
夜空に時々現れるミステリアスな飛行物体にまつわる情報はつねにネットをにぎわせてるが、今月9日にアルゼンチンで目撃された巨大な発光体の画像が話題になっている。
アルゼンチンの都市バリローチェで深夜、天体撮影を予定してた写真家が真っ白にまぶしく光る大きな点状の飛行物体を発見。
その物体はきわめて大きく、三角形のハロらしきものを伴いながら夜空を移動していたものの、数分後には消えてしまったという。
これについて現地では、宇宙をさまようロケットのブースターでは?という噂も浮上。その物体の光の軌跡とNASAの見解をあわせてお伝えしよう。
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IMPRESIONANTE AVISTAMIENTO EN CIELO PATAGONICO ¿SERA EL 2020 SO U OTRA COSA?
光り輝く巨大な飛行体を写真家が激写!その正体は?
この光景は今月9日の午前1時半ごろ、アルゼンチンのリオネグロ州の町バリローチェで目撃されたもの。
撮影者であるサンティアゴ・アレバロさんによると、空中に現れた謎の光はきわめてまぶしい白色で、湖や空を明るく照らしていたという。
私たちは砂の上に座って星を見ながら話していましたが、午前1時30分ごろになって山の向こうから湖の反対のあたりに白い光が現れ始めたんです。

サンティアゴさんは写真家で、その日は湖畔のキャンプ地で3人の仲間とともに天の川を撮る予定だった。しかしそこで夜空を照らす巨大な発光物体を目の当たりにしたため、持参していたカメラでただちにその瞬間をとらえたという。
私たちは最初その光を月だと思いました。ところが月は全く反対側にあったのでこれはおかしいと思い、三脚付きのカメラに駆け寄りその光景を撮りました。
するとすぐにそれが星より少し大きい点なのがわかりましたが、その点は三角形のハロのようなものを伴っていました。
それで一瞬みんなで飛行機を疑いました。でもその謎の点には飛行機らしい赤や緑のライトもありませんでした。とにかく非常に奇妙な真っ白い光だったんです。それは数分で空に消えましたが、雲のような白い残光が数秒間見えました。
私が撮った記録を見たらその光の軌跡がわかるでしょう。点ではなく線に見えるはずです。翌日このキャンプ場にいた知人と話したら、彼らはビーチの別の場所から同じものを見ていたそうです。
この奇妙な光についてNASAは「巨大な光る物体は過去に失敗した月面ミッションのロケットの軌道に一致する」と説明したという。

それはつまり54年前に消えたセントール号のブースター、地球近傍小惑星2020 SOを示唆しているようだ。
ついに判明!噂の小惑星2020 SOはロケットのブースターだった
1966年、月探査のためにアトラス・セントールロケットに載って打ち上げられた月着陸船サーベイヤー2号が着陸に失敗して月面に衝突した。ところがその際、直前に分離されたロケットのセントール号のブースターが行方不明になった。
そこで近年、海外の天文愛好家や専門家の間で、50年以上も前に月に向かって消えたブースターが一時的に地球の重力に引かれて現れるという期待が高まり、今年9月にある天文学者がブースターとおぼしき軌道を描く物体を地球近傍小惑星2020 SOと命名、その正体に注目が集まった。

この小惑星は以前「ミニムーン(小惑星)」としてカラパイアでも取り上げていたが、今年12月2日、同じくかねてより分析にあたっていたNASAのジェット推進研究所が「2020 SOはセントール号のブースター」というアリゾナ大学の惑星科学者の結論を正式に発表。謎の小惑星が人工物体であることがついに判明したのだ。
NASAのジェット推進研究所による2020 SOの予測軌道
The Looping Orbits of 2020 SO
ちなみに地球周回軌道に入った2020 SO(ブースター)は今年12月1日の時点ですでに地球から約5万kmまで最接近したとみられ、今後は2021年2月に約22万kmまで接近したのち、同年3月には再び地球を離れると予測されている。
こっちもやっぱりブースター?光る物体の正体は?
さて今回の光る物体はブースター(2020 SO)だったのか、別の月探査のロケットにまつわる遺物なのか?はたまた別の謎物体なのか?

