この画像を大きなサイズで見る予想外のサプライズはうれしいこともあるが、何かを記憶している最中だと、厄介な代物となるかもしれない。
何かを覚えようとしているとき、あっと驚くサプライズがあると、脳は記憶を編集しやすいように「更新モード」に切り替える。だから簡単にウソの記憶がでっち上げられてしまうという。
だが悪いことだけではない。この記憶のサプライズ効果は、警察の取り調べや裁判などにおいては深刻な問題となる恐れがあるが、うまく使えば勉強にも役立つという。
この研究は、『PNAS』(21年12月21日付)に掲載された。
記憶は元々あやふやなもの
「多くの人たちは、記憶がビデオカメラのようなものだと勘違いしています」と、トロント大学の元学生で、現在はデューク大学の博士課程に在籍するアリー・シンクレア氏は話す。
だが記憶は本当はもっとあやふやで、当てにならないものだという。「記憶を思い出すとき、脳は経験を再構成し、ときには編集すらしてしまいます」とシンクレア氏。
これは決して欠点ではない。それによって間違いから学び、古い情報と新しい情報をまとめることができるからだ。
だが、そのせいでウソの記憶が生まれるという副作用もある。
この画像を大きなサイズで見る予期せぬサプライズによる記憶の改ざんを検証
それを確かめるために、トロント大学の研究グループは次のような実験を行なっている。
まず20名ほどの参加者に、70本の短編動画がまとめられたビデオクリップを観てもらう。その翌日、今度はMRIで脳をスキャンしながら、再びビデオクリップを視聴してもらう。
だが今回は、参加者の半分にサプライズ(驚き)が用意されていた。
肝心の場面になるといきなり中断してしまうのだ。たとえば、野球のバッターがバットを振った瞬間、前触れもなく映像が止まってしまう。
そしてさらに3日目、参加者に前日に見たビデオの内容をできる限り詳しく思い出してもらった。
この画像を大きなサイズで見るサプライズが起きるとウソの記憶が生まれる。その理由とは?
この実験の結果、予期せぬサプライズが起きた参加者には、とんでもない記憶違いをする傾向が見られたという。一体なぜなのだろうか?
じつは2日目にビデオクリップが突然中断されたのは、参加者を驚かせるための仕掛けだ。
「驚きは脳全体を目覚めさせて、アセチルコリン(副交感神経や運動神経の末端から放出され、神経刺激を伝える神経伝達物質)・ドーパミン(中枢神経系に存在する神経伝達物質)・ノルエピネフリン(神経伝達物質でストレス・ホルモンの一種)といった神経調整系を活性化させます」と、シンクレア氏はその作用を説明する。
MRIのデータから明らかになったのは、驚きが「海馬(エピソード記憶等の顕在性記憶の形成に不可欠な皮質部位)」の働きをガラリと変えてしまうことだった。
海馬は記憶を作り、それを取り出すうえで重要な役割を果たしているが、サプライズが起きると記憶の「維持モード」から「更新モード」に切り替わるのだ。
維持モードの海馬は、記憶を強化しようと働く。だから新しい記憶は作られにくい。
ところが更新モードでは、海馬の中のパターンの安定性が乱され、古い記憶を新しい情報で塗り替えようとする。だが、そのかわりにウソの記憶が作られやすくなる。
とは言っても、完全にデタラメな記憶が作られるわけではない。
今回の実験では、関連性のある映像同士で混ざり合うらしいことが明らかになっている。たとえばバットを振るシーンなら、別のスポーツのシーンが入り込んでくるのだ。
「互いに関連性がある映像があると、そこから新しい情報がもたらされます」とシンクレア氏は説明する。
この画像を大きなサイズで見るこの効果をうまく利用するには?
