この画像を大きなサイズで見るかつて地球は2度、全体が丸ごと氷に覆われる、「スノーボールアース」現象を経験した。
1度目は「スターティアン氷期」で、実に5600万年にもわたって続いた。2度目は、「マリノアン氷期」だが、どれくらい続いたのかは不透明のままだった。
そこで最近、アメリカやドイツなどの国際研究チームが、アフリカ・ナミビアに残る約6億年前の地層を詳しく調査し、マリノアン氷期の期間を明らかにした。
調査の結果、マリノアン氷期はおよそ400万年という比較的短い期間であったことが判明した。
マリノアン氷期が短かったことで、地球生命が生き延びることができた可能性が高いという。
この研究は『 Journal Proceedings of the National Academy of Sciences』誌(2025年3月17日付)に掲載されたものだ。
スノーボールアースとは?
スノーボールアースとは、地球全体が丸ごと氷床や海氷に氷に覆われた状態のことで、日本語では全球凍結、雪球地球と呼ばれている。
大陸も海も、赤道付近までも凍りつき、まるで宇宙空間を漂う雪玉(スノーボール)のような姿になったとされる。
原因としては、大気中の二酸化炭素が大幅に減少し、強い寒冷化が進んだことが考えられている。
この状態が数百万年、あるいは数千万年も続いたことで、地球環境は極限まで変化し、生命にも大きな影響を与えた。
7億2000万年前から6億3500万年前のクライオジェニアン地質時代に地球は2度、スノーボールアース現象を経験している。
1度目は約7億1700万年前から6億4300万年前に起きたは「スターティアン氷期」で約5600万年続いた。
2度目に起きた「マリノアン氷期」は、約6億5000万年前頃に始まったとされるが、どれくらいの期間続いたのかはよくわかっていなかった。
これまで、マリノアン氷期は400万年から1500万年の間だったと推定されており、1100万年もの不確実性があったのだ。
この画像を大きなサイズで見るマリノアン氷期のスノーボール期間は400万年
今回、アメリカとドイツの国際研究チームは、アフリカ南西部のナミビアに広がる古代の地層を調査した。
現在のナミビアは、アフリカ大陸の西海岸に位置し、広大な砂漠地帯が広がっているが、6億年以上前は、この地も他の地域と同じように厚い氷に覆われていた。
今回、研究チームはこのナミビアにある古代の氷河堆積物(氷河によって運ばれた土や岩が堆積したもの)を分析し、マリノアン氷期の継続期間を絞り込んだ。
チームはまず、ドローンを使ってナミビアの堆積層を上空からマッピングした。
その結果、上下方向への動き(地層の変位)が少ない場所があることを発見した。
この特徴は、氷河の動きがあまり活発でなかった時期、つまり氷が長期間同じ場所に留まっていた時期を示していると考えられる。
さらに、マリノアン氷期が始まる直前に降り積もった火山灰層を分析した。
ここでは「同位体年代測定」という方法が使われた。
同位体年代測定とは、火山灰などに含まれる特定の元素(例えばウランやカリウム)が時間とともにほかの元素に変わる割合を利用して、その地層が何年前にできたものかを調べる技術だ。
この火山灰は、当時の激しい火山活動に伴って噴き出したものであり、地球全体を氷で覆う原因となった可能性もあると考えられている。
これらの分析の結果、マリノアン氷期は約6億3900万年前に始まり、およそ400万年間続いたことがわかった。
この結果は、マリノアン氷期の継続期間についてこれまで言われていた推定を大きく縮めるものだ。
この画像を大きなサイズで見る氷の解凍と生命進化のつながり
興味深いことに、スノーボールアースが終わった後、初めて複雑な多細胞生物の化石が地層から見つかるようになった・
これまでは単純な微生物ばかりだったが、氷河期のあとになって、複数の細胞からなるより高度な生物が現れたのだ。
マリノアン氷期が短かったことで、生命は完全に絶滅せずに生き延びることができた可能性がある。
もし氷期があまりにも長引いていたら、過酷な環境に耐えられず、地球上のすべての生命が絶滅していたかもしれない。
400万年という期間なら、生命は何とか氷の下で生き延びることができたと考えられている。
そして氷が解け、温暖な環境が戻ったとき、生命は一気に進化するチャンスを得たのだ。
さらに、この発見は、地球以外の氷に覆われた星でも、生命が生き残れる可能性を示しているかもしれないという。
編集長パルモのコメント

地球丸ごとカチンコチンに凍り付く「スノーボールアース」現象を体験した生物たちはどんな気持ちだったのだろう?もっともその時期はまだ微生物だけだろうけど、彼らが厳しい氷河期を乗り越えて生き延びてくれたおかげで、今我々が存在できるのだから、頑張ってくれてありがとうと言いたい。
References: Four-million-year Marinoan snowball shows multiple routes to deglaciation / How long was “Snowball Earth” covered in ice?
















