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人付き合いに不安がある人は、物語の登場人物に愛着を抱き、親密であるかのような空想をする傾向がある

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(著) (編集)

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 映画やテレビドラマ、アニメなどのフィクション作品に登場する人物やキャラクターに、憧れを抱いたり、共感したり、親近感を持つことは誰にでもあるものだ。

 だが、人付き合いに不安がある人は、登場人物に対し愛着を抱き、お互いに知り合いで、親密であるかのような空想をする傾向があるという。

 この研究は『Journal of Social and Personal Relationships』(21年6月9日付)に掲載された。

人との親密な関係性を築けない「不安型愛着」と「回避型愛着」

 1人で生きる力のない幼い子供は、成長するために少なくとも1人の保護者と親密な関係を結ばなければならない。こうした心理的な結びつきのことを「愛着スタイル」という。

 幼少期の保護者との関係は、大人になってからも、恋愛や人間関係に影響を及ぼす。幼少期の保護者との関係が大きく影響している

 愛情ある絆に恵まれた場合、人間関係は安定しやすいが(安定型愛着)、保護者との関係がうまくいっていないと、親しい関係に不安を感じたり(不安型愛着)、人と親密になることを避ける(回避型愛着)ようになりやすい。

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photo by Pixabay

登場人物と親しい間柄であると空想

 カナダ、ヨーク大学の研究グループは、不安型愛着の人や回避型愛着の人は、物語の登場人物に愛着を抱くことで、不安を和らげているのでは? と仮説を立てた。

 そこで大学生150人に、テレビに出ているお気に入り登場人物を挙げてもらい、その人物との関係について質問。これにくわえて、参加者の愛着スタイルを調査した。

 ここから明らかになったのは、不安型と回避型の人たちは、架空の登場人物とお互いに知り合いであるかのような空想をする傾向があるということだった。

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photo by iStock

不安型愛着と回避型愛着の違い

 愛着スタイルごとの特徴もある。

 たとえば不安型の場合、お気に入りの登場人物が友達であるかのように感じている人が多かった。

 一方、回避型の場合は、人と距離を置き、独立性や自律性を持つキャラクターに共感することで、心の安らぎを得ているようだ。

 こうした傾向は、外交性、調和性、誠実性、神経症傾向といったビッグファイブ性格特性を考慮してもなお見られたという。

 研究グループによると、こうした登場人物との関わり方は、その人の現実における社会経験と一致しているのだという。

 たとえば不安型愛着の人は、親密な関係から温もりや注目といったものを得たいと思っており、物語の登場人物はそのための手段なのかもしれない。

 一方、回避型愛着の人は、他人と距離をおきたがっており、自分をきちんと律しているキャラクターに重ねることで、慰めを感じるのかもしれない。

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不安型は社交的・献身的、愛着型は自律した登場人物を好む

 それを確認する為、もう1つの調査では、参加者に好きな登場人物の性格と愛着スタイルについて判定してもらった。

 その結果、やはり不安型の人は、社交的で献身的な登場人物が好きであることが明らかになった。このことから、パートナーを守り、支えてくれる登場人物が好きであることがうかがえるという。

 回避型の人も予想通り、自律した登場人物を好んでいた。これは、自分自身を重ね合わせることで、自立しているような気分になれる登場人物を好むことがうかがえるという。

 こうしたことから、研究グループは、愛着スタイルが物語や登場人物との関わり方に影響を与えていると結論づけている。

 今後の方針としては、自分自身を登場人物に重ねることで、本当に不安が和らぐのかどうかの調査といったことが考えられるとのことだ。

References:People with insecure attachment are more likely to form illusory, parasocial relationships with TV characters / written by hiroching / edited by parumo

References: :People with insecure attachment are more likely to form illusory, parasocial relationships with TV characters

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この記事へのコメント 69件

コメントを書く

    1. ※2
      ガンダム内における人間関係には興味はあるし
      本当に実在するような面持ちで観てるってのはある
      ウォーキングデッドみたいなドラマとかもそう

      確かに実在の人間たちとはうまくいったためしがない…
      機能不全家庭で育ったから当たり前としか

      • +1
    2. ※2
      ワテが! 雁之助でおま どぅはっはははははーーw

      • -5
  1. そりゃ小説やドラマに感情移入して、自分が登場人物になったように想像することはある。でも見終われば即座に「所詮は幻想だよね」ですぐ現実に戻ってくるよ。

    むしろそういう妄想での望みが高すぎて、現実の対人関係に嫌気がさしてるとか?

