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科学者が「最も水分補給に適した飲み物」をランキング化、1位はスキムミルクだった

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(著) (編集)

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image credit:Pixabay
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今年も猛暑の夏が到来、誰も彼もが水分補給の大切さを訴えている。

 だが忙しい現代人なら、水分補給だってできるだけ効率よく行いたいもの。そこでここでは科学者が選出した「最も水分補給に優れた飲み物ランキング」を紹介しよう。

 このランキングは、イギリスの研究者が水やコーラなどを飲んでから出る尿の量を元に、体に保持される水分量を計測したもので、うるおいをもたらすパワーを客観的に知ることができる。

 気になる1位は意外にも水ではない。経口補水液でもない。なんとスキムミルクだったのだ。

新たな指標、飲料水分補給指数(BHI)

この研究は、英国ラフバラー大学を中心とした研究チームが2016年度に発表したもので、水分補給に優れた飲み物を科学的に比較するために「飲料水分補給指数(Beverage Hydration Index:BHI)」という新たな指標が開発された。

 BHIは血糖指数(GI)のように、飲み物が体内にどれだけ長く水分をとどめるかを数値化したもので、水が基準の1となる。

 実験には健康な男性72人が参加し、被験者は水、または13種類の飲料(コーラ、コーヒー、全脂乳、脱脂乳など)のうち1つがランダムに割り当てられ、空腹かつ体内水分が正常な状態のときに1リットルを飲み干した。

 その後4時間の間、尿の量を計測。ここから体にどれだけ水分が残っているかを推定し、それに基づいてBHIが定められた。

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Photo by:iStock

1位はスキムミルク、2位は経口補水液

 そして判明した水分保持力の高い飲み物は水ではなかった。

 この試験での牛乳は、全乳(脂肪分をそのまま残した牛乳)とスキムミルク(無脂肪乳)の2種が用意されたが、いずれもBHIスコアで水を上回った。

 栄えある1位に輝いたスキムミルクの場合、4時間後に体内に残った水分は水より339g多いという結果だった。

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Photo by:iStock

 ではなぜ牛乳は水分保持効果が高いのか? 

 この研究を主導したロナルド・モーン博士によると、その理由は牛乳には乳糖・たんぱく質・脂肪といった成分が含まれているからだそう。これらが胃から腸への通過を遅らせるため、水分がより長く体内にとどまるのだという。

 また牛乳にはナトリウムも含まれており、これが尿が作られる量を抑えることも、水分保持に役立つとのことだ。

 なお、こうした理由は、BHIランキングで2位だった経口補水液(ORS)も同様だ。これには少量の糖分・ナトリウム・カリウムが含まれており、体が水分を保持しやすいよう工夫されている。

いかがBHI指標によるランキングだ

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飲料水分補給指数(BHI)によるランキング

他の飲料の水分保持力は?

 オレンジジュースはBHIランキングで4位。飲んでから2時間後のBHIは水を上回ったが、体に保持される水分量の点では統計的に有意差がなかった(結果は誤差以上の意味がないということ)。これは糖分が多すぎると逆効果になるためだ。

 ジュースや清涼飲料水などに含まれる糖分は、浸透圧の作用で体内の水分を小腸から吸い上げてしまう。腸内に水分があっても、そこは厳密には”体外”のようなものなので、かえって脱水が進む可能性があるのだ。

 ちなみにコーラのような清涼飲料水は、普通のものもダイエット版も、水と同程度だった。

 意外なのはコーヒーやお茶だ。

 カフェインを含むこうした飲み物は、脱水を引き起こすと誤解されるが、355ml(日本のコーヒーカップでは2、3杯程度)のコーヒーに含まれるカフェイン量(約80mg)では一般に利尿作用は見られないという。

 モーン博士は「普通のコーヒーなら水と同じくらい水分補給に役立ちます」と述べている。

 ただし、1日に300mg以上のカフェインを摂取すれば、特にカフェインに慣れていない人では軽い脱水効果が生じる可能性はある。

 だが、それでもその効果は短時間かつ軽いものだとのこと。コーヒーにミルクを入れれば、牛乳の効果で脱水を抑えることもできるそうだ。

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image credit:unsplash

アルコールの場合は?

