
失った人を取り戻すことはできないが、思い出とは永遠に一緒に過ごすことが可能だ。更にその思い出が物理的に形あるものになれば、より愛する人を身近に感じることができるかもしれない。
遺族の衣服などで、永遠に大切にできる愛らしいテディベアを作る女性がイギリスのスコットランドにい る。遺族たちにとって、故人の思い出の衣類で作られたテディベアは、悲しみを乗り越えるプロセスの大きな手助けとなっているようだ。
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愛する遺族の衣服でテディベアを作る女性
メアリー・マッキネスさん(23歳)は、2年前から愛する人を喪った遺族が、思い出を物理的に保存できるように、故人の遺品からキュートなテディベアを作る仕事をしている。「メモリー・ベア」と呼ばれるテディベアは、主に故人のお気に入りの服から作られるが、背面に特別なポケットをカスタマイズして、故人のジュエリーや灰、手紙やその他の思い出の品を入れることも可能だ。
若くしてブライダル業界で縫製のキャリアを開始したメアリーさんは、スコットランドのエディンバラにあるヘリオット・ワット大学でファッション技術を学び、16歳だった時に、若き起業家に送られる名誉の賞「Young Entrepreneur of the Year」を受賞した。
当時、まだキャリアが始まったばかりのメアリーさんにとって、生計を立てるためにメモリー・ベアを作ることは選択にはなかったという。
友人に頼まれた形で、最初のメモリー・ベアを作ったのが5年前です。
それ以降、もっと作ってほしいとたくさんの依頼を受けたのですが、大学とブライダルでのキャリアに集中したかったので、断り続けていました。
でも、リクエストを受けて複数のメモリー・ベアを作って写真をシェアしたら、とても評判が良かったんです。だから今は、メモリー・ベアを作ることに全力で取り組んでいます。
愛する人を喪った悲しみを癒す大きな手助けに
メアリーさんによると、デザインから企画、裁断、縫製、完成まで、それぞれのクマを作るのに約5〜6時間を要するという。メモリー・ベアの制作費用は50ポンド(7500円)からとなっており、依頼人がどのようにカスタマイズしたいかによって、価格が異なる。
1つのメモリー・ベアを完成させることは、時に心身ともに消耗することもあるとメアリーさんは言う。
37歳の男性から、クリスマス前に10歳と12歳の2人の娘のために、メモリー・ベアを作るように依頼がありました。こんなふうに、依頼人の悲しい話を聞くこともあるが、やはり愛する人の思い出のために、メモリー ・ベアを作り続けることは光栄だとメアリーさんは語る。
彼は全額を支払っただけでなく、更に10ポンドの追加料金を私に与えてくれました。
その時、彼が末期の癌を患っていて、クリスマスを家族と過ごすことができないのだと聞き、
私は作業をしている間、ずっと泣き続けました。
完成したテディベアを見た時、とても個性あふれた仕上がりになっているのを見るのが大好きです。written by Scarlet / edited by parumo
依頼人の8割が、故人の衣類でできたテディベアを手にすると、過去の悲しい思い出が蘇り、涙します。
でも、メモリー・ベアとして新しい命が吹き込まれたら、寄り添って話をするのにはるかに受け入れられるものとなり、多くの依頼人が悲しみから癒されたと伝えてくれるので、とても嬉しくなるし、メモリー・ベアを作る機会に恵まれたことに感謝しています。
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コメント
1. 匿名処理班
素晴らしいサービスだと思う
服のままの場合着られない場合は飾るか仕舞うかしかないけど
愛らしいテディベアにすれば常に側に置いたり抱っこするなどすることでより悲しみが癒やされやすいのではないだろうか
ただかなりメンタル的に重い仕事ではありそうなのでご無理のない程度に頑張っていただきたいなあ
2. 匿名処理班
脚本家が必死で客を泣かせようとどんなに
知恵を絞っても、現実世界の純粋な人の
純粋な行いはアッサリ超えてくるな。
3. 匿名処理班
身内だけにしなよ。外部に出すんやないで
4. 匿名処理班
>>1
可愛らしいくまさんになることで、ハグできる優しい思い出だけに昇華できそうなのも良い
長い闘病とか、痛ましいお別れだと、良い思い出話が整って悲しみが真に癒えるまで時間がかかる
けど、このくまさんの優しい笑顔が許し的な意味で上書きしてくれる気がする。
おまけにぎゅってしたら寂しさも紛らわせるし
考えた人まじで天才
5. 匿名処理班
安くないか?
最低でも10万からでも高いと言えんよ
6. 匿名処理班
こういう死んだ人のものをずっと側に置いておくのはよくない気もするけど、欲しい気もする
7. 匿名処理班
大阪のおばちゃんのセーターはやめたほうがいい。ネコ科に成ってしまう