メインコンテンツにスキップ

野生のカピバラの群れが高級住宅地に襲来。困惑する住民だが、元々はカピバラの生息地だった(アルゼンチン)

記事の本文にスキップ

55件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Jaime Dantas/Unsplash
Advertisement

 温厚で人懐こいカピバラは、日本では動物園の人気者だが、生息地であるブラジルやアルゼンチンでは、野生のカピバラが様々な環境に存在する。

 だがアルゼンチンでは、地域住民との間にトラブルが発生しているようだ。高級住宅地に、ここ数週間にわたり野生のカピバラが群れで出没しては、ゴミ箱を荒らしたり、排泄物をまき散らしたりしているという。

 どうやらその高級住宅地は、そもそもカピバラや他の野生生物が生息していた湿地帯を開拓してできた宅地で、専門家らは「人がカピバラの居場所だった土地に侵略して来たので、カピバラは単に取り戻そうとしているだけ」と語っている。

アルゼンチンの高級住宅地に野生のカピバラの群れが出没

 ここ数週間、南米アルゼンチンのメディアは、ブエノスアイレスの北に位置するゲーテッドコミュニティのノルデルタ地区に生じている住民とカピバラの関係を報道し続けている。

 というのも、この高級住宅地に頻繁に野生のカピバラが群れを成して出没しているのだ。

Facebookで開く

 ノルデルタ地区は、2000年に南米でアマゾンに次ぐ第2の重要な川として知られているパラナ川の湿地帯を開拓してできた宅地である。

 絵画のように美しい湖や小川に囲まれたその地域は、ブエノスアイレスでは「憧れの住宅地」となり、物件は人気でかなり高い。

 しかし、環境保護主義者たちはこのゲーテッドコミュニティの存在理由に異議を唱えている。

 その場所は、元々カピバラを含む様々な種の野生生物の生息地だったからだ。

路上を徘徊しゴミを漁りペットが襲われたと訴える人も

 現在、約4万の住民が住んでいるノルデルタ地区だが、2019年以降カピバラの出没に頭を抱えるようになった。

 世界最大のげっ歯類であるカピバラが、群れで通りを歩き回ったり、交通妨害をしたり、ゴミ箱を漁ったり、更にはペットを襲われたという住人もいて、トラブルが頻繁に発生しているという。

Facebookで開く

 ワサワサと群れでやってくるカピバラたちは、庭を破壊するだけではなく排泄物も落としていく。

 当初は、住宅地に姿を現すようになったカピバラに対して友好的な関係を築いていた住民たちだったが、最近では勃発するトラブルが多すぎて、複雑な心境のようだ。

 飼い犬をカピバラに襲われたという男性住人は、このように語っている。

オレオというシュナウザーを飼っているのですが、窓から2匹のカピバラがオレオに噛みついている姿を見て驚愕しました。

オレオがカピバラを怖がらせようと何かしたわけではないと思います。

オスとメス両方いましたが、メスは妊娠していたように見えました。オスはそんなメスが攻撃されないよう庇っているようでした。

私が庭へ出ると、2匹は湖の方へ逃げて行きました。

去年の森林火災で生息地が減少したことも原因か

 カピバラは天敵が少ないため。住民らは、今何か手を打たないとこのままではもっと数が増えて手に負えなくなってしまうと、かなり心配しているようだ。

Facebookで開く

 これに反して、冷ややかに事態を見つめているのは環境保護主義者や動物専門家らだ。

 アルゼンチン生態学者のエンリケ・ヴィアーレさんは、このように説いている。

カピバラが住宅地を侵略しているのではなく、人間がカピバラの生態系に侵入しているのです。

政府の支援を受けている裕福な不動産開発業者は、自然の中で住めるという夢を顧客に売り込むため、自然を破壊し、住宅開発を行ったのです。

 カピバラがたびたび住宅地に出没する結果になったのは、そこがかつて生息地だったからに他ならず、「彼らは単に自分たちの土地を取り戻しに来ているだけに過ぎない」と動物保護団体も言及している。

 また、2020年に大規模な森林火災が発生し、カピバラの生息地が広範囲により焼失してしまったことも、群れを住宅地へと追い立てる要因になったのではとも言われている。

 このように、アルゼンチンでは現在カピバラの住処となる湿地帯が減少の一途を辿っているという。

 ノルデルタ地区だけでなく、もしかしたら今後他の都市にも、カピバラが群れで姿を見せる日が来るかもしれない。

Giant rodents annoy Argentine upscale neighborhood

 なお、カピバラはげっ歯類最大の種であり、成獣は体長1メートル、最大60kgにもなる。性格は非常に穏やかで、人間になつくことからペットとしても人気があるが、朝夕住宅周辺を10~20匹の群れでウロウロと徘徊するカピバラを見る度、住民らは心中穏やかではないようだ。

written by Scarlet / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 55件

コメントを書く

  1. アルゼンチンに限らず世界中で起きてるでしょうね。
    カピバラだから記事になってるだけで。

    • +28
    1. ※1
      日本もイノシシやクマが住宅地に出没ってあるけど、彼らの生息地である山切り開いて宅地化したり、人工林作ったりしてんだからね。