 利尿作用というと、コーヒーやお茶のほかにお酒が思い浮かぶ。

 だがアルコールの影響はより複雑であるようだ。今回の研究では、アルコール度数約4%のビールは、水と比較して、大きく尿量が増えるわけではないことが確認されている。

 モーン博士によると、「ウイスキーに比べ、ビールは摂取する水分量が多いために、体に水分を残しやすい」とのこと。つまり体への水分補給という意味では、アルコール度数以上に、トータルで摂取される水分の量が大切になるということだ。

 こうしたBHIは、暑い日に屋外で働く人や運動をする人、さらには患者を指導する医療関係者にとって便利な指標になると期待される。

 とはいえ、一般の人にとっては、普段の生活の中でそこまで飲み物のBHIにこだわる必要はないとのこと。モーン博士は「喉が渇けば、体が飲むよう教えてくれますよ」と

 ということで、熱中症予防対策としてさらっと頭に入れておこう。

この研究結果は『The American Journal of Clinical Nutrition 』に掲載された

編集長パルモのコメント

パルモの表情、普通

豆乳はどうなんだろう?ココナッツミルク、アーモンドミルクは?ポカリスウェットは?と気になってしまうのだが、それらを入れた新たなランキングを新たに研究者の方々に作成していただきたいな。経口補水液って個人的にあまりごくごく飲めないので、大好きなカフェラテで水分補給をすることにしよう、そうしよう。

References: Scientists Ranked the Most Hydrating Drinks and Water Didn’t Win / Nutrition.org

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この記事へのコメント 60件

コメントを書く

  1. あくまで体内に保持される時間なんだよね?
    胃腸から吸収される速度が遅ければ保持される時間は伸びるだろうけど、それって意味あるんだろうか?

    • +1
    1. 恒常性の面から見れば、胃腸にある水分は必要に応じて吸収されるでしょう
      経口補水液のように無理やり吸収させる必要はないと思うな

      • -4
    2. 水の飲み過ぎは胃腸に負担をかけるので保持時間を長くし、効率よく吸収されることには意味はある

      • +21
    3. 経口補水液は、水分を体内に保持する目的では使ってはダメだってこと
      それに、高血圧なら塩分を控えないといけない
      老人が経口補水液を常用するような使い方をしている話があったりするがとても危険だ
      スポーツドリンクを含む糖分が多い飲みものは血糖値スパイクからの糖尿病の危険性もある
      水分は必要に応じて摂るのが基本なんだよ

      • +5
    4. 角砂糖を舐めたら、急速に吸収され、急速に血糖値が上がり、急速にまたストンと下がる。
      雑穀飯を食べたら、じわじわ消化・吸収され、穏やかな血糖値上昇が長時間維持され、ゆっくり低下していく。

      低血糖の発作時や短時間の試験直前など 今すぐ速やかな血中糖量の増加が必要なときには前者が有効だけど、普通の人の日常的な食事での栄養補給には後者のような振舞いのほうが望ましい。みたいな、使い分けの問題では。

      • +6
    1. まず名称が良くないね いかにも残りかすみたいで
      普通に美味しいし栄養もあってさらに保存性いいから使い勝手いいのに

      • +22
      1. では、「今こそ学校給食でスマートミルクを!」

        • +28
  2. 脱水状態を引き起こしそうな環境でタンパク質分が豊富な飲料を摂るのは腎臓にダメージが行きそうな気がするけど、そうでもないのか?

    • +2
    1. 熱中症のような脱水状態になりそうな状態になったら飲むのが経口補水液
      経口補水液を脱水状態の予防に飲むのは間違っているんだよ
      食事として摂る水分ということなら問題ないと思うな

      • +21
      1. 経口補水液を飲んで不味く感じるうちはまだ大丈夫
        美味く感じる様なら脱水症状のサインらしい

        • +12
        1. 経口補水液はひっそりとリニューアルしていたらしく、メーカー側は以前より美味しく感じても慌てないで欲しいとのこと
          予め味見をしておくべきだろうか

          • +5
  3. 乳製品摂ると腹下る人はどないするんや?

    • +6
    1. 一般的なスキムミルクは乳糖を含むので、メーカーは「心配なら医師に相談」としている
      なお乳糖分解済みの無乳糖スキムミルクも売っているので(「大人のための粉ミルク」とか)
      そちらを飲むのがよろしいかと

      • +17
  4. へーでもスキムミルクって日本じゃめったに聞かないよなー
    ちなみに35度超えるとスポドリより麦茶が売れるそうな

    • 評価
    1. 今の70代とかの世代は給食で出てきた脱脂粉乳に強烈な負の感情を植え付けられたので
      それ以降日本のご家庭でスキムミルクが根付く可能性がほぼ壊滅した
      とんでもなく臭かった、とにかくマズかった、拷問だった等、散々な言われようで
      ゴクゴクいけちゃう子供がかわりに飲んでくれてヒーローに見えたとうちの婆様が言ってた

