この画像を大きなサイズで見る目の前に危険が迫っている。自分はもうだめだけど仲間は助けたい。そう感じるのは、人間、動物、植物のみならず細菌も同様のようだ。
細菌の中には、死際に断末魔の叫びをあげ、群れの仲間に危険を知らせる種がいるのだそうだ。それは進化をうながし、薬剤耐性を獲得させることすらあるという。
細菌の断末魔の叫び――ネクロシグナル
叫びといっても、私たちの耳に聞こえるわけではない。それは化学物質を使った警報で、「ネクロシグナル」とも呼ばれる。
多くの細菌は、「鞭毛」という尻尾のようなものを使って泳ぐことができる。だが大腸菌のような細菌ともなると、数十億もの大群を作り、鞭毛を使って硬い表面を移動することすらできる。その姿はもはや1つの個体のようだ。
だからこそ、細菌の群れは、個々の細菌とはまた違うメカニズムで抗生剤への耐性を進化させるのではないか? とテキサス大学の研究グループは考えた。
この画像を大きなサイズで見る死にゆく大腸菌は仲間に危険を知らせていた
同研究グループによるこれまでの観察から、抗生剤を投与された大腸菌の群れは、25%が死ぬことが分かっていた。
だが不思議だったのは、死んだ大腸菌が何らかの手段で仲間に危険を知らせているように見えたことだ。抗生剤によって群れの一部が死に始めると、なぜかそこから脱出する仲間が観察されたからだ。
大腸菌の群れは一体どのようにして危険を仲間に知らせているのか? それが今回調査されたことだ。
この画像を大きなサイズで見る死際の叫び声で体内ポンプが発動。さらに進化まで
そして明らかになったのは、大腸菌が死ぬときに「AcrA」というタンパク質成分を放出し、これが生きている大腸菌の外膜にくっつくと、脱出が始まるということだ。
だが、この化学的断末魔の叫びは、ただ危険を知らせるだけの警報ではない。生きている細菌の膜に備わっているポンプ機能のスイッチを入れ、侵入してきた抗生剤を排出させるのだ。
またネクロシグナルは将来へ向けての行動でもある。これによっていくつもの遺伝子にスイッチが入り、彼らにとって有害な物質への耐性まで獲得させるからだ。
この画像を大きなサイズで見るあえて弱点を作ることで生存率を高める戦略
興味深いのは、群れをさらに小さな小集団に分けて観察してみると、それぞれの小集団は遺伝的にバラついており、中には抗生剤に特に弱い小集団がいたことだ。
研究グループによると、細菌の群れはあえて弱い小集団を作り出し、これを生存戦略としている可能性があるとのこと。
万が一、抗生剤によって弱い小集団が殺されてしまったとしても、ネクロシグナルのおかげで他の仲間は助かることができる。一部を犠牲にして全体が助かるという戦略だ。
薬剤耐性獲得の巧妙な手口
この発見からうかがえるのは、たくさん細菌が集まっているところへ中途半端な抗生剤を投与してしまえば、かえって薬剤耐性を獲得させてしまう恐れがあるということだ。
こうしたネクロシグナルは、大腸菌以外のグラム陰性菌やグラム陽性菌にも備わっているとのこと。
薬剤耐性を持つ細菌の出現は、医療への大きな脅威となっているが、その背景には、このような細菌の巧妙な仕掛けが存在していたようだ。
この研究は『Nature Communications』(8月19日付)に掲載された。
Fig. 4: AcrA binds TolC externally as a necrosignal. | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-020-17709-0/figures/4
References:futurism/ written by hiroching / edited by parumo
















ギャー――! ファージが・ファージが・・ ダイ・ハード
人間と同じく、「菌」所付き合いは大切だな。
>>2
審議中
学習能力があるのならとりあえず学んで欲しいのは
「宿主が死ぬような毒性は長い目でお前達も損だぞ」
という人間からのメッセージだなぁ。
そこで人間社会もそのような菌と連携してグループごとに免疫を獲得する側、受ける側、と言う風にお互いにとって共生できればいいのに。
※3