      • +12
  2. 過去にアメリカの住宅地にボブキャットが出没する様になったって記事あったけど、それもこれらしいね>>元々野生動物の生息地だった場所が住宅地になった

    • +21
  3. カピバラを守るためにも早急に対策が必要。
    でないと残虐な方法でカピバラを殺害する人が出てくる。

    • +27
  4. アコギな連中にカネをばら撒いて、環境破壊を後押しした政府が悪いね

    • +18
  5. カピバラカピバラカピカピ
    バラバラカピカピバラカピ
    バラカピバラバラカピカピ

    カピバラ語・訳
    人類よ我々と共存するか
    出ていけここは元は我らの地
    (´・ω・`)

    • -1
    1. ※5
      ってやんでぃ!
      このすっとこどっこいめ。

      江戸っ子語・訳
      こんにちは
      ごきげんよう

      • 評価
  6. アルゼンチンは肉食国家だし
    国を挙げて食ったらあかんの?

    • -16
  7. かわいい見た目やけど歯の威力エグいからな
    噛まれたらワンチャン死ぬ

    • +3
  8. カピバラにしてみれば、この辺りも変わっちまったなぁって感じか

    • +16
  9. これは、カピバラが正しい。
    人間が、他へ移動するか、
    高級住宅地なら、高級な人が多いんだから、受け入れるべき。

    • +15
    1. >>9
      仰るとおりかと。裕福であるならば当然余裕もある層です。
      ならば、野生動物に対する正しい知識も身につけられるはずです。
      カピバラだけの生息地ではなく、他の生き物にとっても大切な生きる場所だったはず。
      日本も他人事ではありません。そろそろ真剣に考えなくてはいけない事だと思います。

      • -1
  10. 可愛そうだけど人間とカピバラお互いのナワバリを維持するために野性的な争いは生物としての尊厳を守るためにもしないといけないかもね
    穏やかで可愛いけども

    • -12
  11. ちな日本では一頭60万(約6000米$)の愛玩動物と知ったら扱いが変わると思う

    • 評価
  12. アメリカでもワニと人間がうまく暮らしてる地域もあるんだし、カピバラとも仲良く暮らしてくだせえ

    • +6
    1. ※15
      こんなことを言う層が一定数いるが、そもそも人間の居住空間は、すべて野生動物から勝ち取ったものだ。野生動物に返せというなら、まずあんたの家を明け渡したらどうだね?

      • -2
  13. バル○ォア宣言
    「英国政府は、カピバラがアルゼンチンの地に国民的郷土を樹立することにつき好意をもって見ることとし、その目的の達成のために最大限の努力を払うものとする。」

    • +4
    1. ※16
      アメリカ政府の後ろ盾をいいことに国連決議を無視して入植地を拡大していくカピバラに対抗するため、住民たちはインティファーダで対抗するんですね?(BGM:パリは燃えているか)

      • -1
  14. ニンゲン デテイケ ココハ オレタチノトチ

    • +2
  15. 安全圏から攻撃を仕掛けてくる環境保護主義者や動物専門家に
    カピパラを送りつけてやればいい

    優しい環境保護主義者がきっとなんとかしてくれる

    • -19
  16. 日本でもこういう地域あるんだろうか?知らないだけで自分の住んでいる地域も実は…てことがありそう

    • +2
  17. カピバラは歯が鋭いからな。動物園とかで触るのとか見ても個人的には怖い。ネズミやで。

    • 評価
    1. >>22
      トントンするとすーぐスヤァでめっさおとなしいで!

      触り心地は芝生から出てくる硬いとこのアレや

      • +1
  18. カビパラ保護区でも作るしか無いだろう

    • 評価
  19. ニンゲン増エスギ
    ニンゲン出テ行ケ
    我ラノ土地 出テ行ケ

    • +3
  20. アメリカ人がネイティブ追い払って我が物顔で居座ってるみてーだな

    • +9
  21. ここで一句。
    増えすぎた
     パラパラ踊る
      カビパラよ

    • -6
  22. 野生動物との共存を考えないと難しい問題だね
    ものすごく獰猛で人を滅多に襲わないだけマシなほうだとおもう

    • +3
  23. 格差を放置したあげく金にあかして自分たちの周りだけ柵を築いて安全を享受しようとしたら思いもよらない方向からしっぺ返し食らって柵の外からも冷ややかな目で見られる

