メインコンテンツにスキップ

“愛情ホルモン”、脳内分泌物質「オキシトシン」の驚くべき11の効果

記事の本文にスキップ

41件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock
Advertisement

 オキシトシンは、脳下垂体後葉から分泌されるホルモンの一種で、愛情ホルモンとも呼ばれている。血液へと放出されたオキシトシンは、体中の臓器に存在するオキシトシン受容体を介して心理的にも、肉体的にも多大な影響を与えている。

 特に、ストレスを感じている時や人間関係を深めたい時、その分泌値が高くなる事がアメリカ心理学会の報告により確認されている。過去数十年の科学の進歩によりオキシトシンがもたらす効果は次々に解明されている。ここで述べるのはその驚くべき効果の片鱗だ。

 もしかしたら今のあなたのその気持ちは、オキシトシンの分泌によるものかもしれない。

11.「他者と関わりたい」という好奇心を向上させる

この画像を大きなサイズで見る

 2007年の心理科学誌に掲載された研究よると、妊娠第一期(妊娠1ヵ月~3ヵ月)の母親は血中オキシトシンの濃度が高い程、赤ん坊が産まれたときに赤ん坊との良好の関係にあることが判明した。更に出産後も血中オキシトシンが高かった母親は赤ん坊に対して、より積極的に人間関係を深め、効果的な方法で赤ん坊への食事・歌・お風呂の世話等を行った事が分かった。

10.人間関係をより強固なものにする

この画像を大きなサイズで見る

 ロシアとルーマニアの孤児院で育てられている子供たちに行った尿検査によると、「血の繋がった」母親と再度めぐり合えた子供は体内オキシトシンが上昇する事が分かった。更に2005年の英国科学アカデミー紀要が出版する雑誌に掲載された論文によると、同じ状況下におかれた孤児院の子供が「血の繋がっていない」親に養子として迎えられ場合、オキシトシンの上昇は見られなかったそうだ。

 これらの研究から、養子として預けられた子供が新しい両親と良い関係を築き上げるのには時間がかかるということが示唆された。

9.ストレスを緩和させる

この画像を大きなサイズで見る

 2007年の北米神経科学学会で発表された研究によると、オキシトシンはストレスを緩和させる効果があるという。研究はまずハタネズミの兄弟を離れ離れにさせ、意図的に緊張・ストレス・憂鬱を誘発させた。その後ハタネズミにオキシトシンを注射した結果、彼等は緊張等のストレスレベルがぐんぐん下がったという。

8.母親との思い出をより素晴らしいものにする

この画像を大きなサイズで見る

 11月に英国科学アカデミー紀要から発行された学術誌によると、オキシトシンは男性の母親に対する思い出をより素晴らしいものにする効果があったという。

 研究は31人の男性を対象にオキシトシン投与が行われ、過去に母親と「良い関係」を持っていた被験者は母親に対する思い出がより素晴らしい物になり、過去に母親と「酷い関係」を持っていた被験者でも、母親に対する怒り等の負の感情の低下が認められたのだ。

7.出産を促し、母乳栄養に多大な影響を及ぼす

この画像を大きなサイズで見る

 オキシトシンの最も広く知られている役割は出産と母乳の生成だ。出産の際、母体の体内ではオキシトシンの増加が見られる。オキシトシンは母体の子宮を狭め、子宮口を広げる事で出産を促すという大事な役割を持っているのだ。

 1900年代には、オキシトシンによく似た化学構造を持つピトシンという合成物質を、出産が困難だと診断されていた母体に使用していた医師もいる。また、出産後も母体の体内オキシトシンは分泌され続け、子宮を狭める事で出血量を抑えたり、母乳を生成したり、と重要な役割を担うという。

6.発情を促す

この画像を大きなサイズで見る

 2001年の生理学誌によると、オキシトシンを脳に直接注射されたマウスのオスは、肉体的な発情反応を見せたそうだ。研究を行ったエリソン博士によると、オキシトシンは抱擁を行う男女の間でも確認できるという。ただし放出されるオキシトシンの量には個人差がある為、抱擁を嫌う人間は、オキシトシンを感じにくい体質ではないだろうかと推測している。

5.薬物の禁断症状を軽減する

この画像を大きなサイズで見る

 1999年の脳科学紀要が発行した学術誌によると、幾つかの研究で、オキシトシンはオピオイド・コカイン・アルコール等の薬物依存症状と禁断症状を抑える事が確認されているそうだ。

4.社交的になれる

この画像を大きなサイズで見る

 2010年1月の英国科学アカデミー紀要が発行した学術誌によると、オキシトシンを吸引した自閉症患者は症状の回復が見られ、より社交的に振る舞ったそうだ。

 これまでの研究で、自閉症患者はオキシトシンの血中レベルが低い為、他者との対話や人間関係を構築する事に恐怖を感じる事は確認されていたが、この研究によりオキシトシンを吸引しただけでも、自閉症患者は社交的になり、他人に対する恐怖心への低下が認められたという。

