できれば苦しむことなく天命をまっとうして、死に抗うことなく、永遠の眠りにつきたい。そう願う人類も多いはずだ。しかし無数の星々は数億年もの間、死から逃れようと必死に抵抗を続けている。最終的に星の内側が粉々に崩壊するまで、永遠と燃え続ける己自身との戦いを続けるのだ。そして、その一生を終えるときに、打ち上げ花火のごとく大規模な爆発現象を起こす。それが美しく彩られたガス状の芸術作品、スーパーノヴァ(超新星) である。
ソース:19 Stars In The Throes Of Death
原文翻訳:R
1.らせん星雲
死期が迫るらせん星雲は、太陽系に最も近い"惑星状星雲 (見た目が惑星と似ていることにちなみ、誤って名付けられた呼び名)"で、すべては太陽のような多くの光と熱量を持った星の残りだ。
2.蝶星雲
"Butterfly Nebula(蝶星雲)"または"Bug Nebula(バグ星雲)"として知られている、この美しいガス状の混沌の中心は死にゆく星で、太陽の5倍の質量を伴っている。
3.8の字爆発星雲
エネルギーを失った白色矮星は"Eight-Burst(8の字爆発星雲)"、または別名"南リング星雲"の中央に隠れていて、南半球からのみ見ることができる。
4.NGC7026
惑星状星雲、NGC7026はちょうど白鳥座の外にある。
5.キャッツアイ星雲
玉ねぎみたいな輪に囲まれているキャッツアイ星雲は、その星の長く痛々しい死から1,500年間隔で放たれる塵によるものだ。
6.カシオペアA
弱々しく華奢な超新星として知られるカシオペアAは、その全てが約1万1千年前の暴力的な終焉から超巨星に移る過程で放出された物質の残骸でできている。
7.NGC 2440
惑星状星雲NGC 2440、別名"ボウタイ(蝶ネクタイ)星雲"の中心で小さく微かに光る点は、かつて最も高温の星として知られていた。
8.MyCn18
このMyCn18(砂時計星雲)という、若い惑星状星雲の画像は、実際には瀕死の星から出るムラの多い放出物を特に明るくするため、3つに分割されたものを集めたもの。
9.8の字爆発星雲の近影
10.キャッツアイ星雲
11.りゅうこつ座イータ星系
りゅうこつ座イータ星系の中でも大きな2つの星は、末期の星が超新星になる直前で止まってしまった"擬似的超新星"として知られている。
12.カシオペアA
遠方から見たカシオペアA。NASAのスピッツァー(赤色)、ハッブル(黄色い)、そしてチャンドラ(緑色、青色)望遠鏡からの画像を一つにしたもの。
13.木星状星雲
木星状星雲の中央は、白色矮星が青くなったもので、別の惑星状星雲。
14.らせん星雲の近影
15.トールのかぶと星雲
"トールのかぶと星雲"は散光星雲にある低重力の末期星。大きめで瀕死の星は超新星に変わる寸前のもの。
16.わし星雲
いつも新しい星々が誕生している"わし星雲"。華奢な赤色の部分は、およそ9,000年前の超新星爆発の灼熱の残骸だそうだ。
17.かに星雲
かに星雲の中央の青灰色のスモーク部分は中性子星。おうし座で多数の星々が死んだ結果だ。
18.ティコの超新星
ミルキーウェイの中での白色矮星の爆発は"ティコの超新星"を残した。
19.小さな幽霊星雲
小さな幽霊星雲と呼ばれる惑星状星雲の中心にとどまる瀕死の星。
YOUTUBE動画:星の爆発:超新星
超新星の実態が知られるようになったのは、19世紀後半になってからである。「超新星」という名称は新星(ラテン語の nova の訳語)に由来する。新星とは、夜空に明るい星が突如輝き出し、まるで星が新しく生まれたように見えるもので(詳細は「新星」の項を参照)、ルネサンス期には既に認識されていたが、1885年、アンドロメダ銀河中にそれまで知られていた新星よりはるかに明るく輝く星が現われ、新星を超える天体の存在が確認されたため、supernova (「超」新星)の語が生まれた。発する光は-13等級から-19等級増加し、この明るさは新星を格段に凌駕する。爆発によって星の本体は四散するが、爆発後に中心部に中性子星やブラックホールが残る場合もある。
現在超新星爆発は我々が住んでいる銀河系の中で、100年から200年に一度の割合で発生していると言われている。また、平均すると1つの銀河で40年に1回程度の割合で発生すると考えられている[
wikipedia ]。
▼あわせて読みたい
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた素晴らしい銀河系の様子を早回しで
ブラックホールに星が吸い込まれる瞬間が初めて観測される(宇宙ステーション)
2012年前後、巨大な赤い恒星「ベテルギウス」に大爆発の兆し、2つ目の太陽誕生か?
