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共食いで知られる貪欲な肉食性の深海魚がビーチに打ち上げられる謎

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(著) (編集)

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 カラパイアでは、これまでも、ビーチに打ち上げられた謎生物を紹介してきたが、今回はアメリカ・オレゴン州にある300kmにおよぶ海岸線で、稀な深海魚が発見され、科学者を困惑させた。

 打ち上げられていたのはランセットフィッシュ(ミズウオの仲間)で、ここ数週間、地域の浜辺では異例の座礁が相次いでいるという。

 今のところ、その理由は不明のようだ。

複数の深海魚「ランセットフィッシュ」がビーチに座礁

 5月1日、オレゴン州立公園局はFacebookで奇妙な深海魚がビーチに打ち上げられたことをシェアした。

 同公園によると、ここ数週間で数匹のランセットフィッシュが浜辺に打ち上げられているということだが、その理由は不明だ。

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海のトワイライトゾーンに棲むランセットフィッシュとは

 ランセットフィッシュは、非常に奇妙な最大の深海魚の1つとして知られている。

 巨大な目と大きく開いた牙のある顎を持つ口、鋭い歯、ほぼ全身に伸びる帆のようなヒレ、長く滑りやすい体が特徴で、成長すると体長2メートル以上になり、「アレピサウルス(Alepisaurus ferox)」という古代の恐竜にふさわしい科学的属名を持っている。

 「鱗のないトカゲ」を意味するその名の通り、ランセットフィッシュは鱗のない魚で、水っぽいゼラチン状の筋肉を持ち、体は滑らかな肌と側線に沿った毛穴で覆われている。

 通常、熱帯および亜熱帯の海域に生息していて、餌を求めてアラスカのベーリング海などの亜寒帯地域まで移動する。

 ランセットフィッシュは海面下1600メートル以上の深さまで泳ぐことができるが、好むのは海面下約 200メートルから1000 メートルの薄明地帯、いわゆる「海のトワイライトゾーン(中深層)」だ。

悪名高き「共食い」魚としても知られる

 科学者によると、ランセットフィッシュは待ち伏せが得意な捕食者だという。

 ゼラチン状の筋肉がカモフラージュに役立っていて、獲物が近くを泳ぐまで静かに水に浮かび、攻撃をしかけて仕留める習性があると言われている。

 また、ランセットフィッシュは悪名高い共食いでも知られている。小さなランセットフィッシュが大型ランセットフィッシュの胃の中で頻繁に発見された事例があることからも、それは明らかだそうだ。

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image credit: youtube

 記録によると、ランセットフィッシュは一度に大量に食べる習性を持っていて、他の多くの魚やイカ、タコなど無脊椎動物を見つけた時に、貪欲に食すという。

 そして、消化に時間をかけるため、捕らえられて調査されたランセットフィッシュのお腹のなかからは、消化されていないままのタコや小さなランセットフィッシュが発見されている。

 悲しいことに、プラスチックなど廃棄物もお腹のなかに入ってしまっている。

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image credit: youtube

 さらに奇妙なのは、雌雄同体(男性と女性の両方の性器を持つ)であることだが、ランセットフィッシュの繁殖と発達については、現在もほとんどわかっていないようだ。

オレゴン州ビーチでのランセットフィッシュの座礁は謎のまま

 オレゴン州のビーチで発見されたランセットフィッシュは、ほとんどが死んでいたため、専門家の懸念の原因となっているが、まだ生きているランセットフィッシュを1匹発見した海水浴者は、その 1 匹が海に戻るのを手伝ったところ、泳ぎ去ったという。

