。
ちなみに気孔が閉じていると青臭さが漂ってもカルシウムシグナルが発生しなくなるとのこと。植物の奥深さが垣間見られる研究結果となったようだ。
この研究は『Nature Communications』(2023年10月17日付)に掲載された。
References:植物が”匂い”を感じる瞬間の可視化に成功 -植物間コミュニケーションの解明に向けて大きく前進-(大学院理工学研究科 豊田正嗣教授) / Scientists Film Plant ‘Talking’ to Its Neighbor, And The Footage Is Incredible : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo
追記(2023/01/17)本文の誤字を訂正して再送します。













シロイヌナズナなのか、シロイズナズナなのかハッキリしてくれ
Nスペでやってましたね。根っこ同士もネットワークを構築してるそうです。
むう…
葉っぱや根っこですらコミュニケーション取ってるつーのに俺ときたら
>>3
働け。
ずっと昔に、トマトも危険を知らせ合うと言う話を聞いたことがある
けど知らせあっても植物って逃げたり戦ったりできないよね、具体的になにかしてるんだろうか
ちょっと苦くするとか
じゃあ、おれが杉の木に向かって語り続けたらいつか花粉症が無くなるかな?
杉って風媒花じゃん。だから花粉とばすわけじゃん。でも受粉させたいやつは
同じ枝の数十センチ先とかに普通に咲いてるんだから、そんな煙みたいに遠方にと飛ばさなくていいじゃんか。お願い考え直して杉!って感じで。
来世は植物に生まれ変わったとして
目は見えるのか?音は聞こえるのか?
人間の五感に通ずる器官があれば
植物としての生を終えるまで
ただポツンと生えてるだけで済まなきゃいいけどな
この記事にはないけど、なんか痛めつけられた時に出す専用の音もあるみたいだし植物も楽じゃないね
気になるのは
単にニオイに含まれる成分によって化学反応しているだけなのか?
それともニオイを感じて何かしらの「意識」によって反応しているのか?
以前からも植物の意識については議論が交わされて未だ明確な結論は出ていないけど
もし後者だったら凄い発見かもしれませんね
意識あるに決まってる。