3.自己防衛能力を高める

この画像を大きなサイズで見る

 2010年6月の科学雑誌によるとオキシトシンには自己防衛能力を高める効果があり、特に仲間・グループが見知らぬ人間により脅かされる場合に重要な役割を果たすことが分かった。

2.睡眠を促す

この画像を大きなサイズで見る

 「ストレスの無い状態で分泌されたオキシトシンには睡眠を誘発する効果がある」という論文が2003年の調節ペプチド誌で発表された。

 これまでの研究から、オキシトシンはストレスホルモン「コルチゾール」と真逆の働きをすることがわかっている。オキシトシンには心を落ち着かせ、穏やかで愛に溢れた感情を促進させる。その為にそれが質の良い睡眠につながるのではと推測されている。

1.他者に対し寛容になり、思いやる気持ちが芽生える

この画像を大きなサイズで見る
via:11 Interesting Effects of Oxytocin・原文翻訳:riki7119

 2007年、公共科学図書館が発行した学術誌に興味深い研究結果が掲載された。研究では、オキシトシンを鼻腔より吸引した被験者と、オキシトシンを吸引していない被験者(プラシーボ)に分け、その後見知らぬ人間との割前勘定を行わせた。

 その結果オキシトシンを吸引した80%の被験者はより寛大で、見知らぬ人間に対しても金銭的に譲歩していたそうだ。研究チームは今回の研究によって判明した結果について「オキシトシンには利他主義を誘発する作用もある。」と発表した。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 41件

コメントを書く

    1. ※1 海外では売ってるよ。ネットの個人輸入代行で見たよ。スプレー式だった。

      • +4
  1. 最初の写真が蓮コラにみえて鳥肌たった

    • +12
  2. 40代の発達障害持ちだが、今一番欲しい物だ。今のところ個人輸入でしか手に入らないのが残念。

    • +9
  3. トップの画像(足?に科学式)が蓮コラみたいで超 気持ち悪い、こわい

    • +6
  4. トップ画が無性に気持ち悪くて個人的閲覧注意だった…
    人の皮膚に亀裂が入ってるって何かゾワゾワするんだけど私だけ?

    • +4
  5. オキシトシンはスキンシップで分泌されるんだよね。倦怠期のカップルはスキンシップが足りてないことが多い。といってもいきなり触ると拒否反応しか無いから、まずはマッサージとか口実つくって触れ合うことを増やすといい。
    逆に、普段から触れ合う機会がある人と親密になりやすいのもオキシトシンのせい。落としたい異性がいたらさり気なく触れるようにするっていう昔ながらの攻略法も、実は理にかなってるというわけ。

    • +2
    1. ※9
      その単純な攻略法が効くのは男のみ、だからね?
      女は男からべたべた触られるとイケメンでも印象が下がるという研究結果がある

      • +2
  6. 記事トップの写真がちょっとぞわっとしたw

    • +3
  7. オキシトシンはふさぎこんだ相手を認めてあげたり、理解しようとしてあげた時に自分に生まれるもので、相手にも生まれること
    自分含め人ってついつい、自分がそれらしいことを言いたいんだけど、目の前の人間は自分の許容を広げてくれる人間なんだって思うことが
    何よりも幸せに繋がる考え方
    だから身近に上記に該当しなかった相手にこそそういうことをしてあげることが必要
    そうすることによって相手もその幸せを感じてまたそれを人に与えられるようになる

    • +6
  8. カラパイア読んでると、オキシトシンがドバッて出るよ。ほんとうに。

    • +11
  9. メリットばかりみたいだけど副作用や弊害は無いのかな

    • +6
    1. ※14 ※15
      3.と6.の効果があるから、所構わず無制限に使うと、
      性犯罪を誘発する危険性があるんでは…?
      関連して※9の
      >落としたい異性がいたらさり気なく触れる
      「攻略」も何も、身体接触は、既にある程度親密な関係になってからでないと
      …っつーか、接触場所によっては普通に犯罪だ。
      「接近」ですら、距離が近すぎるとパーソナルスペースを侵害されて不快なだけ。
      おまえさんだって、
      見ず知らずのおっさんに、馴れ馴れしくべたべた触られたら、キモいだろ?
      親しくもない上司に、通り過ぎ様に撫でられたら、鳥肌モンだろ?

