
今年は魚がいっぱいいるから食べ過ぎちっちのクマimage credit:katmainpp/Instagram
今年6月、例年のようにサケを狩りに帰って来たアラスカのヒグマのライブ映像が配信中であることをお伝えしたが、現在も引き続き、野生生物ウェブカメラオペレーター『explore.org』で閲覧可能となっている。野生のヒグマたちは、これからやってくる厳しいアラスカの冬に備えて、カロリー豊富な美味しいサケをたっぷりと食べて、なかなか印象的な太り具合を見せているようだ。『Mashable.com』などが伝えている。
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太り過ぎて歩行困難になってしまったクマ
アメリカのアラスカ州にあるカトマイ国立公園には、毎年夏から初秋にかけて野生のヒグマが姿を現す。この公園内を流れる川を上ってくるサケを狩るためだ。アラスカ州カトマイ公園を流れるブルックス川付近に設置してある5台のブルックスリバーカメラ、通称クマカムから、ライブ映像で野生のヒグマの様子を知ることができるわけだが、この夏クマたちはかなり栄養摂取が行き届いていると見えて、なかなかの太り具合なのだそうだ。
崖をのぼるのも一苦労している様子
クマたちが集まるブルックス川には、この時期1匹辺り4500kcalのサケが大量に獲れる。We're not here to sway your #FatBearWeek vote, but consider the facts: it's only August and 747's rotund butt is already on the struggle bus. pic.twitter.com/TCBBEYGmAa
— explore.org (@exploreorg) August 25, 2020
長い冬眠に向けて、たっぷりと脂肪を蓄えなければならないためにサケを食べ続けるクマは、日に日に太っていくようだ。
特に747と名付けられたオスの成熟したヒグマは、まだ8月にも関わらず既に太り過ぎて動くのもままならない様子であることが映像に捉えられた。
Exhibit B: Sitting is hard. pic.twitter.com/MtHA3qa2wC
— explore.org (@exploreorg) August 25, 2020
脂肪が多く蓄積されるほど生存率が高くなる
今年、カトマイとアラスカの広大なブリストル湾の地域では、特にサケの数が増えたという。その結果、ヒグマたちは大量のサケの恩恵を受けることができている。殊に、カトマイ国立公園は自然の恵みを最大限に発揮できる地域であるため、この時期肥満のクマを見ることはいたって普通であり、それが冬眠に備える野生のクマの姿であると、カトマイの元パークレンジャー、マイク・フリッツさんは語っている。
2017年の時の747の映像をYouTubeでシェアしているフリッツさんは、「747は1000ポンド(約454kg)を超える体重の、正真正銘の巨体です。冬の飢えを凌ぐために太り、恵まれたプロポーションで生き残ってきました。他のクマたちは747との接近を避けています」と説明。
Giant fat bear at Brooks Falls
また、ブリストル湾でサケの川のぼりを研究しているアラスカ大学フェアバンクス校の漁業生物学者カリー・カニンガム氏が「人間が進出していない無傷の生態系が残されている自然で、ヒグマたちはまだまだ脂肪を蓄え続けている」と話すように、ヒグマたちは少なくともあと1か月間はサケを食べ続けると予測されている。
脂肪が多く蓄積されるほど、厳しい冬の生存率が高くなるゆえ、多少は歩行が困難になってもヒグマたちは、まだまだ食べることを止めないだろう。
9月下旬〜10月上旬にかけては、毎年恒例の「肥満グマウィークコンテスト」なるものが開催されるという。
747は、長年最有力候補に挙がっているが、残念ながら今までチャンピオンを獲得したことはないそうだ。しかし、「今年はもしかしたら…」と観察者たちから密かに期待されているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
なんちゅうプリケツじゃ
2. 匿名処理班
プーさんみたいだなあ
3. 匿名処理班
ふとっちょくま♡
魅惑の樽ボディ
4. 匿名処理班
>4500カロリー
4500キロカロリーかも?