コメント
1. 匿名処理班
数兆年?
2. 匿名処理班
瀕死というかもう死だというか
3. 匿名処理班
こういう写真の色って恐竜の図鑑みたく適当に色塗りしてるわけじゃないんだよな?
4. 匿名処理班
キレイもなにも
ある程度の予測だけでフォトショとか使って想像で色付けしてるんだけどね
5. 匿名処理班
キャッツアイ星雲が二つあるなー
6. 匿名処理班
前から思っていたけど、光速すら何年もかかる星の質量から誕生日ってどうやって求めるのだろう?
7. 999
惑星じゃなくて恒星だと思うよ。
8. 匿名処理班
綺麗だな。惑星ではないけど
9. 匿名処理班
数兆年もの間ってどういう事?
宇宙が誕生してから百数十億年しか経ってないのでは
10. 匿名処理班
あまりにも叙情的すぎる記事にも思えるが、我々の大雑把な知覚は星雲ガスや重元素の微妙な旋律を理解できてないんだろうな
11. 匿名処理班
超新星自体はこの中で3つぐらいしかないね
あとは全部惑星状星雲だ
ただ名前と違って惑星とは関係なく恒星の死にゆく姿だよ
12. 匿名処理班
19は猫の目に似てる
13. 匿名処理班
以前コズミックフロントでパルサーのCG作ってたな。
かっこよすぎて笑った。
14. 匿名処理班
綺麗
15. 匿名処理班
18番がくらげに見える
16. 匿名処理班
凄い……星がいっぱいダ……。
17. 匿名処理班
りゅうこつ座イータ星系の画像がぶつかる2つの岩に見えてしかたがない・・・
18. 匿名処理班
怪しげなネタならともかく真っ当な科学ネタなんだから
もっと科学的に正確な記述をしてほしい
19. 匿名処理班
いずれ地球もこうなるの?
20. 匿名処理班
絶好調であるッ!!!!!(画像2的に)
21. 匿名処理班
ほとんど惑星状星雲だね。
惑星状星雲は超新星爆発でできたものじゃないよ。
ちなみにかに星雲とか超新星爆発でできた星雲は超新星残骸(スーパーノヴァレムナント)とか言うね。
惑星状星雲は太陽程度の恒星が死ぬときにガスをブシューって出してる。
超新星爆発は星のガスが大爆発で周囲に撒き散らされてる。衝撃波もすんごい。
X線とか高エネルギーでよく見える。
わし星雲ってこれ多分超新星ちゃうね。
多分SPITZERの赤外線のイメージで、5μm(3μmかも)と8μmと24μmの三色合成だと思う。
ちなみにこういう色付けは波長の短い事に青、緑、赤を割り当てて、それぞれの色合いの強さを適当にあわせて作ってる。赤は24μmで、これは熱いダスト。こういうのは超新星爆発があったら全部ぶっ壊されてるはず。わし星雲の中心の星団によって加熱されてることを示してる。
こういう画像ってすっごい綺麗だけど、その画像の示す意味までわかるともっと面白くなるね。
22. 匿名処理班
>>4
あれはカメラの特性だから。
色が付くのにはちゃんとした理由がある。
フォトショとかでたらめ言うなよ