メインコンテンツにスキップ

大量絶滅にも利点があった? 歩行ロボットの実験から絶滅が進化を速め、適応を生み出すことが判明(米研究)

記事の本文にスキップ

39件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 大量絶滅とは一定時期に多くの生物種が同時に絶滅する現象だ。特に大規模な大量絶滅はこれまで5回起きており、ビッグファイブと呼ばれている。6500万年前の恐竜の絶滅もこのビッグファイブの一つに数えられる。

 種や遺伝情報が永遠に失われてしまう大量絶滅を素晴らしい出来事とみなすことは難しい。だが、コンピューター科学者は、少なくともロボットに関しては、大量絶滅によって進化が速まり、有益な適応を促すことを実証した。

 研究者によれば、本結果は人工知能ロボット開発における知見を与えるとともに、大量絶滅が進化の潜在性を秘めた血筋を有利にする可能性があると示唆しているのだそうだ。

 「集中的な破壊は驚きの結果につながります」とテキサス大学のコンピューター科学者リスト・ミックライネン(Risto Miikkulainen)教授。彼によれば、より優れた道具を開発するには、客観的に劣っていると思われるものを開発する必要があるときもあるという。

 ミックライネン教授は、コンピューターシミュレーションで、大量絶滅が進化を助ける仕組みについて調査した。ニューラルネットワークをロボットの足をシミュレートしたものに接続し、ロボットが滑らかかつ安定して歩行するよう進化できるか試してみた。

この画像を大きなサイズで見る

 現実の進化と同じく、このプロセスにはランダムな突然変異が起こるように設定されていた。また数多くの生態学的地位(種が利用する一定範囲の環境要因)が作成され、様々な新しい特徴や能力が出現しうるようにした。

 数百世代を経たのち、ロボットの行動はそれぞれの生態学的地位を満たすため広範囲に進化した。しかし、その多くは歩行に直接役立つようなものではなかったという。

この画像を大きなサイズで見る

 その時点で、生態学的地位の90%のロボットを無作為に絶滅させ、大量絶滅を模した。こうした進化と絶滅のサイクルを数回繰り返すと、生き残った血統は最も進化の可能性があるものであり、それゆえに新しい行動を生み出す潜在性が最も高いことが判明した。

 例えば、大量絶滅が起きないシミュレーションと比べ、起きる場合は優れた歩行を進化させていた。

この画像を大きなサイズで見る

 研究者によれば、この結果は、予測不可能な障害の克服方法を学ぶことが得意なロボットを開発するうえで役立つかもしれないそうだ。

 なお、現代では通常の100倍の速さで種が絶滅しており、他ならぬ人間の手による6回目の大量絶滅が進行中であると考えられている。急速な種の消失は人類の存亡にも関わっている。昆虫を媒介とした作物の受粉や湿地帯の水浄化作用など、生態系サービスが脅かされるからだ。現在の絶滅速度が続けば、3世代で数多くの生態系の恩恵が失われると専門家は懸念している。

Computer scientists find mass extinctions can accelerate evolution・dailymail・原文翻訳:hiroching
📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 39件

コメントを書く

  1. 戦争が科学を発展させ、その後に訪れる平和が文化を発展させる
    何事にも表と裏があるってことで
    現代現在の「なんでもあり」の状態は
    大量絶滅の危機に瀕した際の種の存命の可能性に備えて
    いろんな対応ができるようにするための本能かもしれんね

    • +1
  2. じゃあスカイネットが人類を
    滅ぼそうとする事には
    それなりのメリットがあると言うことか

    • +1
    1. ※2
      むしろ人間以外の生命からしてみれば、人間が存在することのメリットなんて何一つない

      • -1
    2. ※2
      もう人間にはあまり進化て概念は意味がないから、肉体的な意味じゃ微妙だろうけど
      ミームみたいな遺伝子的に変化する精神性を持ち合わせてるから
      その精神性が大量絶滅(戦争、虐殺、飢饉、疫病)などを通して、より優れた形になっている可能性はあるかも
      まあ何を持って優れているかて点で、絶望的な答えが待っている可能性はあるが

      • -2
    1. ※5
      ゴキブリ、ねずみ等、害虫の皆さん
      「そんなことはないですよ。」

      • +2
    2. ※5
      人間が他の惑星で自給自足の生活を実現すれば、当然いろんな動物も連れて行くはず。
      そうなれば、人間という種の寿命も長くなるから、人間の文明が滅ばない限り他の動物も、
      種としての寿命は飛躍的に高まるはず。もちろん、人間が他の動物を絶滅させないことが前提だけど。

      • +4
    3. ※5
      家畜ペット、農作物等の植物、人間専門の寄生虫、発酵食品の細菌や病原菌
      人間と手を組み、利用し利用される事で得た多様性は膨大です
      その多くは人類無くしては維持できない脆弱な多様性でもありますがw

