メインコンテンツにスキップ

星をズタズタに引き裂くブラックホールの不気味な姿が観測される(NASA)

記事の本文にスキップ

34件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 太陽系外惑星を発見するために設計されたNASAの「トランジット系外惑星探索衛星TESS)」によって、ブラックホールが星を引き裂くまさにその瞬間が観測されたのは、今年1月21日のことだ。

 このほど、ニール・ゲーレルス・スウィフト(ガンマ線バースト観測衛星)などによるその後の追跡調査によって、このカタストロフの最初の瞬間がアニメーションで再現され、その結果が『The Astrophysical Journal』(9月26日付)に掲載された。

TESS Catches its First Star-destroying Black Hole

巨大な潮汐力で引き裂かれる星

 ブラックホールなどに近づきすぎた星が、その凄まじい潮汐力によってバラバラに引き裂かれる現象のことを「潮汐破壊」という。

 今回観測されたのはTESSとしては初めて観測された潮汐破壊で、「ASASSN-19bt」と命名されている。

 TESSによってこの潮汐破壊が観測されたとき、1週間もすると地上にある「ASAS-SN(All-Sky Automated Survey for Supernovae/超新星全天自動サーベイ)」でも検出できるほど明るくなった。

 研究グループによると、ASASSN-19btの明るさの高まりが非常にスムーズだったので、それが銀河や超新星から放出されたバーストではなく、潮汐破壊であると判別する手がかりになったという。

この画像を大きなサイズで見る

数日で温度が急激に低下

 ガンマ線バースト観測衛星、ニール・ゲーレルス・スウィフトから届けられた紫外線データを分析すると、たった数日のうちに39700度から19700度まで温度がおよそ50パーセントも低下したことが判明。

 潮汐破壊の初期段階で温度が低下することは理論的に予測されていたが、実際に観測されたのは初めてのことだそうだ。

 潮汐破壊からは大量の紫外線が放出される一方、X線はそれほどでもない理由はまだはっきりしていない。

この画像を大きなサイズで見る

太陽の600万倍の超大質量ブラックホール

 ASASSN-19btを引き起こしたのは、太陽の600万倍の重さを持つ超大質量ブラックホールで、飛魚座から3億7500万光年離れた「2MASX J07001137-6602251」という銀河の中心に位置していると考えられている。また引き裂かれた星自体は太陽と同じくらいの大きさだったかもしれないそうだ。

 NASAによれば潮汐破壊はそう滅多に起こるものではなく、天の川くらいの銀河では1万年から10万年に一度のレア現象なのだとか。

この画像を大きなサイズで見る

 これまで40回ほど観測されてきたが、TESSの最初の24ヶ月のミッションでは1、2回程度しか観測されないだろうと予測されていた。

References:TESS Spots Its 1st Star-shredding Black Hole | NASA / / written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 34件

コメントを書く

  1. 地球の近くにブラックホールがなくてよかった…w

    • +5
    1. ※2
      太陽系外縁天体の軌道を詳しく調べた結果、未知の「第9惑星」がある可能性があるらしい。

      そしてもしかしたら、それは小さなブラックホールではないかという説もある。

      • +5
    1. >>3
      なんだろ。すごくもやもやする…。
      例えるなら犬のかわいい記事をみて「ただの犬だろ」みたいな…。

      • 評価
      1. >>19
        単にグレンラガンねたが滑ってるだけなので気にしなくていいと思う

        • +4
  2. 地球ごとこうなってしまうのを想像してたら、人間同士の争いとかしてる場合じゃねーよな…って気分になって眠れそうにない。かぐや姫とかで夢が見れる時代に戻りてえ。

    • +3
  3. 破壊された恒星がガス状になってブラックホールの周りをぐるぐる回るってことは、ブラックホールも自転してるんだな
    面白いなあ

    • +2
  4. なんでぐるぐる回るだけなんだろ?
    直撃はしないのかね。

    • +2
    1. >>8
      以前のカラパイアの記事によると、ブラックホールは物質を吸い込むよりほとんど跳ね返してしまうそうだよ。

      • 評価
  5. 10万年に一度程の頻度でしか生じない現象を観測できるとは、人類も運が良い

    • +3
    1. >>11
      観測可能な範囲の宇宙に、1000億以上の銀河がありますからね。超単純計算で一年に10万ないし100万回の頻度で発生してることになる。

      • +3
  6. 太陽がこういうのに飲み込まれたら、地球は無事でも地球人は全滅だね。
    天王星が飲み込まれたらどうなるんだろう。影響あるのかな。

    • -2
    1. ※12
      天王星が飲み込まれるような距離ならそもそも地球も影響からは絶対に逃れられない

      • +5
  7. 画像見てヒェッってなった
    恒星レベルであの状態だからなあ・・・宇宙こわい

    • +2
  8. 何が怖いって、たった数日でそこまで大きな変化があるところ。これが地球だと…アワワ。

    • +2
  9. こんな膨大なデータからよく検出できるなぁ

    • +2
  10. すぐには吸い込まれずにぐるぐるまわるもんなの?

    • +1
  11. 通常のブラックホールは、恒星の最終末で超新星爆発を起こした恒星の欠片からできてるから
    当然元の恒星の状態の内、恒星が自転していればその角運動量は保存される
    そしてフィギュアスケートのスピンが足を広げた状態だとゆっくり回っているが、足を縮めて体の中心の回転軸へ引き寄せるとスピードが上がるように、砕けた星の欠片が無限小の一点に凝縮されることにより、凄まじい回転力を生み出す
    事象の地平面付近ではほぼ光速で、物体は素粒子レベルでバラバラよ…
    プラズマだ

    • +4
  12. 飛魚座じゃなくてとびうお座
    和名はカタカナかひらがなで表記です

    • 評価
  13. これって良く分からないけどタイムリーな観測なんですか?
    それとも数億年前の出来事が今地球に届いて計測されたんですか?

    • 評価
    1. ※30
      地球と、この天体との間に、3億光年の距離がある=光や電波が放たれてから地球に到達するまでに3億年かかる。よって3億年昔に起こった現象を、いまようやく観測したわけです。いかなる電磁波も光速を超えることはできないので、遠方で起こった現象を同時刻に観測することはできない。

      我々が住んでいる銀河系でも、直径10万光年あるので、太陽系が銀河のド辺境にあると仮定すれば、反対側のド辺境にある恒星の光も10万年かかって届く。

      • 評価
  14. こんな見事に粉々になるものとは思わなかった、すごい……!

    • +1
  15. >潮汐破壊の初期段階で温度が低下する

    輪ゴム引っ張ると伸びたとこがちょこっと冷やっとなる、あれの大規模バージョン……ってことなんかな?

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。