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痛みを感じとることができるロボットが開発される

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(著) (編集)

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 ロボットが人間らしさなど一切ない冷たい存在だったのは、今や昔の話だ。最新のロボットには、誰かに優しく触れられればそれを感じ取り、手荒く扱われれば痛みすら感じるとることができる。

 英グラスゴー大学の研究グループが開発したロボットハンドは、最新の「電子スキン(eスキン)」をまとっており、人間のような「触覚」が再現されている。強く突かれれば、痛みで思わず手を引っ込めるくらい人間らしい。

 『Science Robotics』(2022年6月1日付)で発表された電子スキンは、触覚ロボットの開発だけでなく、感覚を備えた義肢の実現にもつながると期待されるそうだ。

触覚を感じ取ることができる新たな皮膚センサー

 ロボットで触覚を再現する難関の1つは、データの処理速度だ。触覚らしい触覚にするには、ロボットの全身にセンサーを散りばめておかねばならない。

 当然、伝わってくるデータは大量になり、処理は大変なものとなる。コンピューターがそれを意味ある情報に翻訳するには1分もかかるのだ。

 グラスゴー大学が開発した新しい皮膚センサーは、人間の末梢神経にヒントを得たものだ。末梢神経は、接触による刺激があればそれをひとまず処理するが、脳に伝えるのは本当に重要な情報だけだ。

 同じことをロボットでもやれば、通信経路を解放し、膨大な情報量でコンピューターが忙殺されるのを防ぐことができる。

 そのための秘策が、168個の「シナプス・トランジスタ」で構成されるグリッドだ。シナプス・トランジスタは酸化亜鉛製ナノワイヤーでできており、柔らかい表面にも配置できる。

 今回の痛みを感じるロボットハンドは、シナプス・トランジスタが接続された皮膚センサーでおおわれている。それによって接触の強さを判断して、痛いほど強ければ手を引っ込めるのだ。

Printed Synaptic Transistors based e-Skin for Robots to Feel and Learn

痛みを通じて学習する

 ロボットに痛みを感じさせるなど可哀相な気もするが、これは環境から学習するにはとても大切なことだ。

 人間だって小さい頃は痛い思いをしながら、何が危険なのか学習する。熱い鉄を触っていけないとわかるのは、痛みのおかげだ。同じことがロボットにも言える。

 「この方法で開発された電子スキンは、ハードウェアレベルで分散学習することができます。何か行動を起こすために、中枢プロセッサとの間で情報をやりとりする必要はありません」と、グラスゴー大学のラヴィンダー・ダイヤ教授はプレスリリースで説明する。

 「必要な計算量をカットすることで、接触に反応するための処理が大幅に加速しました。刺激に対して適切に反応する、大規模な神経形態学的プリント式電子スキンの実現へ向けた真の前進だと思います」

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触覚のある義肢の開発にもつながる

 この技術は、周囲の環境がどのようなものか理解して、怪我を避けるようなロボットを作るためのものだが、研究グループによれば、人間の義肢にも応用できるという。

 将来的にもっと高度な電子スキンが開発されれば、新しいやり方で世界を探索・操作するロボットだけでなく、人体と遜色ないレベルの触覚を備えた義肢などを実現できるかもしれないそうだ。

References:University of Glasgow – University news – E-skin that can feel pain could create new generation of touch-sensitive robots / written by hiroching / edited by / parumo

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この記事へのコメント 27件

コメントを書く

  1. 人の痛みを理解してこれはアシモの分!これはペッパーの分!みたいな事言えるロボットが誕生するのか

    • +3
  2. これでR田中一郎君もまた一歩人間に近づけるなw

    • +2
  3. 義肢のためにも、こういう技術はもっと発展してほしいよね

    • +2
  4. 今のうちに書いておこう
    意識は五感があることで発生する
    AIが自我を持つきっかけの研究になるかも知れないな

    • +2
  5. ロボットは痛みを感じる意識があり、尊厳があり、人権をっているみたいなことを主張し出す人がいるだろうな。

    • +5
    1. ※6
      それが人権と同じものになるかどうかは別として、
      ロボットが痛みを感じるのなら当然それに配慮する必要は生じてくる
      人間が他者の痛みまで感じる動物だから、という理由で

      • 評価
      1. ※25
        「一定以上の圧迫を感知して反射を起こす機能」があるのと、
        「痛み」というクオリアが存在するかどうかとは、別物な気が。

        人間でも、本人は意識不明の昏睡状態でも
        反射は消失してなくて健在だったりするし。

        • +1
  6. ファンタシースターのキャスト的な奴に、
    更に近付いてきている様な気がする……。

    • +1
  7. ロボットに人権を!って欧米が騒ぎ出すのも時間の問題かな・・・・

    • +6
  8. ロボットだけどマシーンだけど
    ダダッダー

    • +1
  9. そんな金にならない研究して、どうすんのよ??

    • -12
    1. ※10
      ロボットのための痛み止めという需要が生まれる可能性がある
      ビジネスチャンスだ!

      • 評価
  10. 各自に合った適切な椅子とか病状の痛み表示
    理想的なお寿司やおにぎりなど料理でも使えるし
    地味にこの技術いいぞ

    • +2
  11. 前にAiの論文でAIが自我や自立思考できないのは
    情報量の少なさが原因だと言うのを見た事がある
    人間もそうだけど触覚などの膨大な情報蓄積により
    人格や意思の形成がなされる傾向があるからなんだとか
    ネットの情報なんか少ない物で
    やっぱ五感から得られる情報の方が圧倒的な量だろう

    • 評価
  12. (米津玄師の声で)
    「痛みィィを知る、ただ一台であれ」

    • -3
  13. ロボット「痛ってぇ!…余計な機能つけやがって」
    痛みがあることを造物主に感謝出来るようになるには相当の達観が必要
    でも任意で痛覚を切れる可能性があるだけ生物より恵まれてはいるな

    • 評価
  14. いずれは熱い友情を理解するロボットが開発される布石

    • 評価
  15. ロボット廃棄処分の時に痛覚センサー切り忘れてたらと思うとぞっとする

    • +1
  16. ロボットにも脊髄反射の機能を実装しました、って感じか。

    • +2
  17. そういうえばドラえもんは風邪をひくくらい高性能だとか

    • +1
  18. 人間をアシストしたり共存したりするロボットに必要だろうな
    ちょっと先の未来だけど

    • 評価
  19. 義肢として使うならまだしもロボットとして使うのに人間レベルで痛みを感じる必要あるの?

    • +1
  20. 痛みを感じるロボットやなく、痛いふりをするロボットやね

    • +1
    1. ※27
      君の隣にいるそいつは痛みを感じるふりをしている肉塊やぞ

      • -1

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