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「ここで産ませてもらいますよ」 顔見知りとなった人間の家で出産した野良猫の物語(アメリカ)

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唯一心を許した人間を頼り出産した猫 image credit:youngestoldcatlady/Instagram
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 その野良猫は、警戒心が強く人を避けながら暮らしていた。だが、あるアパートの住人だけには少しだけ心を開いていたようだ。

 その住人は、野良猫に遭遇すると、やさしく接してくれ、時に家の中に入れ餌もくれた。猫にとってただ1人の頼れる人間だったのかもしれない。そしてここが一番安全な場所だと思ったのかもしれない。

 妊娠した野良猫は、出産間近となった時、その住人の家を訪ねた。そして家に入ると、そのまま家の中で我が子を出産したのだ。

 住人から連絡を受けた動物救助団体へは、母猫と生まれたばかりの子猫たちを引き取った。母猫はスタッフの愛情を受けて心を開いていったという。

Moira the Cat and her kittens – foster journey

「ここで出産させてください」顔見知りの人間に助けを求めた野良猫

 アメリカのワシントン州シアトルを拠点に活動している動物救助団体のスタッフアシュリー・モリソンさんのところへ助けを求める連絡があったのは、今から1か月ほど前のことだった。

 ある住民宅で野良猫が出産したという。

 その野良猫は、連絡して来た住民が住むアパートの外で暮らしていたが、人に対しては臆病で、警戒心が強く、近寄ってくることはなかった。

 しかし、その住人とは顔見知りになり、少しずつ心を許すようになっていたようだ。猫は、招かれてアパートの部屋の中にも入ってくるようになった。

 ある日のこと、普通なら夜になると外に出ていく猫が、まだ家にいることを不思議に思った住人が家の中を探し回ったところ、猫がテーブル下で出産したばかりのところを発見した。

 猫の出産をはじめてみた住人は、心配になって動物救助団体に連絡した。連絡を受けたアシュリーさんが駆け付けると、猫は元気な子猫を5匹産んでいた。

 早速、安全で静かな場所へ移動させようと試みたアシュリーさんだったが、母猫が唯一心を許しているのはここの住人だけだ。見たこともないアシュリーさんに怯えた母猫は、壁に上るなどして逃げ回った。

 アシュリーさんはその後、なんとか母猫と5匹の子猫を自宅へと連れ帰った。母猫をモイラと名付けた。

愛情に飢えていた母猫、徐々に心を開くように

 住人宅からアシュリーさんに引き取られたモイラは、24時間経ってようやく落ち着きを取り戻し始めた。与えられた餌を口にするようになり、アシュリーさんが頭を掻いてやると嬉しそうに反応した。

 モイラは、アシュリーさんが同じ部屋にいることに慣れるまで数日かかった。だが日がたつにつれアシュリーさんの存在に慣れてきた。

 お腹を撫でられると「もっと」と要求するようになり、アシュリーさんの周りをクルクル回って愛情を示すようにもなった。

 アシュリーさんは、これまで人に飼われることに慣れていないモイラと生まれたばかりの子猫たちが安全と感じるように、最初は小さな暗い部屋に寝床を用意してやった。

 そんなアシュリーさんの配慮を猫たちはとても快く感じたようだ。寝床をとても気に入り、数週間経つとモイラはアシュリーさんにすっかり心開くようになった。

 子猫たちが歩けるようになると、アシュリーさんはモイラが監視しやすいようにと子猫らをリビングへ移動させた。

 すると子猫たちも、安心して元気に遊びまわるようになったという。

幸せそうなモイラ、子猫も元気にすくすく!

 ゴロゴロと喉を鳴らして擦り寄るモイラは、アシュリーさんを完全に「安全」な存在と認識し、更に愛情を求めるようになった。

 これまで人に怯えていたモイラが、本当は愛情を強く欲していたのは明らかだった。

数週間前までは、モイラは妊娠中のお腹を抱えてアパートの外で暮らしていました。優しい人が置いてくれた餌を食べて過ごしていたけれど、人には怯えていました。

顔見知りになった人の家で出産をしたのは、相当助けてほしい気持ちがあったのでしょう。

今は、たっぷりと愛情を与えられて暖かく心地よい寝床で暮らすことができ、とても幸せそうです。

芝刈り機などの大きな音には怯えて隠れることもありますが、私が話しかけると戻ってくるし、以前のように内気ではなく愛情を求めてくるゴロゴロマシーンに変身しました。

もう野良猫に戻る必要はありません。

 アシュリーさんは、いずれモイラと子猫たちに永遠の家を見つけてあげたいと話している。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 52件

