
流星の中でも特に明るい火球なのか?隕石となって落ちてくるのか?と思いきや、実はこれ、ロシアが打ち上げたロケットの残骸だという。
Russian rocket linked to a fireball and sonic boom that shook homes across Melbourne
オーストラリアの夜空を照らすまばゆい光
オーストラリア南部、ビクトリア州を中心とする広範囲で8月7日夜、多くの家々を揺らす激しい音とともにまばゆい光が上空から落下してきた。流星のうちの特に明るい火球が落ちてきたと大勢の人が思ったようだが、翌日、オーストラリアの宇宙庁が、「ロシアが打ち上げたロケットの残骸とみられる」との見解を発表した。

その正体はロシアの打ち上げたロケットの残骸
宇宙局によると、ロシアは8月7日(グリニッジ標準時13時20分)、衛星測位システム「GLONASS(グロナス)」の為の新たな衛星を地球周回軌道に乗せるため、ソユーズ2号を打ち上げたという。このミッションで、ソユーズ2号はロシア北西部のプレセツク宇宙基地から打ち上げられ、南東の軌道で宇宙に向かって急上昇した。
その残骸は宇宙から地球の大気圏に再突入し、オーストラリア、タスマニア島の南東の海上に落下したとみられている。
The Soyuz 3rd stage from today's Glonass navsat launch reentered SE of Tasmania. Here's the reentry warning area (white) and my estimate of the 3rd stage suborbital track (orange). Yes, I know they don't quite match up, I did a rush and approximate job, but it gives you the idea pic.twitter.com/aTxKU7yeXP
— Jonathan McDowell (@planet4589) August 7, 2023
流星と宇宙ゴミの再突入の違い
メルボルンにあるモナシュ大学の物理学・天文学学部のマイケル・ブラウン准教授によると、ソユーズのステージは秒速数kmで大気圏に再突入したという。また、宇宙ゴミの再突入は流星と混同されることがあるが、大気圏に突入するスピードは流星の方がはるかに速く、毎秒数10kmから数100kmとほんの一瞬なのだそうだ。
ちょっとその感覚がつかめないけれど、すっごく速ければ流星、そうでもなかったら宇宙ゴミってことなのね。もちろん宇宙ゴミと隕石の大きさにもよるそうだけども。
References:Eerie 'fireball' seen over Australia was actually a Russian rocket in disguise / written by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
人工物だろうが流星だろうが、こんな落下物を見たら私なら地下室か頑丈な建物に逃げちゃうかも
でもこの見え方で何百キロも先に落下したのね
2. 匿名処理班
リンク先のやり取りも拝見しましたが、事前に警告されたうえでの計画的な大気圏再突入のようで良かったですね
3. 匿名処理班
プラネテスか
4. 匿名処理班
軌道上のゴミをどないかせんと将来えらい事に成るんやろな
5. 匿名処理班
将来的にはゴミの出ないロケットを。
6. 匿名処理班
何方か財力と能力有る人、宇宙ゴミ回収業の立ち上げを望む
7. じょん・すみす
軌道の関係で、オーストラリアの辺りには”宇宙デブリ”が良く落ちるって話だな。
8. 匿名処理班
>>4
スペースXが衛星12000基打ち上げるとか、宇宙旅行事業で月行くとか言ってるけど、民間が勝手にデブリ増やしていいんかよって感じだな。事業失敗したら絶対宇宙産業廃棄物化するぞ。
9. 匿名処理班
>>7
多分南半球には海が多いから、全体としては南半球に落としたいんじゃないかな。で、南半球にある陸地だとアフリカの南側とオーストラリア近辺ってことかと解釈しました。
10. 匿名処理班
はやぶさ思い出した