      • +16
      1. あーうちの爺も似たような理由で玄米食べんわ
        玄米は貧乏人の食い物で白米は金持ちが食う物
        らしい

        • +7
        1. 昔は白米は”ハレの食品”だからね。それを毎日食べられるなんて金持ちよ

          明治時代なんて「軍隊に入れば白米が食べられる」なんて文句で人集めもできたぐらい
          その結果。脚気が流行っていろいろ問題になったりもしたけどね

          • +8
      2. 今晩は
        あの、脱脂粉乳とスキムミルクは別物です
        普通の牛乳よりお高いですよ

        • -5
        1. 同じですよ。脱脂(粉)乳を英語でいうと skim milk (powder)。

          • +4
          1. 名称は同じでも、味も匂いも値段も別物と言いたかったのです
            今のバタークリームのケーキがとても美味しく、昔のクリスマスケーキのバタークリームはなんだったのか?!と思うのと同じです

            • +1
          2. 戦後間もない昔の脱脂粉乳は不味かったらしいね

            • 評価
      3. 昭和最後周辺生まれですが、公立の保育施設の民だったので、
        毎日お3時がスキムミルクでした…
        鼻をつまんで飲んでも舌に残るんですよね…

        ちなみに、あれで牛乳ごと嫌いになりました…

        • +1
    2. 普通にスーパーに売ってるよ
      一度クリープ代わりに入れてみたけど美味しいとは言えなかったw
      バターを作ると出来る副産物が脱脂粉乳で脱脂粉乳の需要が無いから
      バターも沢山作れないと聞いた事がある

      • +6
      1. 安いクリーミングパウダーは植物油脂からできているんだよ
        脱脂粉乳には、それすらない
        脂肪分が重要ってことだね

        • +2
  5. 水分が体内にとどまる時間に関するもので、吸収速度とは別なことに注意。

    • +5
    1. 胃や腸の中にあっても血管の中にないと脱水にはなるので
      吸収が遅くて胃腸に残りやすいというのはいいとは限らないんだよね

      • -2
      1. そもそも急速な水分の吸収が必要な時点で、
        既にもう「予防」ではなく
        「軽く脱水症状を起こしかけてる」段階だと思う…

        • +7
  6. スポーツドリンクが一般化するより以前に、私が夏の食欲も無くなった時にガブ飲みしてたのは〝牛乳〟(生乳)でした
    昔は、1品で可能な限り栄養食に近いと言われてましたので
    乳糖のせいでお腹がゴロゴロする方には勧められませんが、私は今でもこれが夏の第1選択肢です

    記事では水分保持を基準とした評価ですが、実は暑いとタンパク質の消耗も増えるんですよ
    その他の糖質やミネラルといった成分を含めて考慮すると、牛乳ほど手軽に入手できて有益な選択肢は無いと思っています(あくまでも私基準

    なので、スキムミルクが高評価なのは大いに納得です

    • +13
    1. 夏の気温で保存性が心配
      いや仰る感じだと貴方は1〜2日で飲み干してるのかな
      朝晩飲めばいけるか

      • -2
  7. カフェラテ好きでよく飲むけど、最初からカフェラテ(オレ)として売られているものは平気なのに、自分で牛乳とコーヒーを単体で購入して混ぜたものはお腹が必ずぐるぐるになる。
    添加物とかの違いなのかな

    • +2
    1. 売ってるカフェオレはタンパク質がほとんど入ってないからね
      牛乳は100mlあたり7gくらいタンパク質が入ってる
      つまり牛乳がほとんど入っていない

      • +7
    2. 検索してみたけど
      見つかったものには
      牛乳か乳製品が使われていて
      アレルゲンの表記にも「乳」とありますよ
      症状の原因となる乳糖を分解するようなことをやっているとは思えないし
      もしかすると製品によって「乳」を使っていないか少ししか使っていないものがあるのかもしれませんね

      • 評価
  8. 水とスポドリの吸収率が変わりないってのが信じられないな。これなんか物事の1方面だけ見て結論出してないか?

    今の時期なんか特に外で運動してると明らかに違うぞ。水とかお茶って飲んでも喉はすぐ乾くし、暑さに負けて口に含んでると腹に溜まって逆に疲れる。スポドリはそんなことないけどな〜?まず飲みすぎるとか腹に溜まるってのがない。

    • -12
    1. 吸収率の話じゃなくて、
      吸収した後、すぐ尿に回らず、長く体内に留まっている率の話だよ。

      察するに、スポーツドリンクは素早く吸収されて体内の水分が増える分、その落差で、体が恒常性を保とうとして尿での水分排出も増えるのでは?