    • -28
    1. >>3
      所詮は現実だよね、望むべくもないよ。

      妄想での望みが、どれほどささやかなものだとしても。

      • -10
  2. 登場人物と親密だとは思わないけど、現実世界で作れない人間関係をロールプレイして補完しているところはあるかな

    • +22
  3. めっちゃ妄想する!大体みんながピンチの時に私が助ける妄想。寝る前にするのが至高

    • +21
    1. ※5
      ナカーマ
      朝起きられないまでがセット

      • +4
  4. お犬さんと過ごしてると現実と創作のどっちの人間ともあまり繋がりたいと思わない
    ただ人並みの寂しさが解んないのがちょっと寂しい

    • 評価
  5. 認めたくないものだな…、自分自身の…若さ故の過ちというものを…

    • +4
    1. ※7
      クワトロ大尉 あなたはハマーンをないがしろにしましたね
      あなたがどっちつかずの動きをするから三つ巴の戦争になんかなるんですよ
      レコアさんに謝ってください

      • +2
  6. 音楽であれ映像であれ、何かしら現実逃避する手段があるのはいいことだよ。
    現実にばかり向きあってたら、心が疲弊する。
    シンプルに心の休暇だと思ったほうがいい。古めかしい温泉街や、テーマ型の遊園地だって、設計段階から一種の「別の世界」として建てられてるからね。

    • +65
  7. 文学クラスタはチボーデのリズールとレクトゥールの話として読みます
    社会不安とやらが和らぐかどうかはおいといて、リズールはひとつの目指すべき読者像ですから、努めていれば他の活動と同様、アイデンティティにはなるだろうと思います

    • -9
  8. わかるわ。
    人形やぬいぐるみと会話するタイプの人もこれに入るのかもしれない

    • +17
  9. 他人の事にはさして興味が無い、いわゆる社会不適合者の私が、何とか犯罪やトラブルを起こさず生きてこれたのは、物語の登場人物の利他的な行動や、論理的な思考に憧れたお陰だと思う。

    ただ、この仮定はとても理解できるし、賛同もするが、物語は人間関係が不得手な人間以外にも大きな影響を与えていると、無粋を承知で言わせてもらいたい。

    • +45
  10. 2次元しか愛せないとかはその延長線なのかな

    • +5
  11. 自分は仕事とか対人関係とか日常のことを一時的に忘れたい時があるから、オープンワールドのRPGとか、洋画のSFとかアクションもの、ファンタジーものなど、自分の日常ではないジャンルのものが大好きだな。ヒューマンドラマとかノンフィクションは好きではないね。
    で、リフレッシュしてまた現実に戻って仕事をする、と。なのでこの記事には少し共感できるところはあるかも。

    • +14
    1. ※19
      そうそう、一時的に現実と切り離した空間で
      登場人物として生きることはかなりストレス解消になってる

      • +3
    1. ※22
      普通に「あのアニメ面白かったね~」とか
      リアルの友達とキャッキャ話してんじゃないの?

      • +2
  12. 夢小説を真っ向から否定してて草
    いいじゃんかよー。妄想したってー。
    そんなこと言われたら、ゲームなんかできねえじゃん。
    ・・みんな操作キャラに自分を重ねてプレイするよね?ね??

    • +16
    1. ※23
      してないわ、ゲームならいかにMVPとるかぐらいにしか思ってない。主人公が会話で選択肢がある時は自分の気持ちじゃなくてどっち選んだら話面白かで選ぶし。

      • -16
    2. ※23
      場合によっては浮く世界観もあるからゲームにもよるけれど、
      主人公を本名プレイでやったときの、あの高揚感。ちょっとクセになりますね。

      • +2
    3. 良い物語に出会ったときは登場人物よりも、その登場人物を作った作者(の考え方)を好きになる

      ※23
      ゲームをやってるときはプレイヤーの自分は消えて無くなりたいので…
      私のことはどうでもいいから画面の向こうのみんなが幸せでいて…

      • +10
    4. ※23
      オンライン含めたキャラクリできるゲームはそれこそ推しキャラの再現でプレイするので
      自分語りするときは「中の人」のこととして話します
      キャラ再現して自分丸出しだとイメージ壊しちゃう場合があるからね

