
現代の我々の生活とアルゴリズムは切っても切り離せない。これは財務機関から日常生活までいたる所で使われており、そのいくつかは世界をコントールするほどだ。海外サイトにて、アメリカで特に影響力のあるいくつかのアルゴリズムが特集されていた。
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1.グーグル検索

日本の場合だとYahooがトップでシェアの50%を占める(2014年6月現在)。グーグルは2位で38%前後、3位がMSNで8%前後、docomoが3%前後と、Yahooとグーグルが圧倒的シェアを占めている。
2.フェイスブックのニュースフィード

フェイスブックが使用するアルゴリズムは、コメント数や誰がその投稿をしたのか、投稿の形式(写真か動画かといったもの)などさまざまな要素からコンテンツの面白さを計算いるそうだ。
3.NSAのデータ収集・解析・暗号化

流出した資料によると、ファイブ・アイズ(アングロサクソン系5ヵ国)が運営している無数の監視プログラムが存在するとのこと。米国、カナダ、オーストライア、ニュージランド、英国からなる国際諜報同盟の存在も暴かれたのだそうだ。彼らは結託して、私たちの通話やメール、ウェブカメラ、位置情報などを監視しており、アルゴリズムの力で莫大な量の情報を収集・解析していたのだ。
NSA当局は依然として市民の情報を実際には「収集」していないと主張している。しかし1982年の手順書によると「情報は、国防総省諜報機関の職員が、公務で使用するためにそれを受け取ったときに初めて”収集した”とみなされる」、「電子的手段によって取得されたデータは、それが理解可能な形に加工されている場合にのみ”収集された”とみなされる。」 のだそうだ。しかしこれは、奇妙な記述である。
英国ガーディアン紙のブルース・シュナイアー氏の例えを借りると、自分の家に何千冊もの本があったとしても「収集した」と言えるのは実際に読んだ本だけになるのだ。実際に誰かがデータを見ていないのだとしても、見れる状態にあること自体が問題ではないのだろうか?
4.アマゾンの「よく一緒に購入されている商品」、「この商品を見た後に買っているのは?」

ページランクやFacebookニュースフィードと同じく、こうしたアルゴリズムは「フィルターバブル」というものを作り出す。自分の嗜好に合わない情報から隔離されてしまい、自分だけの観念の「泡」に閉じ込められてしまう現象だ。インターネットをブラウジングするときの習慣が、その人の未来を決めてしまうのだ。
5.グーグル・アドワーズ(Google AdWords)

このモデルを用いた「グーグル・アドワーズ」がグーグル社の主な収入源となっているそうだが、フェイスブックのコンテンツ・ターゲット広告はあまりうまくいってはいないようだ。
6.株の高速自動取引

逆に人間だと状況を把握するのにもアクションをとるのにも最低一秒はかかってしまう。というわけで人間は取引の現場からは撤退しつつあり、まったく新しいデジタル経済が展開されつつある。
とはいえ、ときにはアルゴリズムもミスを犯す。米誌ウォール・ストリートジャーナルのレポーターで、『ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち』の著者でもあるスコット・パターソン氏は、アルゴリズムを使った取引を自動操縦の飛行機にたとえ、「現代、ほとんどの取引はアルゴリズムでなされているが、なにか間違いが起きたときは手動に戻すべきだ。」と述べている。
7.MP3圧縮

1991年にはCRTP(Compressed Real Time Protocol)が開発され、1987年にドイツの研究者が音声ファイルのサイズを元の10分の1にする圧縮方式「MP3」を発明した。この圧縮技術は、良くも悪くも音楽業界に革命をもたらしていった。
8. IBMの予測解析ソフト「クラッシュ(CRUSH)」