このサプライズ効果は、日常生活ではただの驚きで済むだろうが、裁判や警察の取調べでは大きな問題になる可能性も孕んでいる。
犯行の目撃者にサプライズとなるような写真を見せたり取り調べを行うと、記憶が改竄されてしまい、かえって間違った証言をする恐れがある。
だがサプライズには、記憶を覚えやすくする作用もあるので、普段の勉強に役立てることもできそうだ。
たとえば、あなたが学生なら、先生から答えを教えられる前に、まず自分で考える。答えが間違っていれば、それがサプライズ(驚き)になる。
先生なら、授業中に生徒に質問をする。学生が答えを間違ったらすぐにそれを伝えて、サプライズを与える。
「生徒が積極的に考えるように仕向けてから、サプライズを与えれば、よりいっそう記憶に定着することでしょう」と、シンクレア氏は語った。
References:Prediction errors disrupt hippocampal representations and update episodic memories | PNAS / An Element of Surprise Is the Recipe for Creating False Memories – Neuroscience News / written by hiroching / edited by parumo
追記:2021年12月の記事を再送してお届けします
















存在しない記憶…
俺はお兄ちゃんだぞ!!()
なんとなく、「のだめ」できょうの料理のテーマが混じるシーンを連想した
・ラピュタの幻のラストシーン
・千と千尋の幻のラストシーン
・もっと脱ぐメトロイドのエンディング
・ファンタの幻の味
・サザエ一家が海の幸に戻る最終回
・裸の大将が木陰で亡くなる最終回
・寅さんが木陰で亡くなる最終回
・ペーターが戦死する最終回
・アクタージュ
>>3
間違った記憶が、ただ大勢の人が一致する謎が解けないよね。
1人1人違って当たり前のはず。
※8 それはマンデラ効果というやつ。
https://karapaia.com/archives/52278286.html
※8
人は社会的な動物だから
人が言ってるのを見て自分もその記憶があると思い込むんだよ
驚きや以外性が学習に役立つから
テキストや録画だけじゃない対話学習って有用なんだな
アイデアや創造力の源になったりマンデラ効果の一因になってたりするんだろうな。
脳っておもしろいよね。
その改竄された記憶をもっと具体的に詳しく知りたかったなー
関連はどのくらいの距離感なのか
人はただ記憶によって個人たり得る。たとえ記憶が幻の同義語であったとしても、人は記憶によって生きるものだ。
勉強できないやつには自分でわかるまで考えさせるんじゃなくて
さっさと答え教えた方がいいってことだな
※10
逆ですよ。
さっさと答えを教えずに自分で考えさせることで、今はあまりできない生徒でも、力を伸ばしていくことができるようになるのです。
勉強ができないのは、むしろ、自分で考えずにすぐに答えを探すという悪い癖が付いてしまっているからです。
それを矯正するのが、先生や親や指導者の役割なのですよ。
※10
実験の映像や、事件の目撃証言の事後汚染では
最初は正しい記憶 ⇒ 後から捏造が起こる
という前提で語っていて、勉強法への応用の部分では逆に
既に誤って覚えている ⇒ 動揺を与えてリセット・記憶を修正
というシチュエーションの想定だから、
何となく流し読みしてると、パッと見では混乱するんだと思う。
いずれにしても、起こっているのは、
既に定着済みの記憶(この保管モードのままだと
単に読み出し参照しても、内容の変形は起こりづらい)
⇒ 呼び出し閲覧の最中に、思わぬ精神的動揺を与える
⇒ その記憶エピソードが
現在進行形で編集可のアクティブモードに変わる
⇒ アクティブモード中に新しく入ってきた情報のうち
既存内容と関連性の高い話題が結び付いて、再編集される
⇒ 再編集された状態で、上書き保存される
という過程だという主張。
三島由紀夫が東大の安田講堂で切腹したとなぜかずっと思い込んでいた
※11
自分は頭が包丁になってる怪獣=ギャオスが一番好きだった
だが最近頭が包丁な怪獣はギャオスではなくギロンだったと知ったのだ!
ではギャオスはどんな奴なのだ、と慌てて調べたら
今までラドンだと思いこんでたのがギャオスだったのだ
これは衝撃な出来事であった、いつの間に記憶がスライドしてしまったのだろう
ガメラ対大悪獣ギロンをみてるときになにかサプライズがあったのだろうか?
でもギロンもギャオスも狂暴なところが大好きさ
頭部をMRI撮影中の強大な磁場の中でまともにディスプレイが動くの?
自分は、たまに見たことないものを映像記憶してる時があったけど、このメカニズムなのかな?
分かる
例の違和感クイズ見ないようにしてる
確かに「ああ、これは予想できた」よりも「え、そうだったの?」という方が記憶に残る
つまり勉強の最中に、「正解したか?」「いや、まだだ!」「いつから○○だと思っていた?」「正解は○○だといったな、あれは嘘だ」などのサプライズを入れればはかどるということか。
本当に大事な話をするときは、相手に承諾をとった上で録音してるわ。
じゃないと必ず言った言わないの水掛け論になる。自分は違う!と思っても記憶はマジでアテにならない。