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その高さを誇ったまま放棄されてしまった世界10の超高層ビル

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(著) (編集)

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 世界には捨てられ、そのままになった超高層ビルがいくつもある。耐用年数を超えてしまったビルや入居するには危険すぎるビルもある。中には完成すらしなかったビルもある。

 捨てられた理由が何であれ、それぞれのビルにそれぞれの物語がある。ここでは今は廃墟である10棟の有名高層ビルを紹介しよう。

10. ステリックビルディング

(米テネシー州メンフィス)

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 1930年の竣工当時、アメリカ南部で最も高いビルであり、「メンフィスの女王」という愛称で1957年までテネシー州最高のビルとして知られた。オフィスとしての理由が主であったが、床屋、薬局、美容院、銀行も入っていた。

 60年代になると老朽化が進み、改修が行われた。外装も再塗装され、もともとの白から現在の黄色とタンの塗装に塗り替えられている。1978年、国家歴史登録財に指定される。80年代に利用者がいなくなり、現在までテナントはない。改装しようという動きもあるが、環境面や法律の問題から実行には至っていない。

9. セントロ・フィナンシエーロ・コンフィナンサス

(ベネズエラ、カラカス)

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 1990年に新しい金融センターとして着工。投資家のダビ・ブリレンブルグの名にちなみ「ダビデの塔」と呼ばれる。1993年、ブリレンブルグが死去し、続く94年には金融危機が発生。ベネズエラ政府がプロジェクトを引き継ぐが、以来建設は中断されたままだ。

世界で一番高い場所にあるスラム、45階建ての高層ビルが丸ごとスラム街に

 水道、電気、窓といった居住するためのインフラは基本的に整っていない。しかし2007年に発生した住宅不足で、数千人がここに入居。2014年、政府はビルの解体を決定し、住民を退去させた。だが現時点でもそのまま残っており、近い将来に解体される気配はない。

8. インシグニアタワ-

(メキシコ、メキシコシティ)

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 三角形をした25階建のビルで、1962年竣工当時、メキシコ2番目の高さを誇った。1964年に落成し、地元の集合住宅管理事務所として利用された。のちに公共事業国立銀行の本部となるが、1985年の地震で退去を余儀なくされ、以来、無人となっている。

 地域において歴史的な価値があり、また大型のカリヨン(教会の組鐘)もあることから、改修を求める声は多い。直近では2011年に手が加えらえている。

7. プラザタワー

(米ルイジアナ州ニューオリンズ)

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 ニューオーリンズの街並みを眺めたとき、最初に目につく建物だろう。1968年に竣工した45階建のビルで、建設当時はニューオリンズで最高、現在でも3番目に高い。オフィスビルであるが、やがてテナントからカビとアスベストの苦情が寄せられるようになり、2002年に利用者の退去が決定された。

 その後、カビおよびアスベストの除去が行われた。2011年にオークションで落札。落札価格は不明であり、また改装計画があったのかどうかも不明だ。

6. ブックタワー

(米ミシガン州デトロイト)

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 1916年、デトロイトにブックビルディングという13階建のオフィスビルが竣工。10年後、そこに38階建ビルが増設され、ブックタワーと改名された。その名はブック兄弟にちなんだもので、1928年まで街一番のビルだった。大恐慌も生き延び、街の名物として親しまれるようになる。

 70年代になると、デトロイトが衰退し始め、多くのオフィスや企業が撤退した。1982年に国家歴史登録財に認定されたブックタワーであるが、数多くのビルが閉鎖されたこの時代の趨勢に逆らうことはできなかった。財政難にも苦しめらた。

 訴訟や不良債権のために様々な所有者の手に渡り、テナントの数も激減。2009年に最後のテナントが退去し、以来閉鎖されている。閉鎖後、政府が住居用ビルに転換する計画を発表したが、未だ実施されていない。

5. トーレ・アブラハム・リンカーン

(ブラジル、リオデジャネイロ)

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 1960年代の大規模開発でリオデジャネイロに建設された2棟のうちの片方だ。同計画では本来76棟の住居用ビルを建設する予定であったが、結局2棟しか着工されていない。設計者のルシオ・コスタとオスカー・ニーマイヤーは首都ブラジリアの設計者でもある。