      • 評価
  3. つまり現代は人類にとって代わる存在が生まれやすくなって来てると

    • +1
  4. munimuniさんの「物理エンジンシリーズ」を彷彿とするなw

    • +7
  5. 戦争こそ人類を進化させる手段だ、みたいな
    少年マンガやゲームのラスボスによくある設定ぽいね

    • +5
  6. 逆にどんな病気でも治せる医療が完成した場合
    人類の進化は止まり、遺伝子は多様化して人種間、宗教間以上の対立を生み出すことになる

    • 評価
  7. ウイルスが進化してるよ
    きっと、我々をいつか絶滅に追い込む

    • -1
  8. 大量絶滅したら少ない生物で地球を独占できるわけだろ?
    いいことじゃん
    どんどん絶滅すればいいよ

    • 評価
  9. 始まりにはやがて終わりが来るのは当然の事だけど、
    その終わりを、緩やかな物にするか否かを選択する事が出来る可能性を持つ知能が有る人間が、同じ人間同士で争っている限り突発的要因による大量絶滅は免れないな、とは思いますね。

    • -1
    1. ※17
      後各国で繁殖してる外来種かなんかも人類の恩恵に預かってる類だな
      植物とかあまり移動力がないようなのは特に

      • +2
  10. 環境に最も適応した「勝者」が絶滅の主役になる。
    節足動物の時代から恐竜まで同じパターン。
    小さな絶滅事件でもだいたい似ている。
    次の大量絶滅では当然、ホモ・サピエンスが主役になるだろう。
    これだけ地球上に蔓延している種であるからには避けられない運命。
    ちなみに、ある種が地球環境を破壊する事件は昔から起きていた。
    硫化水素を発生する菌類、酸素を発生する細菌。
    それぞれの時代で、地球規模の環境激変の原因となった。

    • -3
  11. まあ、当然といえば当然の結果だわな。
    先行逃げ切り型で数だけ無駄に多いヤツや、数こそ少ないものの少数精鋭型が、ある日突然同じ数にされれば精鋭型が繁栄し、先行逃げ切りは絶滅。数の多くなった精鋭は多様を謳歌し、その中からまた先行逃げ切りと少数精鋭が生まれ、飽和したら…また絶滅させた方が優秀な種が繁栄するから進化のスピードが速くなるのは当然だ。

    • +2
    1. ※22
      恐竜が地球環境を破壊していた話は聞いたことが無いが例えば?
      恐竜以前の哺乳類型爬虫類が地球環境を破壊した話もだ。
      微生物時代は環境変化までに億単位の年月がかかっていたが、
      人類はそれを高速でやってるのが問題なんだろ。

      • -1
  12. 仮に将来微生物以外死滅するような絶滅が起きたとして、数億年後にはまた似たような生き物が溢れてるのかしら?

    • 評価
  13. これ面白いな
    遺伝的アルゴリズムでランダムに1割くらい残して絶滅させたほうが
    最適化を高速化できるってことだろ?

    • +1
  14. Avengers – Age Of U ltron のプロットがまさにそれだよね
    最後の動画のナレーション、英語の人工音声はできがいいなあ
    日本語もこのくらいのクオリティでできないもんかな

    • 評価
    1. 大量絶滅後のような極限的状況には短期的に柔軟に進化する種が有利で、それまで最適と思われていた適応しすぎて柔軟性を失っていたような種は滅びる
      ※25
      必ずしも、その時点で優秀な奴が大量絶滅を乗り切る必要はない
      進化的に先が見えないような種は新世代の覇者にはならないだろう

      • 評価
      1. ※38
        恐竜はそれをやる前に絶滅しただけじゃないの?
        今の人類がやっていることを恐竜人類に置き換えればいいだけ。

        • 評価
  15. アヌンナキ「また人間創るから気にすんな。」

    • 評価
    1. ※27
      ただ設定はいたってシンプルだよ
      リアルと違って、大量絶滅後の環境は以前の状態に迅速に復旧されるんだからな
      つまるところ、短期的に強い淘汰圧がかかって適応度の高いものが生き残るってだけ

      • 評価
  16. 人間は異質なものは理由をつけて排除しようとするから、人間はいくら世代を重ねても進化することはないだろうね。 時が止まったようにずっと同じまま。

    • -1
  17. もし神がいると仮定すれば 、より良い進化のために、時には滅びを望まれるということだろ。
    滅びるものにとっては悪魔でしかないがなw

    • 評価
  18. 人類も一度二千人程度にまで減って絶滅しかかってから爆発拡散したんだっけね
    進化にストレスは必要ってことか

    • 評価
  19. 恐竜が更に知性を持って文明を築く可能性もあったか…面白い話だが、
    そうなってはそれは既に”恐竜”では無く、爬虫類型の”人類”って事になるよね
    結局”恐竜”という存在自体は環境を破壊するに至らない訳だ
    物質の集まりという枠で考えるなら地球自体も1つの生命体であり、
    そう考えると地球の環境を一番破壊しているのは地球自身の割合が高いんだよね
    地殻変動然り、火山活動然り、それに起因する気象の変化もだ
    しかしそれを我々は破壊とは言わない 不思議に思えてくるね

    • +1
  20. 多分人間はロボットに進化して逃げ切るんじゃないの?ロボットには太陽光や原子力を変換させたりした「電気」だけで生きていけるだろうし、食料もいらないから森林破壊も限定的(道路とか燃料で、ならばありえるけど、後者は変換効率悪いし)だからねぇ…

    • -1
  21. 人類による生物の殺傷や絶滅も、ある程度は必要悪だったのかもしれないということか。林業でも程よく間引きして良い木を育ててるし、結果的に森の生態系や土砂崩れ防止とかにもなってる面があるよね。

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

自然・廃墟・宇宙

自然・廃墟・宇宙についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。