これを機に多細胞生物に進化したってのは、生命ってのは不思議だなあ(謎おじさん
進化は隔離によって始まるって言われてもいるからねー
隔離で血が濃くなることでドンドン尖った生物になっていって、隔離解除で各地のそれらがブワッと広がって競走になる。凍って隔離、溶けて解除って感じじゃないだろうか
氷期とか人類滅亡の日とかどんな感じになるのか凄く興味があって、生きている内に一度見てみたいです
7億年も前だと大陸はパンゲアの前なんか その当時の大陸の様子も判ればなお良いと思うな。
パンゲア大陸みたいに1つになってると氷が積もるのも容易だろうしその辺どうなんだろうね?
ま、氷が大陸に積もれば海水面も下がるだろうし・・・。その当時の生物がどんな形態なのか
自分みたいなニワカだとよく判らないからある意味夢が広がリングやな。(笑
400万年が比較的短いとは
やっぱ宇宙はすごいわ
5600万年と比較したら400万年は短いけど長い
宇宙系と地質系は時間単位がバグりすぎ
熱水噴出孔の周りだけに・・・
万博並みに混んでたんだろうかw
やっぱり地質学の話題は(宇宙みたいな派手さとは違った)渋い面白みがあってめっちゃ好き。人類も産業革命が起こったのは高緯度地方だし、寒さに対するストレスが生命のintellectな進化に結びつくのかな。私は全然素人ですが、いつか地層の詳しい調査や古生物の進化などをもっとじっくり読みたいな。
温泉や火山みたいな所で、生命は細々と命をつないでいたんですかね。
あるいは、胞子になって永い眠りについていたのか。
氷河が削り出したミネラルのお陰で氷が溶けた後藻類がロケットスタートを切って酸素が急増したから新興の多細胞生物の生存に有利に働いたとか。凍る前に二酸化炭素を減らして地球を冷やす一翼を担ったのも藻類なわけですが。
ただ初期の生物にとって酸素は猛毒だったんだよなw
そこで人類の先祖?が酸素を有効活用できるようになって一気に繁栄したって聞いたけどw
その辺どうなんでしょ? 自分みたいなニワカに解説してくれる知識豊富な人居ませんかね?(笑
凍った地球が溶けていくのは何がきっかけだったんだろう?
火山活動とかかな??
わりと最近の(?)一万年前の氷河期については「ちょっとだけ地球の軌道がズレて、陸の氷が一部解けて海流が変わって深海から大量のCO2が放出、これに続いて気温上昇が起こった」という説があるみたいだね
2012年の4月発表で結構前だけど(ハーバード大ほか ネイチャー)
つまり宇宙の彼方でいい感じに地球型生命体の発生しそうな惑星を見つけても「今は時期が悪いし四百万年くらい待つかー」ってなるってことよね
個体の人間としても人間種としても気が長い話だと思うけど、そもそも生命とか文明ってそれくらい長い目で見なきゃいけないものなんだよな
400万年氷河期を耐えたのが短い期間?
類人猿から人間になって何万年だっけ?