人によってイケメン・美女の判断は異なる。美の認識は過去の経験によるところが多い（米研究）

　「ねね、この卒アル見てよ。誰が一番かっこいいと思う？」、「誰が一番美人だと思う？」、友達とそんな会話で盛り上がった経験をした人は多いだろう。更に、「あの人超イケメン（超きれい）！」、「えー！どこがだよ？」って流れも経験したことがあるんじゃないのかな？そう、人の好みは十人十色だ。一般的にはイケメンにカテゴライズされている芸能人でも、「私はそうは思わない」って人も存在する。

　なぜそのような違いが起きるのか？

　その原因は美の認識が個人の体験に大きく依存するからなのだそうだ。 美しさは見る人によってどの程度違って見えているのだろうか？

　これまでの「双子と家族」の研究からは、性格や能力、あるいは関心事に至るまで、人間の特質は世代から世代へと遺伝によって受け継がれることが明らかにされてきた。顔を認識する能力すらも遺伝と関係があるのだ。

　最近マサチューセッツ総合病院とハーバード大学の研究者が取り組んだ問題とは、「美しさは見る人によってどの程度違って見えているのだろうか？」ということだ。また、その違いや顔の魅力に対する好みを左右する要因についても調査が進められた。 オンラインテストで35,000人を調査

　その第一段階として、オンラインテストで35,000人が調査された。この試験の参加者は、50人の男女の顔を見せられ、その好みについて7段階で評価した。ここから被験者それぞれの好みが平均的な人の好みとどの程度似ているのか数値化された。

　例えば、平均スコアが0.42だとすれば、スコアが0.8だった人は典型的な好みの持ち主に近いということを意味する。反対に、0.2など平均スコアよりも低い結果の人なら少々変わった好みの持ち主だということだ。

　この試験の結果から得られた知見が、人の顔の好みに関するより効果的な試験を考案するために使われた。 一卵性双生児でさえ、美の感覚が異なる

　次の実験では、一卵性双生児547組と同性の二卵性双生児214組に200人の顔の魅力を評価してもらったうえで、その好みについても尋ねた。一卵性双生児と二卵性双生児を比較して、顔の好みに対する遺伝子と環境の寄与率を明らかにすることが目的だ。

　顔の美醜ついてはほぼ意見が一致していた。しかし、平均的な美的好みは個人の好みに覆い隠されてしまうことも明らかとなった。

　2人の被験者を無作為に選んだとき、顔の好みが一致したのは平均48％だけだった。つまり、52％は意見が一致しなかったということだ。 個人の顔の好みは遺伝子よりも個人的経験によるもの

　このことから、個人の顔の好みは、遺伝子よりもほとんどが経験に依存していると結論づけられた。ここから明らかになった重要な環境とは、きょうだいが生まれ育ち共有された家庭環境ではなく、人それぞれでまるで異なる友人や仲間達との個人的な経験だということである。

　言い換えれば、違いを作り出すのは教育でも、経済状況でも、近所に住む人でもないということだ。どうやら、美の認識とは人それぞれに異なる体験に密接に関係しているようなのだ。その人が目にしてきた顔、日々体験しているその人だけの社会経験、あるいは初恋の人の顔などが影響しているのかもしれない。

　個人の顔の好みに与える個人的体験のインパクトは、社会的脳の進化と構造に全く新しい窓を作り出すと研究者は語っている。

via:psychcentralmedicalnewstoday・Translated hiroching

　つまりは客観的な顔の美醜に主観的な個人の好みが上書きされることで、美の認識が変化してしまうということだね。その個人の好みは個人的な体験に裏打ちされているということだ。

　客観的に見て整った顔つきをしていても、どうしても好みじゃないっていうこともあるし、逆もまたしかりだ。団体系アイドルが成り立つのもそういう理由があるのかな。

　てことでまあ、美意識もみんな違ってみんなイイという結論に達しちゃったわけで、みんな同じ美意識だったら子孫繁栄なりたたなくなっちゃうからこれでいいのだ。

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