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発掘された5万年前の古代石器は、人間ではなくサルが作ったものである可能性

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(著) (編集)

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 ブラジルで発掘された約5万年前の古代の石器は、これまで初期の人類のものと考えられていたが、実際には、サルが木の実を割るために作った道具である可能性が高いという。

 『Holocene』(2022年11月15日付) に掲載された研究では、「ブラジルの初期の遺跡は、人間ではなく、オマキザルの先祖のものだろうと確信している」と説明されている。

ブラジルで発見された5万年前の石器

 問題の石器は、ブラジル北東部ピアウイ州にある800以上の遺跡で構成されたセーハ・ダ・カピヴァラ国立公園内にある「ペドラ・フラーダ岩陰遺跡」で以前発掘されたものだ。

 その地域で産出する石英や珪岩で作られた石器で、一番古いものは5万年前にまでさかのぼる。このことから、この地域に初期の人類が暮らしていた証拠とされていた。

 ところが、2016年に意外な発見があり、その説の信憑性が揺らぐことになった。なんとブラジル北東部に生息するオマキザルが、さまざまな石器を作れることが判明したのだ。

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石で木の実を割るオマキザル / image credit:2022 Consejo Nacional de Investigaciones Cientificas y Tecnicas

5万年前のサルも現代のサルと同じ道具を作っていた

 だとするなら、ペドラ・フラーダはじつはサルの遺跡なのではないだろうか?

 考古学者Agustin M. Agnolin氏と古生物学者Federico L. Agnolin氏は、最近の論文でそれを裏付ける証拠を提示している。

 それはペドラ・フラーダで発掘された石器と現在のオマキザルが使う道具を比較した結果だ。問題の石器と現代のサルの道具にはなんら違いがないのだという。

 オマキザルは木の実や種のさやを割るために、小石をハンマーとして、大きく平たい石を金床(金属を加工するための丈夫な作業台)として使う。

 だが使用するうちに石が割れて、破片ができる。それは人間が作る石器に非常によく似ている。

オマキザルが作る石片は、初期人類が作った石器に驚くほど似ており、考古学的記録に対する疑問が投げかけられている

 もし本当にペドラ・フラーダが人間の遺跡ならば、彼らの痕跡がもっと残っていてもおかしくはない。ところが囲炉裏や食事の跡のような人間がいたことを示す証拠は、今のところ何も見つかっていない。

 こうしたことから、ペドラ・フラーダの石器からは、5万年前に硬い木の実や種を食べようとしたオマキザルがいた以上のことは言えないのだそうだ。

References:Holocene capuchin-monkey stone tool deposits shed doubts on the human origin of archeological sites from the Pleistocene of Brazil – Agustin M Agnolin, Federico L Agnolin, 2022 / Monkeys – Not Humans – Made Ancient Sets of Stone Tools in Brazil, Study Finds : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. 当時はヒトより猿のほうが賢かった可能性もあるな

    • -3
    1. >>1
      というか今ほど差がなかったんだろうな
      当時だとヒトも猿の中でもちょっと賢くなった猿レベルの文明やし
      日本猿とチンパンジーくらいの知能差でもおかしくないわ
      一回文明の元の元(石器を少し工夫するとか罠を日常的に使うようになるとか火を使うとか)らしきものができたらそこからどんどん差がついたんやろうけど

      • +5
      1. >>8
        何で人間だけ火を使うようになったんかなーと想像して、全身の体毛(特に手)が極薄だったから移り火しにくかったからかなと思いました
        あっつ!あっつ!で済む

        • +7
    2. >>1
      5万年前ならもう現世人類(クロマニョン人)がいる時代だよ

      • +1
  2. あの石で他の生物狩るようになりだしたら、あいつらも俺達と同じ領域までこれるな
    それが5万年前の俺等とあいつらの違い

    • +3
  3. 経験的に『明るい色の石を好んで使う』とかないかな。
    石英や黒曜石、瑪瑙など光を通すから明るめだし、石英系なら硬度は高め。
    猿は硬めでナッツを割りやすいから明るい石を選び、人はそれが丈夫な(切れ味がある)道具になるから石そのものを割るというわけ。

    • +6
      1. ※25
        だから割れて石器に見えるんでしょ
        硬度は高いよ

        • 評価
  4. オマキザルは5万年進化してないのかよ……

    • +5
    1. ※5
      進化しちゃうと人間に駆逐されちゃいそう
      しなくていいかも

      • +3
  5. 文章が下手で誤謬を発生している

    この石器が猿が作ったとしても、その当時人類より優れていたわけではない

    30万年前にネアンデルタール人はすでに石器文化を作っている

    • +4
  6. じゃあ、人類は何してたんだってなるけどな

    • +1
    1. >>7
      今回話題になってるのはその場所に人類が定住していた訳ではないようだって話

      • +6
  7. 石器=人間っていう考えが招いた誤解かも知れない。
    それに人間が動物や植物から学習した行動も多いから、意外に似たようなことは、まだあるのかもしれない。

    • +10
  8. サムネ見てたら
    人のように誤って指を石で叩いたりしないのか気になったw

    • +5
  9. 下手したらヒトの祖先より他のサルの方が
    昔から石を道具に使ってた可能性もあるのかな。
    ヒトの祖先はそれを見て真似をしたのかも。

    • +3
  10. 木の実を叩いている内に割れてしまいサルが捨てた丸石を
    古代石器だと誇大解釈して騒いでいたという話
    サルが打製石器を作ったという事ではない

    • +6
    1. ※17
      よく読めばその通りなんだけど、ここのコメント欄って勘違いしたままの人や勘違いを誘導する人妙に多くないか?

      • +1
  11. なぜオマキザルにはこの先のステップが無いのか・・・
    人間の先祖の猿の系統と何が違うのか・・・
    それもまた大いなる謎だな

    • 評価
    1. ※19
      小型のサルは木の実を割るために道具を使うが
      小さすぎて道具を持ち歩くには体力が足りない
      大型のサルは腕や顎の力で解決して複雑な道具はいらない
      道具がいる程度にか弱く荷物が持ち歩ける程度に大きかったのが人間だったりしてね

      • 評価
  12. オマキザルって介助猿として訓練されるぐらいには賢いんだな。
    道具の使用という概念を元々持っていて電子レンジの使用などが可能、性格も温厚で犬より寿命が長いんだとか

    • +1

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