      逆に、なかなか吸収されず時間をかけてチマチマ体に取り込まれる物は、さほど体内の変動が急激でないから、尿排出の調整をかける程でもない感じで。

      • +12
    2. 夏場の運動は1L-2L/時ほど発汗して急速に水分を失われるんで、スポドリの方が良いですね

      • 評価
  9. プリンかゼリーが保持力があると思ってたがスキムミルクか
    補水の場合は吸水スピードが優先で「いかに早く細胞に入るか」を重視
    各メーカーもその方向で製造してるようだ

    • +12
  10. 自転車で買い物に出る時は水やスポドリ持って出てたんだけど1回スキムミルクに変えてみようかな
    牛乳は重くて買いたくないのでよつ葉の1kgパウダーのやつ常備してる
    濃さも好みで調整できる

    • +3
    1. 保冷ボトルにはスポドリもOKと書かれているメーカーもあるが、基本水やお湯以外をいれると雑菌が繁殖し易くなるから止めてい置いた方が無難
      栄養豊富な分、スポドリより雑菌の繁殖が早いよ

      • +10
      1. 1~2時間出かけるだけなのに
        いらんお世話

        • -12
        1. 使った容器はきちんと洗っていますか?
          汚れが残ったままで、常温で保管していたら雑菌の天国になっていますよ

          • +5
  11. >豆乳はどうなんだろう?ココナッツミルク、アーモンドミルクは?ポカリスウェットは?

    自分は、果物(西瓜、メロン、桃、ぶどうetc.)や野菜(トマト、きゅうりetc.)が気になる。果汁と違って、そもそもの水分量の測定が難しそうだけど。
    あとは、麦茶、甘酒、冷や汁(味噌汁)とか。

    • +5
  12. 夏にタイに行った時に一日中ビール飲んでたのには意味があったのね

    • +1
  13. おれはガリガリ君ソーダ味で水分補給したいねw

    • +3
  14. >>ランキングは、イギリスの研究者が

    地域によって違う飲料が出てくると思う。
    日本だと重湯とかになりそうですね。

    • +1
  15. ごはん代わりに低脂肪牛乳飲んでる。確かに冬場コーヒー飲んでる量と比べると三倍超えてるのにおしっこ少ないかも!
    しかし、粉のスキムミルクって意外と高いんだ!
    コーヒーにに入れる粉末ミルク(植物油使用)とかのに比べて倍近くしてる。
    それと酪農の値段を調整できない問題でスキムミルクについてのコラムを読んだんだけど、内容を忘れたわ・・・

    • 評価
  16. 脱水には味噌汁、周りにも布教してるんだけど、いまいち反応が悪い⋯まじで効くから!

    • +9
  17. 不況の頃、近所のスーパーで扱っている牛乳の中で一番安い無脂肪牛乳を買っていた
    ほのかにスキムミルク風味でさっぱりとしていて、夏でもゴクゴク飲めて良かった 
    水分保持効果が知れ渡ったら液体スキムミルクや無脂肪乳のミニパックがコンビニに並んだりするのだろうか

    • +2
  18. 問題があるとするなら、スキムミルクを積極的に飲もうと考える人が少ない事だろうな。

    • +2
  19. 胃腸に水分が保持されることに何の意味があるの…?

    • -1
    1. 保持力が低い場合は、すぐ体外に排出されるので腎臓・小腸などを含む内臓器官への負荷になる
      胃もたれに始まり、下痢や”むくみ”などのわかりやすい症状を発症する人もそれなりにいる
      それに加えて摂取するものが単なる水ならば、低ナトリウム血症。いわゆる水中毒などの危険性をはらみ
      水以外ならば、ドリンクによっては塩分・糖分の過剰摂取による腎臓や肝臓に対する負担・障害などの危険性もはらんでいる
      カフェインが多いものなどは、尿道結石の危険性などもありますね

      なので、保持され、効率よく摂取されることは、過剰な水分摂取を避けることができ、人体への負担も減るので大事

      • +7
  20. イギリスでしょ?
    日本人に乳製品あわないからなぁ

    • -1
  21. 日本人はカフェインレスの麦茶がいいよ

    • 評価
  22. ベトナムコーヒーに練乳と台湾の旺仔牛奶って科学的根拠のある熱中症予防の知恵だったんだな

    • 評価

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