コメントを書く

  1. キジトラは警戒心が強い子が多いから、飼い主以外は常に超警戒モードだし、野良猫になると心を開くのに時間がかかるよね。慣れるとめっちゃ甘えん坊なんだけど。

    • +24
  2. 返答無視の産場 (´・ω・`)ノノ🐈🐈🐈🐈🐈

    • +16
  3. そのまま住人の家に住みつくのかと思ったら
    動物救助団体に送られたのか・・・

    • -20
    1. ※5
      いくら猫好きでも、いきなり出産直後の野良猫とその子猫を飼うのは相当ハードル高いぞ

      • +55
  4. 賢そうなおかあにゃんだね きつかった表情がだんだん柔らかくなってる
    コロナ疲れで滅入ってたけど、ちょっと気持ちが晴れました

    • +30
  5. ゴメン、ワシには無理。実際、困ってしまうわ

    • +1
  6. ゴロゴロマシーン(笑)
    親子揃って幸せになりますように❤

    • +12
  7. 授乳しながらお母さんも毛布モミモミしてるのかわいい
    テント?内でお散歩・くつろいでる猫さんたちかわいいなあ

    • +29
  8. 野良とは思えないほど綺麗な猫だな
    怪我の跡とかが全然ない

    • +19
  9. あっちょっとここで産ませてもらいますよ
    あっどうぞお気になさらず😸

    • +12
  10. めっちゃもみもみするやん

    首元が白いのいいなぁ

    • +12
  11. モイラちゃんに似ている野良歴5年、出産歴6回(知り得る限り)の猫を捕獲&保護したことがある。
    外で苦労した分長生きして欲しかったけど、3年後にガンで亡くなった。
    動画見て思い出して泣いていたら、その猫が初めて産んだ子(子猫の頃に病気だったのを保護した)が膝に乗ってきて慰めてくれた…わけではなく、ちゅーるの催促してきたw

    • +49
    1. >>18
      「ちゅ~るペロペロしてる姿見せてやるニャ
      そしたら人間は癒されるニャ」

      • +7
  12. 失われる命もあれば、新しい命もある。
    今は厳しい状況だけど「明けない夜はない」とも言うよね、効果の見込める薬の話も聞こえてきてるし、あとひと息ガンバって切り抜けよう。

    • +6
  13. 厳しいことを言うが、餌をやったり家に入れてやった時点でその住人に責任が伴う。飼うつもりがないなら心を鬼になくてはならない。中途半端な優しさはいらない。

    • -32
    1. ※20
      実際面倒見てる記事に対してそのコメント、いる?

      • +25
      1. >>25
        それ多分 >>5 の様な人へ伝えたいことだと思う

        • +2
      2. >>25
        責任てのは適切に避妊手術をすることも含まれる。
        妊娠前から餌をあげていたなら、実質、その住人の飼い猫扱いなわけで。それをしなかったから住人が育てきれない子猫たちが生まれてしまった。

        • -21
        1. >>31
          その土地なりの考え方があるのだから、自分はこうおもうからこれが正しいというのを押し付けるのはどうかと思う。

          • +12
          1. >>35
            野良猫に餌をやることは、アメリカの多くの州で禁じられていますよ。
            逮捕例もたくさんあります。

            • 評価
          2. >>35
            猫の室内飼いが違法の国すらあるしね、自分が正しくてマトモだと思うのはオススメしない

            • +15
        2. ※31 日本が先進国には珍しく殺処分が多いのは、それが原因。
          もちろんオスの去勢も同様。(オスだからとしない人が多い)
          ここに出てくるようなカワイイ子猫たちを保健所から引取った
          けど、家へ搬送中に7匹中5匹が既に弱っていて亡くなった。
          生まれたての子は母親から引き離されて少し時間が経ってしまう
          と、体温の維持もできないんだ。
          2匹は元気に育ち、恵まれた里親家庭で愛されている。
          もちろん譲渡契約を交わし、譲渡条件の不妊手術済を確認している。

          • -11
          1. >>38
            ホントな。ふざけんなよ!と思うわ。
            半端にエサだけやって責任取らずに生き延びさせて、その子が子を産んで…の不幸の連鎖を断ち切ろうとしないヤツの多い事多い事…
            ボロボロになった子を保護した事あるが手遅れだったよ。誰でもいいから助けて!だったんだなと思うとやりきれんわ。

            • +3
          2. ※38
            ええと、あの、アメリカは年間500万頭が殺処分ですが……?(日本は現在8000頭前後)
            アメリカが先進国じゃないというのなら別だけど。
            ドイツは行政での殺処分は0でも、狩猟資格がある人間が射殺は許してるのでそっちの方がかなり多い(40万頭という統計もある)
            イギリスは保護施設での殺処分が可能で、病気での殺処分という名目(未確認)年間20000頭、確実に病気等が確認されないで処分が500頭以上いる。
            日本だけが殺処分が多いというデマに騙されてますね……。

            • +8
          3. ※38
            アメリカの年間殺処分500万頭。
            日本は珍しく、とは?