ちなみにメディアによると、セントール号のブースターは長さ約25フィート(7.62m)の円筒形だったという。
1966年撮影のセントール号。写真右上の白い点は軌道上のセントール号

image credit:NASA
もしこれが宇宙をさまようブースターなら撮影時は地球最接近から7日目ぐらいになるけど、わりに大きい気がしないでもない。それとも光のせいで大きくみえがちなのか?そのへんどう思う?
References:ufosightingshotspot / youtube / jpl.nasaなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
ついにミニムーンが観測されたか
地球から離れる前に一目でも見たいな〜
2. 匿名処理班
なんかメキシコとかだとフェイクUFO目撃話ばかりで、狼少年状態だわ
3. 匿名処理班
ついさっき夜空に緑の光が垂直落下してくの見たわ
東京だけど、ミサイルかと思って身構えた…
4. 匿名処理班
三つのカットをそれぞれキャプチャしフォトショップを使いあの手この手で見てみましたけど、光源の移動と景色の変化には不自然さは感じませんでした。特に画像をCMYKに変換しスミ版だけを見ると、後方の山脈の山肌の陰影の変化がよくわかります。なのでフェイクではないのかなぁ…とも思えます。でも今のCG合成は凄いですから疑い出すとキリがないですね。
光源の下方がスパッと切れている部分、これが物体の全景なのか、それとも物体の一か所から放出される光なのか(例えば板やお皿をやや下から眺めた状態で、その上の一部から光が放たれてる感じ)…その点も気になります。どちらにしても軌道上にあるのなら巨大でしょうね。
JAXAのサイトによりますと、2006年に打ち上げた技術試験衛星「きく8号」は、外形19m×17mの展開アンテナが2面あるそうです。wikiで「きく8号」を調べたら、大型展開アンテナ(片側):19m×17m、アンテナ全長:37mだそうです。人工衛星の軌道も調べたら、低軌道で高度2,000km以下、高軌道で35,786kmだそうです。そして地上から肉眼で見る人工衛星は小さな光の点でしかありません。なので7.62mのブースターが地球から約50,000kmの距離でこんな風に見えるのか疑問です。
何だしょうねぇ…ワクワクします♪
5. 匿名処理班
ブースターにしては大きいような?
地球に接近しているとはいえ大気圏より遙かに遠い位置の7mの物体がこんなに大きく写真に撮れるかねえ?
しかもこんなにオーロラみたいに見える理由は?
6. 匿名処理班
超望遠でスケール感がなくなるケースでも、山との対比が実サイズ対比になるはずなのでガチでかいという事になりそうな気がする絵だな。
7. 匿名処理班
レーザーヴィジョンの投影じゃない?
位置が違えば地上から照射してる部分が見えたりして
8. 匿名処理班
快獣ブースカではなくてブースターなのか。
9. 匿名処理班
ブースターでは大き過ぎる
地上から強烈な投光器を使ってる様に見えるけど
10. 匿名処理班
天の川を撮る予定だったていうから、長時間露光なんじゃない?
よく見ると星が少しずれてるし。
11. 匿名処理班
ブースターというよりはセントール・ロケットそのものでしょう。
アトラス・セントール・ロケットは2段式のアトラス・ロケットにセントール・ロケットを3段目としたロケットで、搭載したサーベイヤー2号を指定の軌道に投入するためのブースターの役割をセントール・ロケットが担っているということでしょう。
12. 匿名処理班
また前みたいに打ち上げ失敗ミサイルじゃないのかな
13. 匿名処理班
最初の写真を見てごらん
撮影者は飛行物体の進行方向を予測したアングルをとってるよ
14. 匿名処理班
※13
だから何?不規則じゃなく等速で動いているように見えたから、ファインダーから外れないよう軌跡を予測したんじゃないの?
15. 匿名処理班
いやこれかなりデカいですよ(汗。
下の山がはっきり見えるしロケットどころじゃないのでは…
むしろ気象現象と言われた方が納得する
…けど、あの直線は⁉
16. 匿名処理班
これ系の現象はロケットが上層を飛んでいくときのガスが太陽に照らされて光って見えるものが多い。しかし夜一時頃にこういう風に見えるかどうか。アルゼンチンといえば南極に近いから夏である南半球は太陽も地平線に近いところにあるのかな?方角が真南に見えたならその可能性がある。(星の位置でわかりそうだが)少なくともブースターが地球に近寄った影響には見えないが・・
17. 匿名処理班
※10
地上からの高度がよくわかりませんが、背景の星の軌跡から、数分程度の露光ですね。
となると大気圏外を通過してるならかなり高速なのだろうということが見て取れます。ハロを伴ってというのはイマイチピンと来ませんが、雲の水分の屈折でそう見えるんじゃないかな。一部が明るいのはその水分で見える幻日みたいな感じの現象ではないかと想像するんですが……
18. 匿名処理班
これってロケットからガスが漏れて本体と一緒に動いているということなの?
一方は露光の軌跡としても、もう一方が大きすぎるよね
19.