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4400年前のピラミッドから新たに8つの部屋が発見される

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(著) (編集)

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 エジプト、キザのアブシールにあるサフラーのピラミッド内部から、王室の副葬品が保管されていたと思われる8つの部屋が新たに発見された。

 4400年以上にわたって封印されてきたこれらの部屋は、エジプトとドイツの考古学チームの献身的な探索によって、このたび日の目を見ることになった。

サフラーのピラミッドから新たな部屋を発見

このピラミッドは、紀元前2400年にさかのぼるエジプト第5王朝の2番目のファラオ、サフラー王(紀元前25世紀初頭)にちなんだもの。彼はアブシールに埋葬された初めての統治者でもある。

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サフレノピラミッド / image credit:public domain/wikimedia

 保管室エリアの北側と南側は損壊がひどかったが、もともとの壁の名残りや床の一部は目にすることができた。

 このエジプト・ドイツ共同ミッションは、ビュルツブルグ・ユリウス・マクシミリアン大学(JMU)エジプト学部のモハメド・イスマイル・ハーレド博士が主導した。

 サフラーのピラミッド内部の保存・修復プロジェクトは、当ピラミッドの基礎構造を保護することを目的として、エジプトのアメリカ研究センターの考古学寄付基金(AEF)の支援を受けて、2019年に始まった。

 研究チームは、内部の部屋の清掃や、ピラミッド内部から安定させて崩壊が進むのを防ぐことに重点を置いた。その過程で、これまで到達することができなかったピラミッドの埋葬室の発見に成功した。

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時の試練に耐えるサフラーのピラミッド

 修復作業の際、ピラミッドのもともとの寸法を割り出し、時間の経過とともに劣化が進んでいた主室の手前にある前室の平面図を明らかにすることができた。

 その結果、崩壊していた壁は新たな擁壁に置き換えられた。前室の東側の壁はひどく崩壊していて、北東の角と東側の壁の30cmほどがわずかに見えているだけだった。

 1836年の発掘で、英国人エジプト学者のジョン・ペリング氏が気づいていた低い通路の痕跡が、引き続き発掘された。

 ペリング氏は、この通路は瓦礫やゴミがいっぱいで、崩れ落ちていてとても通ることができなかったと述べている。

 彼は当時、この通路が保管室につながっているのではないかと、疑っていたのだ。

 しかし、1907年にルードヴィッヒ・ボルヒャルトが、再びこのピラミッドの発掘を行ったとき、ペリングの仮定は疑問視され、ほかの専門家も彼の意見に同調した。

 だが、このたび、エジプト・ドイツチームが、実際に通路の痕跡を見つけ、ペリングの観察が正しかったことが証明されたのは驚きだった。

 発掘作業は続けられ、ついに通路が見つかり、これまでに8つの保管室が発見された。これらの部屋の北と南の部分、とくに天井ともともとの床はひどく崩れているが、元の壁と床の一部はまだ見ることができた。

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左)ピラミッドの外観。中)鉄骨梁で固定された通路。右)発見された8つの部屋のうちの1つ / image credit:Ministry of Tourism and Antiquities

最新技術で部屋の構造的な健全性を保持

 それぞれの保管室の平面図と寸法を詳しく文書化することで、ピラミッド内部の理解が大幅に進んだ。

 修復中、保存と公開のバランスが追求され、部屋の構造的な健全性を確保しながら、将来の研究や一般公開のためにアクセスできる可能性が考慮された。

 GeoSLAM社のZEB Horizonポータブル ライダースキャナーによる3Dレーザースキャンなどの、最先端技術を駆使し、エジプト・ドイツチームは、ピラミッド内部の詳細な調査を行った。

 こうした高度な技術によって、広大な外部エリアと狭い廊下や部屋の内部両方の包括的なマッピングが可能になった。

 頻繁にスキャンすることで、進行状況がリアルタイムで更新され、探索作業の永続的な記録が作成できた。

サフラー王:エジプト建造物における消えることのない足跡

 サフラー王は、紀元前2490年から2475年頃にエジプトを統治し、古王国時代のエジプト建築や文化に重要な足跡を残した統治者として記憶されている。

 アブシールにある王のピラミッド群は、彼のピラミッド建設への革新的なアプローチへの証といえる。

 アブシールは、現在のカイロに近い共同墓地で、渓谷の寺院や土手道などを備えたピラミッド群がある。

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サフラー葬祭殿の中庭にある彼の称号が刻まれた巨大なピンク色の花崗岩製の台輪 / image credit:Jon Bodsworth WIKI commons

 興味深いことに、サフラーのピラミッドは、前任者のものに比べて比較的小さいが、より細かなトゥーラ石灰岩の使用など、革新的な要素を特徴とするピラミッドデザインの変遷を示している。

 もともとは、高さ47m、ベースの各辺がおよそ78mで、ここには、霊安寺院、渓谷の寺院へと通じる土手道、女王のための補助的なピラミッドもあった。

References:New Rooms Discovered in Sahura’s Pyramid – / Eight New Chambers Revealed at the Sahure Pyramid | Ancient Origins / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 9件

コメントを書く

  1. 他のピラミッドでも進んでいるように、このピラミッドも3Dマッピングが進んで、バーチャル探索ができるようになるといいね

    • +9
  2. お宝は無し??既に盗まれた後じゃ新発見じゃ無いんじゃね?

    • -12
    1. >>2
      ピラミッドの正確な構造が判明するだけでも十分に新発見だよ。
      考古学者はお宝探しのために調査発掘を行っているわけではない。

      • +11
      1. >>3
        考古学にとっては、ガレキも、骨も、なんなら人の排泄物もお宝だからねw

        • +5
    2. >>2
      考古学の世界での発見とはちゃんと発掘して見つけたものを整理して文書化した後に公表することを言うんだよ。

      盗賊が盗掘する事を発見とは言わない。

      • +8
  3. いつも不思議に思うんだが、なぜ研究者がこれだけ苦労して入る部屋が、すでに盗掘済みなんだろう。盗掘者はどうやって入ってるんだ。

    • 評価
    1. >>8
      壊して入ってるのだよ

      研究者は周囲の地層とかも含めて遺跡の状態を保全したり記録したりしながら発掘するので、苦労もするし時間がかかる
      現代の技術では発掘によってどうしても壊れてしまう、というのがわかったら発掘自体諦めなきゃいけないこともある

      • +3

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