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考えられている以上に巨大だった。新生代時代のサーベルタイガー、新たに発見されたスミロドンの頭蓋骨からわかったこと

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(著) (編集)

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Daniel Eskridge/iStock
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 新生代第四紀更新世となる、およそ1万2000年前の昔、人類は今とはまったく違う怪物のような生物と地球上で共存していた。彼らは、わたしたちが最初に思っていたのよりも遥かに大きく、怖ろしい存在だったのだ。

 スミドロン・ポプラトルは、サーベルタイガー(剣歯虎)の仲間の中でも最大と言われているが、今回、ウルグアイで発見された最新の頭蓋骨からは、これまで考えられている以上に巨大であることがわかったという。

新たに発見されたスミロドンの化石からわかったこと

 今月、Alcheringa誌に研究論文が掲載された。そこには、ウルグアイ南西部にあるドロレス塁層の堆積層の中からスミロドンの頭蓋骨の化石が発見され、それがいかに巨大であるかが詳細に記されている。

 かつて地球に存在した、この獰猛なネコ科動物について、古生物学者が理解していたことが完全に覆されてしまうことになった。

「スミロドン・ポプラトル(Smilodon populator)の平均的な頭蓋骨の大きさは、前上顎骨から関節丘までの長さがおよそ35センチです。ところが、今回発見された頭蓋骨は、ほぼ40センチもありました」というのは、ウルグアイの共和国大学大学院生のアルド・マンツェッティ氏。

 新発見の頭蓋骨の長骨の長さをベースにして全体像を見積もると、この大型猫科動物の体重は436キロ、グランドピアノに相当する重さになる。

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Leo Lagos

筋骨隆々な体にサーベルのような長い犬歯

 「もし、当時の人間が、いたるところで歩き回っているこんな巨大なスミロドンと出くわしたら、あとは人間の幸運を祈るしかありません」カナダ、ウィニペグ大学の先史人類学者のミアジャナ・ロクサンディック氏は言う。

 獰猛な肉食獣であるスミロドンのようなサーベルタイガーの仲間は、100万年前~1万年前の間に南北アメリカ全体で、大ナマケモノやその他の草食動物を獲物としていた。

 サーベルタイガーにはほかにも種類があるが、スミロドン・ポプラトルはそれまでのどんな猫科動物とも違った。

 「筋骨隆々な非常にたくましい体をしていて、発達した太い前肢に、短い尾をもっていました」マンツェッティは言う。「そして、なんといっても際立っているのは、サーベルのような長い犬歯です」

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Rom-diz/wikimedia commons

これまで考えられていた以上に巨大で力が強かった

 これまで見つかっている化石よりも遥かに体重が重いということは、このスミロドンは、今まで考えられていた以上に遥かに巨大で力が強いということになる。

「これまでは、スミロドン・ポプラトルの体重は平均220~360キロ前後、大きいもので400キロ前後だとされてきました。しかし、今回見つかったスミロドンは、407キロ、最大で436キロはあったと考えらえるのです。クマ級の大きさです」

 当時生息していたと思われる大型動物は、平均体重1トンのアルクトテリウム・ショートフェイスベア(Arctotherium Burmeister)だけだとされていた。

 この巨大な頭蓋骨からは、スミロドン・ポプラトルの姿形のイメージはこれまでと変わらないが、その能力とエサについては従来の定説が覆された。

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Aldo Manzuetti

 この大きさならスミロドンの巨大な顎は、3トンの獲物まで襲うことができるということだ。これまでは、獲物の重さはせいぜい1トンほどだと思われていた。

スミロドンが当時の捕食者の頂点にいて、アメリカじゅうに生息していたほかの動物相に多大な影響を与えていたのではないか、とマンツェッティは言う。

今後、もっと骨を探し出して、この巨大生物の全体像をさらに構築したいとしている。

こんなに極端に大きな生物は、この個体だけだったのでしょうか? それとも、スミロドン・ポプラトルの中でもさらに巨大な新しいグループがいたのでしょうか?