 1969年に着工されたが、構造上の問題への懸念から1972年に中断。結局完成していない。双子のビルであるトーレ・シャルル・ド・ゴールは完成し、その右に屹立している。

4. フォンテーヌブロー・リゾート

(米ネバダ州ラスベガス)

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 本リストで最も新しいビルが2007年に着工されたフォンテーヌブロー・リゾートだ。ホテルとリゾートを兼ねた220メートルの高層ビルである。

 当時、ラスベガス一のビルとなるはずであったが、不況が襲った。銀行は融資の約束を撤回。リゾート側は訴訟を起こして争うが、2009年に倒産し、プロジェクトもご破算となった。

 68階建のビルは未完のまま残されている。新プロジェクトや売却の話もあったようで、2017年4月に新しく外装を備え付ける許可が下りたと発表された。だが、将来的にどうなるのか今の段階では不透明である。

3. ブルジュ・アル・ムル

(レバノン、ベイルート)

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 地上34階、地下7階のブルジュ・アル・ムルは歴史に彩られたビルだ。オフィス兼商業施設ビルとして建設が開始されたが、内戦のために工事は中断。その高さや立地条件から武装民兵に占拠され、ベイルートの基地として利用された。最上階は狙撃台、地下は捕虜の収容所として利用されたと言われている。

 内戦では市内のほとんどの建物が破壊されたが、ブルジュ・アル・ムルは健在であった。しかし建物の痛みは激しく、改装はほとんど不可能な状態だ。ほんの数十年前まで街を荒廃させていた紛争の記憶として、現在もそこに立ち続ける。

2. サトーンユニーク

(タイ、バンコク)

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 こちらも不況の犠牲者である。好景気に湧いていた1990年に49階建のビルとして着工。順調に工事は進んでいたが、そこにアジア通貨危機が発生する。たちまち財政難に陥り、さらに設計者が殺人を企てたとして逮捕されるというダブルパンチに見舞われ、工事は中断。現在に至るまで再開されていない。

 今日、サトーンユニークは「ゴーストタワー」と呼ばれている。呪われているという噂が流れ、怖いもの見たさの見物人が訪れるようになった。また不法占拠者も現れたために、事態を重く見た管理者によって完全に封鎖された。それでも時折、侵入者が現れるようである。工事再開の目処は今もなお立っていない。

1. 柳京ホテル

(北朝鮮、平壌)

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 1987年に着工。予定通りに建設されれば、世界一の超高層ホテルになるはずであった。ニューヨークとシカゴ以外で作られた初の100階建のホテルである。

 だが完成していない。ソ連崩壊後の1992年、工事は中断。北朝鮮経済は危機に陥り、それどころではなかったのだ。

 すでに最高階まで到達しており、16年間人目を引き続けた末の2008年、エジプトの企業によって工事が再開され、ガラスの外装が取り付けられた。しかし、再び中断する。

 2013年、ついにオープンが発表されるが、内装が完成していないとしてキャンセル。以降もついにオープンするという噂がたびたび流れたが、いずれも噂のままだ。着工から30年、未だ未完のままであり、待ちに待ったオープンがいつになるのかも不明だ。

via:Top 10 Abandoned Skyscrapers From Around The World/ written hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 35件

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  1. 9の「水道、電気、窓といった居住するためのインフラは基本的に整っていない」で吹いた。

    • +7
    1. ※1
      ゴーストビルなんだからそれが普通じゃね?

      9の場合は、「にも拘らず、数千人が不法占拠し生活していた」ってことを言いたいんだから。

      • -2
    2. ※1
      窓が含まれてるのが最高に好き(笑)

