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アメリカ名物「タンブルウィード」が民家に襲来、道路や家を完全封鎖

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(著) (編集)

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 「回転始め」とでもいうのだろうか。新年から武装した根無し草集団に襲われるとかちょっとしたホラーだよ。

 今月2日、アメリカテキサス州で悪名高いタンブルウィード(回転草)に侵略される事案が発生。風に乗りコロコロ転がる枯草がいたるところに押し寄せたのだ。

 燃えやすいトゲだらけの草が強風で暴徒化。いつになく大量に集まったタンブルウィードに道路や家を封鎖されてしまった現地の様子をお伝えしよう。

‘I don’t know what to do’: Tumbleweed Invasion at homes across West Texas

新年まもなく強風に乗ったタンブルウィードに襲われた町

 2023年に入ってまもない今月7日、枯草まみれの町の風景がSNSを席巻した。新年早々とんでもない植物に襲われたのは米テキサス州西部のウォルフォース市だ。

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 強風に乗って町のいたるところに入り込むタンブルウィード。大人の背丈ほどの大きなものまでどんどん飛んでくる。

 ボールのように丸くて軽い塊は町中に押し寄せ、家、車、道路をすべて覆っていったという。

同市のFacebookによると、今月2日にトゲだらけのタンブルウィードがあちこちに「侵入」しまくり勝手に積もって山になっていた。

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枯草まみれになった町を回って草の除去を行う市の職員。厄介なトゲがあるため手袋が必須となる。

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協力を求める市の職員。混乱した住民の間で情報が錯綜

 市職員は「我々が作業中も枯草が吹き荒れ、非常に困難な状況になっています」と投稿。

雑草を処理する作業員がすみやかに通過できるよう、タンブルウィードの山の移動にご協力願います。我々職員は市民を救うため一人ひとりの助けを必要としています。

 しかし混乱する現地では、一部の住民が「枯草をごみ集積所に捨てないでくれといわれた」などと言い出し、情報が錯綜していた。

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image credit:City of Wolfforth / facebook

 そのため一部の道路が通行不能のままになり、収集に影響が出たという。

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image credit:City of Wolfforth / facebook

燃えやすいため車の使用も制限。市民からは不満が噴出

 同時に職員は、きわめて乾燥していて燃えやすいタンブルウィードの火気厳禁を呼びかけ、「草の上を車で走っただけでも、車体の一部から出火する恐れがあるため運転も控えるように」と警告した。

 また収集の間もさまざまな市民から不満が噴出。日が経つにつれこんなコメントが相次いだ。

・助けてほしいのはこっちのほう。作業するから自力で転がる草の山を移動させろといわれても、こんなに大量の草どけようがない。

・家が枯草にまるごと塞がれたせいで何もできずに3日間も家に閉じこめられてる女性もいる。彼女は玄関から出ることさえできないんだぞ。

 そんな中、メディアに応じたウォルフォース市長が、主に身体的な事情から自力で雑草を動かせない人々の救助にあたるという市の意向を明らかにした。

すべての雑草の除去を約束するつもりはありません。ですがもし、私たちの助けを必要とする市民がいて、現実的に法にかなう形でその助けが必要な場合はこちらに知らせてください。できる限りのことをします。

軽量でも扱いにくくかさばる草はいくら積み込んでもきりがない

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職員が現れず放置の場所も?苦情が出る一方でポジティブなコメントも

 市が実際行った街の清掃期間や、街のどのあたりに救助が集中していたのかは不明だが、転がる草の侵攻から3日目にはこんなコメントが投稿された。

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image credit:City of Wolfforth / facebook

昨日も今日も誰も来てないぞ。市は心配だと言いながら実際は放置してるんじゃないか。

 テキサス州西部においてタンブルウィードは珍しいものではない。だが今回はいつになく大規模な集団が押し寄せたそうだ。

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 一方で不満をのみこみ状況をポジティブに楽しむコメントももいくつかあった。