            • +9
    2. >>20
      え、それ誰が決めたの?
      自分の家じゃなくても安住の地見つける手助けしたらいいじゃん。それで救われる命が増えるならば。

      • +3
      1. >>34
        誰がって、アメリカの州政府がですよ。
        多くの州では野良猫への餌やりを禁じる条例があります。破ると最大で禁錮90日です。

        • -4
  14. 栄養状態がいいらしく、毛並みが野良猫のそれではない

    • +6
  15. て、天国はここにあったァァァァ!!
    お母さんとても利発なお顔立ちです!
    お子さんとても可愛いですね!

    • +5
  16. はぁー可愛い!!!!可愛いなぁ!!!!!

    • +4
  17. 嵐の前日にウチの倉庫に入り込んで猫は3匹出産、うち1匹は死産
    ウチを縄張りにちょろちょろしている様子も猫の子殺しが怖くて干渉せず、捕獲のタイミング得られず
    巣立った後、一年も経たぬうちにその子猫2匹がお腹を大きくして再びウチの倉庫に戻ってきまして
    今度は餌を与えて懐かせて・・・出産は大成功で子猫計10匹の大家族・・・
    母猫が私のもとに子猫を咥えて持ってきたのでそのまま貰いました(母猫のウチ1匹は逃走)
    そして全部を里子に出すまでの半年間てんやわんやでしたが、今となっては楽しい思い出です

    • +26
    1. >>28
      すげーな
      偉業を果たしたよアンタ
      ありがとう

      • +18
      1. 4年経ってからのコメだけど、本当に偉業だね

        • 評価
    2. >>28
      野良猫のはじめての発情期って生まれてそんなに経ってない頃から、とは聞いたけど、本当なんだね…

      里子に出すまでの過程がとても大変だったろう。
      いや、ほんとすごい活動をしたんだよ!ありがとう。

      • +3
  18. 猫・犬に野生はいないのだから、全ての猫や犬が頼れる誰かを見つけられますように

    • +12
  19. 子猫をモミモミしてるモイラさんの動画で癒された

    • +7
  20. >やさしく接してくれ、時に家の中に入れ餌もくれた
    猫に好かれるのはこういう人、という感じでねこを懐かせるテクニックみたいに紹介されることがあるけど……

    うちの庭にもちょいちょい何匹か猫が来るけど、そもそも優しくできるほど近づいてきたためしがない

    • +1
  21. 友人宅の床下に1匹の子猫がいた
    可哀想に思い、友人は世話をした

    それを知った隣の奥さんも
    子猫の世話に参加

    子猫は友人宅と隣宅を行ったり来たり
    最終的に隣宅を選んだ

    結局隣の子になった猫は避妊手術もされ
    大きくなった

    偶に塀の上で寝ているその猫に会っても
    知らんぷりされる友人は
    「恩知らず」と呟いてみた

    • +5
    1. >>37
      「人間が猫を選ぶのではない。猫が人間を選ぶのだ」

      • +10
  22. うちの倉庫で産んだことが何回かあったな。
    産んでも親が育児放棄でほっといて死んでいた。
    うち馬鹿猫が見つけて飛んで逃げるし、処理にも困るし、堪ったものではない。
    それで倉庫も猫が入れないように大改修したけどな。

    • +5
  23. 姉夫婦が一戸建て買って新居に住み始めてすぐの頃、
    突然、慌てふためいた電話がかかってきて
    近所の野良猫が押入れで出産したという話だった。
    そのまま野良猫と子猫3匹も暮らすことになり、去年、最後の1匹も天寿を全うしたそうだ。
    初めてあった自分にもニャーと目を合わせて挨拶して近寄ってくるくらい全く人を警戒しない、人懐っこい母ネコだった

    • +8
  24. 下手な所で産まれるよりは、纏めて保健所などに送れるからマシだとも言える。

    • -3
  25. お顔がすっかり穏やかになって、飼い猫の風体になりましたね。写真がプロみたいに完璧に可愛いタイミング。

    • 評価

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