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人は小説を読むことで、脳に長期的な影響を与えることが判明(米研究)

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(著)

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 これまでの研究で、読書が脳を刺激するということは実証されており、例えば、「香水」「コーヒー」という言葉を読むだけで、脳の中の嗅覚に関する部分が活性化するということが2006年の研究により証明されている。

 これらの実験は、人が本を読んでいる時の脳の動きにフォーカスしていたが、最新の研究によると、読書が脳に及ぼす影響は、短期間ではなく長期に渡ることがわかったそうだ。

 米ジョージア州アトランタにあるエモリー大学の研究チームは、人間が数日かけて1冊の小説を読み続けている間、その脳の中ではどのような変化が起きているかを調べた。

 エモリー大学の学生21人に協力してもらい、19日間、fMRI(MRIを利用して、脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法)を毎日撮ってもらった。最初の5日間は本を読まない状態でfMRIを撮った。次の9日間は、学生達に夜にロバート・ハリスの小説「ポンペリ」を30ページ読ませ、翌朝に撮影。さらに、小説を読み終わった後の5日間、fMRIを撮り続けた。

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 その結果、読書中のみならず、読書から数日たった後でも、左側頭葉内部での連結が高まっていることがわかった。この部分は言語、記憶、聴覚をつかさどる部分であり、この部分の活性化は、「意味の具現化」を行っている可能性を示唆している。

 それは、なにかを「想像する」時に、想像しているだけにも関わらず、実際に起きる神経連結と同じ連結が脳の中で起きていることを示している。たとえば、泳ぐことを想像する時、実際に泳いでいる時と同じ神経伝達を引きおこす可能性があるわけだ。

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 「この実験により、小説を読むと、人は小説の主人公になりきることも不可能ではないということがわかりました。」と、論文の主任執筆者のグレゴリー・バーンズは言う。

 「小説を読むと、感情移入により主人公になったような気分になることはわかりきったことですが、今回の実験で、これが気分の問題だけではなく、実際に脳の中も、まるで主人公と同じ行動をとっているような活動状況になっていることがわかったのです。」

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via:theatlantic・原文翻訳:LK

 この脳内の変化は小説を読んだ5日後まで残り、読書が脳に長く変化を与え続ける可能性を示している。研究者たちは、その影響がどれぐらい残るかについては今後の研究課題としているが、この研究により、読書は、言語処理領域を増強および、「意味の具現化」の影響を通じて、脳に長期の影響を与えることを明らかにしたのだ。

 これは小説に限ったことではなく漫画にも言えるのではないだろうか?主人公補正がかかっている漫画を読むと、なんか自分にも補正がかかっているような気がして、いつもよりポジティブに行動しちゃうとか、ピンチをチャンスを思い込んだり、無駄に勇気だしちゃったりとか、しかもそれが漫画の記憶が続く限り、体が動いちゃったりするわけなんだけども、それって私だけ?

 でも自分を変えたいと思ったら、こうありたいと思う生き方をしている主人公が登場する小説を読むといいのかもしれないね。もちろん心から感動できるやつじゃないと逆効果になってしまいそうだからそのチョイスも大事だけど。

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この記事へのコメント 60件

コメントを書く

  1. ハッピーエンドの小説がいいですね
    小説じゃなくても映像も同じかな?アニメのフランダースの犬とか
    感情移入して最終回が終わってもしばらくブルーだったなあ

    • +13
  2. 思い込みが実際に変化を伴うってのは、なんとなく偽薬効果の親戚っぽく感じる

    • +19
  3. それ、そんな長々と解説せんでも単に「言語中枢が刺激されてる」だけで終わる話と思いますわ・・・

    • -26
    1. ※4 むしろ刺激されてるのは言語中枢だけじゃなかった、って話だというのに…

      • +11
  4. サムネに釣られました.
    小説読むとどうだとかもうどうでもいい.
    ぬこかわいい.

    • -28
  5. 工口小説とかだと、どうなるんですかね・・・(小声)

    • +23
  6. “人は小説を読むことで、猫に長期的な影響を与える”って空目した

    • +3
  7. ニャンコがかわいい
    それ以外頭に入らん

    • +2
  8. 登場人物が殴られたりひどい目にあっても脳はそう思うのかねえ。
    だったら辛くて読めなくなりそうだけど。

    • +4
    1. ※12
      人は実際に暴力を受けたりすると、無意識的に感情をシャットダウンして、それ以上に脳みそがダメージをいかないようになる。児童虐待を受けた子供や、DVを受けた人が無表情になっていくのは感情をオフにしてるから。
      同じように、物語でも主人公が暴力を受けたりするシーンでは、感情移入しちゃう読み手は、感情をオフにしちゃうんじゃないかな。

      • +16
  9. 何千年も前から内観によって知られていた
    常識的な結論を「脳科学」で裏付けする典型例
    脳科学の意義って何?

    • -24
  10. ほーそうなのか SF読み過ぎて俺はおっさんくさいしゃべり方や考え方になったのかな
    中学では既に達観してたわ・・・ 明るい性格になりたいから最近は明るいのを主にして読んでる・・・。楽観主義って人生楽しそうだ

    • +2
  11. 猟奇モノとか読むと、長期に渡って猟奇的なイメージの影響を受け続けるってことか・・
    読むものはきちんと選ばないとな。

    • +13
  12. *13
    裏付けする事に意義を見いだせないのでしょうか?
    今回の実験結果で分かった事は、脳のその部位の働きが今回の事以外の事象にどう関与しているか?とかその際に分泌される脳内物質は?またその時に他の部位はどうなってるのかとか他の研究の足がかりにもなると考えられませんか?