・うちの近所はもうだめ。やつらに乗っ取られたわ。

・大雪に見舞われることもあれば、転がる草に見舞われることもあるさ。

 再三いってることだけど植物だってあなどれない。いやむしろ最恐かも。

 引火しやすい状態で全身にトゲをまとってやってくるタンブルウィードのように、武装系アクティブな植物界のアウトローもいれば、人間に恨みでもあるのかってほど過剰な毒持ちもいたり。あらためて植物って案外闇が深い生物だわってつくづく思うわ。

追記:(2023/01/12)タイトル・日付を一部訂正して再送します。

References:chron / facebook / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 68件

コメントを書く

    1. >>1
      むしろ火をつけて全部燃やしちゃえばいいのにとか思った

      • +1
      1. ※41
        日本人の感性で、もったいないって思っちゃうんだよね
        燃料にすればタダだもの

        • +2
  1. 年老いて枯れたスーモがお部屋探しに来たんだ

    • +25
  2. ゴミ収集車みたいなので砕いて燃料にするとか出来んのか?

    • +7
  3. ゴンゴン飲み込んでプレスマットにしてくれる車が欲しいね。 いい素材感よ。

    • +6
  4. タンプルウィード化しやすい植物の和名はロシアアザミ。名前まで燃えやすい。

    • +4
  5. 日本だと焼き芋焼き放題だが、アメリカだと
    ステーキやベーコン焼き放題になるのかな

    • +4
  6. まさに根無し草だなw
    しかし、日本人からすると西部劇とかで見る以外なじみがないから不思議な現象だなあと思う。

    • +10
  7. 草食動物を解き放てば全部食ってくれるのでは

    • +1
  8. 「我々が作業中も枯草が吹き荒れ」……?
    意味は分かるが難儀な話だ。

    • +5
  9. アノクサちゃんじゃないか。
    ポケモンでパロられるほどの存在感はさすがですね

    • 評価
  10. 燃えやすいのを利用して何かに使えないものか

    • +8
  11. やっぱ火事が怖いよね
    こんな燃えやすい物が大量に密集してたら一瞬で大火事になってしまう、、、

    • +12
  12. これ圧縮加工して利用出来ないのかね?
    ベニヤっぽい物とか、薪みたいに燃料にするとか
    金になれば一気に減りそうな気がするんだが

    • +7
  13. 草刈り機みたいな重機で細かくして
    穴に入れて燃やしてる動画あった

    • +2
  14. 「民家を襲来」じゃなくて「民家に襲来」

    • +4
  15. 大きさ的にドラム缶に詰めると多少楽そうではあるが、結局人海戦術になるんよね。大変だ。

    • +2
  16. 燃えやすいってことは、バイオエタノールの原料に良いんじゃないか

    • +1
    1. >>25
      バイオエタノールってのは砂糖やデンプンを発酵させて作るんやで

      • +1
  17. 冬なんだから薪ストーブに入れて燃料にしてしまえばいいのに

    • +3
  18. 高速道路に6mぐらい吹き溜まって通行止めになったりすることもあるらしいね

    • +3
  19. カツヲのたたきの藁がわりに肉をあぶってみたらどうだろう
    少なくとも着火剤には使えそう

    • +4
  20. 砕いて発酵させて肥料とかには出来そうだけど
    まぁ外の人が思い付くような事は当然やってるよね

    • +5
  21. でっかいミキサー(破砕機)を作って片っ端から突っ込んで、砕いてできた破片は麻袋みたいなので全回収…でなんとか…なったらいいなぁ…
    集めた破片は燃やすなりバイオエタノール回収に回すなりすればいいんじゃないか?と思う

    思うんだけど、この程度のことなら既に研究して効率も悪ければ採算も悪いとかで採用されてない気がする

    • +5
  22. 転がりだす前に土から生えてる状態の時点で駆除できないものかしらって思うけど、
    それが現実的な対応ではないくらいの手に負えない量が生えてるんだろうなぁ