      • +1
    5. ※23
      没個性型主人公の場合は多少は主人公=自分って感覚もあるけど、基本は主人公も一人のキャラとして見てて自分は傍観者だな

      • +4
  13. 自身の体験や経験とすり合わせて物語上の人物の考えることや行動に共感を持ったり理解を示したりというのは、誰しもあるのでは?と思ってたけど、そうじゃない人もいるんだな
    物語を通じて仮の経験を得て、個人にとって不足しているものが補われるならいいことなのでは?と思う
    ただ、悪い方に作用することもあるから
    リアルで矯正を促してくれる仲間がいる方がいいとは思う
    うちは祖父も父親もそういう仲間に恵まれなかった
    自分にたいしては他人に関心を持つことや労わることを強制するくせに、他者に対しては鈍感であり家族ですら労わるといった配慮することをしてこなかった
    おかげで地域から孤立したよ

    • +6
  14. なろう・ハーレムアニメ=不安型

    クールな一匹狼・孤独なシルエット=回避型

    • +5
  15. 異論あるな

    回避型愛着は、自律した登場人物を好むが
    自分と違った登場人物を好むのだから
    登場人物は自分とは真逆の距離が遠い人物になる

    つまり、自律した登場人物を好むことは
    親密であるかのような空想をすることには結びつかない

    • -7
  16. 社交的で創作物に感情移入しまくるオタクも何十万人と存在する(特にイベント参加してサークル同士交流すると社交性は必須)日本からすると
    そういう傾向の方が多いってくらいに偏ってる国・地域があるというのはイマイチ感覚が掴みにくいな…
    別に日本も社交的なオタクしか居ないってわけじゃないけど非オタ例えばTVドラマに傾倒するご婦人方とかまで含めると社交能力普通に持ってる人とそうでない人半々ぐらいの割合じゃね?とも思う

    …でここまで書いて思ったけど人付き合いに不安があるってのと創作物への感情移入とのそれぞれの度合いの基準が記事と俺とで噛みあってない可能性あるな
    俺の想定してる水準よりも移入の仕方や社交性が深刻な状態においての統計結果ってことなのかね?

    • +5
  17. 好きな登場人物が死んだ時は私が代わりになってやりたいと思う

    • +5
  18. 架空の人物は傷つくこと言ってこないからね

    • +14
  19. 人付き合いに自信のある人は、現実の人物に愛着を抱き、親密であるかのような妄想をする傾向がある

    • +12
  20. 自分だけかと思っていた……
    子供の頃からそんな感じだったからとっくにいい歳になった今でも時々空想してしまう
    最近は頻度減ったけどたまに妄想する時は決まって疲れが溜まってる時だわ……

    • +4
  21. 社会不安障害持ちでいわゆるアダルトチルドレンと診断されていますが、確かに物語が大好きで、好みの登場人物(男女、種族問わず)に愛情を抱きます
    でも親密である空想はしたことがないです。自分のことがあまり好きではないので、彼らに近づけたくないというか。空想の世界が美しいほど、過酷な現実を持ち込みたくないというか
    これ、さらに研究すると、もっと細かなパターンにわかれそうですね

    母親が子供に愛情のない人で4歳の時に男と出ていき、父は精神を病んで自殺癖があったので、幼少期の私にとって優しい親族と同じくらい物語が大きな生きる力でした
    家にも学校にも苦しくて居場所がない時も、本を読んでいると楽しくてすべてを忘れました
    大学でも大好きな文学を専攻し、趣味の小説創作を通じてリアルでも遊べる友達もたくさんできました。物語は生きる意味であり恩人です
    物語に傾倒する人々を異常な目で見ることのない社会であって欲しいです。彼らのうちのほとんどは、現実と空想の区別をつけて楽しんでいます。理想の登場人物は、心の平安を保ち、現実を生き抜いていくために必要なものなのだと思います

    • +24
    1. >>39
      「自分のことがあまり好きではないので、彼らに近づけたくないというか。空想の世界が美しいほど、過酷な現実を持ち込みたくないというか」
      自分は特に障害はないけど、これとてもわかる。
      TVなどの有名人には興味ないし、創作物の劇中の世界に自分がいる空想なんてしたくもない。おこがましいと思ってしまう。