    • +20
  13. SFばっか読んでるから…
    ユートピアものでも読めばいいのか

    • 評価
  14. 永く残った文章はそれだけ何かの力があるのか…まさに、言霊

    • +19
  15. 最初からもっともらしい結論が確認されただけ、でも科学的な意義はある。そういう地道な実験による確認をしなければ、思い込みは思い込みのままだ。
    一方であくまでこれは21人の大学生による、特定の小説を指定して読ませた場合の19日間の結果、ということだからその結論をあらゆるケースに対して過度に一般化しすぎるのはまずいだろう。

    • +5
  16. 小説読んで感動した時って脳で何かが分泌して気持ちよくなってる感じするわ。

    • +10
  17. 昔夢想したことみたいだな
    あるストーリーのキャラにめりこむと読者のクオリアかなんかが
    それにフィードバックして実際に存在したことになるんじゃないかって
    そして、そのキャラと現実の人間とはただ情報量の密度が違うだけで何が違うんだろうって

    • +3
  18. 小説を読むことで脳に影響があるってのは少し違う
    脳に、記憶に、人生に影響を与えられる文章が小説なんだ

    • +9
  19. たった数日かあ、って思っちゃった
    てか達観したって自分で言っちゃう人が達観してるわけないよね

    • +3
  20. 漫画でもなるのかな
    想像力豊かなら何もいらなそうw

    • +4
  21. そうそう、小学生の頃に大菩薩峠読んでたらば、ふと血の匂いがしてきてビックラこいたわ、うんうん。

    • +2
  22. P・コーンウエルの翻訳者が代わって面白くなくなった・・・。

    • 評価
  23. 幼い頃に読んだ「微熱狼少女」があたしの性癖に長期的かつ多大な影響を与えたのだわ
    あたし男だけど

    • -3
  24. 読み続けると慢性化して逆に虚無的になる

    • +1
  25. 「屍鬼」全巻を毎日2~3時間程度読み続けていたら、夢の中まで小説のように文章になっていたことがある。夢から覚めたときに「私は小説家になれる!!」と思った。しかし夢の内容を忘れた。

    • +3
  26. ドグラ・マグラ読んだら、脳はどういう反応示すんだろう?

    • +1
  27. 小学校のときからブームが去るまでゲームブックにはまってたわ
    その延長でチンギスハーンとか水滸伝の小説もよく読んでた
    >人は小説の主人公になりきることも不可能ではない
    これすごい良くわかる
    30代半ばの今でも脳内は同じ感じだと思う

    • +2
    1. ※39
      脳髄がスチャラカチャカポコになって巻物を見ると発狂するようになります

      • +3
  28. 読書に限ったことなのかが気になった。
    映画とか音楽とかでもツボだったら同じ反応が起きそうなんですけど。

    • +2
  29. この研究にお金を出してるスポンサーはあまり読書してない(断言)

    • +5
  30. 昔に聞いた事があると思ったら
    長期的に ってことなんだね。
    漫画だと右脳も動いていいって研究結果を聞いた事あるよ

    • -4
    1. ※44
      一応言っておくとそんな事はないけどな
      こういう研究も科学的事実として明確化する意義は良い意味で社会的に大きく
      また科学的にもまともな意味での発展の一歩で

      • 評価
  31. どせなら映画、漫画の脳への影響も研究しろよ

    • +5
  32. 嘘も百篇言えば真実になるは真実だな。
    楽観的な小説こそ自他を肯定する方法だな。
    幸福は幸福を連れてくるだな。

    • +4
  33. 長期休みでネットばっか見たりしてると
    何かと偏見を持っちゃったりするよね
    やっぱり直接人と会うのって大事だわ

    • +2
  34. 私小説読んで、人格破綻してる進歩的知識人ってこと?

    • -1
  35. そういえば脳って想像と事実の区別がつかないとか何とか

    • +1
  36. 俺は小説も映画も完全に一歩引いた傍観者の立場で見てる
    だから俺の人生も傍観者なのか・・・

    • +1
  37. 主人公のような気持ちになったことはないなぁ。あくまでも、登場人物の一人として捉えているからかもしれない。

    • +1
  38. やっぱり脳って変化するんだ
    なんとなくそう思ってはいたけど、結果があるとやる気が出るもんだね

    • +4
  39. 自分が実際に行動、体験をしたことになるということは色々と良い効果が出るだろうけど、
    その一方でトラウマや酷ければPTSDなどにもなり得るってことだから気をつけた方が良いのかもね
    失恋とかのバッドエンドならまだしも、特に戦争とか犯罪系だと可能性は高いかもしれない

    • +2
  40. ほーん、最近ネット記事はだらだら読んでも本をほとんど読まなくなっていたので週に一度は読書タイムを設けようと思った

    • +4
  41. 映画とかだと
    家で観るより映画館で見たときの方が主役とかへの没入感が増す気がするのだけどその差についても気になるところ

    • +2
  42. 感情入りして冒険した気になるとかすごく分かるし驚くことではないけど、科学的に証明されたというのは大きな事だと思う。

    • +1
  43. 読書のせいで反抗期は来なかった。なぜなら本を通じて、何度も色々な人生を送ってきたからさ。精神年齢が上がっていたと思っていたが今思えばアレは厨二だったな……

    • 評価

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