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なんで僕だけ?ネズミも他者と共感したりねたんだりすることが判明(慶応大研究)

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(著)

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 人間は感情を共有する生き物だということはご存知のこと。同じ境遇の仲間がいれば、喜びは2倍、悲しみは半分などとも言われている。他者の気持ちを推し量り、理解することは、共同生活を営む社会性動物にとって大切なこと。他者と自分を比較し、自分の置かれている状況を把握することも常日頃から行っているわけだが、そんな他者の情動を理解する機能がネズミにも備わっていることが慶応大学の研究により明らかになったという。

ソース:マウスが「共感」もすれば「妬み」もすることを解明:[慶應義塾]
マウスも共感したり妬んだりする – 慶応大が解明 | エンタープライズ | マイコミジャーナル

 今回の実験では、ストレスがかけられると嫌なことの記憶がいつまでも残ることを利用して、ネズミの共感と妬みを調査。ストレスの効果にはいろいろなものがあるが、特に嫌悪的な記憶の保持に対する効果を調べたという。

 実験では、マウスに拘束によるストレスをかけた。?1匹だけの場合、?他のマウスも一緒にストレスを受ける場合、?自分は拘束ストレスを受けるが他のマウスは自由にしている場合、という条件を設け、台から降りると床から電気ショックがかかるようにした。

 1匹だけの場合、ストレスを受けていると台からなかなか降りないようになるが、皆で一緒にストレスを受けたマウスは台からすぐ降りるようになった。逆に、自分だけストレスを受ける条件だと、ストレスの効果はさらに強くなり、台から降りるまでの時間はさらに長くなったという。このことは皆が一緒にストレスを受ける場合(共感)と、他は自由にしているのに自分だけがストレスを受けている(妬み)場合をマウスが認知していることを示唆してる。

ストレス経験はストレスホルモンであるコルチコステロン(人間のコルチゾール)を増加させる。ストレスの記憶に対する効果はコルチコステロンを介したものだといわれている。1匹だけでストレスを受けた後、5 匹一緒にストレスを受けた後、他は自由で自分だけストレスを受けた後、に採血して血中コルチコステロンを計ると、一緒にストレスを受ける場合は、1 個体だけの場合よりコルチコステロンが低下し、自分だけがストレスを受ける条件では逆に増加していた。

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 社会生活を送る上で他者の情動を理解することは重要であり、他者の不幸が自分にも不快に感じられることも、他者の幸福が自己の快になることも「共感」だと考えられている。しかし、他者の幸福が不快に感じられること(ねたみ・嫉妬)も考えられ、これはある種の不公平感だと考えることもできるほか、他者の不幸が快になる場合(他人の不幸は蜜の味)も考えられる。

 これらの他者に対する情動は単なる共感より複雑なものだが、合理的な反応とはいえない。しかし、人間はそのような高次な情動反応を強く持っており、おそらく長期的に持続する社会の維持のためにはそのような複雑な情動がそれなりの意味を持っているのであると考えられている。この研究はそのような「高次情動」が霊長類以外の動物でも見られるということを示唆している。

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 それでは人間以外の動物でも、「他人の不幸は蜜の味(メシウマ)」という感情を持つのだろうか?面白いことにこの感情は表に出すことはできない。秘匿することがこの情動の特徴とも言える。人間以外の動物でも他個体の不幸に快を感じるか、さらに動物がそれを隠そうとするか?というのが次の研究の課題となる。

 この感情には他者と自分の社会的な地位が関係する。動物社会でも、自分より社会的に上位の者の不幸により快感を覚えるのか?これらも今後の実験的に調べる必要があるという。これらの研究は「比較認知科学」といわれるものの一部で、人間のさまざまな性質を他の動物と比較することで、その進化の道筋を明らかにしようとする研究なのだという。

 サルなんかだと、確実に「メシウマ」というこの手の感情がありそうなのは、動物動画なんかを見ていると感じることがあるけど、そういった「負」の感情も、長期的に持続する社会の維持の為にはそれなりに意味のあるものなのだね。負の感情にとらわれすぎると自爆するのがオチなんだけどね。

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この記事へのコメント 22件

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  1. 面白いと思った分ねずみへの共感がうまれ、
    かわいそうというストレスが溜まった。

    • +11
  2. 人間が特別な生物ではないということ。・・・?

    • 評価
  3. 結局人間も動物の延長に過ぎいないっってことですね

    • +10
  4. そもそも、つられるのとか嫉妬とかって理性と逆だもんね

    • 評価
  5. むしろ動物の方が強く感じるんじゃないか?人間に分からないだけで

    • 評価
  6. 犬も、ひとん家の犬を可愛がると「ヴウウゥゥ…」とか嫉妬する

    • +3
  7. ネズミはストレスを認められてていいな。
    人間はストレスを他者に認めてもらえないから過労死するんだ。

    • +1
  8. 家でねずみ飼ってますが。なかなかかわいいですよ。でも、思った以上にお金がかかります(^^;;掃除も大変ですし。

    • +3
  9. 妬みや見下しは知性で乗り越えるものだから、高い知能で生じるものではないだろう。
    品質の割に値段が高いブランド品を買ったり職能に関係なく総理大臣を批判したりするのは合理性だけでは説明できない。
    アスペルガー症候群(知的障害を伴わない軽度の自閉症)の人たちを調査して社会性に起因する非合理的な行動を解明できないものか?

    • -2
  10. 人間はヒトよりネズミに詳しくなりつつある

    • +2
  11. で?
    こーゆー実験ってまじ意味わかんない。ただでさえ薬品開発とかで動物使いまくりなのに、こーゆー無駄な実験で痛めつけられる動物って本当にかわいそうだと思わないの?

    • +5
    1. ※15
      可哀想だなんて思わないよ、何でペットでもない動物に感情移入しなきゃならないんだ。
      それが人間でも同じこと、自分の仲間や家族でなければどんなに苦しもうが知ったこっちゃない。
      もちろん表向きにはそんな事公言しちゃいないけどな、いちいち義憤を感じてたら頭おかしくなるぞ。

      • -11
  12. 「他人の不幸は蜜の味(メシウマ)」は優位性の表れで、べつに高い意識の表れではない。
    虫けらどころか植物にすらあること。

    • 評価
  13. *15
    無駄な実験を積み重ねることで科学は発達するんだよ
    「動物を大事にするアタシって素敵☆」
    みたいな勘違い馬鹿は黙ってろ

    • -11
  14. 動物実験は仕方のない要素も確かにあるけど
    動物を使わなくてもいいことまで使ってることもあるのは事実。
    動物実験を監視や監査する機関が必要。
    自演までしてネタやってんじゃねーよ犯罪者。

    • +7
  15. 科学の発達とかネズミには関係ないよね。
    一番動物実験に使われる動物なのに自分らにはその恩恵なんてほっとんど無いんだし。
    この記事の実験もただ人間の好奇心満たすためのものでしかない。
    可哀想だと思うのは普通のことだと思うけど。
    科学者が自分の体使って実験するなら威張り散らすのもわかるけどね。

    • 評価
  16. 「他人の不幸は蜜の味」って
    日本で作られた造語なんだよな
    実際は「恥知らずの喜び」とかで
    日本ほど不気味な言葉でもない

    • 評価

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