    まるで昔話みたいやなぁ

    • +6
  24. 土地の奪い合いなら自然界でも行われている
    強い方が勝つだけだ

    • -9
  25. 結構何でも食べるみたいだからね。
    まあ、野生化したものは人間には害獣には違いない。

    • -7
  26. 人口制限して、これ以上野生生物の生息地を減らさないようにしないと
    生態系のバランスを崩すし、今の温暖化が更に酷くなって人類の未来も危うくなると思う

    • +2
    1. ※32
      人口制限て言うのは簡単だけど
      制度や法律によって出産をコントロールすることに納得できる人が何人いるか
      人口増は問題ではあるけども、軽々しく口にすべきことでもない

      • +3
  27. また一つ人間と自然の付き合い方を考えさせられる事案が出てきたな

    • +4
  28. アルゼンチンでは元々食用にしてたけど今では禁止だしな

    • +2
  29. >人がカピバラの居場所だった土地に侵略して来たので、カピバラは単に取り戻そうとしているだけ

    そんな事を言うなら〇〇原人の時代にまで遡って人間もそのルーツの土地に戻ろうか
    脊髄反射で動物が住処を取り戻しているだけという人は自分のルーツに従って今すぐその地を離れて戻り一歩も外に出るな

    • -14
    1. ※35
      もう一回学校入って勉強しなおしてこい。
      歴史と地理と道徳を重点的に。

      • +3
  30. 動物園のは餌に困ってないから穏やかなんだな
    デカいネズミと思うと結構ヤバい

    • +4
  31. 繁殖期のオスのカピバラは本当に凶暴だからね
    動物園とかでほのぼのしてるのは大体メス

    • +3
  32. 人間に置き換えれば、そのままパレスチナじゃん。
    ユダヤ人は被害者面してるけど、原住民のパレスチナ人のほうが被害者だしね。

    • -2
  33. 何年か前に田舎のホームセンターでカピバラ売ってるの見たわ。
    売っていいのか、これ!?って思ったけど普通に売ってた。50~60万円くらいだったと思う。

    ふれあいコーナーみたいな柵で囲った所にいたけど、こいつ等のウ〇コ凄いぞ。 めっちゃデカい。あと臭いも。 もうね、まんま人間。 サイズも臭いも殆ど人間と変わらないようなウ〇コをする。 あのウ〇コを見たとき、自分は絶対無理だなって思ったよ。犬猫兎の糞の処理は楽なもんだよ。 見たことはないけど馬や牛はもう、畜産だしそういうものだとして割り切れる。

    だがね、愛玩動物が人間とほぼ同じウン〇コをして、自分が毎日、10年以上それを処理するって考えたらちょっと無理だね。  それに水浴びや運動スペースも要るようで、相当に大変そうな生き物だったよ。 ありゃ、田舎の豪農が道楽で買うもんだ。

    • +5
  34. 長崎バイオパークで、カピバラに餌やりしました。
    スプーンに乗せて食べさせるんですが、歯がスプーンにガチガチ当たってて、少し見る目が変わりました。
    イノシシほど獰猛ではないかもしれないけど、集団だし、生活圏に入られたら怖いかも。
    良い解決策が見つかればと思います。

    • +3
  35. カピバラの立ち話
    「あんな地盤弱いところに家建ててはるわ。大丈夫なんか?」「壁とかにヒビ入ったりするんちゃう?知らんけど」「こんなとこ住まれへん!ってみんな出ていくんちゃう?知らんけど」「そうなったら私らまたここに住もうよ」「いいねー」

    • +1
  36. ゲーテッドコミュニティの住人
    「フンの始末なんて下級にやらせておけばいいじゃない」

    • +1
  37. カピバラさん、南米だと食べるよ。とっても美味しかった、鶏肉みたいな味。…食べ物だから、多分守るという感じにはならない。

    • -2
  38. 奈良県 カピパラ課
    『カピパラ煎餅を売って、自治体が生息数を管理し
    カピパラを神の使いと崇めます。』

    鹿より管理しやすいでしょ

    • -2
  39. 「被害」っていう感覚が、本当に人間中心の傲慢さを表しているな
    もともとカピバラが住んでいた楽園に人間たちが森を破壊して住み着いただけのこと
    被害というならカピバラの方こそ被害者である

    • 評価
  40. 高級住宅地とか富裕層とか高学歴とかいう文言が入ると、記事へのコメントってかなり攻撃的で嘲笑的なコメントがつくんだよね、例え自分にもあてはまったり普段は自分が自分より下だと思ってる人にやらかしてることであってもね

    日本でも元々熊の生息地に人が住んでて降りてきて襲われてるのも全てそんな嘲るような態度でコメントしてるわけではないでしょ

    • 評価
  41. カピバラはトイレ覚えるよ
    体でかい分脳も発達してるから齧歯類の中では頭良い方
    上手いことシステム作れれば共存できるかもしらん

    • +3
  42. しかし元湿地の地盤ゆるゆるの宅地が「憧れの住宅街」ってアルゼンチンってあんなに広いのに住む場所ないのかな?

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。