
夫婦の離婚の理由は猫 /iStock
夫婦が離婚を決める理由は様々だ。シンガポールに住むある1組の夫婦は、14年の別居の末、つい最近になって正式な離婚決定が下された。その主な理由は妻の異常な猫への執着だった。そのきっかけは、亡くなった妻の母が夢枕に立ち彼女に、「猫に親切にしなさい」というお告げ(?)を残したことがきっかけだというのだが...
亡き母のお告げ?結婚して2年後、次々と野良猫を保護し始めた妻
シンガポール在住のある夫婦は、裁判所で正式な離婚が決定した5月12日、45年の結婚生活に終わりを告げた。夫からの申し入れだった。夫婦は、1975年に結婚し3人の子供に恵まれたが、ここ14年間は別居状態が続いていた。
裁判所では、夫側が複数の離婚を希望する理由を挙げたが、最も異例だったのは、妻の猫に対する異常な執着だったという。
夫の主張によると、妻が猫に執着しだしたのは結婚してわずか2年後の、1977年頃のこと・ある夜、妻の亡き母親が彼女の夢枕に立ち、「猫に親切にしなさい」というお告げを残したというのだ。
それ以降、猫の世話をすることが極楽浄土への道と信じるようになった妻は、野良猫に餌をやり、何匹もの野良猫を自宅へ連れ帰るようになった。

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そうした保護行為を何年も続けるうちに、家の中はトイレトレーニングを受けていない野良猫の排泄物で汚れ、悪臭が充満しはじめた。落ち着けるはずの我が家が、多頭飼いによる劣悪な環境へと化していく様を見た夫は、自身の忍耐力は限界を感じた。
睡眠中、野良猫に放尿され夫の限界は頂点に
自由に家の中を歩き回る野良猫たちは、所かまわず排泄をする。妻が猫を次から次へと拾ってくる行為は、もはや家族にとって迷惑というだけでなく、近所からのその悪臭に対する苦情が多数寄せられる事態にまで発展した。猫の排泄物で汚れた夫婦のベッドで眠る気などとっくに失せていた夫は、マットの上で寝ていたが、2003年に限界が頂点に達し、他に選択肢はないと警察に通報した。
ところが、自宅へやって来た警察は、現場の状況を目の当たりにしたにも関わらず、「民事には介入できない」と妻には警告のみで留まった。
その警告を、妻は聞き入れることなく野良猫を保護し続けた。夫は、一緒に住む妻を避けるように生活してきたが、2006年のある日、野良猫の1匹に放尿されて目が覚めた時、ついに堪忍袋の緒が切れた。夫は、妻を捨てて家を出て、兄のもとへ逃げ去った。

Tumisu/pixabay
14年の別居の末、離婚が決定
裁判では、妻の銀行口座から夫が数十万ドルを奪ったという事実など、夫婦関係を更に損なうその他の原因についても言及がなされた。しかし、主な離婚の原因は妻の猫への異常な執着であることを裁判官は指摘。10年以上の別居が続いている事実にくわえて、両者が互いに妥協せず、和解の可能性はないという判断に至り、正式に離婚が決定した。
夫婦の離婚を認めた裁判官は、このように語っている。
夫はこの結婚をとにかく終わらせることに固執し、妻は断固として拒否していました。2人は互いに15年ほどの間疎遠になっていて、夫婦関係を取り戻せるだけの愛や情などは一切残っていないと判断しました。夫婦にとって、離れ離れになった15年という月日は、決して短いものではありません。夫の存在をないがしろにしてまで猫に執着しながらも、夫とは離婚したくなかった妻。その思いは、他人が推し量ることは容易ではないだろう。
なお、この1件について裁判所側は、元夫婦の身元保護のため名を非公表のままにしている。『Oddity Central』などが伝えている。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
『猫に親切にする』と『離婚成立するくらいに劣悪な多頭飼育する』は別物じゃないですかね…?
2. 匿名処理班
度が過ぎた多頭飼いなんて余程の広い土地持ってるとか
大金持ちとかスタッフが多いとかじゃない限り
人間も猫も不幸になるだけだよね
3. 匿名処理班
猫の事もないがしろにしとるやん・・・猫がトイレじゃない場所に粗相するってよほどやぞ
4. 匿名処理班
「寂しかった」だけでは結論づけられない、根深い心の状況が影響しているような。
必要とされたかった、誰かの助けになりたかった、居場所をつくりたかった、自己重要感を満たしたかった。
結婚生活で得られなかったものを野良猫保護に求めた結果のような気はする。
5. 匿名処理班
家の中が排泄物だらけって、これ多頭崩壊してるじゃん
猫って基本的に砂のある場所でする習性があるし、トイレに猫を入れて前足持って砂を掻かせればそこでするようになるから特にトイレのしつけは必要ないのに、他の場所でしてしまうのはトイレ数が足りないかトイレが汚いから
寝場所と食事をあげるだけじゃなく清潔な環境で適切に暮らせてこそ保護で、劣悪な環境なら虐待と変わらないよ、、、
6. 匿名処理班
気が違ったんだね
7. 匿名処理班
劣悪な環境で多頭飼される猫にとって、親切でもなんでもなかろうに。
これはただの妻の思い込みとエゴだろう。
てか、離婚の成立は当然として、気の毒な猫たちは今もそのままなのかな?