大腸菌に損も得も無いだろ
※5
すべての生物とウイルスにとっての目的は自分たち(DNAやRNA)を次の世代に残すこと。
人間に害を与える進化をするとその目的を達成できない確率が高まる=損をするから共存しようってことだぞ
※13
宿主がいっぱいいるときはさっさと宿主ころころして新しい宿主に移ったほうがいっぱい増えて有利。短期的な利益のほうが優先される。
これが一番!なんて戦略がないから常に進化が起きる。
このことから、「変化するものが生き残る」なんっていう言説が如何に馬鹿げているか分かる。生物集団は常に変化するんだから(ウィルスが生き物どうかということはとりあえず棚に上げる)。
※14
あの「もや○ィン」ですね・・・
「こう変わったら有利だから!みんな!変化しようぜ」なんて菌たちが熱い思いを胸に秘めているかはわからないが、少なくとも「常にいろいろ変化するなかで、たまたまこう変わった奴らがその時その環境での生存に有利だったので生き残った」というのが最も納得できます。
この研究も「たまたまそういう機能をもった個体が偶然生まれ、薬剤に暴露される環境において機能を持たない個体よりも有利だったから生き残って子孫を増やし、結果全体が耐性を獲得した」ということでしょうね。
※3
生かさず殺さずギリギリを模索してる可能性はあるぞ
宿主が必要以上に元気だと繁殖出来んからな
※3
地球「人類の活動は長い目で見て人類自身にも損だぞ」
>>9
地球視点で見ると「そんなに石油使って、、、長い目で見ると損だぞ」となるもんな。
なるほど毒性強すぎるウィルスや菌はアホなんか?と思っていたが意味分かったわ。人間もそうやな。
※11
地球「石油でも何でも使って発展しろ。やがて訪れる大災害や外来種を克服し、地球の地位と栄光を不動のものとせよ。」
とかだったらどうする?
>>23
地球に意思はない。・・
人類という種の自家中毒に他の動物まで巻き込まれてる事は確実
(人間の生命に直結する食料の事だけでも、市場の作物は、土から無限に錬成できる訳ではなく、有限な鉱石資源で肥料を化成して人類は作物を供給している。
自然循環系からの資源では現代の人口と市場構造の前でとうに担保されておらず、これは代替が可能なエネルギー用の油質の石油より人間の持続可能性への環境リスクを招く事になる
。)
※3
菌や寄生虫の方も好んで人間に感染しているとは限らない
例えばエキノコックスは狐の体内では無害だが、人間に感染すると重篤な症状が出る
ペストもノミには無害でもネズミやヒトには害が出る
お互いの生活領域がたまたまかぶってしまったがための不幸と言える
>万が一、抗生剤によって弱い小集団が殺されてしまったとしても、ネクロシグナルのおかげで他の仲間は助かることができる。一部を犠牲にして全体が助かるという戦略だ。
坑道に入る時のカナリアみたいな存在かな
うわぁ~まんじゅうだぁこわいよぅ!
うわぁ~熱いお茶だぁこわいよぅ!
え?じゃあなに?
細胞レベルでも意識ってあるわけ?
>>10
違う違う
意識なんてなくても化学反応のネットワークは成立する
見出しに惑わされすぎ
>>12
未解明の分野に対してよくもまぁ知ったような事を…
お腹がぐぅ~ってなるのはこいつらの叫び
AcrA~!!
「ジョジョ第三部」とか「L.A.コンフィデンシャル」とか、もはや死が避けられないと悟った登場人物が残される仲間のために最後のメッセージを残す、ってめっちゃ燃えるシチュエーションだよな。
こう言っちゃ悪いが、
きっしょ
トライポフォビア注意がほしかった。。。
死にゆく菌が仲間に危険を知らせてるとも見立てられるし、
死にそうな菌を見て(?)周りの細菌がスタコラ逃げだしてるとも見立てられる
人間はついついどうしても他の生き物を擬人化してしまうね
つまり多細胞生物みたいに各々の細胞の役割にばらつきがあるってことだね。薬剤耐性が弱い個体は自らを犠牲にしてシグナルを発し他個体を生きながらえさせる。これは周りが遺伝的につながりのある自分のクローンばかりだから可能なわけだ。ならば断末魔シグナルを発さず逃げるだけの変異株の侵入には弱いはずだから、逆手にとって毒性のない変異株を作って薬剤と一緒に少量投薬する、とかいう対抗策も取れるかもね。