メインコンテンツにスキップ

これは興味深い。歴代のローマ皇帝の顔をAIを使って彫刻から復元

記事の本文にスキップ

60件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
歴代のローマ皇帝の顔を彫刻から復元 image credit: Daniel Voshart
Advertisement

 カナダ・トロントを拠点とする撮影監督およびデザイナーのダニエル・ヴォシャール氏は、コロナ自粛期間中に興味深いプロジェクトを行った。

 かつてローマ帝国を支配した54人の皇帝たちを、AIを使用して彫刻や胸像から復元し、肖像画にするというものだ。

 完成したカラーの肖像画は、時代を生きたリアリティのある人間として彼らをより身近な存在にしてくれた。『Live Science』などが伝えている。

54人のローマ皇帝の顔を彫像から復元

 プリンキパトウス時代(紀元前27年~西暦285年)にローマ帝国を支配した皇帝たち。彼らは普段、各国の美術館で胸像や彫像としては不滅な存在だが、肖像画としては馴染みがない。

 そこでこヴォシャール氏は、コロナの自粛期間中、新たなプロジェクトとして、彫像から復元した写実的でリアリティのある彼らの顔の肖像画を作成した。

 カラー化された肖像画により、単色の彫刻だけではよくわからなかった、生前の皇帝たちの人物像が、より明確に視覚化された。

ニューラルネットワークツールを使用し、フォトショで微調整

 ヴォシャール氏は54人の皇帝たちの肖像を作成するために、胸像や彫刻、硬貨、その他の歴史的資料を800点以上収集。

 可能な限り正確になるよう、同氏は損傷が少なく標準的な顔の特徴を備えた、光がよく当たっている明るい胸像の画像などを使用し、偏ったソースの影響は全て排除したという。

 次に、人工知能アルゴリズムの一種である、敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いたニューラルネットワークツール「Artbreeder」と画像編集ソフト「Photoshop」を使用し、各皇帝の複数の顔の表現を組み合わせ、必要に応じて微調整を行った。

 ヴォシャール氏は、自身のTwitterで「各肖像は、あくまでも芸術的な解釈であり、常に間違いの余地がある」ことを強調しているが、完成した肖像画はいずれも生前の皇帝たちを身近に感じさせてくれるほどには、リアリティを帯びている。

■皇帝ネロ

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

■皇帝ハドリアヌス

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

■皇帝カリグラ

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

■皇帝アウグストゥス

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

■皇帝マクリヌス

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

■皇帝ディアドゥメニアヌス

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Daniel Voshart&creativecommons/mymodernmet.com

 中には、歴史的にあまり深く知られていない皇帝も含まれているが、イギリス北部に長城を築いた第14代皇帝ハドリアヌスや、狂気じみた独裁者として悪名高かったカリグラ(第3代皇帝)やネロ(第5代皇帝)は有名であり、色が備わった肖像画は、まるで命を吹き込まれたかのように生き生きした出来栄えとなっている。

ローマ皇帝に関する知識がなかったことが、先入観や偏見の排除に

 54人の皇帝全ての歴史的資料を追跡するのに約2か月、そして各肖像画を組み立てるのに平均15~16時間を費やしたというヴォシャール氏は、自身のブログ『Medium』でこのように述べている。

プロジェクトを開始した当初は、古代皇帝についての知識はほとんどゼロに近かった。だが、知らなかったことが逆に先入観や偏見を持たず取り組めることに繋がった。

個性の側面を知ることは、時に過度に芸術家に影響を与えてしまう可能性がある。私は、生きた1人の人間としてのリアリティを追求することだけを目的に肖像画を制作した。

 現在、ヴォシャール氏は大手クラフト通販サイト『Etsy』にて、これらの肖像画を縦約70cm×横約91cmの絵画に収めて販売中であり、送料別途で日本にも配送が可能ということだ。

Print (24x36in) Roman Emperors – The Principate

written by Scarlet / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 60件

コメントを書く

  1. 肌色暗い下の二人が気になって検索してみた。
    マクリヌスはムーア人(北アフリカ人)の血統で、
    ディアドゥメニアヌスは その息子らしい。
    そのことを考慮して暗い肌色にしたようだが、
    それでも現代のアラブ人程度の肌色だったはずで、
    再現画像で黒人レベルにしたのは誇張し過ぎかも。

    • +8
    1. ※2
      ツイッターの集合写真をみると、全体的に色調が暗いので、もう少し自然光に近いライティングにしたら変わるかも。

      • +2
  2. みんな精悍なお顔やね。
    ネロが若干ふにゃっとしてるのはイメージ通りか。

    • +14
    1. >>3
      腕前はさておき歌や詩作が好きな文科系皇帝だからね

      • +6
  3. ディアドゥメニアヌスが
    東南アジア(+ちょっと東欧)の高校生っぽい

    • 評価
  4. ハドリアヌスがテルマエ・ロマエの時の市村正親に似ててツボった

    • +15
  5. やっぱりみんないかにもな顔立ちだね。
    昔のことだから特に威厳もないといけなかったんだろうなあ。

    • +6
  6. ネロってこんな感じの奴いるなあ
    無課金ユーザーのやつ似てない?