      • +9
  22. 二次元の何が良いって、こいつは表面的にはとても良いやつに見えるけれど本当にそうなのか?実はとんでもない性癖があったり宗教の勧誘だったり、一定以上仲良くなると途端に横柄になるやつだったりしないか?っていう現実で抱いてる不安を抱かなくて良いのが最高
    あとは絶対に会うことのない相手だからどれだけ勝手に好きになっても良いところも最高

    • +10
  23. 回避型っぽいキャラクターを好む傾向にあるけど自分とキャラがどうこうというのは考えないな

    • +7
  24. 地球征服を企む宇宙人とか
    ビルを蹴散らす怪獣とか好きだな

    • +2
  25. なんでもかんでも人格障害って病気作り出すの辞めろよ

    • 評価
  26. こういうの見ると馬鹿にされてる気分になる当事者です

    • +5
  27. 機能不全家庭で育ったので自覚あります
    人と強調できない社会不適合者です
    海外ドラマの人達を色々覚えてる

    • +6
  28. いつも物陰にコロボックルが居るような気がしてる。
    小さいころコロボックル物語を読んでからずっと
    “トモダチ”に選ばれたいと思ってた。
    神奈川在住なので、あの小山も近いはず。

    • +2
  29. これってみんなそうなんじゃないんですかねえ

    • +1
  30. 人付き合いに不安がある回避型が行き着くと
    「登場人物と親密であるかのような空想」自体しないというかむしろ虫酸が走るのでは?
    一言で感情移入と言っても登場人物に共感するのとその世界の住人に「なりきる空想」は同じではないと思うのだが。

    • +5
  31. 心理学病めいた偏見まき散らしてる戦犯はPsySostの記事を書いた Beth Ellwood やな。
    ざっと見た限り、元論文はもっと中立的な文脈で書かれている(統計部分までは保証できんが)。

    というかPsyPost自体わりとラリってるサイトだなこれ……。

    • -1
  32. 馬鹿馬鹿しいな。この記事は、架空の人物として設定されてるからコメ欄見ても現実逃避だの妄想だのと変に卑屈になってしまってる人たちが居るが、この架空の人物の部分を、まだ接点の無い人達に置き換えてみてみよう。どんな人でも、あの人と付き合いたい、親密になりたいと思えば、まずそのイメージを思い浮かべ、想像するものだろう。
    最初に物語の~などと前提を置いた為に、それらしく見えるが、本来誰しもが自然と行っている行為に過ぎないだろう。

    • -8
    1. ※61
      現実の人間と接するのは嫌なのだ だからこそ作品にのめりこめる
      それは遠くの存在であるから 干渉が無い関係にはまるのはそのせい
      一方的で関係性がないほうが良かったりする
      独りよがりで済む関係性の方が精神が安定するという皮肉も含まれる

      • +4
  33. 夢女妄想をしがちってこと?
    同担拒否が多そうなイメージはあるけど
    なんにせよ妄想楽しいよね

    • +3
  34. 夢妄想するのは実際は自己肯定感の強いタイプでは
    フィクションの中の魅力的な美女やイケメンが
    親友だったり自分を愛する妄想するんでしょ?
    相当自分が好きじゃないとできない

    逆に厨二妄想は自分が欠けたところや
    悪いところを持ってる妄想だから思春期にやりがち

    • +4
  35. ライダーや戦隊やウルトラマンなどのヒーローを子供は友達のように思うし
    自分もヒーローに変身して物語の世界の中に行き彼らを援護しに行きたいと考えるものだ
    でもそういう子供たちを「人付き合いに不安がある人間」なんて言わないよね?
    なんていうか人間なら誰しも普通に思うしやることを「大人になったらやらないもの」と勝手に決め付けて否定したり
    その理由や原因に人付き合いや性格に問題があるからって結論ありき(自分の理解できないものは自分より劣ったり精神的に幼稚だと見下したがる心理傾向)の主張を1世紀近く繰り返してきたのと同じような感じもするんだよなあ
    だからイマイチこういう研究や論文って信用できない

    • +4
  36. プロデューサーというなりそうでなりえない、恐ろしいものに出会ってしまったよ。
    「この人にはゴールを決めてあげなきゃ」って最近思うようになった。

    • 評価
  37. 色んなタイプの人の話を聞いているんですが現実にドラマのような人生経験をしている人が沢山いたりしてびっくりすることがあります

    ただそういうタイプは
    物語を読むタイプよりも物語をあまり読まないタイプの人の方がドラマのような恋愛や友情を多く経験していました

    • 評価

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