
普段からビクビクと怖い思いをしているのに、なぜあえて恐怖心を煽るような映画を観なくちゃならないのかって?
それはホラー映画がメンタルを鍛えて、不安や恐怖を克服する手助けになってくれることが科学的に証明されているからだ。
何度も言うが、こういったものは100%全員に効果があるというわけではないので、そこんところ要注意だ。
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ホラー映画で不安や恐怖を克服できる理由
恐怖は逃げれば逃げるほどに膨らんでいく。だから恐怖を感じさせるものから逃げるのではなく、あえてそれを味わってみる。すると、やがて慣れて以前ほど怖くなくなってくる。これは不安症やPTSDの治療法の1つ「エクスポージャー療法(曝露法)」の基本にある考え方だ。
これを応用すれば、ホラー映画で不安や恐怖を克服することができるという。
実際に自分が危険にさらされるわけではない。恐ろしい状況を疑似体験することで、恐怖心をコントロールする練習をするのだ。

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安全な場所で恐怖を疑似体験することでストレスに上手く対応
米ノースウェスタン大学のセラピスト、ジョセリン・マクドネル氏は、「ホラー映画は患者が不安による症状(心臓の高鳴り、発汗、激しい呼吸など)に耐え、うまく付き合えるようになる便利なツール」と語っている。映画を観ている間、心臓はバクバクで、体はガチガチになるかもですが、危険はちっともありませんまた心理療法士のカート・オークリー氏は、ホラー映画は「実際に現実世界のストレスにうまく対処する方法を教えてくれます」とHealthlineで説明する
そう認識することが、将来、不安による体の症状が出たときに役立つのです。身体が危険に備えようとしていたとしても、それがただの誤報だと思い出せますから
ストレスを感じさせる映画で、不安を生じさせる刺激に意図的に触れられます
通常、実生活の中で不健康な対処法をとることはありませんが、その場でストレスに対処する方法を学べます。この練習は日常のストレスや恐怖をコントロールするのに役立ちます

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こうした専門家の説明を裏付けるように、ホラー映画ファンが新型コロナのパンデミックによるストレスに強かったことが明らかになっている(関連記事)。こうした人たちは、普段から恐怖に触れてメンタルを鍛えていたおかげで、世界的なウイルス流行の恐怖にうまく対応できたのだと考えられる。
なお、ホラー映画が不安を和らげてくれる理由にはほかにもいくつかある。
「アドレナリン放出後のリラックス効果」「恐ろしい映画を最後まで観たことによる自己コントロール感」「現実で恐れているものが映画の中ほど怖くないという気付き」などが上げられるそうだ。