だとしたら可哀想。
8. 匿名処理班
愛妻すら向き合えない
9. 匿名処理班
夫は夫で妻の口座から大金を無断で引き出してたわけ?どうなっとんねん、書き間違えか?
10. 匿名処理班
なんか気持ち悪い話
11. 匿名処理班
飼育するなら
ご近所さんや家族に迷惑かけないようにしないと
最悪の場合
動物が保健所で殺処分か
毒餌ばら撒かれて殺されてしまうぞ
12. 匿名処理班
夢枕で猫というのは単にきっかけで、それがなくともいずれ何かに執着して崩壊したのかもな子供を溺愛とか宗教にのめり込むとか
こういう場合はカウンセリングのようなものが必要なんだろうか
13. 匿名処理班
罰金だらけのシンガポールで本件に適用できそうな動物愛護関連の法律がないことに驚いた。公共にかかわりそうなありとあらゆる迷惑になりうる行為に罰金がありそうなイメージだったから。
14. 匿名処理班
極楽浄土に行く為に猫を大事にして、関わる人間を皆不幸にしている
果たして本当に行けるだろうかな?
15. 匿名処理班
亡くなった人がお告げするのは東南アジアでよくあるみたいだけど(この間テレビで殺害された娘が夢に出て来て死体の場所と犯人が誰かと母親に告げ、犯人は捕まり本当にその場所に死体があったみたいなのやってた。)この妻は大切にしろという度合いが超えすぎてるように見える。死者から言われたらははーっわかりましたーみたいになるのはわかるけど流石に適度な大切さってのがあると思う。超えすぎると狂気となんら変わらない。
16. 匿名処理班
シンガポールって野良猫いるの?
17. 匿名処理班
※9
逆な気がするなぁ、多頭飼いで金いるし、なぜか離婚したくない
金欲しかったんじゃね?離婚するにしても数十万ドルを奪ったってことになれば夫が補填させられるだろうし
18. 匿名処理班
匿名にしてても、これじゃあ何処の誰かバレるよね。
19. 匿名処理班
排泄物もろくに処理しきれてない
飼えない数を飼うのは虐待
20. 匿名処理班
夢のお告げとか、自分が極楽浄土に行くためにここまで執着するとか、きちんと飼育できてないとか、メンタルに異常がある人かね?
21. 匿名処理班
>>4
ちゃんと記事読んだ??
22. 匿名処理班
ねこがかわいそう。
きっと落ち着いてできる清潔なトイレなんてなかったんだろうね。
ねこを多頭飼いするなら、ねこが自由に行き来できる部屋数−1匹って言われてる。
3部屋なら2匹、5部屋なら4匹。
折り合いのつかない猫同士を会わせないようにできる環境も必要。
どんだけ広いお家で何匹飼ってたか知らないけど、
飼えない数を飼うってのは誰も幸せになれない。
23. 匿名処理班
…どう見ても多頭飼育崩壊です本当にありがとうございました。
吾輩は猫大嫌いだが此れはあまりにも酷過ぎる…
24. 匿名処理班
※12
うちの母親も子供より猫って人で毒親だったから、上記の子供たちが心配。
びっくりしたのは母の母もそうだったこと。負の連鎖って怖いね。
25. 匿名処理班
こんなんまだ野良で外を好きに歩いて短く生きるほうがマシだろ…
保護のつもりで多頭飼い崩壊ってよく聞くけど、保護しようと思うのにその程度の知識もないのが信じられんわ。これ病名をつけたほうがいいと思う。そうしないとおかしい事にすら気づかない。
26. 匿名処理班
>>9
慰謝料のつもりとかかもなー。排尿されて目が覚めるとか最悪だし金よこせやあ!ってなりそう
27. 匿名処理班
保護活動をしている人を支援する
行き場のない猫、病気で弱っていたりする猫を施設を探し保護してもらう
こういうのだって猫に親切にする に入るのにな
28.
29. 匿名処理班
唾を吐いただけで罰金取る国が、ゴミ屋敷を見逃すとか間抜けな国だな
30.
31. 匿名処理班
ネコも気の毒だけど、15年も離婚が認めてもらえなかった夫も気の毒だ。
32. 匿名処理班
>>1
親切なやり方を間違えたわね。
保護が必要なら保護し環境良く安住できるよう尽くしてあげるなら良かったろうに。
極楽浄土に行けると思ってとのことだが、もともと信仰やら精神的に依存する傾向にあったのかもしれんね。
33. 匿名処理班
>>5
野良だから仕方ないって程度にしか思ってなかった上に衛生面はあまり気にしない(どうせすぐ汚すからとか)で簡単な掃除で済ませてたんだろね。
34. 匿名処理班
>>12
全くその通りだと思う。カウンセリングを異常だと感じた時に受けさせて、ついでに愛護団体や獣医などの専門家に保護の仕方や飼育の仕方、猫の特性などを学ぶ機会があれば少しはマシだったかも。家族の協力はなかったようだし、結婚2年目からこうなりだして子供もいるということは子供も不衛生な環境で寝起きしてたわけだろうし。家を行き来するような付き合いの親族友人がいれば指摘する人もいたろうけど、近所から苦情が来る以外の外部との付き合いも記事にないからわからんね。実際にはもともとカウンセリングを受けてる人だったかもしれんし、それなりに周りも悪化しないよう注意や助言する努力はしてたのかもしれんし