こうした疑問に答えを出すには、この頭蓋骨だけでは難しい。このように、この大型捕食者が過去の動物相に及ぼす全生態学的影響を理解できないかもしれない可能性はあるのです

References:inverse./ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. 以前ネコ科はまだ巨大な固体が生存しているけど
    犬科は狼が最大で、じゃあ大昔には巨大な固体の犬科の生物が
    存在していたのだろうか?って調べたら想像を超えてくる
    生き物が出てきたのでみんなも検索してみて欲しい

    • +1
      1. >>9なおスミロドンの食べ残しをあさっていた負け犬の模様

        • 評価
  2. ああ、グランドピアノ1台分ねー。OK、だいたいわかった(わかってない)

    • +6
  3. 復元図の隣に人間を描いて
    比較して見せて欲しいです。
    ただ現生のトラでも最大300キロ位の
    個体は居るそうなので、3割増し位と
    物凄く吃驚というほどデカくも無いかな?

    • +3
    1. ※3
      アムール虎の大きいもので350キロくらいといわれている。
      それより80キロほど重いのですよ。
      しかも、長い牙。
      実際大きいし、視覚的により大きく威圧的に見えたはず。

      • +2
  4. 想像図があまり迫力がない件

    こんだけデカいと餌に困りそうだね
    近い体格のクマは雑食だから最悪木の実や葉っぱ食ってりゃ生き延びられるけど
    実際獲物のマンモスが居なくなって絶滅したんだっけ?

    • +6
  5. 南米だからメガテリウムやグリプトドンみたいにデカくてのろまな動物を狩っていたんだろうな。新大陸に到達した人類は数百年で一気に広がったから土地の生態系を熟知していなかった。それで持続可能な狩猟法がわからぬまま大型獣を狩りつくしてしまった。スミロドンもそのあおりを受けたんだと思う。

    • +1
  6. 生物が大きくなると言うことは、温暖な気候で食料も豊富にあったということだね

    • +4
    1. ※8
      どうなんだろう?
      哺乳類は同種の場合、北のものほど体は大きいですね。クマとか典型ですね。
      ヒグマやシベリアトラとかと比較した図が欲しいですね

      • +1
  7. 450キロ近いってすごいな
    今のトラの倍だ

    • +2
  8. どうして『絶滅動物は怖い』みたいな論調なんだよ?
    気は優しくて力持ち…だったかも知れんだろ?
    大きいニャンコなんだから、一度親しくなっちまえば、
    ゴロニャン(?)な関係になれたハズ…だと思うんだが?

    こういう種族と親しくなれたら、超絶モフモフだと思うぞ

    • +2
  9. ロマンの動物スミロドン、当時の人類は怖かっただろうな

    • +2
  10. 現代のライオンやトラとのサイズ比較画像があると分かりやすいのにな。

    • +3
  11. お~いすみろどん、調子はどうだい

    • 評価
  12. サーベルタイガー?マカイロドゥス科の連中のこと?あー、あのステータス牙と前肢に全振りして絶滅したやつらね(byシザイルルス科(現生ネコ科)

    • -2
  13. それほど大きくなった個体は少なそう。
    弱肉強食じゃ成体になるまで天敵や同じ種族に殺されるし巨大なのが今まで発見されてなかった事からボス猫みたいにトップだったのかも

    • 評価
  14. ただし、スミロドンは巨大な分身軽さに欠けていて、大型の草食獣が絶滅した後にジャガーやピューマのような機敏なネコ科動物に駆逐された…と聞いたことがあるけれどどうだろう?

    • 評価
    1. ※24
      体が大きくて、余り速く走れなかったから、
      草むら等に隠れて、待ち伏せ攻撃専門だった
      だけど、開けた余り草の生えていない土地が増えて
      待ち伏せ攻撃可能な場所が減って行った結果、絶滅した
      とか読んだ事が有る(当然、近縁のネコ科とは競合したろう)

      • 評価
  15. サラブレッドがだいたい400㎏台だから、馬の体高を数十cm下げた感じの大きさだろうね

    • 評価

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