2010年、IBMの予測解析ソフトウェア「クラッシュ」の使用が告知された。これを使ったメンフィス市では、2006年と比較し、暴力犯罪15%を含む、重犯罪の30%以上を減少させたのだ。
このソフトは、データの集合体、統計分析、最新のアルゴリズムをうまく連携させている。その都市のおける犯罪事件のパターンを分析し、犯罪の「ホットスポット」を予測、事前に人員を配置することを可能としたのだ。
将来はこうしたシステムがアナリストの仕事を肩代わりするだろう。犯罪者たちは洗練されたアルゴリズムで追跡され、インターネットでの行動、GPS、携帯情報端末、生体署名、そのほか現実での全てのコミュニケーションをリアルタイムで監視されることになる。無人航空機が潜在的犯罪者を追跡するのに使われ、アルゴリズムが対象人物の体の動きや視覚的情報から次の行動を予測するのだ。
via:io9・原文翻訳:such
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コメント
1. 空缶
「マイノリティ・レポート」では
センサーが通行人のIDを判別してホロ・スクリーンが
「空缶さん、あなたにぴったりの装いはいかがですか?」とか誘ってくるんだよね。
うわ〜ウゼぇと苦笑してたのもつかの間、
Amazonで既に実現されてしまった。うわ〜ウゼぇw
なんにせい、インターネットの全情報って欧米にある7ツだか8ツのサーバを
必ず経由する仕組みになってるそうじゃない?うろ覚えだけど。
面白恐い時代になりますた。
2. 匿名処理班
Googleが現れてからやほおで検索してないけど
やほおの検索能力も向上したの??
3. 匿名処理班
ネットは情報社会を統制するために作られた。
そして今、人が支配されようとしている。
4. 匿名処理班
ビッグデータも仲間に入れてください(´・ω・`)
5. 匿名処理班
PERSON of INTERESTの世界にようこそ
6. 匿名処理班
「パーソン・オブ・インタレスト」ですね、わかります。
あれも内容的にはありそうなリアルさが怖いよな。
スマホの電源入って無くてもマイクにして盗聴できるとか既に登場してたし。
7. 匿名処理班
あれ、こんなところにも風見鶏がいる。
8. 匿名処理班
マジレスするとここに書かれているコメントは全部アルゴリズムで書かれているものだから。
9. 匿名処理班
>インターネットの全情報って欧米にある7ツだか8ツのサーバを必ず経由する仕組み
流石にそうはなってないよ
インターネットは階層構造になってて、遠いネットワークと通信する時は最上位のサーバを経由することもあるけど、近場なら狭いネットワークだけで通信する
後は専用回線とかいろいろ
10. 匿名処理班
MGS2のS3計画(社会の思想健全化のための淘汰)を思い出すな
今思うとかなり先見性のあるゲームだった
11. 匿名処理班
日本のYahooの検索エンジンの中の人はグーグルだよね。
12. 匿名処理班
※2
今はYahoo! JAPANの検索技術はGoogleのものを使用してるので
ほとんどGoogleと検索結果一緒らしいよ
13. 匿名処理班
ここ数年はトレードだとアルゴリズム取引にぶち殺された個人多いだろうけど、アルゴはあくまでも短期売買で成果を出すだけで中長期では全く役に立たない。だから個人は短期ならアルゴに乗るか、中長期ならスイングするか、という二択で儲けられる。
14. 匿名処理班
Nスペが「マネー革命」を放送してた頃、ディーリングに自動取引使ってる!と、わざわざそれだけの放送回があったくらいなのに、今じゃそこら辺の主婦でも使ってるもんなぁ
15. 匿名処理班
HPにニュースと天気が出るからどうしてもyahooになってしまう
16. 匿名処理班
海運会社の航路シミュレートなんかもかなりの割合で世界に影響を及ぼしてるんじゃないかな
17. 匿名処理班
いままで人間が、勘と経験でやってきたことを、精度をあげてやっているだけだろ。
まあつまり、仕事は機械に任せればいいということだな。
18. 匿名処理班
最後凄いな
犯罪のホットスポットなんて存在したのか…
19. 匿名処理班
株の自動取引だけど、取引所には上下動が一定の敷地を超えると取引を無効に
するような安全機能が組まれているみたいだけど、必要ない機能だと思う。
アルゴリズムは人間が考えたものであって、それには然るべき責任が伴うべきだと思う。
20. 匿名処理班
ネット広告関係のアルゴリズム、欲しい物は必ずでない仕組みなのかなって思う。
俺が欲しいと思う物の広告が出た事が無い。
沖縄行った直後にオーストラリアの広告とか工具見て使えないと判断した後 その工具の広告が入るとか要らない物ばかり推し進めてきてちょっと気分が悪い。
21. 匿名処理班
「我々の世界を変えた8つのアルゴリズム」とか「我々の世界で活用されている8つのアルゴリズム」ってタイトルだと印象ぜんぜん違うんだよね。まあ、NSAのはちょっと弁護できなさそうだけど。
恣意的すぎるわ。