
image credit:Barcroft Animals/youtube
人間と野生動物の出会いには不測の事態がつきものだ。動物写真家のライナー・シンフさんが南アフリカの沖合でイワシの群れに突っ込むサメを撮影していたところ、突然、海が大きくうねりはじめた。
その瞬間、シンフさんの体はクジラの大きな口の中に!
エサを食べていたニタリクジラにあやまって食べられてしまったのだ。
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I Was Spat Out By A Whale | SNAPPED IN THE WILD
クジラやサメのエサ場を撮影するつもりが、自分がエサに
イワシの大群に突っ込むサメの決定的瞬間を撮影しようとカメラを構えていたシンフさん。イワシはサメのエサになったこの瞬間、シンフさんはクジラのエサとなっていたのだ。一瞬真っ暗で何も見えなくなり、お尻のあたりに圧力を感じたという。
シンフさんはすぐに何が起きたのかをすぐに悟った。エサを食べていたニタリクジラにあやまって食べられてしまったのだ。
巨大なイワシの群れ「サーディン・ラン」に集まる捕食動物たち
ポート・エリザベスのイワシの群れは、南半球で見られる最大の回遊風景であり、「サーディン・ラン」と呼ばれる。1年の決まった時期になると、この豊富なエサを目当てに、クジラ、イルカ、サメ、カツオドリ、ペンギン、アシカなど、多種多様な動物が集まってくる。
Mega Baitball Sardine Run Port Elizabeth
ダイビングのツアーオペレーターとして15年のキャリアがあるシンフさんは、毎年この時期になると決まって回遊の様子を記録してきた。
ところが、今回うっかりしたことに自分自身がエサになってしまったのだ。
シンフさんになす術はなかった。ニタリクジラは体長14、5メートルあり、大きな口を開いては、周囲のものをなんでもかんでも吸い込んでいく。

image credit:Barcroft Animals/youtube
怯えている暇もなく、ただ息を止めて、クジラがあまり深く潜らないよう願うよりなかった。そして、2秒かそこらで必死の願いは叶った。「クジラがどちらかに方向転換しているような感じがして、締め付けが緩まりました。それで口から脱出できました。」
「水面まで戻りましたが、どうにも間抜けに見えたでしょうね。」

image credit:Barcroft Animals/youtube
クジラもびっくりのアクシデント
クジラだって予想外の出来事にびっくりしていたに違いない。あんぐりと大きな口を開けて近寄ってくるクジラたちは、前がよく見えていない。そのために誤ってシンフさんを飲み込んでしまったのだろう。
だがエサになる心配はなかったようだ。
ヒゲクジラの一種であるニタリクジラの食道は、バスケットボールよりも狭いという。その口や器官は、プランクトンやイワシのような小さなエサを食べる構造になっているので、人間が通過するようにはできていない。
食道が狭いうえに、しかも歯までないのだから、うっかり飲み込まれたらと心配する必要はないかもしれない。ニタリクジラに食べられる心配はないのだ。
要するにシンフさんは、クジラに吐き出されたことで脱出に成功したということだろう。
References:This Diver in South Africa Ended Up Inside a Whale, And Survived/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
吸い込まれてみたい。
噛み下されないし。
素晴らしい経験ですなあ。
2. 匿名処理班
ブラックジャックの鯨に飲まれた男の話を思い出した
ほんとに飲まれることがあるんだね
3. 匿名処理班
クジラのお腹の中で、ランプを持ってピノキオをお出迎え。
じゃないの?
4. 匿名処理班
人間でもたまに口開けて歩いてると虫が入って焦ったりするよね
5. 匿名処理班
ピノキオか!
6. 匿名処理班
ゼペットじいさん!
7. 匿名処理班
食事してるとき、うっかり箸とかスプーンを噛んで「ガッ」ってなることあるよね。
あんな感じだったのかな?
8. 匿名処理班
わお!
9. 匿名処理班
さすが お値段以上だけのことはあるね
10. 匿名処理班
あの顎というかお腹というかの所のシマシマがちょっとキモい
11. 匿名処理班
この記事方々で見るけど、口内に入ったことをいつから「飲み込む」って言うようになったんだろう?