    • +3
  23. 地球の生態系は実質的に植物が支配しているからわれわrてには

    • +1
  24. めっちゃテキサス感あるし西部劇でもおなじみだが 実は外来種

    • +7
  25. これ大きく見えるけど重量としてはすごく軽いから
    燃料に使おうとしても集めるコストと見合うだけの
    エネルギーは得られないんじゃなかろうか
    発生量も一定ではないし経済利用するのは中々難しそう。

    • +10
  26. >草の上を車で走っただけでも、車体の一部から出火する恐れがあるため
    タンブルウィードって言うと昔の西部劇のイメージだけど、あれってそんな燃えやすいんか。
    もうクルマは諦めて、またブーツとテンガロンハット姿に戻って馬にでも乗れば?(無責任

    • +3
  27. 50年以上前の昔の西部劇によく出てくるコロコロ植物か。枯れてて隙間があって引火しやすくしかも火元まで自ら移動する可能性高いから超危険だね。

    • +5
  28. 毎年のことなんだし街全体を柵で囲うとかじゃ駄目なんかと思ったが
    日本と違って家の間が距離がありすぎて駄目か

    • +1
    1. >>44
      阿寒湖のマリモがこんなに巨大化したら嫌だなぁ

      • 評価
  29. 今年だけってわけでもあるまいし、自治体がこれ用のシュレッダーとか持っててもいいんじゃないのかしらね
    パッカー車を改造して、ゴミ収集業者にバリバリ集めてもらえばすぐなくなりそうに思うけど

    • +2
  30. かさばるし燃えるしトゲも付いてるってのが強いなw
    でも毎年だしある種の風物詩にも見える

    • +4
  31. マンパワーで一か所に集めて焼いてしまうのが手っ取り早いと思うけどな
    日本の雪の始末ほど苦労はしないだろ

    • +1
  32. いわゆる当たり年なのかな

    砕けばいいのにってコメントあるけど、トゲもあるらしいから強度によっては機械なり刃なりがすぐダメになりそう
    低コストで燃料にできればありがたいだろうけど、そんな誰でも思い付くことをしてないってことはそれも難しいんだろうね
    厄介だね

    • +4
  33. 風によって流れるように柵立ててゴミ焼却場に自動的に入っていくようにしてみたらどうかな

    • +2
    1. ※50 そうだよねぇ。臨時に町はずれに囲いでも作って、巨大扇風機で吹いて集めるとかね。それなら人間が触らなくて済む。家と家の間に網を張ってそこに追い込んで、その網(数百にものぼるだろうけど)に気球を括り付けて浮かせて運ぶとか(車でひきずると摩擦で発火しかねない)。

      • 評価
  34. ホラー映画を作ろう
    キラートマトみたいなの

    • +1
    1. ※52
      どこまでも転がりキミを追い詰める、キラータンブルウィード

      • +1
  35. 天然のパンジャンドラムか…
    爆発しない事を神に感謝しないとな

    • +2
  36. 燃やして処理しようとしたら風で転がりだして大惨事とかありそうだな

    • +6
  37. 固いのかな?足で踏んで潰れるくらいの柔らかさならそんな大掛かりな機械でなくても圧縮できそうだけど。ブロック状に圧縮できたら運ぶのも楽だし薪の代わりに暖炉で燃やせるのにね。

    • +1
  38. この草トゲトゲなのか…
    なんか麦わらみたいにクッションにできそうな、ふわふわもこもこしたのを想像してたわ
    何個か転がってるくらいなら可愛いのにねえ

    • +3
  39. 非ゴム製タイヤの売り込み先の予感!

    • 評価
  40. タンブルウィードは転がりながら種をばら撒く植物
    転がった後に撤去しても来年はまた襲来する

    転がる前に除草できればいいが、厄介なことに素手で触れるとかぶれるのだ

    • 評価
  41. 西部劇の風物詩みたいだけど、ロシアからの外来種がメインなんだってね。

    • +1
  42. タンブルウィード農家の朝は早い。
    「風の強い日はね、こうやってロシアアザミを丸めて野に放つんですよ。すくすく育って旅立ってくれってね。」

    • 評価

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