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食べ過ぎちっち。サケを大量に食べて太り過ぎたクマ、崖を登るのも一苦労(アメリカ)

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(著) (編集)

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今年は魚がいっぱいいるから食べ過ぎちっちのクマimage credit:katmainpp/Instagram
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 今年6月、例年のようにサケを狩りに帰って来たアラスカのハイイログマ(グリスリー)のライブ映像が配信中であることをお伝えしたが、現在も引き続き、野生生物ウェブカメラオペレーター『explore.org』で閲覧可能となっている。

 野生のクマたちは、これからやってくる厳しいアラスカの冬に備えて、カロリー豊富な美味しいサケをたっぷりと食べて、なかなか印象的な太り具合を見せているようだ。『Mashable.com』などが伝えている。

太り過ぎて歩行困難になってしまったクマ

 アメリカのアラスカ州にあるカトマイ国立公園には、毎年夏から初秋にかけてヒグマの亜種であり大型のハイイログマ(グリスリー)が姿を現す。この公園内を流れる川を上ってくるサケを狩るためだ。

 アラスカ州カトマイ公園を流れるブルックス川付近に設置してある5台のブルックスリバーカメラ、通称クマカムから、ライブ映像で野生のクマの様子を知ることができるわけだが、この夏クマたちはかなり栄養摂取が行き届いていると見えて、なかなかの太り具合なのだそうだ。

 崖をのぼるのも一苦労している様子

 クマたちが集まるブルックス川には、この時期1匹辺り4500kcalのサケが大量に獲れる。

 長い冬眠に向けて、たっぷりと脂肪を蓄えなければならないためにサケを食べ続けるクマは、日に日に太っていくようだ。

 特に747と名付けられたオスの成熟したクマは、まだ8月にも関わらず既に太り過ぎて動くのもままならない様子であることが映像に捉えられた。

脂肪が多く蓄積されるほど生存率が高くなる

 今年、カトマイとアラスカの広大なブリストル湾の地域では、特にサケの数が増えたという。その結果、クマたちは大量のサケの恩恵を受けることができている。

 殊に、カトマイ国立公園は自然の恵みを最大限に発揮できる地域であるため、この時期肥満のクマを見ることはいたって普通であり、それが冬眠に備える野生のクマの姿であると、カトマイの元パークレンジャー、マイク・フリッツさんは語っている。

 2017年の時の747の映像をYouTubeでシェアしているフリッツさんは、「747は1000ポンド(約454kg)を超える体重の、正真正銘の巨体です。冬の飢えを凌ぐために太り、恵まれたプロポーションで生き残ってきました。他のクマたちは747との接近を避けています」と説明。

Giant fat bear at Brooks Falls

 また、ブリストル湾でサケの川のぼりを研究しているアラスカ大学フェアバンクス校の漁業生物学者カリー・カニンガム氏が「人間が進出していない無傷の生態系が残されている自然で、クマたちはまだまだ脂肪を蓄え続けている」と話すように、クマたちは少なくともあと1か月間はサケを食べ続けると予測されている。

 脂肪が多く蓄積されるほど、厳しい冬の生存率が高くなるゆえ、多少は歩行が困難になってもクマたちは、まだまだ食べることを止めないだろう。

 9月下旬~10月上旬にかけては、毎年恒例の「肥満グマウィークコンテスト」なるものが開催されるという。

 747は、長年最有力候補に挙がっているが、残念ながら今までチャンピオンを獲得したことはないそうだ。しかし、「今年はもしかしたら…」と観察者たちから密かに期待されているということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 35件

コメントを書く

    1. ※1
      飛行機にあやかって、ジャンボと呼べばよい!

      • 評価
    1. ※4
      紛らわしいから現代ではあまり使われてないけど、
      栄養学では、大文字でCal(カロリー)と書けば
      kcal(キロカロリー)と同じ意味を表すよ。

      • +3
  1. クマもサケがいっぱい取れるときは食べ方が贅沢になって、内臓のある腹の部分を食べたら残りは捨てるらしい。食べ残された部分は他の動物や鳥たちがいただくそうだ。サケが減ってくると頭、尻尾以外は食べるようになり、もっと減ってくると尻尾以外は食べるようになるんだとか。

    • +12
  2. 一方北海道の熊はガリガリらしい
    いや、鮭が来たなら、もちろん満腹だけど
    その前の状態よ

    • +2
  3. 見た目はコミカルやが
    立ち上がった姿勢からのこの体重が乗った前足の一撃は凄まじいだろうなあ

    • +11
  4. 太ってるんだろうけど、野生の熊はこんなもんですと言われればそんなもんかと思う
    とか思ったけど、3つ目の動画の歩きにくそうな感じは太ってる人と同じだわ

    • +10
  5. 社会生活を送る人間たちは肥満を醜く感じるけど
    食うや食わずやの野生生活でこれだけ丸々してると
    見苦しく思わないし見ててホッとするね

    • +8
  6. クマカムのやつかw
    お腹いっぱい食べられたんだな、良かった良かった
    前にニュースで見たけど、エサ採れなくてガリガリになったホッキョクグマの話とか、悲しくて見てらんなかったもんな
    ちょっとぐらいぽっちゃりでもいいじゃんね

    • +8
    1. ※16
      この熊で証明されることがあったら信じることにしようw

      • 評価
  7. 最初見たとき一番上のサムネが、熊じゃなくてカバに見えたわw

    • +1
  8. こいつら魚の骨とかなんで大丈夫なんや?外皮が分厚いとか骨が太いとかはともかく、内側なんて人と変わらんやろ?

    • 評価
    1. ※19
      個体ごとの好みや餌の豊富さによっても違うらしいけど、

      ・豊漁なら美味しいハラワタだけ次々に齧って、あとはポイ捨て。
       もうちょっと身まで食べる時でも、前足で押さえて食いちぎり
       背骨は残したり。
      ・不漁で丸ごとバリバリ噛むにしても、咀嚼する歯が頑丈。
      ・鯛みたいなゴツい骨と違って、鮭は小骨が細めで抵らない。
      ・喉に刺さるときは刺さる。えづいたり首を振ったりして
       自然に抜けるのを待つしかない。

      みたいな感じだとか何とか…?

      • +2
  9. 嫁に隠れて食える時はくえよ~ あぁ~ あぁ~~ 生きぃ~よ~~ すまんのぉ~

    • -3
  10. 「野生動物に肥満はない」の例外だね。

    • 評価
  11. この先、冬眠が待ってるんだもんね。いま蓄えたぶんで、ひと冬やりすごすんだもんね。
    食べるの大事。

    • +8
  12. カラパイアでここのウェブカメラが紹介されてから、そのウェブカメラで「熊チェック」するのが毎朝の習慣になってます。
    毎朝癒されてます。ありがとうございます^_^

    • +2
  13. お腹のお肉で歩きにくそう
    頂点捕食者だしどれだけ鈍くなっても問題ないんだろうけど
    ラクダみたいに背中に脂肪を背負うタイプに進化する世界線もあったのかな

    • +2
  14. これだけ太っても春にはスマートになるからなー。

    • +2
  15. 冬眠の為だから長期的に見ればゼロカロリー

    • +2
  16. 食い過ぎて腹下してゲッソリなんてことには、ならないんだな。

    • +1

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