
ポーランドで、吸血鬼のものとされる墓が発見されたのは初めてではない。去年の7月、ポーランドのグリヴィツェの建設現場で、ある考古学者たちが4つの切り落とされた骸骨を発見した。頭は足の間にあったという。 吸血鬼が実際に存在していたかどうかはともかくとして、これらの人骨は中世ポーランドの民俗学における吸血鬼伝説の解釈のヒントとなる。

「吸血鬼伝説では、墓場に入った吸血鬼が、自分の衣服と肉を食べて復活すると言われている。」と、ロンドン大学で吸血鬼の授業を行っているティテュス・ジェルムは言う。中世の東ヨーロッパでは、吸血鬼の力は大変恐れられていた。
ジェルムの同僚であるマーティン・ラディ教授は、オーストリア軍の報告書から、この物語はセルビアから周辺諸国に広まったと推測した。その報告書では、墓の空洞部分から新鮮な血を手に入れると、墓の傭兵は吸血鬼となると伝えられている。この報告書は当時オーストリア、ウィーンに渡るはずであったが、新聞等で公となることはなかった。

ポーランド人は吸血鬼は”作る”というより”生まれる”と表現する。「彼らは全く普通の人間で、特に遠く離れた城に住んでる訳ではなく、普通の暮らしをしている。しかし彼らが死んだ時に問題は発生し、彼らは生き返り、家族の元に帰ろうとする。特には妻を妊娠させさえする。」とポーランド人は吸血鬼について考えている。

「というかこの埋葬は、吸血鬼というよりも犯罪者の罰として行われたのではないか」とポーランド北部ビトゥフの考古学者カミル・カコウスキーはそう推測する。カコウスキーは、最近の発見された墓は確かに異常であると認めている。


ジェシュフ大学の考古学者レスセック・ガルデラは最近、この現象を研究するプロジェクトを進めている。「最初に発見された1950年代からこれまで、異常な埋葬慣習はポーランド人研究者を魅了してきた。しかしこの関心は、世界の人々にまでは広まっていない。そして今こそ、それを広める時だと実感している。」彼女はそう語った。
via:cnn・原文翻訳:Aki
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コメント
1. 匿名処理班
民俗学や歴史に興味がある人間なら確かに面白い問題だけど、そうじゃ無い人からすれば「昔の人間って迷信深いな」で終わる問題だし、わざわざ世界に広める必要は無いと思うけど
2. 匿名処理班
死んだ夫が吸血鬼となって妻を妊娠させる……
アマゾンカワイルカが乙女を妊娠させる伝承と同じ背景かな?
3. 匿名処理班
吸血鬼は狂犬病だったという説もあるよね。
4. 匿名処理班
早すぎた埋葬
5. 匿名処理班
斬首って当時だと高貴な人とか軍人など一般人では
絶対にやらない処刑法。多分歴史上に残る人とか
名の知られた人かもしれない
6. 匿名処理班
吸血鬼って日本だとドラキュラ伯爵のイメージだけど、
東欧なんかではゾンビと狼男たしたような感じなんだよね。
多分、犯罪者だった人とか、変わった病気で死んだ人とか、
たまたま運が悪かった人wとかがゾンビにならないように
頭を切り落としたんだろうね。
7. 匿名処理班
サムネの骨の口の中の石が妙に赤いのに心惹かれた
8. 匿名処理班
服や血肉を食べないように石を噛ませたのかな
9. 匿名処理班
こういうのってどこの国にもありそうな気がする。
日本でも死者が復活しないように手足を折って土葬する地方があったような・・・
10. 匿名処理班
なんつーか「また」ってところがスゲーな
11. 匿名処理班
吸血鬼にならないようにレンガ噛ませるんだっけ?
12. 匿名処理班
だが待ってほしい、この中に本物がいる可能性はないだろうか
13. 匿名処理班
大切な事なので2度
14. 匿名処理班
日本の憑き物系と同じなのかな
吸血鬼も異常行動とる人の説明なんだろうなとは何となく思ってた
15. 匿名処理班
血を欲するのも何かの病気が原因だって聞いた気がする
昔はそういう医学の知識が無かったから始まったんだと思う
16. 匿名処理班
遺骨に血を垂らしてみよう(探究心)
17. 匿名処理班
症状は狂犬病そっくりなんだよな。
18. 匿名処理班
※7
火葬の習慣がないため、埋葬後に墓の中で蘇生してしまうケースがあり、蘇生した「死人」が、飢えを凌ぐために自分の肉や衣服を食べる
⇛後で掘り起こしたら口元は血に濡れ、まだ血色もよいため「吸血鬼だ!屍食鬼だ〜!!」となる
⇛復活しないように首を切り落とす、胸に杭を打たれる等の処置をされる
また運良く(?)自力で墓から抜け出せても、脳の酸欠状態、埋葬されていた恐怖、家族・知人からアンデッドとして追われる絶望感等により精神に異常をきたす
⇛それを見た人が「吸血鬼だ〜!!」となる、、というのを本で読んだ
19. 匿名処理班
ポーランドの吸血鬼はウピオル。
ウピオルの倒し方は首をはねや棺の中で眠ってるところに杭を打ち込むか、だから斬首された遺体なら、ウピオルとして退治された可能性もある。