12. 匿名処理班
シンフさん、鯨フシンにならなきゃいいけど。
13. 匿名処理班
クジラさんがビニールゴミを食べませんように
14. 匿名処理班
飲み込まれる心配がないなら自分もちょっと口の中に入ってみたいな…
15. 匿名処理班
吐き出すに決まってるだろ。
16. 匿名処理班
サーディンラン、見てみたいなぁ。シュノーケルでいけるんだね。
ロケットのように飛び込むカツオドリ、ドルフィンやシャークの群れ、その群れを突き破るように現れる巨大なクジラ、時々ペンギン。。。
何か人生観変わりそう。
17. 匿名処理班
※9
それニトリや
18. 匿名処理班
ダイビング中ってベテランでも突然パニックになったりするからこのハプニングは想像すると怖い!くじらさんもびっくりしただろうね、お互いに怪我が無いようで良かった
19. 匿名処理班
なんだつまんね
口から飲まれて肛門から出てきたのかと思ったぜ
飲み込まれてすらいない
20. 匿名処理班
動画見ようとしたらやっぱり海の映像怖すぎてダメだった
21. 匿名処理班
そりゃもうビックリ!Σ( ̄□ ̄;)ハラハラしたけど無事で安心した!
22. 匿名処理班
そういう童話あったよね!!小さいころ散々読んだ。のんだっけ?ピーターパンじゃないし、、おじいさんと孫の…
23.
24. 匿名処理班
>>11
一応あってるとおもうけど?
25. 匿名処理班
いやー、歯がないとはいえ、深いところに潜られちゃったらお終いよ
26. 匿名処理班
もし鯨が口を開けずに海の深いところまで行ってしまっていたらと思うと物凄い恐怖だな
27. 匿名処理班
母ちゃんクジラ「この子ったら、また零しちゃって、ホントに行儀が悪いんだから……」
28. 匿名処理班
髭クジラだったから助かったんだろうなぁ
歯が有ったら食べるつもりなくても口閉じただけで咀嚼しちゃうだろ
クジラにしてみても異物混入でしかなかっただろうしお互い良かったね
29. 匿名処理班
助かってなによりだが、クジラの領域に近すぎも問題だよ
30. 匿名処理班
朝八時から一時間後か
十時になる一時間前の出来事なんだと
目になんかたてて書いてみた。
31. 匿名処理班
この人のアダ名は「ゼペット」か「ピノキオ」のどっちかになってるに違いないw
飲まれたのがクジラでまだ良かったね。サメだったら死んどったで。
32. 匿名処理班
イワシと逆の立場にならなくてよかったね…
33. 匿名処理班
※11
言葉の綾にいちいち皮肉言うの疲れないか?
34. 匿名処理班
>>1
クジラ、何メートルまで潜るか知ってる?
お口の中に含んだまま深海までレッツダイブされたらそのままこの世とおさらばよ
たとえダイビング用に酸素ボンベを身に着けていたとしても、深海から自力で這い上がるすべはない。
ボンベの中の酸素が尽きるのが先か、水圧に押し潰されるのが先か。全てはクジラの気分次第
はたして素晴らしい経験となるだろうか
35. 匿名処理班
>>11
「クジラの口に含まれた」と「クジラに飲み込まれた」
どっちがわかりやすい?
36. 匿名処理班
…本当に食べてしまったのか?(ニタリ)
37. 匿名処理班
くじら「なんや、これ。まずっ。」
38. 匿名処理班
食べられても脳をちゃんちゃんこで包んで生き延びて
クジラの脳をやっつけて体を乗っ取ればいいから
39. 匿名処理班
ニタリクジラ「 色が、似たり寄ったりだったので気が付きませんでした。」
40. 匿名処理班
番場蛮のオヤジか
41. 匿名処理班
※2
消化されかけた挙句に記憶喪失で顔も別人に・・・がムラムラして襲おうとしたカーチャンのビンタで記憶が戻る奴だな
歯クジラでなくて命拾いだな
42. 匿名処理班
ヒゲクジラは歯が無い……ハナシだから助かったのか
運の良いハナシだ
43. 匿名処理班
※31 ヨナも忘れないでー
44. 匿名処理班
ヨナ!
45. 匿名処理班
>ヒゲクジラの一種であるニタリクジラの食道は、バスケットボールよりも狭い
そうは言っても、口の中に吸い込まれたら恐怖だろう
下手すれば脱出できずに溺死する可能性も有る(魚一杯だろうし)
空気さえ吸えれば、脱出のチャンスが有ると思うし、
最終的には、クジラ自身が人間を吐き出す事になるとは思うが
46. 匿名処理班
クジラの進路妨害するなよな…
47. 匿名処理班
中の人達がいっぱいだったのね 中の
48. 匿名処理班
クジラだかに足噛まれたまま水中に引きづりこまれた人いたよね?
吐き出してくれて良かったねぇ。
しかし、いい臀部w
49. 匿名処理班
アメリカのシーワールドでトレイナーさんが
シャチに引きずり込まれたよ。ストレスだと思う。
もうシャチを飼育するのはやめてくれないかなあ。。。
イルカよりストレス多いはず。
(無論、反対活動してる米国人たちがいます。)
ちなみに連続して2回引きずり込まれたが、
最終的には放してくれて、生還。動画あり。
50. 匿名処理班
ヨナかな?