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すべての人に効果があるわけではないので要注意
もちろん、ホラー映画による暴露療法は全員に効果があるというわけではない。むしろ恐怖心の強すぎる人は、逆効果になる場合もあるので要注意だ。そういった人は実際に不安障がいやPTSD、強迫症などの可能性もあるのでしかるべき医療機関、専門家に相談するのがいいだろう。
今の時点ではまだ、ホラー映画による暴露療法は一般的な治療ではないが、メンタルヘルスの分野では、ホラー映画の活用法についての研究が増加しているそうだ。
面白いものとして、『Mental Health and Horror: A Documentary』という長編ドキュメンタリー映画まである。
そんなわけで万人向けではないかもしれないが、鋼のメンタルが欲しい、不安な気持ちをコントロールできないという人は、まずは初心者向けのホラー映画を試してみるのもいいかもだ。
最初から1人で見るのが怖いなら、強メンタルの家族や友達と一緒に見るといいのかも。てか初心者向けのホラー映画ってどれだろう?おすすめってある?私はすぐにチャッキーが頭をよぎったのだが。
References:How watching horror films can actually help some people manage their anxiety / written by hiroching / edited by / parumo
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コメント
1. 匿名処理班
知らずに実践してた
自分に危険が及びそうにない状況なら怖いものを細部まで観察する癖がある
そうすると恐れの原因も見えてくるので怖くなくなる
目を背けると情報を想像で補ってしまうので肥大化しやすいんだろうな
2. 匿名処理班
生きてる人間のほうが怖いからどうだろうね
3. 匿名処理班
喧嘩やトラブルばかりのドラマ好きな人も似たような効果あるのかなぁ…
4. 匿名処理班
ホラー映画は全く怖くはないが、現実を生々しく描いたドキュメンタリー映画では冷や汗が出るくらい怖いし、嫌いだ。
5. 匿名処理班
ホラ話かもしれん
6. 匿名処理班
古典的な恐怖映画だとネタ読めてるので逆に笑ってしまうぞ
例えば13日の金曜日なんてどこから出てくるのかワクワクし
出たらおーここだという突っ込みしてしまう
7. 匿名処理班
ホラー映画で怖さに慣れるのはいいけど 映画の結末が恐怖の正体をやっつけたと見せかけて 実はまだ退治できてなくてこっそり窺ってるとか やっぱり殺されちゃったとか そういう内容だと恐怖を克服できないんじゃなかろうか?
気持ちを強く持てばやっつけられてスッキリなホラー映画を選んで観るしかないか。そういう映画より「実は恐怖は続く・・・」なものが多いような気がする。古いけどキャリーの最後みたいに。
8. 匿名処理班
万人向けどころか元から適正ある人じゃなきゃ逆効果では?
9. 匿名処理班
毒をもって毒を制す
※制するとは限らない
10. 匿名処理班
まぁ一理あるかな
精神的な問題って「慣れ」が解決する事って結構有るし、刺激避けまくってる人だと些細な事で大ダメージ食らいそうだもんな
11. 匿名処理班
まあ良い検証実験、子供が「怖い絵本は父親と」読む話
管理(保護)された状況で恐怖を味わう(楽しむ)ことで耐性がつく
あるいは「弱い毒から始めてだ毒耐性を上げる」みたいな(こちらは肉体だけど)
12. 匿名処理班
お前らの感想よりかは信憑性あるな
13. 匿名処理班
意味が分からんな?
ホラー映画がメンタルを鍛えて、不安や恐怖を克服する手助けになってくれることが科学的に証明されているんでしょ?
100%とはいえなくても、ほとんどの人間に効果があるんじゃねーの?
14. 匿名処理班
軍の訓練所で新兵に教官がストレスを与え続けるのは、戦場のストレスへの耐性をつけるためらしいね
15. 匿名処理班
高度に対する恐怖と同じかな
登山だと高度感がある岩場は最初は誰でも怖い
でも何度も経験すれば高度への慣れや自分の技術への信頼で恐怖は減っていく
揚げ物も同じ、慣れてない人は恐怖で鍋に投げるように入れがち
でも慣れると投げないほうが安全だと学習するし、適切に扱えば危険ではないと学習し恐怖はなくなる
16. 匿名処理班
人が不安になるのは「わからないから」なので、なにがわからないのか知ってしまえば怖くなくなるのだ
暗闇が怖いのは見えなくてわからないから、初対面の人に不安を覚えるのはどんな人か何考えてるかわからないから
経験を繰り返せばパターンが見えてくるので「わかる」
考えても原因がわからないときは「自分は今、わからないから不安になってるんだな!」と「わかる」と落ち着いてくる
17. 匿名処理班
なるほど、シミュレーションと捉えるのか
ただ、怖がりながらもツッコミ入れたり「私だったらこんな時こんなふうにはできないわー」「物語だからこうなるけど実際はなあ」とか考えたり、あくまで他人ごととして突き放してしまう自分みたいなひねくれものにはどれだけ効果があるのか
18. 匿名処理班
それよりホラーゲームだろ
零とかやってると暗闇の陰影に敏感になる
19. 匿名処理班
映画じゃないけど、事故映像とか見てしまう><
血とか痛いのグロいの全然ダメなんだけど、
一旦、目に付いてしまうと、ビビりながらも見てしまう!
なぜ怖いのに見てしまうのか不思議だったんだけど、
自分が、そういうシチュになったら、もしくは、ならないように、
注意するためだったのかなー?
ちょっと納得!
20. 匿名処理班
ジョーズを観てサメ恐怖症や海洋恐怖症が治りました!
チャイルドプレイを観て人形恐怖症が治りました!
エクソシストを観て嘔吐物恐怖症が治りました!
21. 匿名処理班
ホラー映画の音だけイヤホンで聴きながら昼寝、おすすめ。