      • 評価
  2. 完成はしてる建築物だけど中銀カプセルタワービルも回収も取り壊しも決まってなくて危ない感じはするかなぁ

    • 評価
  3. 着工から数十年ってもう壊れ始めてるよね・・・

    • +22
  4. 超高層ビルは建てるときに壊し方考えてからにしてくれ。

    • +36
    1. ※5
      9.11で崩壊した世界貿易センタービルは解体のことも計算された設計だったそうな

      • +2
  5. なんというか、諸行無常という言葉がピッタリの建物たち。
    未完成のまま放置なんて、聞いてるだけで胸が痛くなる。

    • +9
  6. 北朝鮮のは完成したとばっかり
    してなかったのかよ

    • +12
  7. 『MASTERキートン』にもあった「バベルの塔ならぬバブルの塔」か…
    まったく、ナントカと煙は高い所へ昇りたがるねぇ

    • +10
  8. アメリカ以外は基本身の丈にあってないものばかり

    • +9
  9. バンコクのサトーンユニークは
    現在、看板貼り付けて文字通りの広告塔になってます。
    ビル内から腐乱死体が発見されたり、自殺者が後を絶たないので
    崩壊の危険とあわせて、近隣では不気味がられてますよ。

    • +11
  10. ビルごと無人ってい世界観があっていいなぁ

    • +1
  11. やっぱり平屋がナンバーワン

    土地持ってればなぁ……

    • +3
    1. ※14
      土地ならもってるぞ、アホほどいっぱい。
      市街化調整区域に農地、山林、原野・・・。一銭にもならず税金と草刈りと管理がしんどいだけ。

      • 評価
  12. もう取り壊されたし、超高層ってほどでもなかったが、上野にあった法華クラブのホテルが面白い建物で好きだったなあ…
    …まあ、景観破壊という人もいたけどさ、あんなのが一棟くらいあっても良いよね。

    • +1
  13. バンコクはそこら中に建設放棄された建物あってかっこいい

    • 評価
  14. 日本にもありました。
    御堂筋フロントタワーとか・・。

    • +3
    1. ※17
      旧大阪東映会館跡地のビルですね

      まだもめてるんじゃなかったでしたっけ・・・勿体ないことです

      • +3
      1. ※28
        超一等地のぴかぴかの超高層ビルなのに、HPによればゼネコンと地主とデベロッパーで泥沼のような裁判を10年近くやっているみたいです。グーグルストリートビューで見たらまだ仮囲いがしてありました。
        ビルはだんだん古くなるし、この間普通に賃貸していたら得られていた利益は相当なモノだろう。
        曾根崎にあった別の工事途中で放棄された有名な幽霊ビルは最近解体されたみたい。

        • +2
  15. 中国に腐るほどありそうだけど・・・
    ゴーストタウンを意味する鬼城だっけ

    • +1
  16. 柳京ホテルは私もオープンしたのかと思っていたわ
    現在では、少なくても外観は綺麗にされたよね
    もっとも、外観もコンクリ剥き出し時代の方が趣は有ったけどな
    (ああいう幽霊屋敷みたなの、好きだわ)

    • +1
  17. 放棄されてるとはいえないのもあるな…

    • 評価
  18. 神は、その高みを目指す人間に雷を落とす
    経済は、調子に乗った人間を不況という海に突き落とす

    • +6
  19. 住宅も高層ビルもそうだけど、大体において
    終わることは始めることより難しいよ

    • +6
  20. 横浜ドリームランドのホテルエンパイアも長らく廃墟同然だったな
    田舎にそびえ立っているから不気味だった
    今は学校みたいだけど

    • +2
  21. 北朝鮮のビル、すげー未来的なデザインだな。

    • +1
  22. 昔の吉祥寺駅の駅ビルもユザワヤが入るまで十数年間空き家状態だったんやでー
    初期のメガテンでネタにされてたなあ

    • +2
    1. ※30 
      エコーはメガテンの始まりに似合う場所だったね。
      賑やかな駅に直結した廃れたビルの空間は謎めいててちょっと好きだった。

      • 評価
  23. なんていうか…ハコモノって計画的に建造しないと大変な事になるんだね
    時代の流れのなかで消えていったもの、最初から無理あるよねってもの…
    後者は人類史の(ノ∀`)アチャーな部分として残しておいてもいいかもだ

    • +3
  24. セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサスは解体決定してるだろ

    • 評価
  25. デブ電話のオヤジもなかなか近未来的な建物を作ったものだな。
    アメリカも秋に攻撃する時はこのタワーだけは残してほしいものだ。

    • -2
  26. 柳京ホテルのデザインってさあ…
    絶対にアニメ等に出て来る敵役の司令部ビルのデザインだろ…と思う

    • +1

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