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日本のハワイ侵攻に備えて発行されたハワイドルと、日本が発行した日本占領貨幣

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(著)

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 1942年、米政府はハワイ向けの特注銀行券を発行し始めた。見た目は普通に流通している米ドル紙幣と同じだが、ひとつ違うのは裏にでかでかとHAWAIIとスタンプが押してあることだ。

 なんだか大雑把であか抜けないように思えるが、当時の状況を考えればしかたがないことだった。この紙幣は日本軍の真珠湾攻撃後、数ヶ月で慌てて発行された非常時手段だったのだ。もしハワイが日本軍に占領されたら、すぐに本来の米ドルと区別して無効化し、日本人が使えなくするのが目的だった。

ハワイで使用するために準備されていたハワイドル

 当時、米ドル紙幣はサンフランシスコの連邦準備銀行で発行されていた。ハワイはここの管轄になっていた。

 必要が生じた場合、この目立つ紙幣はすぐに選別できる。裏の大きなHAWAIIのスタンプに加えて、財務省の紋章も、通常のブルーやグリーンではなく茶色で、表にも黒いブロック体でHAWAIIと垂直にプリントされている。

 当然、ハワイでは通常の米ドルが流通していたが、米政府は日本軍が手に入れる前にすぐに買い取った。

 1942年、政府はひとり頭200ドルを残して、ハワイの全紙幣を回収した(ビジネスに関しては500ドル)。

 人々は現金と有価証券を交換することになっていたので、愛国心からみんなそうしたが、これは2億ドル以上の価値があった。

 政府はこれらを燃やさなくてはならなかったので、ヌーアヌの火葬場へ運んだが、あまりにも大量すぎて処理しきれなかった。残りはアイエーアの砂糖農園のミルで処理された。

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 この紙幣は第二次大戦中の数年、ハワイの通貨として実際に流通した。日本のハワイ侵攻はなかったので、結局その紙幣は廃止されず、現在でもちゃんとまだ法的に使えるという。

日本が発行した紙幣

 結局日本はハワイには侵攻しなかったが、第二次大戦中にアラスカのアリューシャン列島や、フィリピン、ビルマ、マレーシア、香港、シンガポール、タイ、仏領インドシナ(現在のカンボジア)、ラオス、ベトナムなど多くの東南アジアや太平洋地域を占領した。

 1942年、日本軍は南方開発銀行券、つまり日本占領貨幣を発行し始めた。The Japanese Governmentと印刷されたこの紙幣は、占領地の現地通貨と取り替えるためのものだ。例えば、これは1942年から1945年の間にマレーシアで発行された日本紙幣。

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 こちらは日本占領下のビルマで出回っていた10ルピー紙幣。

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 これらの紙幣は今では簡単にeBay(アメリカ最大のオークションサイト)で手に入る。戦時中の国家のさかんな紙幣工作の具体的な証拠となっている。

ebayオークションで販売中の日本占領下で発行された紙幣

ビルマ1/4ルピー(1942年)

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インドネシア10グルデン(1942年)

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インドネシア10セント(1942年)

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フィリピン 100ペソ(1940年)

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via:atlasobscura・written konohazuku
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この記事へのコメント 14件

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  1. その時々の情勢を鑑みずに言うとどれもデザインが洗練されていて面白い。
    他国が発券した物も見てみたいね。

    • +6
  2. 今ハワイ日本人観光客ばかりらしいね 皮肉な事にね

    • +1
    1. ※2
      日本人観光客より中韓移民のほうが多いらしいぞ

      • +7
      1. ※9
        この※で読もうと思いました。買ってみよー。

        • 評価
  3. 歴史にたらればは意味がないけど、日本がハワイを占領できていれば歴史は大きく変わっていたかもね。国力差が大きすぎるから最後には日本が負ける結末は変わらないと思うけどね。

    • +2
  4. アメリカ領になる前のハワイ島の領主カメハメハ大王は日本に助けを求めていたという皮肉…

    • +10
  5. 実はアメリカの属州になる前、ハワイ王家と日本の皇族との縁談話があった。
    カイウラニ王女と山階宮定麻王都の縁談話が19世紀末にあったんだよね。
    これと帝国海軍がフランスに発注した畝傍の行方不明事件を絡めた冒険小説、海から来たサムライは一読の価値あり。

    • +11
  6. おお海から来たサムライはめっちゃカッコいいよな、谷口ジローを初めて見たのもこの小説の挿絵です、侍、時代劇と西部劇、ガンマンを戦わせる為に双方歩み寄って部隊はハワイ
    主人公と宮様と呼ばれる海軍士官、西南戦争の生き残りの浪人者、自由民権運動の活動家、彼を慕う怪力の力士、実直な少年、そして最後の忍者、彼らが危機に瀕するハワイ王家を救うためにハワイへ赴く
    一味を待ち受けるのは南北戦争で敗れ、政府に雇われハワイに流れてきたガンマンと彼の率いるカウボーイ、そして謎の男
    はかなくも美しいハワイの王家と最後の王妃の運命、そして主人公の過去に秘められた畝傍の失われた行方は?
    激動の時代、太平洋の両岸で起きた地響きが中央のハワイでぶつかり合う傑作小説
    1000のどうでもいい事実といくつかの素晴らしい嘘で描かれた最高の冒険小説です
    今はサムライノングラータと改題して出版されてますよ、同じ題名の漫画もあるんで間際らしいけどオススメです
    ああ、記事と全然関係ないですねゴメンナサイ

    • 評価
  7. 今は題名が変わってサムライノングラーダやで

    • 評価
  8. 仮に占領出来たとしても負けてるしね、
    南アジア諸国ではそうでもないっぽいけど戦後の転がり方次第では
    敵国であったハワイの占領と返還は今とは全然違う状況になっていたかもね。

    • 評価
  9. フィリピンの紙幣は、祖母の遺品整理の時に出てきた。

    • 評価
  10. 戦争ってたいへんだよな
    こういうことも考えて手を打っていかなければならないんだから

    • +1

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