この画像を大きなサイズで見る言うまでもなく、プラスチックの原料は石油だ。気候変動がもたらす悪影響に対応するには化石燃料からの脱却が課題となっている。
プラスチック素材であるポリウレタンは、繊維製品、スポンジ、靴、自動車部品など様々な用途に使用されているが、廃棄されると分解まで何世紀もかかると言われておりそれに代わる素材が求められている。
そこで今回注目されたのが、世界中で年間5000万トンにものぼるとされる魚の骨や皮などの漁業廃棄物だ。
堆肥化できず単に「ごみ」となる魚の廃棄物を使用して、ポリウレタンに代わる生分解性バイオプラスチックを開発しているのが、カナダのニューファンドランドにある大学チームだ。
鮭の廃棄物を使用した生分解性プラスチック
カナダのニューファンドランドメモリアル大学のフランチェスカ・カートン博士率いるチームは、ここ数年間ポリウレタンの生分解性代替品を製造する手段の研究を続けている。
そして最近、その開発に成功した実験が『New Atlas』などで伝えられた。
プロジェクトの主任研究者であるカートン博士の大学があるニューファンドランド沿岸は、鮭の養殖を主要産業としている。
この画像を大きなサイズで見るこれまで養殖鮭の加工工場では、切り身で販売されるために大量の鮭の頭部や皮、骨、内臓が廃棄されていた。
しかし、この鮭の廃棄物から魚油を抽出することで、ポリウレタンに代わる生分解性代替品を作ることができれば、より持続可能なプラスチックの大きなニーズを満たすのに役立つと考えたのだ。
魚油ベースのポリマーに変換するプロセスを開発
研究チームは、魚油をポリウレタンのようなポリマーに変換するプロセスの開発を始めた。
まず、不飽和油に制御された方法で酸素を加え、エポキシ樹脂と同様の分子であるエポキシドを形成。これらを二酸化炭素と反応させた後、得られた分子を窒素含有アミンと結合させて、新しい材料を形成した。
こうしてできたバイオプラスチックは、酵素リパーゼが添加された水に浸された直後、魚油に含まれる脂肪分を加水分解し、すぐに微生物の成長の兆候を示し始め、生分解に繋がっていくことが示されたという。
また当初の研究では、製造プロセスにおいて、カシューナッツの殻に由来していたアミンを使用していたが、最近の研究ではそのアミンがヒスチジンとアスパラギンという、より入手しやすいアミノ酸がポリマーの成分を結合することによって、アミンの代替品となることを発見した。
更にチームは、これらのバイオプラスチックが耐用年数が過ぎた後、どれほど容易に分解するのかも実験しているところだという。
研究チームの1人で大学院生のミハイリー・ウィーラーさんは、「人が廃棄したばかりのゴミから、プラスチックの製造方法を変える可能性があるというのは実に興味深いもの」と述べており、今月後半にはこの研究をアメリカ化学会のオンライン春季会議『ACS』を通じて発表する予定であることを明かした。
なお、魚油から作られるため、においはどうなのかという点に関しては、カートン博士は「プロセスを開始した直後は、わずかに魚のにおいがするが、手順を進めていくうちに消える」と話している。
Making cleaner, greener plastics from waste fish parts | EurekAlert! Science News / written by Scarlet / edited by parumo
















体内にプラスチックがナノ単位であるといわれた昨今、自分がプラスチックになる日も遠くない…?()
プラスチック削減を唱えてるどこぞの環境大臣さん頭抱えそう
すばらしい、早めの実用化を願う。
今でのプラといきなり切り替わるわけじゃないから大きく印を入れるか特定の色にほしい。
そうでないと混ぜこぜで捨てられた場合、かえって環境汚染を起こす。
あとは水の富栄養化問題、クロレラや緑虫関連とタイアップできるといいね。
博士、臭いが気になるならショウガをひとつまみ混ぜこんだらどうでしょう?