5. 匿名処理班
遠目から見る分にはかわいい
6. 匿名処理班
ジャンボやのぅ
7. 匿名処理班
コロナ太りの俺やん
8. 匿名処理班
クマもサケがいっぱい取れるときは食べ方が贅沢になって、内臓のある腹の部分を食べたら残りは捨てるらしい。食べ残された部分は他の動物や鳥たちがいただくそうだ。サケが減ってくると頭、尻尾以外は食べるようになり、もっと減ってくると尻尾以外は食べるようになるんだとか。
9. 匿名処理班
チーぐま
10. 匿名処理班
一方北海道の熊はガリガリらしい
いや、鮭が来たなら、もちろん満腹だけど
その前の状態よ
11. 匿名処理班
見た目はコミカルやが
立ち上がった姿勢からのこの体重が乗った前足の一撃は凄まじいだろうなあ
12. 匿名処理班
太ってるんだろうけど、野生の熊はこんなもんですと言われればそんなもんかと思う
とか思ったけど、3つ目の動画の歩きにくそうな感じは太ってる人と同じだわ
13. 匿名処理班
サケうめぇ
14. 匿名処理班
社会生活を送る人間たちは肥満を醜く感じるけど
食うや食わずやの野生生活でこれだけ丸々してると
見苦しく思わないし見ててホッとするね
15. 匿名処理班
クマカムのやつかw
お腹いっぱい食べられたんだな、良かった良かった
前にニュースで見たけど、エサ採れなくてガリガリになったホッキョクグマの話とか、悲しくて見てらんなかったもんな
ちょっとぐらいぽっちゃりでもいいじゃんね
16. 匿名処理班
宿便剥がせば痩せるよ?
17. 匿名処理班
最初見たとき一番上のサムネが、熊じゃなくてカバに見えたわw
18. 匿名処理班
肥グマ
19. 匿名処理班
こいつら魚の骨とかなんで大丈夫なんや?外皮が分厚いとか骨が太いとかはともかく、内側なんて人と変わらんやろ?
20. 匿名処理班
嫁に隠れて食える時はくえよ〜 あぁ〜 あぁ〜〜 生きぃ〜よ〜〜 すまんのぉ〜
21. 匿名処理班
※4
紛らわしいから現代ではあまり使われてないけど、
栄養学では、大文字でCal(カロリー)と書けば
kcal(キロカロリー)と同じ意味を表すよ。
22. 匿名処理班
「野生動物に肥満はない」の例外だね。
23. 匿名処理班
この先、冬眠が待ってるんだもんね。いま蓄えたぶんで、ひと冬やりすごすんだもんね。
食べるの大事。
24. 匿名処理班
わがままボディ
25. 匿名処理班
食うなら今しかねぇ〜!
26.
27. 匿名処理班
カラパイアでここのウェブカメラが紹介されてから、そのウェブカメラで「熊チェック」するのが毎朝の習慣になってます。
毎朝癒されてます。ありがとうございます^_^
28. 匿名処理班
お腹のお肉で歩きにくそう
頂点捕食者だしどれだけ鈍くなっても問題ないんだろうけど
ラクダみたいに背中に脂肪を背負うタイプに進化する世界線もあったのかな
29. 匿名処理班
一方、日本の熊は…
30. 匿名処理班
※1
飛行機にあやかって、ジャンボと呼べばよい!
31. 匿名処理班
※19
個体ごとの好みや餌の豊富さによっても違うらしいけど、
・豊漁なら美味しいハラワタだけ次々に齧って、あとはポイ捨て。
もうちょっと身まで食べる時でも、前足で押さえて食いちぎり
背骨は残したり。
・不漁で丸ごとバリバリ噛むにしても、咀嚼する歯が頑丈。
・鯛みたいなゴツい骨と違って、鮭は小骨が細めで抵らない。
・喉に刺さるときは刺さる。えづいたり首を振ったりして
自然に抜けるのを待つしかない。
みたいな感じだとか何とか…?
32. 匿名処理班
サケは涙か、ため息か
33. 匿名処理班
これだけ太っても春にはスマートになるからなー。
34. 匿名処理班
冬眠の為だから長期的に見ればゼロカロリー
35. 匿名処理班
食い過ぎて腹下してゲッソリなんてことには、ならないんだな。
36. 匿名処理班
※16
この熊で証明されることがあったら信じることにしようw