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仲良くなれるかも?ジンベエザメは寄生生物を取ってくれる人が近づくと泳ぐ速度を緩めることが判明

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(著) (編集)

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 オーストラリアの海洋生物学者が、偶然にもある方法で「ジンベエザメ」と仲良くなったそうだ。

 その方法とは、ジンベエザメの体に付着する寄生生物「カイアシ類」をキレイに掃除してあげることだ。

 じつはこれ、ジンベエザメの生態を調査するために行っていたことなのだが、彼らはこれを気に入ったようで、研究チームが近づくと作業をしやすいようゆっくり泳ぐようになったのだそう。

魚類最大ながら温厚なジンベエザメ

 ジンベエザメは、今地球上で生きている魚類としては最大の魚で、かつ哺乳類を除く脊椎動物では最大の現生生物だ。

 ついでに地球上最大の雑食動物というタイトル保持者でもある。

 通常は9~12メートルほどの大きさだが、最大のものは18.8メートルにも達する。サメの仲間だが、英語での名称をWhale shark(クジラザメ)というほどに大きい。

 そんなにも大きな体だが、ホホジロザメとは違って、犬とも仲良くなれるくらい温厚な性格で、噛まれる心配はほとんどない。

 なにしろ濾過摂食動物で、口を大きく開けて小さなプランクトンや小魚などを食べて生きているのだ。

ジンベエザメの生態調査のため、寄生生物を除去

 しかし、巨大なジンベエザメは、近くに迫る他の生物に怪我をさせるリスクも持っている。

 そこで西オーストラリア大学の研究チームは10年近く、ジンベエザメの皮膚や組織を集めて、彼らが何を食べ、どのくらい深く潜るのかなどの生態調査を行っている。

 近年、ジンベエザメの皮膚に付着している「カイアシ類」という、エビのような小さな寄生性甲殻類を採取することで、生態に関する手がかりを得られることが分かった。

 だから、ここ数年、研究者らは、もっぱらジンベエザメについたカイアシ類を取り除く作業を重点的に行っていた。

 じつはジンベエザメには、こうしたカイアシ類を狙って「コバンザメ」もまたひっついてくる。

 だがコバンザメは、皮膚が平らで食べやすいところに付着したカイアシしか食べず、口元やヒレに付いているものには手を出さない。

 研究チームが小さなプラスチックナイフで集めるカイアシ類は、そうした取りにくいところにあるもので、まさに「痒い所に手が届く」作業だったのだ。

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photo by iStock

研究者がくるとゆっくりと泳くように。ジンベエザメの協力的な行動

 ジンベエザメに取っては、それがとても心地良かったようだ。

 何度もカイアシ類を取ってもらううちに、研究チームに出会うとわざとゆっくり泳いだり、ときには止まって、作業に協力するようになったのだそう。

 研究チームの推測では、こうした体に付着するカイアシ類は、むず痒さを引き起こす原因なのだという。また、これを掃除することで、泳ぎやすくなるとも考えられるそうだ。

 それを丹念に取ってくれる研究チームは、ジンベエザメにはきっと頼れる掃除屋さんに見えたに違いない。

 「あ、人間来た、コバンザメさんがとってくれなかったカイアシ取ってもらおう」てな具合に、人間に身を任せる巨大なジンベエザメさんの姿を想像すると、ほほえましく感じるね。

 カイアシ類のお掃除方法は、ジンベエザメを傷つけないような工夫もなされているだろうから、素人がうっかり手を出さない方がよさそうだけど、ジンベエザメのお役に立てるのってなんだかうれしいね。

 この研究は『Fishes』(2023年5月14日付)に掲載された。

追記(2023/05/21)本文を訂正して再送します。

References:Whale sharks found to slow down to allow researchers to scrape off parasites / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 27件

コメントを書く

  1. 人間を魚だと思ってるんだろうな笑 ほっこり

    • +13
  2. もしジンベイくんがそう考えているのだとしたらすごくキュートだね

    • +16
  3. 全ての個体が共存共栄、win-winで成り立つ幸せな世界が垣間見えた

    • +10
      1. >>10
        一応、ジンベイザメの生態研究に役立ってるから…

        • +4
  4. 大きくて賢くて可愛くて温厚で可愛いジンベエザメさんかわいい

    • +18
  5. 間 寛平がかいーのとボケるのを思い出した
    まさかコバンザメもかいーのと思ってるとは世間は狭い

    • +1
  6. ジンベイザメにとっては共生生物と思われてるってことかな

    • +13
  7. やっぱ色々くっ付いてるの気になるんだな

    • +16
    1. >>8
      ジンベエザメの皮膚って厚さ10cmくらいあって
      トラックのタイヤみたく頑丈らしいけど
      意外と敏感なんだなーと思った。

      • +5
  8. 調査が終わっても続けてあげて欲しいね
    ダイバーに遣り方教えて観光資源にでもしてみてはどうか

    • +6
  9. 研究者「困ったなあ、ただの研究なのに。やること増えちゃったじゃないか、はっはっは(デレデレ💕)」

    • +14
  10. 池の鯉も人が近づくと口を開けて寄ってきますからね
    手のない魚に手を差し伸べて手を貸してやれば、手に手を取り合って共存できるかもしれませんね

    • +5
  11. 甚平さんとさかなクンさんとで対談してほしい

    • +1
  12. コバンザメがくっつき過ぎててちょっとキモかった

    • +1
  13. コペポーダってがっちゃんの鳴き声みたいね

    • 評価
  14. これはウィンウィンやなぁ
    のんびりしててかわいいよねジンベイザメ

    • +4
  15. 自分が生涯痒いところに手が届かない、掻けない体型だったらと思うと気が狂うな…。

    • +10
    1. >>20
      きまぐれクック金子が食べてたけど美味しいらしい
      でもヴォエってたからかなり臭い模様

      • +6
  16. こんなたくさんコバンちゃんくっついてるのに?と思ったけど部分的に取り切れてないことがあるのかなるほどなー
    神々しいなぁ遭遇出来たら見入っちゃうなきっと

    • +6
  17. クリーナーフィッシュの存在も、親から教わることのない魚たちは
    旅して見て経験で得た知識なんだから
    人がいつも寄ってきた魚の掃除をやり続ければ信頼を得て、魚が仲間を呼び
    魚たちの癒しの場として賑わうのではと思ってました、いや何故やらないのか!とね

    人と魚の関係を築く為、水族館とかスキューバー会社とかやればいいのにって思う

    • +4
  18. ユーチューブのウニ駆除の人とかも駆除仲間として音でめちゃくちゃ魚呼び集めててなるほどなーって思った。魚は想像以上に賢い

    • +3
  19. マンタとジンベイザメは滅茶苦茶かしこい

    • +2
  20. うまくすれば甚平鮫のウォッチングとかできてダイバーの集客が見込めるかもね
    季節移動などあるだろうが、近くに居てくれる、近づいても逃げない、立ち止まって(泳ぎを止めて)くれる
    沖縄とかでも可能では

    • +3

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