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NASAが小惑星ベンヌから回収したサンプルに水と炭素を発見。新たな生命の種を知る手がかりに

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(著) (編集)

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 NASAの宇宙探査機「OSIRIS-REx(オシリス・レックス)」が地球に持ち帰った小惑星「ベンヌ」のサンプルについて最初の報告があった。

 7年に及ぶ62億1200万kmの旅路の果てに持ち帰られた小惑星「ベンヌ」の試料は、推定250gほどで、
 ほんのコップ一杯ほどの量だ。

 だがそこには「水と炭素が含まれている」と、10月11日(現地時間)にNASAジョンソン宇宙センターで開かれた記者会見で発表された。

 それらは地上の生命を芽吹かせたタネの起源を説明する大切なヒントになると考えられている。

小惑星ベンヌから回収したサンプルの最初の報告

 小惑星「ベンヌ」の表面で採取された45億年前のサンプル(試料)が、地球に持ち帰られたのは9月24日のこと

 その日、NASAのチームは、宇宙探査機「オシリス・レックス」が地球に投下したカプセルを、ユタ州の砂漠に落下してから数時間以内に回収。そして今回の発表は、その試料の内容についての最初の報告となる。

 ベンヌは太陽系をまわる地球近傍小惑星の1つだ。現在知られている小惑星の中では、もっとも危険性が高いとされるもので、2300年までに1750分の1の確率で地球に衝突すると予測されている。

 だが目下の科学者たちの関心は、その危険性ではなく、この小惑星がどのような物質でできているのかということだ。

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NASAの探査機Oオシリス・レックスが撮影した2枚の画像は、サンプリングアームが小惑星ベンヌの表面に触れている様子を示している / image credit: NASA/Goddard/University of Arizona

サンプルに水と炭素が含まれていたことが判明

 かねてからベンヌには水の存在を示す兆候が残されているとされていたが、回収したサンプルには「炭素と水」が含まれていたとのこと。

 こうした物質は、地球の生命の起源を解き明かすうえで、重要なヒントになるかもしれない。

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小惑星ベンヌから回収されたサンプル / image credit:NASA/Erika Blumenfeld/Joseph Aebersold

 そうした可能性について、NASAのビル・ネルソン長官は記者会見で次のように語っている。

これまで地球に持ち帰られたものとして、最大の炭素質小惑星のサンプルです。炭素と水の分子はまさに私たちが求めていた元素です。

これは地球の形成において極めて重要な元素だったとともに、生命誕生につながった元素の起源を解明するヒントになるでしょう

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ジョンソン宇宙センターの施設で中身が調べられているオシリス・レックスのサンプル / image credit:Robert Markowitz/NASA

新たな生命の種の発見に期待

 地球の水は地球自体よりも古く、おそらくは原始の地球に衝突した小惑星や彗星によって運ばれてきたものだと考えられている。

 だが、そうした小惑星が地球に持ち込んだのは水だけではない。生命の基本的な素材もまた、宇宙から飛来した岩石によって持ち込まれた可能性が高いのだ。

 例えば、2020年にJAXAの探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った岩石の試料からは、RNAの核酸塩基のひとつであるウラシルなど、いくつかの生命の基本的な素材が発見されている。

 ベンヌは「B型小惑星」に分類され、リュウグウ(S型)とはまた違うタイプの小惑星だ。それゆえに今回ベンネから持ち帰られた試料からは、また別の生命の素材が見つかる可能性もあるという。

小惑星のサンプルは太陽系のタイムカプセル

 オシリス・レックス主任研究者ダンテ・ラウレッタ氏は記者会見で、こうしたサンプルは太陽系のタイムカプセルだと説明している。

 「小惑星ベンヌのちりや岩石の中に保存されている古代の秘密を覗き込むのは、太陽系の起源が保存されたタイムカプセルを開けるようなものです。それはさまざまなヒントを与えてくれます」

 それは氷山の一角に過ぎないが、地球の周囲の状況や生命の起源について知る大切な手がかりであるという。

炭素を含む物質や水を含む粘土鉱物は、宇宙の氷山の一角に過ぎません。これらの発見は、長年にわたる献身的な協力と最先端の科学によって実現したもので、地球の周囲のことだけでなく生命の始まりを理解する道筋へと私たちを導いてくれます。

ベンヌからの新事実のお陰で、宇宙の遺産にまつわる謎の解明にますます近づくことができるのです

References:NASA’s Bennu Asteroid Sample Contains Carbon, Water – NASA / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 5件

コメントを書く

  1. 250g
    なんて沢山なんだー!!
    これを機に月の石も調べ直されているだろう
    宇宙開発ガンバレ!!!

    • +7
  2. 今のところ生命誕生に必要とされている炭素と水がこの間のリュウグウと今回のベンヌ両方から検出されてるのは、案外原始的な生命なら小惑星帯の簡単なカクテルでも作れるって証拠かも。
    小惑星同士がもっと衝突合体を繰り返して溶け合って、反応を早める為の比較的高いエネルギーを得ることが出来れば、組成だけ考えれば原始地球とほぼ変わらない状況を作り出せる可能性もある。

    • +1
  3. はやぶさ系とは違うサンプルの採取方法で面白いよね

    • +3
  4. (OOO;)おおおおお!!
    思ったよりも大量だわさ!!
    きっと未知の生物も入ってるだわさ
    研究所でドンドン増えて
    どえれえ事になるだべさよ
    (@Д@;)
    田舎者オラにはわからねえ事だらけだよ

    • 評価
  5. リュウグウはS型ではなくC(Carbon)型
    B型はC型のサブグループ

    • 評価

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