 米国海洋大気庁 (NOAA) の北西漁業科学センターの研究漁業生物学者ダニエル J. カミカワ氏は、このように述べている。

過去に、大量のランセットフィッシュの座礁や死滅の記録は見つかっていません。通常、海岸の広い場所に 1 ~ 2 匹の個体が見られることはあります。

オレゴン州やその他の場所での座礁は、必ずしも一般的ではないか、定期的に発生しているわけではありません。

 続けてカミカワ氏は、ランセットフィッシュが岸に打ち上げられた理由について、3 つの潜在的な理論があると説いた。

1つ目は、これらの魚が怪我や病気のために効果的に泳ぐことができず、岸に押し出された。

2つ目は、嵐が魚を飲み込んだ。

そして3つ目は、魚が通常の温度範囲よりもはるかに低い水に突然さらされ、温度ショックを受けた。

これにより、魚はショック状態になり、泳ぐ能力が大幅に低下したり、致命的になったりする可能性があります。しかし、これらはあくまでも憶測です。

 ランセットフィッシュが海岸に洗い流された理由の謎は、決して解決されない可能性があり、分析のために収集されたかどうかも不明だ。

 オレゴン州立公園は、今後もビーチでランセットフィッシュに遭遇した場合は、写真を撮って当局とNOAA Fisheries West Coastに投稿するように、と一般市民に呼びかけているということだ。

Lancetfish: Unlocking the Secrets of the Deep

References:Elusive cannibal fish from the twilight zone are washing up on Oregon beaches and no one knows why/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 17件

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  1. ミズウオなら日本でもよく打ち上がるよね
    海岸歩いてると落ちてるよ

    • 評価
    1. >>2
      かなり昔の魚図鑑に
      「水っぽくて美味くない」と書かれてた。
      水っぽいからミズウオなんだそう。
      wikiによれば新鮮な刺身ならコンニャクっぽいらしい。

      • +7
  2. 煮たら溶け、焼いても溶け、刺し身にしようにもでろんでろんで、味もそんなに良くはないらしいね

    • +7
  3. 毛穴があるのか。しかも体を覆ってるとか。毛穴が。

    • +2
  4. 静岡でたまに釣れるけど何しても不味い

    • +7
  5. 深海魚が出てくるのは地震の前兆なんてはなしも
    因みに深海魚と地震の関係性は研究の結果、因果関係無しただの迷信だそうな

    • +1
    1. >>6
      なにかで「深海魚が地震の前兆ならば、日本近海ではたまに一匹二匹ではなくて、もっと頻繁に、大量にうち上げられるはず」なんて話を聞いて笑った思い出
      確かにそうだw

      • +5
    2. >>6
      東海大学の研究論文によると深海魚と地震の因果関係は認められなかったというものがソースですね。
      ただ、その調査では
      ・マグニチュード6以上の地震に限定
      ・深海魚が打ち上げられた場所から100km圏内に限定
      ・深海魚の打ち上げから30日以内の地震に限定
      と、限定的な調査しか行われていない点から十分な調査とも言い難い。
      複数人のアマチュア地震研究家が江戸時代の文献も参考に現在に至るまで、
      長期的に海洋生物、陸上生物の異常行動と地震発生の関係性を追ったところ、
      明確な原因は不明ながら異常現象と地震発生には一定の同期が見られる事も判明しているのですよね。
      ひとつの研究論文だけで因果関係は無いと断定してしてしまうのは自ら研究を放棄するような横暴さにも感じました。

      • -4
  6. 生き物系YouTuberの動画とかで海岸は深海魚が割りと良くうち上がってるものだと紹介してるのあったりするよね。

    一匹二匹とかそんなレベルじゃなくて数も多いし、種類も豊富。

    ああいうのは見てて面白い。

    • +2
  7. ミズウオは悪食で有名とありますが、調べたところ、どうも深海汚染の指標となるそうですね。
    通常は深海にいるはずのミズウオが浜辺に打ち上げられるのは、水温が下がった場合や、魚が衰弱した場合のようです。
    胃の中からビニール袋やプラスチック片が発見される個体もいるらしく、それらの異物を飲み込んだことで衰弱し打ち上げられた、というケースもあるとのこと。
    水温の上昇が続く現代に、このような事例が見られるのは、地震の予兆とはまた別の危機を示す凶兆なのかもしれません。

    • +2
  8. > 水っぽいゼラチン状の筋肉を持ち

    食べるにはほとんど身がなさそうだけど、食べると美味しいのな?
    あとバラムツと同じように食べるとお腹が緩くなるのかしら?

    • 評価
  9. 餌を見つけるだけでも難しい深海では魚やイカの共食いは普通だよ。
    口に入るものならなんでもくらいつく世界

    • +5
  10. 三保の松原によく打ち上がるそうで
    好き物は拾い歩いて胃袋調査するとか

    • +3

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