    • -6
  7. 皇帝マクリヌスが元プロ野球選手の清原和博さんを思い出してならない。

    • 評価
  8. 2000年以上前なのに今と変わらないんだなあ

    • +7
  9. 石膏像って美化と言うか可なり誇張されてるんじゃないかな。
    一見リアルに見える石膏像でさえ、可なり誇張されてたと言うから。
    それだけ実物大だと貧層になると言う。
    黒澤明の映画が、汚い街並みがリアルだと言われたけど、
    実際は可なり嘘を入れてたと言う。何にでも作りては嘘をつく。

    • +12
    1. ※14
      どうなんだろう?
      ギリシャ彫刻は神像など理想的な美を求めたのに対し、
      ローマ彫刻は為政者の肖像など写実的技術の追求を重視し
      痘痕や二重顎など美観を損う欠点でもわりと忠実に再現されてる
      といった話も聞いたことあるけど。

      • +5
  10. 描写が写実的な西洋美術が素材だからこそ出来るのかな
    写楽じゃ無理なんだろうねぇ

    • +2
  11. コレが 文字通りの命がけの権力闘争を勝ち抜いた顔か…

    • +4
  12. カリグラはまともな人にも見えるし、この人は狂人だと言われれば狂人にも見えてくる際どい仕上がり

    • +9
  13. あの日本語のうまいローマ人激似の皇帝も一人くらいいないかな

    • +1
  14. 皇后とかお姫様の彫像は残ってないのかな。
    あるのならそちらも見たいな。

    • +7
    1. ※20
      彫像やコインやモザイク画で残ってるよ
      そっちの再現も見たいね

      • +3
    2. ※20
      アウレリアヌス帝の右側に、妻のセウェリナがいるよ
      最下段、左から3番目が彼女その人

      • +3
  15. サッカーのルーニーかと思ったら違った

    • 評価
  16. 全員どっかで見たことあるような顔立ち。たぶんYouTube笑

    • 評価
  17. ネロはアメリカ人っぽい
    アウグストゥスは俳優のダニエル・クレイグとプーチン混ぜたような顔立ちでカッコいいね

    • +12
  18. アメリカ人にいそうな顔がちらほらとあるな…特にネロ辺りは

    • +3
  19. アウグストゥスは金髪碧眼だったと伝えられてるけど、やっぱり北欧系の感じじゃなく
    どこかイタリア人ぽい。
    ずっとバレンティーノロッシみたいな金髪碧眼だと想像してたけど、復元もその通りだった。

    • +4
  20. 歴史の美女も再現して欲しいって思ったけど、彫刻とかはあんまり残ってないのかな

    • +1
  21. ハドリアヌス完全に思い出し笑いしてるじゃん

    • +2
  22. ネロは残忍な皇帝のイメージしかないが、こうやって見ると一人の人間なんだよなあ…と不思議な気分になる

    • +5
  23. ネロは非常に優秀で聡明な少年だったが、鉛入りのワインでどんどんおかしくなったと、誰ぞが書いていた、まあ貴族が全てそうなんだが…
    これで見ると健康優良児だな。

    • +7
  24. カリグラが意外とイケメン
    なかなか酷い皇帝だったらしいから、もっと野性的な顔立ちのイメージだった

    • +1
  25. 後世の証言真偽はあれどこの人があんな事を・・・と思いを巡らしてしまう
    ともあれとても面白い試み

    • +4
  26. カエサルの顔も見てみたかったなと投稿したら
    h.a.g.eと書いたのがNGワードではねられてしまった
    悪気はなかったんだよ許せカエサル

    • +5
  27. 阿部寛ってコメントちらほらあるけど、彼は彫が深いだけで完全に東洋人の顔だからこの中だと浮いちゃうと思う

    • +4
    1. ※50
      テルマエ・ロマエの海外の感想だと
      「インド人っぽい顔に見える」みたいな意見も見たことある。

      • +6
    2. >>50
      市村正親ですら東洋人特有のネオテニーを纏うので確かに違和感はあるかもね

      • -1
  28. 面白い試みだしいずれも実際にいそう
    ただ見方変えるとこれ
    ローマの彫刻技術がめちゃくちゃ高かったからこそだからできるんだろうなあと思った
    複数ある彫刻のいずれも特徴が似通ってるってことは本人に似てる可能性が極めて高い気がする

    • +4
  29. ヘリオガバルスにガッカリ
    美少年皇帝て聞いてたのに

    • 評価
  30. これはいいな。
    ちょっと前に彫刻の上に残った顔料の色を均一に塗り広げて「CGで当時の色を復元」ってやってたのがあったけど、あっちはのっぺりした塗りでガッカリだった。
    なのであまり期待せずに記事を開いたけど、これはとてもいい。

    • +3
  31. ディアドゥメニアヌスは黒い保阪尚希

    • 評価
  32. ローマ遺跡巡りをしたときにガイドさんが「ローマの都市では支配者の彫像が置かれていたが支配者が変わると首から上だけ挿げ替えていた」と聞いて なるほど全部買えるの大変だもんねと思った。皇帝なのに裸体の彫像があるのも皇帝を理想の存在として理想の肉体で表した云々とか

    • +2
  33. ネロがヤマザキマリ氏が描くプリニウスってマンガのネロ(特に若い頃)と似てて驚いた。
    文献からの創造歴史漫画だけど美術もたしなんでローマ大好きという氏の事だから色んな資料を参考にしたんだろうな

    • 評価
  34. ギリシャ神話の神とかを題材にした彫刻なんかでも同じように出来るんかな?

    • 評価
  35. アウグストゥスがダニエル・クレイグに似てる。

    • 評価
  36. カリグラは後にキリスト教徒によってイメージを最悪に捏造されたという話もある。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

歴史・文化

歴史・文化についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。