      • +5
      1. ※24
        好きな人に触られたら犯罪にはならないよ。
        考えすぎではないかな?また別の問題だと思う。

        • -3
  10. 学校とか職場とかで空気中にこっそり流しておくといじめがなくなったりするんだろうか?(それともやり過ぎると、社内恋愛や不倫とかの副作用を起こしたりもするんだろうか?)
    空気中に浮遊するほど軽ければの話だけど、色々使い道がありそうな気がする。
    後、サイコな囚人への更正プログラムに取り入れたりしても一定の効果が期待できそう。
    今後の幅広い臨床研究に期待だね。

    • +11
  11. 子孫を残そうとする気持ちに沿った作用に見える
    生物にとって本能そのものなのでは
    生物に本来当たり前にあるもので、人間のそれが希薄になりつつあるんだろうか

    • +2
  12. 身内への親愛の情が深くなる反面、それ以外の者に大して排他的になる…という特徴もある
    おかげで浮気抑制にも高い効果がある
    だが過剰に摂取すると狂信者やヤンデレじみてくる事に注意が必要

    • +4
  13. 攻撃性を高める(正しくは自分の属するグループを守り高める為に他のグループへのヘイトを高める)作用もあるらしい。・・・ので良いことばかりじゃなさそう

    • +3
    1. ※20
      赤ちゃんのいるお母さんのガルガル期ってそういうことかっ!?

      • +3
  14. やっぱりサムネでぞわぞわ来た人けっこういるんだね・・・

    • +2
  15. オキシトシンと宗教の関係も検証してみて欲しいな
    大概の宗教(新宗教を含む)は、その教義によらず信者の心を穏やかにする効果があると思うので、
    もしかしたらオキシトシンの分泌と関連しているかもしれない

    • +5
  16. 好きな子がいるなら…
    後はわかるな?
    …なーんちゃってw

    • -1
  17. 全然社交的じゃない私はオキシトシン不足なのかな~。それにしてもサムネの写真、足の甲の化学式がなんともキモチ悪いんですが・・・。こんなこと思うのも、オキシトシン不足のせい???(笑)

    • 評価
  18. 紙に書かれた分子図を見ても眠くなるだけなのに
    肌の上だとどうしてこんなに嫌悪感が…

    • +3
  19. 俺は感情がやや他の人と違う。友達や親戚、ペットが死んだ時でも全然悲しくならない。亡くなった義理母がアルツハイマーで排泄の処理もやってたし、足が菌に感染して黄色い筋とか見えていたが別に全く抵抗なく患部洗ってた(そのおかげかどうかは不明だが死ぬ前に足の患部は綺麗に戻った)。
    2年前に犬が死んだ時、嫁はワンワン泣いたが別に悲しくもなかった。その犬が死ぬ数年前に片目を失い、それから2年後に完全に失明し目のレンズもグチャグチャになってたが普通に死ぬ前日まで俺が散歩に連れていってた(嫁は両目失明した頃からその状態を受け入れられず俺が世話係)。
    その話を他人にすると凄いね、っていうけど何が凄いとも思わない。凄いのはそこまで生きた本人で俺は特に何の偏見も感情もなく対応してただけなのにな。
    義理母がなくなった時、嫁は泣いていたが俺は勿論、娘も泣かなかった。娘も感情がやや淡白なところがある。
    俺は嫁や両親よりも先に死にたい。生きて悲しくない顔を他の人に見られるのが嫌だ。
    #前にサイーガで一部書いたことの再掲

    • +2
    1. ※28
      万が一、実母や嫁や娘があなたより先に死んだとしても、あまり悲しくなくて、涙も流さないという可能性があるってこと?義母や犬の傷とか死に淡々と接していたのは、単に彼らに思い入れがないからだと思うけどな。冷淡な人間とかではないと思うよ。

      • -1
  20. 私もオキシトシン不足かなぁ(>_<) オキシトシンがいっぱい分泌してたら人を思いやることもっと沢山出来るようになるのかな(*^^*)

    • 評価
  21. オキシコドンの仲間かそれに類するものか?と思ったら違った

    • +1
  22. トップの画像気持ち悪い……おえっ

    • 評価
  23. ??私にはサムネの写真のキモさがよく分からない。。。むしろクールだけど…?

    • +4
  24. 私もサムネが普通の写真にしか見えない
    人間の好き嫌いはいろいろだな

    • +1
  25. 足の甲に亀の甲はちょっとぶるっと来るのは分かる。
    パンの画像も一瞬グロく見えた。

    • 評価
  26. サムネイルあかん…シールならまだしも、明らかタトゥーだコレ…キモい怖いグロい
    オシャレとかクールでごまかしきかん

    • +1
  27. 本文とは関係なくて恐縮ですが足の甲に化学式のタトゥー、めちゃかっこいいですね。それは思いつかなかった!

    • +1
  28. 負の側面もあるんだけどな
    最近のオキシトシン万能論みたいな論調には危機感覚えるわ

    • +1
  29. 足の画像、モザイクして欲しい(´ཫ`) 背筋がゾワっとした

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。