※3
冗談で入れてみたら更に性能がアップしました的な流れになって欲しい
其れでは皆さんもご一緒に「うおーーーー、凄い」
※5
「ギョギョッ!」はもう古いんですね……
そもそも石油精製の副産物であるプラスチックは炭素なんだから生分解されるよ
こうやって無理やりコストかけて代替品を生み出した所で
そもそもプラスチックって元からしてリサイクル品なんだから、
それ使わなかったら当然石油精製の廃棄物の使い道に困る事になるってだけなのに
自然破壊だとマスコミが騒ぎ立てて使い道のない「間伐材」を使ってた割りばしを糾弾して
国内の林業をボロカスに追いやった流れとそっくり。
そして結局中国から自然林を伐採しまくって作られた割りばしを大量に輸入するっていう
本末転倒さ
これも一緒。生分解性プラスチックを作る為に自然素材を大量に消費する事になるわw
※6
この製品がそうとは限らないんだけど、ほとんどは環境“ビジネス”であって実際に環境にやさしいかどうかは二の次なんだよね
昨今のプラスチック製品使わない流れだって可笑しいよね
アレ90年代に紙製品は森林伐採ダメ、地球にやさしいプラスチックを使おうって流れできりかわっていったんだよ
それが今、逆行してる。プラスチックの代わりが紙って森林伐採の問題どこいったんだよ……
しばらくたったらまた別のこと言い出すよ
※6
そもそも石油自体が生分解性を持っていますからねぇ
特に微細化するとあっという間にバクテリアに食われてしまう
マイクロプラスチックとやらを見た時に「バクテリアの食いかけなんじゃない?」とワタシは思いましたわ
クジラのアブラだけとって肉を全部
捨ててた時代に比べて賢くなりましたね
(上から目線)
※7
それは後を追けてきた英軍が回収販売してたそうだ。
>>9
ペリーの時代に?
お魚さんがかわいそう
鮭の皮って自家製干物で作るとマジうまいぞ
そんなうまいものをあえて捨てるかな
※10
新巻きサケ、見なくなっちゃたね。
石だって砂になりミリになりマイクロナノピコとなっていくのに
プラスチックだけ気にしてもしょうがなくないか?
釣り糸や網に絡まって死んでしまうのは可哀想だが
細かい分には別に問題ないだろ?
※12
添加物などの有害物質が溶け出すという問題があります。
目からウロコだ。
ウロコとか骨とか もうちょっと使い道の無い成分からだと良かったね~
生分解性プラスチックは色んな物から合成されてるけど、トウモロコシプラスチックでさえ未だ普及してるとは言い難いからね
鮭皮美味しいのに(´・ω・)
廃棄分から賄えるんなら良さそうだ
此の手の新技術の問題は何時だってコストだろうな
> 気候変動がもたらす悪影響に対応するには化石燃料からの脱却が課題となっている。
そもそもこれに明確なファクトがない件。
だいたい、石炭の燃焼によって発生して人間に呼吸器疾患を引き起こす二酸化硫黄(SO2)の粒子には、太陽光を反射して地球を冷却する働きがある。温暖化の原因と思われがちなものが実際には違う働きをしていたりする。
本当に、人類の活動によって、温暖化に向かっているのか?
※18
ワタシは貴殿にGOODを入れましたが硫黄化合物についての言及は如何なものかと
多分ご存知で安易な地球温暖化説にアンチテーゼを書かれているのでしょうがSOxは酸性雨の原因ですので環境に多大な影響を及ぼします
そして現在硫黄を大量に含む低品質な石炭を使用しているのは中国などのエネルギー後進国ぐらいなものでして(まぁだから問題なのですが、あと名目上中国は低品質な石炭の使用を禁止していますが)
とは言え資源寿命が200年以上で埋蔵量が無尽蔵な石炭、これをクリーンに使う事は本来の意味でのエコなのですが・・・
この辺りの技術は日本の独壇場ですので欧米は大変嫌がる分野でもありますね
日本の高効率石炭コンバインドサイクル発電に「世界の石炭火力が切り替えた」ならCO2排出量は少なく見積もっても半減と推察されるとする研究結果もあったのですが
こういう研究って他にも(記事のリストにあるように)たくさんあるけど、いっこうに一般化しないのは、やはり石油利権の陰謀だろうか。
色々とこういう素材は出てくるけど強度面とか耐候性とかコスト面とかでなかなか実用化は難しいんだろうね。
いざとなったら醤油をつけて食べれるかな
体をバラバラに刻まれ、体の一部は化学的に合成され道具にされる…ああ恐ろしい そんな死に方はイヤだあ